10月22日から24日までの3連休。昔、同じ職場で働いていたTどんとOが福島県から長野に旅行に来た。
新車のギャラン・フォルティスで旅行に行くはずだったんだけど、間に合わなかったので、三菱の販売店に前のギャランを代車として出してもらい、それで旅行に行くことになった。
代車のギャランは、かなりいい車だった。
カーナビを変えて、音響を良くすれば、もう俺このギャランでいいやって思うくらい、走りは安定感があって素晴らしかった。
【1日目】
先に長野駅に着いたのはOだった。Tどんは宿舎の草刈りがあるとかで遅れた。
Oを新幹線の改札口で出迎える予定が、渋滞に巻き込まれて遅れてしまい、3分ほど僕が遅れた。
それで長野駅の東口の出口あたりで会った。
「何をしてんだよ。」
「悪かったな。」
それからそば屋に行って天ぷらそばを食べた。
会うのは随分と久しぶりだったけれど、「俺、ちょー腹空いている。肉を食わせろ」と文句を言っている彼を見ると、以前とあまり変わりがないようだった。
2時過ぎに長野駅に着いたTどんを、Oと2人で迎えに行った。
赤いTシャツを着たTどんは遠くからでも目立っていた。
「久しぶり。」
Tどんはあかべこサブレと日本酒をお土産に持ってきてくれた。
とりあえず小川村にある「小川の庄、おやき村」に行く。
http://www.ogawanosho.com/
ちょうどおやき村に行く道が道路工事中だったので迂回路を使ったのだが、狭く険しい道で運転が大変だった。
到着して、何をどう注文したらいいのかさっぱりわからないので、店のおばばに聞くと、随分とひどい態度で、「焼きのおやきならあっちだ!ここは蒸しだけだ!」と言う。
「なんなんだろうなあ、あの態度は」と文句を言いながら奥に行くといろりがあり、そこで(たぶん)焼きたてのおやきを売ってくれる。
おやきを売ってくれた親父は「味噌汁も勝手に飲んでくれればいい」というのだけれど、味噌汁が入っているはずの鍋はほとんどカラで、「お茶も自分で淹れて飲んでくれ」と言われたんだけど、ほとんどお湯がなかった。
あまりにひどいので、3人で笑ってしまった。
それから、今日の宿泊地である大町に行った。
泊まったのは木崎湖の湖畔にある「割烹旅館 だるまや本店」という旅館だった。
http://www.darumaya-honten.com/
部屋は3階で、僕たちの分だけで20畳以上あった。
あまりに広くて笑ってしまう。
他に客はいなくて、僕たちの貸し切りのようだった。
コンビニでビールを買い、それから「ゆーぷる木崎湖」という温泉施設に行き、風呂に入った。
http://www.yupuru.co.jp/
ちょっと熱めの湯だったが、気持ちよかった。
夕食は豪華だったが、品々のなかにブラックバスの刺身があって驚いた。
俺とTどんは完食したが、Oはブラックバスはなかなか食べられないようだった。
ブラックバスはスズキ科の魚で、食べられる魚なのだという。
刺身は歯ごたえが強く、僕には(Oはそんなことない、と言うけれど)鶏のささみのような感覚だった。
テレビにPS2を接続できたので、夜はビールを大量にのみ、駄菓子を食べながら、深夜の1時過ぎまで桃太郎電鉄USAをやっていた。
僕はハリケーンボンビーに物件を吹き飛ばされて、最下位。
Oがビギナーズラックで1位だった。
Tどんは楽勝ペースだったのに(俺達は盛大にブーイングをしていた)気がつかないうちにOに逆転されていて、悔しがっていた。
【2日目】
朝食は7時30分にとった。
朝から豪華な食事で、ついつい食べ過ぎてしまう。
8時過ぎに木崎湖畔のボート屋に行き、ワカサギ釣りに行った。
3本サオを貸してもらったのだが、ワカサギ釣りの場所までボートで行ってから、僕のサオのリールが壊れていることに気がついた。
それで僕は早々に諦めて本を読み始めた。
2人は釣り始めたが、サオに仕掛けが絡まったり、リールに糸が絡んだり、とにかくやたらと壊れるので、釣りをしている時間よりもサオいじりの時間の方が長かったような気がする。
まわりのボートで、小さな子が何匹もワカサギを釣り上げて歓声を上げるなか、俺達は「ああ、糸が絡まった」「リールってどういう状態が正しいんですか」などと虚しい会話をし、たまに釣れても「ワカサギが針から外れない。外してくださいよ」「ふざけるな。自分で外せ」などという心温まる会話がほとんどを占めていた。
大きなクーラーボックスに、わずかばかりのワカサギを入れてボート屋に帰ってくると、ボート屋の親父に笑われた。
でも俺達が泊まった「だるまや本店」の主人は実は漁協などのとても偉い人だったらしく、あの店の紹介だからとブラックバスに食いちぎられた仕掛け代などは、タダにしてくれた。
釣れたわずかばかりのワカサギを持って、「だるまや本店」に行くと、おばちゃんが「普段はこんなことしないのよ」などと言いながらも、フライにしてくれる。
「あれ、増えてる?」
「あまりに少なかったから増やしておきました。」
俺達はフライに抹茶塩をつけて、おいしくワカサギを食べた。
帰り際に、「いらないって言われたけど無料ってわけにもいかないだろ」って3人で話し合って、千円だけ渡して旅館を出た。
駐車場から車を移動していたら、旅館の主人がわざわざ送りに来てくれた。
「飲んでください」とお茶を3缶もくれた。
「だるまや本店」を去るときには、おばちゃんも旅館の前で手を振ってくれた。
「本当に親切でいい人達だったなあ」と車のなかで俺達は話していた。
魚の生臭さを消すためと、木崎湖が意外と暑くて汗臭くなったので、大町温泉郷に行き「薬師の湯」に入った。
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/ma0011/T-Nagano75.htm
ここの露天風呂に入って寝ていると、本当に幸せな気分になる。
Oはこの温泉が気に入ったらしく、なかなか出てこなかったので、その間Tどんと僕はソフトクリームを食べながら彼が出てくるのを待っていた。
それから扇沢に行き、トロリーバスに乗って黒部ダムに行く。
僕はトロリーバスのなかで爆睡してしまい、気がついたら黒部ダムだった。
黒部ダムまで少し歩かなければならない。
3人でムダ話をしていたら、トロリーバスのなかに切符を落とした人がいた、という放送が入った。駅長室に来い、という。
ちょっと気になって探してみたら、僕の切符がなかったので、駅長室まで取りに行った。
いろいろと聞かれたけど、TどんやOの番号と見比べて、僕のだとわかって、最終的には返してもらった。
「何やってるんですか」「うるせえよ!」「切符なくしたって放送が入ったからどんな間抜けな奴かと思ってたのに」「うるせえよ!」俺も心からの反省の言葉を2人に伝えた。
黒部ダムに来るのも久しぶりだ。
http://www.kurobe-dam.com/
黒部ダムから下に見える放水口を見るとその圧倒的な高さに腰が引ける。
「下を見ているとキンタマが縮む」という意味のことをOは何度も言っていた。
俺達は黒部ダムをうろうろとした後、「黒部ダム限定」だという木イチゴのソフトクリームを食べ、それからまたトロリーバスに乗って扇沢まで戻ってきた。
今回もトロリーバスのなかで俺は爆睡した。
でもチケットはなくさなかった(もう必要ないけれど)。
いくつになっても人は進歩するものだ。
それから白馬のジャンプ台に行った。
http://www.hakubamura.net/jump.htm
ちょうどオリンピック10周年のイベントのあとで、ジャンプ台の上には登れなかった。
着地地点の下まで行ったら、オリンピックのときの最終ジャンパーの船木がいて、Oは原田の真似をして「船木~」なんて言っていたけど、もちろん俺達のことなんか気にも留めていなかった。
ファンにサインをしたり、船木も忙しそうだった。
それから俺達はコンビニで大量の駄菓子とビールを買って、2日目の宿泊地である白馬の「ステラ・ベル」というホテルに行った。
http://www.stelle.co.jp/index.htm
夕食は特別なコースにしてもらっていたので、かなり立派な料理だった。
俺は片っ端から素早く食べていたけれど、Oは「俺はゆっくり食べるんだ」と時間をかけて食べていた。
「医者に言われたんだよ。ゆっくり食べろって。で、腹八分目にしろって。」
Oはそう言うけれど、でも絶対、満腹するまで、こいつは食っていた。
ご飯のおかわりまでしてるんだもん。
「くだらねえこと言ってんじゃねえよ」って俺は思った。
ステラ・ベルには味噌樽風呂というのがあって、俺とOはそれに入りに行った。
ちょっと熱かったけれど、なかなか面白かった。
その後、ステラ・ベルの地下1階にある温泉にも入りに行った。
ちょっとぬるめでいいお湯だった。
この日も大量のビールを飲み、駄菓子を食べながら、桃太郎電鉄USAの続きをした。
12時過ぎまで戦って、Tどんの執拗な攻撃を避けながら、僕が昨日から逆転して1位になった。
「正義は必ず勝つんだな」と思った。
【3日目】
ステラ・ベルの朝食はおしゃれな洋食だった。
普通のパンもクルミパンも美味しかった。
TどんとOはパンもおかわりしていた。
「昨日、腹八分目とか言ってなかったっけ?」
「だから俺は腹八分目にしているんだ。」
絶対、満腹しているはずなのに、Oはそう言い張る。
朝食後、荷物の整理をして白馬駅に行き、OとTどんは帰りの切符の手配をする。
長野からの帰りの電車はほとんど満席のようだ。
「指定席が取れなかった。一応、自由席は買いました」と悲しそうにTどんは言った。
「混んでたから切符買ってない。でも、どうでもいいや。立ってても平気だから」とOは言う。
それから白馬の八方尾根に行く。駐車場には横柄で不親切な親父が待っていて、駐車場料金の500円を取られる。
「今回の旅行でホスピタリティを感じたのは「だるまや本店」だけだ」ってOが怒る。
「まあな」俺も今までも白馬や栂池で、たまにこういうサービス精神のかけらもないような奴に会うことがあった。本当に腹立たしい。
八方尾根ではゴンドラの「アダム」、アルペンクワッドリフト、グラートクワッドリフトを乗り継ぐ。
http://www.hakuba-happo.or.jp/trek-motiaruki.pdf
Tシャツのままアルペンクワッドリフトに乗ろうとしたTどんは、見知らぬ人から「上は寒いですよ」って言われて笑われていたので、長袖のラガーシャツを着ていた俺もちょっと笑ってやる。
アルペンクワッドリフトの途中からガスにまかれ、周囲はほとんど見えなくなる。
その上のグラートクワッドリフトでは、半袖のシャツしか着ていないOもTどんも「寒い、寒い」と言い続けていた。
俺には2人が北アルプスの自然を肌でも感じて満喫しているように見えた。
グラートクワッドリフトから第一ケルンまで2分ほどだというので歩く。
久しぶりの山歩きだったが、歩きながら昔の記憶がよみがえり、だんだんと楽しくなってきた。
大学時代はしょっちゅう山に登っていたのだ。
第1ケルンまでの道が途中でわからなくなり、ガスのなかで少し道に迷ったときも俺は楽しかった。
「ああ、山登りしてるなあ」って気分だった。
山登りと道を見失うのは世間の人が思うよりも実際にはとても仲良しなのだ。
結局、第一ケルンを発見したのは、一番動かなかったはずのTどんだった。
見つかってよかった。
そこからグラートクワッドリフト乗り場までの帰り道、どこで迷ったのかもわかった。
その分岐点を見ながら道を間違えても無理はない、と思った。
間違えた道の方が、整備されていたからだ。
下界に降りて、TどんとOがトイレに行っている間に、僕はゴンドラの受付の女の子に、白馬で一番うまいそば屋と言われている「林檎舎」までの道順を聞いた。
すごくきれいで親切な女の子だったので、結婚を申し込みたくなった。
「林檎舎」では、友達からすすめられた「そば三昧」を注文して食べたのだが、あまりにうまくて3人とも追加でもう一枚ずつそばを頼んだ。
http://homepage2.nifty.com/ringoya/framepage1.html
「そば三昧」はおしぼりそばと、普通のそばつゆとくるみだれを一度に頼めるセットなのだが、本当にうまい。
「僕は去年食べた戸隠のそば屋よりもこっちの方がおいしかったです」とTどんは言っていた。
それから長野に帰る途中に「ぽかぽからんど美麻」で、とても快適な温泉に入って、ゆったりとした気分になった。今回は温泉だけはたっぷりと入った気がする。
http://www.pokamiasa.sakura.ne.jp/
それから川中島古戦場に行った。
古戦場にある神社に寄って、ソフトクリームを食べて、長野駅に戻ってきた。
改札口で2人を見送ったあと、2人とも新幹線あさまの自由席に座れたと、メールが来て安心した。
そのメールに返事を書いて、家に帰ったら自分が思ったより疲れていて驚いた。
それですぐにそのまま昼寝をした。
寝ながら、こんな旅行で疲れるなんて、もう年なんだなって思った。