金曜日の夜に、別の部署の部下が「気象予報士合格祝い」をしてくれた。急な仕事が入って行くのは1時間以上遅れた。でも女の子も2人いて、4人で午前2時過ぎまで飲んだ。
飲んでいる最中にも仕事の電話が入った。月曜日に頑張るつもりでいたが、翌日の土曜日に仕事を完成させなくてはならなくなった。もともと土曜日は仕事だったので覚悟はしていた。土曜日には名古屋で大きなパーティーがあって、出席するつもりでいたのだが、1週間前には諦めていた。
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そんな生活だったので、中国語検定4級の試験勉強などできるわけはなかった。もちろん、言い訳で、時間は他にもたくさんあった。ただ逃げていただけだった。せめてもということで、任天堂DSの「中国語三昧」だけは、最後まで終わらせた。

俺の現状の学力を客観的に分析すると、ヒヤリング能力が乏しい。聞き取りが重要な中国語では致命的な欠点だ。文法はそこそこできる。でもまあ、どう考えても受かることは無理だろう。書く方の自信もあまりないし。
改めて、任天堂DSの「中国語三昧」を振り返る。はじめの頃、全く知識がない状態で、半分以上ズルをしながらこなしていた部分が、実は非常に重要だったことに気がつく。もう一回、最初からやれば、そこそこの実力がつくような気がする。
おそらく、試験を受けた後は、司法書士試験にのめり込んでいくはずだが、そしてそうでないと困るのだが、任天堂DSの「中国語三昧」はもう一度最初からやってみたいと思う。もっと好きなときに、時間をかけて、ゆっくりと勉強をしたい。
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日曜日が試験日だった。試験会場は小さな部屋で、5人しか受験生はいなかった。俺以外は全員が女性。
「俺ほどできが悪い受験生はいないんだろうなあ。」と思う。「それにしても、こんな状態でよく、高速道路まで使って受験をしに来たよ、君。」自分を褒めたらいいのか、呆れたらいいのかよくわからない。
試験前に解答用紙が配られる。受験番号を書こうかと思ったら、既に受験番号も名前も印刷されている。「便利だなあ。」と思った。
試験は4択で、第1問目から、解答がわからなかった。俺には正解肢が2つあるように思えた。その次の問題は、問題の意味すらわからなかった。
問題は2回読まれるが、俺の場合は、2回目になってようやくおぼろげながら意味がわかるといった有様だった。会話問題など、2回目になって「片方の人は具合が悪かったのか」という根本の問題がわかるといった具合だった。そんな感じだったので、できは非常に悪かった。
大して勉強する気もなかったし、実際していなかったので、俺は4級ではなくて準4級から受験するべきだったと、問題を解きながら考えていた。
長文読解の問題は、有名なジョークだった。空港で大きなスーツケースをもった若者に、時刻を聞く。
「どこの国の時刻?」若者が答える。
「世界中の時刻がわかるのか。」その男は驚く。
「これは電話にもなるんだよ。」
男は、その器械を譲ってもらうことにする。値段は意外と安い。
「じゃあ、これをあげるよ。」
男は若者から器械を受け取る。「それから、これも。」
大きなスーツケースも渡される。
「これは何だ?」
「電池だよ。」
まさかスマートフォンがある時代に、こんなジョークを読まされるとは思わなかった。
時間はたっぷりとあったが、1時間以上残して、教室を出た。これ以上考えても、わからないし、そもそもヒアリングのできの悪さだけで、合格点には届かないことがわかっていた。
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行き帰りは高速道路を使った。ガソリンが少なくなっていたので、試験の帰りはインターに行くまでに給油したかった。でも、ガソリンスタンドが見当たらなかった。
それで、サービスエリアで給油をした。点検をしてくれるというので、いろいろとしてもらった。オイルがすっかり酸化していると言う。交換距離を2回分、スルーしていた計算になるらしい。オイル交換をしてオイルエレメントも交換してもらった。ちょっとびっくりするくらいのお値段だった。
最近、車の調子が今ひとつだな、と思っていた。帰りにアクセルを強く踏んでみたら、久しぶりの流れるような加速があって、意外とオイルって大事なんだな、と思った。
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そして、家に帰る途中で、ヤマダ電機に寄って掃除機を買ってきた。今まで使っていたダイソンのコードレス掃除機が壊れたからだ。ゴミを捨てる留め金部分のプラスチックが折れた。ここが壊れると元の形態を維持できなくなる。ガムテープでぐるぐる巻けば使えるだろうけど、それはちょっとと思っていた。
「コードレス掃除機のおすすめは何?」「東芝のトルネオ。」「昔、使ったことがある。でもすぐにバッテリーがダメになって、もう2度と買うものかって思ったんだよね。」「今度のトルネオのバッテリーはいいですよ。ダイソンよりもいい電池を積んでいます。」
ダイソンより安かったので、トルネオを買うことにした。それでも5万円を超える。
この週末だけでいくら使ったのだろう?飲みに行ったときシャンパンを開けたことを思い出して、それから、ざっくり足し算をしてちょっと考えたら、頭がくらっとした。
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アマゾンのドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」のシーズン1を見終わった。

ニューヨークのオーケストラが舞台のドラマ。5歳の時から毎日5時間、オーボエを練習してきた女性が、オーケストラのメンバーに入れるのかどうか、才能があるのかないのかが試される。
その女性の物語が1つの軸にはなっているが、そのほかにも指揮者の交代、経営者側との対立、メンバー間の恋、スポンサーとの契約、世代交代等々の問題が噴出する。オーケストラも多世代が男女を問わず、限られた楽器に応募をする熾烈な世界だということを改めて思う。
10話目では、初めてのコンサートに呼んだバイオリンのソリストが、観客を前に「こんな豚どもの前で演奏するのは嫌!」と言い残していなくなってしまう。
昔、外務省の人と話していたとき、国際会議で運動会をすると決まったときに「その日が雨だったらどうする?」という話を真剣に考えるのは日本人とドイツ人だけだという話を聞いたことがある。他の国の人は「そのときに考えればいい。」というらしい。そしてまた、そういう国の人は、とっさに、適切なことを考えることができるのも事実だと。
このドラマでも、新しい指揮者は、どれだけ懇願しても去って行ってしまうソリストを諦めると、バイオリンを持ってこさせて、自分でバイオリンを弾くと言い出す。ただソリストは無理なので、第一バイオリンにソリスト役を頼む。そして、肝心の指揮者はどうするのかというと、たまたま見に来ていた前任の指揮者に指揮を頼むのだ。
確かにドラマではあるけれど、西洋人が臨機応変に対応する姿を目の当たりにして、すごいなあ、と思った。
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福山雅治の映画「真夏の方程式」を見た。

福山雅治がスクープのときとは全く違う性格、態度の物理学者を演じる。正直、物理学っぽいところは、ペットボトル・ロケットの打ち上げ角度程度の話で、他にはほとんど感じない。普通の探偵にちょっとだけ物理のテイストを加えてみましたって感じではあった。
複雑なのは家族間の関係の方で、物理問題はほぼなく、方程式の出番はないようだった。だから正しくは「真夏の家族の人間関係」っていうべき映画だった。探偵が物理学者である必要性を全く感じない。
でも、まあ、普通に面白かった。これで、本当に方程式を使って事件が解決できたら、理系の人たちも「このドラマすげえ」って思うんだろうなあ、と思った。俺もそうなら、そう思う。
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吉野源三郎原作、羽賀翔一漫画の「漫画 君たちはどう生きるか」(マガジンハウス)を読み終わった。

この漫画の原作本は、俺が高校生のときに、当時、名古屋大学の行政法の教授だった室井先生がくれた。父親の仕事の関係でつながりがあったのだ。
高校時代、俺は筒井康隆や村上春樹、椎名誠、糸井重里などの本ばかりを読んでいた。当時の俺にとって、正直、コペル君なんて名前も受け入れがたく、ストーリーもピンと来なかった。コペルニクスについても、俺はカールセーガン博士の「コスモス」なんかを読んでいたので、俺の方がよっぽど知識があった。
数十年を経て、今度は漫画でだが、また読んでみた。驚いたことに、俺は内容のかなりの部分を覚えていた。そして、俺が長いことオリジナルだと思っていたこと、例えば「俺はどうしたって勉強しなければならないんだ」とか「人とはできるだけ仲良くしなければいけない」といったベースがこの本のなかにあったということを初めて認識した。
高校生の頃、読んだときには、ほぼ何も理解できなかったが、人生を歩んでいくうちに、だんだんとわかるようになってきた、ということなんだろう。高校時代の感覚も少し蘇ってきた。あの頃、今くらいの読解力があれば、俺の人生はもっと別のものになっていたのに、そして、きっと室井先生もそれを期待していたのにな、と寂しい思いも持った。
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アニメ「いぬやしき」もアマゾンで配信している6話まで見終わった。正直、テンポが俺には合わない。俺が見たいシーンが短く、見たくもないシーンを延々と見なければならない。

老人の裸もあまり見たくはない。何かすぐに着せてやれよ、と思う。老人にも、高校生にも、性格的にあまり共感が持てない。能力を無駄にしている感がある。
ストーリーもどこか貧弱で、肝心な部分の描写がない。なぜ、連続殺人犯が、高校生だとわかってしまったのかの説明がないので、唐突な感じがしてならない。
親友の部屋の監視も盗聴もできる能力があるのに、親友が裏切って、いぬやしきと会っていることに気がつかないのはおかしいだろう?
それでも見ているのは、そうはいっても、それなりに面白いからだ。見終わった後、俺ならどうするだろう?とよく考える。






















