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道普請人_http://coreroad.org/のブログ

道普請人HP, http://coreroad.org/

千の丘の国、夜でも治安がよいことからきれいな夜景が見られ、新鮮だった。



昼間の様子ですが、首都キガリの主要道路には街灯が設置されている。夜でも町が明るいことが、治安の良さに貢献しているかもしれない。







カメラの夜景モードで撮ってみた。
ルワンダは千の丘の国と言われるそうだ。

首都のキガリも坂が至るところにあり、丘の地形に即し建物が建てられている。




宿泊したホテルからの景色 1



宿泊したホテルからの景色 2



町の交差点。信号機も待機時間を表示できるタイプのものが設置されている。黄色の目立つジャケットを着た警官がたち、パトロールしている。



町中の移動はバイク、バス、タクシー。バイクは運転手が客用のヘルメットを常備しており、客は必ずそのヘルメットをかぶって利用する。





「ホテル ルワンダ」、の映画の舞台となったホテル。宿泊先から歩いて10分のところにあった。1990年代の内乱の様子はうかがえない。



地方部の様子 1



地方部の様子 2



水汲みのコンテナを5つつけた(20リットル×5)自転車を押す様子



バナナを運ぶ自転車



時々こんなツワモノも見かけた。
ルワンダで活動した。自分にとってアフリカで6カ国目の活動国。

理事長で京都大学木村亮教授が、ABE initiativeで日本で勉強する留学生に途上国における未舗装道路整備に関する講義をしたところ、ルワンダからの留学生が大いに関心を示した。

そこで、出身国ルワンダで、彼の現地でのネットワークを活かしNPO自己資金事業として、ワークショップ、デモを行った。2014年の10月のことである。




2014年10月道路整備前の様子



デモの様子

この時、道普請人のケニア事務所のケニア人エンジニアも、ルワンダ入りしワークショップ、デモの準備、運営を補助した。

ルワンダ人の問題意識と要請に日本のNPO(大学教授である理事長の指示のもと)が応え、ケニア人職員とともに現地活動を行った。アフリカの問題をアフリカの人々が解決する、ことを少しずつ具体化している。




デモ終了時の様子

この実績もあり、2015年度には日本国際協力財団の助成を受けて、ルワンダで農道整備、環境保全型農業振興事業を行う。

この事業を行うため、今回のルワンダ入りとなった。ケニア事務所駐在の喜田副理事長、ケニア人職員も同時期に現地入りしともに活動した。

新しい国、活動先で仲間と活動できるのは、なんとも心強い。




2015年8月末の、昨年10月にデモを実施した箇所の様子

乾季の状態であるが、雨季を経たあとも補修効果があることを確認できた。




昨年以来、連絡をとってきたインフラ省道路部門部長らと協議。これまでの活動実績と喜田副理事長の話術のおかげで、1NPOでも行政官と協議する場を持つことができた。土のう工法をどうルワンダ国で展開していくか、議論した。まずは行政官、エンジニアに理解してもらうこと、現場を見てもらうことが必要。



活動地域の市長による現場視察。約束の時間に遅れてしまうのは仕方のないことか。あきらめて帰ろうとしていた時に現れ少し慌てたが、現地地方行政のトップの現地視察は大きな意味をもつ。



続いてインフラ省のエンジニアたちが来てくれた。あるエンジニアはこの方法は生活道路整備によい、という好意的なコメント。別のエンジニアは20人で一日20mの進捗は遅すぎるなど後ろ向きな意見。エンジニアの中でも賛否両論に分かれる形となったが、土のう工法の住民参加でできる道直しの利点を繰り返し説明した。



突然、インフラ省が引渡式をした方がよい、と言い出した。彼らの段取りに従うことにし、インフラ省、道路公社、市の代表が再度現場に集まった。



ここでは皆が、コミュニティワークでの道路整備をより効果的にする工法で、今後も土のう工法が運用されるとよいとの意見を述べた。工法のコンセプトがようやく理解されてきた。

継続して情報交換をすることを約束した。可能な範囲で現地活動を計画し、資金を獲得してルワンダでの活動を続けていく。

ケニアからも近く、アフリカ広域展開の絵が具体的に見えてきた。
静岡県三島市で開催された、市民普請大賞全国交流会議2015に出席した。


「市民普請」とは、『市民が主導的な役割を果たしながら、地域を豊かにするために
実践する公共のための取り組み』。

土木学会で2014年に創立100周年記念事業として、「市民普請大賞」が創設された。わが道普請人も、「普請」を団体名に掲げるものとして応募し準グランプリを受賞することができた。



全国交流会議2015では、グランプリを受賞したNPO法人グラウンドワーク三島の活動を見学した。





地域に根差して、行政を巻き込み、企業と交渉、折り合いをつけながら、河川を蛍やカワセミが見られ、子供たちの遊び場となるように環境を整備してきた。三島は富士山からの伏流水が噴き出すところで、その水が地域の財産という強い意識が感じられる。

また、観光で来てみたいとも思う。

見学後のセミナー、パネルディスカッションでは、事例発表の機会とパネラーとして登壇する機会をいただいた。これまでの道普請の活動を説明し、「日本の国際貢献と言えば、市民普請」となる萌芽であり、今後の活動に期待してほしいと伝えた。



三島市内の移動中、見かけた電柱に張られた掲示。道路行政が管理者としての責任から、市民に道路の異常を発見すれば教えてほしい、と呼びかけている。直ちに補修される体制が整っている。

『市民が主導的な役割を果たしながら、地域を豊かにするために実践する公共のための取り組み』である市民普請と、行政主導のやり方が適材適所で運用され、社会資本整備が進むとよい。




東ティモール国立大学工学部能力強化プロジェクトでは、学科ごとに産官学連携でセミナー実施の支援をしている。大学教官らに研究発表の場を提供し、研究への意欲を駆り立てたいという狙いがある。また、民間も官にも、大学が高等教育、研究機関として実績のあるところを認識してもらいたい。理想的には、国際コンサルタントに、大学や大学卒業した人材が取って代わるとよいのだろうと思う。



会場のホテル





海沿でよい景色が広がる。






学科教官もプロジェクトのサポート、指導を得てセミナーの用意をする。どうしても手の回らないところがあり、対外的な行事でうやむやにはできず、プロジェクトに頼ることになる。

学科の学生が受付を担当していた。




発表の様子。現地の方と日本人の集まるなかで、英語でのセミナー運営が難しい。地元の言語で議論が進み、我々が理解できない、ということにもなりかねない。英語を公用語としない国での活動の大変さを感じる。
東ティモール国立大学工学部キャンパスは、首都のディリ市内から一山超えたところにある。通勤の山越え時に、車から見る崖の補強対策工事の様子が気になっていた。






歩いて様子を確認してみた。







ふとんかごを20段程度積んで、補強していた。これだけの高低差で、ふとんかごの設置が経済的な方法なのだろう。
東ティモール国立大学工学部支援事業での活動の一コマ。

日本の支援大学、山口大学の先生のご指導により、首都ディリ市内のあちこちに雨量計が設置され、教官により測定されている。データ取得に立ち会うことができた。





市内を流れる上流域の山間部に設置されている。





海外留学、仕事の経験もある教官がパソコンでデータを取得。雨量計内の配線が測定の障害とならないよう、慎重に戻す。やり方を理解し、また電池残量のチェックをするなど気配りが利く。土木学科でかなり優秀で彼のおかげで、こうした測定も継続して行うことができる。





山間部の修道院のようなところに協力を得て設置されており、雨量計は安全だ。

そばにはバラ園があり、室内を飾るためかきれいに花を生けていた。






別の雨量計データを取得後の帰り道の様子。山で未舗装、斜面保護もなく、道が浸食されている。乾季でも路面が傾斜、くぼんでいるので、がけ下へ車が落下しないよう、慎重に進まなければいけない。

やはり、道が大事だ。
発端は大学のインターンシッププログラム。学生を日本の施工業者が施工をしている、灌漑事業(頭首工の設置)に送るという。たまたま名刺交換していた縁があって、大学と事業側の連絡を取り持った。

学生が派遣され、大学教官が状況確認に行くというので、付いていかせてもらった。日本の施工業者が東ティモールでどのように施工監理されているのか、大変興味があった。




コンサルタントの方との打合せ



コンクリートプラントの様子



川の中の頭首工設置の様子





施工監理のお話がとてもおもしろい。日本の現場並みに安全管理が徹底されているようで、落差のあるところなどに落下注意など喚起の看板が設置されている。

学生インターンシップの視察のはずだが、現場のことをもっと知りたいという気持ちを抑えられない。





コンクリートの品質管理も徹底されている。インドネシア人のお抱えエンジニアがきちんと管理しているらしい。海外での仕事では、地元の方への技術移転とその方の協力が欠かせないと感じる。



本来の目的を忘れてはいけない。教官らはきちんとインターンシップ生の受け入れの御礼、彼らのパフォーマンスの確認、インターンシップ終了時までのプログラムを確認していた。
東ティモール大学の教官が、親戚の結婚式があるから来ないか、と誘ってくれた。バイクでホテルまで迎えに来てくれた。スーツにネクタイ姿で自分はジーパンだったので、慌てて着替えて出かけることにした。東ティモールで初めてジャケットを着た。



200人ぐらいの人が集まっていた。教官は親戚の一人として接客に忙しいそうだった。大学にいるときよりテキパキしているようでおかしい。

地元の言葉がわからず手持ち無沙汰だが、隣の地元の人が英語がわかるようで、いろいろ式の様子を解説してくれた。






しばらくして、昼食。ビュッフェ形式で、おいしい食事をいただくことができた。これだけの方にお祝いされるのは幸せなことだろうけど、式の費用負担も大変だろうと思う。

ご近所のお祝い事には家族総出で参加するのが習慣だから、人数が膨れ上がってしまうと隣の方がややあきらめたように言っていた。習慣に対し、いろんな思いがあることがおもしろい。




お名前は忘れてしまったが、新郎新婦、教官と記念撮影した。
京都大学、全学共通科目、「国際技術協力入門」で講演をさせていただいた。月曜朝一の講義だが、履修登録者の400人近くのうち、約200人ぐらいが出席していた。

道普請人のスタディツアーにも参加してくれたことのある修士一回生の学生さんがティーチングアシスタントとして、プロジェクターの準備や紹介をしてくれた。なかなかしっかりしている。

約80分の講義と残り10分の質疑応答。何も質問でないかな、思ったが司会の学生さんの質問をきっかけに2件質問があった。

講義中、会場の反応が目に入る。寝ている人もいれば熱心に聞いてくれているような学生さんもいる。気になったのは、スマートフォンで写真をとるシャッター音。しばらくして、自分が映し出すパワーポイントの画面を撮影していることがわかった。

なるほど。

段々シャッター音が、熱心に聞いている、少なくとも関心をもってもらっている証かなあ、と思えて、気にならなくなった。

帰国時の講演の機会は、自分の活動を振り返り、資料作成の過程で新たな知識を得ることにもなり、そしてさらに気合いを入れていこうという刺激が得られる。