2024年、夏。
イギリスの旅 5日目。
朝のうちに トットネスの古城 を見に行ってきました。
車に乗り込んだら、今日はイギリスの西の果て、その名も ランズエンド Land’s End を目指します。一昨日ほどではないにしても、まあまあの移動距離。
途中、軽いランチに プリマス Plymouth に立ち寄りました。
イギリス屈指の港湾都市プリマス。開放感のある空気はいかにも港町という感じです。
1620年に メイフラワー号がイギリスを旅立ったのがこの港。
ここからイギリスを出発したピューリタンたちはアメリカの東海岸、いまのマサチューセッツ州の海岸に到着しました。その場所がプリマスという町になり、マサチューセッツを含むアメリカ北東部6州はニューイングランドと呼ばれています。
現代アメリカの歴史はここから始まったんですねぇ。
…さて! そんなプリマスはコーンウォールへの玄関口でもあります。
ここから西はコーンウォール州。いよいよコーニッシュ・パスティの本場に足を踏み入れるわけです!
ということで早速、その名も The Cornish Bakery (コーニッシュ・ベーカリー)でパスティを購入!
チキンカレーをチョイス!
実はこの The Cornish Bakery はイギリス全土にお店を構えるチェーン店で、イギリス 2日目くらいからあちこちで見かけていたお店です。そのたびに「食べたい」と思っていたのを、せっかくなのでコーンウォールまで待っていたのでした。
お昼もすませたので、ここからはイッキに西へ。
ランズ・エンドの少し手前、海岸の崖の上にある劇場、ミナック・シアター Minack Theatre にやってきました。
1920年にこの土地を買った女性 ロウェナ・ケイド Rowena Cade が仲間とともに手作業(手作業!)で造りあげた劇場で、彼女は 1983年に89歳で亡くなるまで、ずっとこの劇場に手を加え続けていました。
シェイクスピアからミュージカルまで様々な演目を上演し、「世界で最も素晴らしい劇場」としてたびたび取り上げられています。
この日はたまたま、翌日から始まるお芝居のリハーサルを行っていて、海風を受けながらお芝居を見る雰囲気が味わえたのは良かったな。
いまでも写真を見るとミュージカルの歌が耳の中によみがえる。
夜の本番は灯りの効果もあってすごく良いんだろうなぁ。
シアターのてっぺんから見る海岸線もものすごく綺麗でした。
天気が良くてよかった。
シアターからさらに車で西へ。
遂にイギリスの西の果て、ランズ・エンドまでやってきました。
駐車場がやけにテーマパークみたいにうかれた感じだったのでやや戸惑いましたが、中に入って見ればこの通り、土地のはじっこ感があって良い。
イギリスに上陸した人にとっては最初の、そしてイギリスを発つ人にとっては最後の、カフェ。
沖の小さな岩の上に 19世紀に建てられた灯台が見えます。
この先は北米大陸までずーーーっと海しかありません。
北に延びていく海岸線。風の音がする。
ポルトガルのロカ岬に行った時のことを思いだしますね。
あれはユーラシア大陸の西の果てでした。
ホテルに戻る前に… 事前に調べてどうしても行ってみたかった場所があって、途中で車を止めて、荒れた牧草地の中を背の高い草をわけて歩くのにつきあってもらいました。
たどり着いたのが、今回コーンウォールで見たかったもののひとつ、「ストーンサークル」。
ケルトの地域であるコーンウォールには巨石や古代の遺跡が多く残っています。
ここはボスカーウェン・ウン遺跡と呼ばれていて、この近くのほかの遺跡と同じく紀元前 2500-1500年のものだと考えられているそう。
丸く並べられた 19の石は月の動きを表していて、真ん中の石が指しているのは夏至の太陽が昇る方角だそう。20個の石のうち、真ん中の石ともうひとつには水晶が含まれていて、パワースポットとしても有名なんだとか。
なんだかここにいる間ずっと、なんか怖いというか、なんだろう。でも言葉にすると「怖い」としか表現できない感覚がずっとあって、なぜか石には触れなかった。
それでなくても草ぼうぼうの茂みの奥にあって誰もいないので、危なくてひとりでは絶対に来られなかったと思う。来られて良かった。
この日はペンザンスで一泊。
明日は、イギリスのモン・サン・ミッシェル こと セント・マイケルズ・マウントに行ってきます!