監督:マシュー・ボーン
主演:ブライス・ダラス・ハワード、サム・ロックウェル、ヘンリー・カビル、ジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン
「キングスマン」シリーズのマシュー・ボーン監督が描く痛快スパイアクション。
謎のスパイ組織の正体に迫る凄腕エージェント・アーガイルの活躍を描いたベストセラー小説「アーガイル」の作者エリー・コンウェイは、愛猫アルフィーと一緒にのんびり過ごす時間を愛する平和主義者。新作の準備を進めている彼女は、アルフィーを連れて列車で移動中に謎の男たちに命を狙われ、エイダンと名乗るスパイに助けられる。やがて、エリーの小説が偶然にも現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことが判明。エリーの空想のはずだった世界と、命を狙われる現実との境界線が曖昧になっていくなか、敵の一歩先を行くべく世界中を駆け巡るエリーだったが……。
作家エリーをブライス・ダラス・ハワード、彼女を救うエイダンをサム・ロックウェル、エリーが描く小説の主人公エージェント・アーガイルをヘンリー・カビルが演じた。そのほか共演にジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、シンガーソングライターのデュア・リパら。「PAN ネバーランド、夢のはじまり」のジェイソン・フックスが脚本を手がけた。(映画.com)
2024年製作/139分/G/イギリス・アメリカ合作
原題:Argylle
配給:東宝東和
劇場公開日:2024年3月1日
伝統芸能マシュー・ボーン
久しぶりのボーン映画。
過去作のインパクトを意識しないように鑑賞したが、
やっぱり変わらないボーン節にニヤけてしまった。
グッときた点
①ボーン節炸裂
初っ端からボーンが始まったと思った。
①冒頭のカーチェイス
②電車内でのアクション
③後半の色とりどりの煙の中での銃撃戦
④石油の上でアイススケートファイト
⑤デカい戦艦がドッカーン
特に③は、キングスマンでも炸裂したボーンの好きなカラフルな煙の演出。
④はボーンらしさが爆発してとにかくバカバカしかった。
やはりボーンは健在だった。
②俳優陣が良いクセ具合
サム・ロックウェル格好いいわぁ。
ヘンリー・カビルは角刈りが似合ってたし、
ジョン・シナはいるだけでコミカル&ワイルド、
サミュエル・L・ジャクソンに至ってはもはや言う事はない。
ブライス・ダラス・ハワードはシンプルに僕のタイプだった。
そんなクセ強俳優陣が程よく調和して作品に溶け込んでいた。
惜しい点
①バカに振り切って欲しかった
結局バカバカしいんだけど、
どうせならもっとバカバカしくて良かった。
結構伏線とか張ってて、
しっかり脚本が練られていたが、
それ故に色々な設定を説明するために時間を割かなくてはならず、
中だるみも感じてしまった。
多少のサプライズはあれど、
シンプルに痛快なスパイ映画に仕上げて欲しかった。
②エリーのスタイル
その正体は一流エージェント「レイチェル・カイル=R・カイル=アーガイル」であるエリー。
小説家として活躍しているからなのか、
体型が若干ぽっちゃり。
(個人的にはその方がタイプ)
だが、エリーが活躍するアクションにおいては、
もうちょっとシュっとしていた方がスタイリッシュな画になったと思った。
正直スピード感が欠けているように思えた。
③猫の使い方
ちょいちょい猫を絡ませたやり取りを入れてくるので、
こいつは猫がどこかで活躍するとは思っていた。
だが、最後にラスボス(リッター長官)の顔をひっかく位の見せ場しかなく、
「そこかぁ、、、」と、
正直物足りなかった。
感想
映画を見終わって、
「やっぱり、監督は変わらずこういうのが好きなんだなぁ」と思った。
ボーン監督の変わらぬ思考を随所で再確認できる内容だったので、
全体的には面白い作品だった。
だが、「キック・アス」「キングスマン」というボーン監督の過去の遺産が強すぎる問題が勃発。
作品としてのチャレンジは引き続き続けてもらいながら、
監督自身の過去を乗り越えてくるような作品を作ってもらいたい。
マイ・マシュー・ボーン評価