さて、年齢の事を言ったから相葉ちゃんと翔ちゃ
んの事を話そうかと言われ鼓動が一気に早くなっ
た。


「翔ちゃんの前世と言った方が分かり やすいか。
さっきも言った通り俺らはとても長く 生きる。
そんな中で相葉ちゃんの初めて好きになった人が
しょーちゃんの前世なんだ」
「……俺って何人目なの?」
「んーとね。しょーちゃんは3人目。でも不思議と
皆んなしょー何とかって名前だったから皆んな
しょーちゃんなの」


複雑だ。

まぁ俺だって恋愛経験が無い訳じゃない。
だけど前世の俺に何でか醜い感情が沸く。


「相葉くんはじゃあその櫻井の生まれ変わりと
ずっと恋愛してるって事?」
「うん。何でか僕、しょーちゃん以外好きになれ
ないの」
「それは最初に出会ったしょうちゃんが余程良か
ったからじゃ」


こんな棘のある言い方するつもり無かったのに
口が勝手に酷い事を言っていた。

「それはちょっと違う。肉体はね?変わるけど魂
は変わらないんだよね。だから僕は変わらない
そのしょーちゃんの魂に心底惚れてんの」


魂……か。
良く分からないが雅紀の深い想いが伝わり俺の
心の中の黒い霧が消えていった。



✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。

昨日から実家に帰ってましたが私は見た目と
違い超都会っ子育ちなもんでまぁーすんごい
人。

観光客に普通に遊びに来た人で溢れ返り
人の多さに疲れました(-_-;)ハァ…






んーと悩みながら最初に言ったのは。

「俺らは人間じゃ無い」

はぁぁ!?
ににに人間じゃ無いって言いました?
聞き間違えじゃ無いよね?


「初っ端から想像を超えすぎて混乱してるけど。
人間じゃ無かったら…何者?」


流石松本さん!
混乱してても一方で冷静に考えてると感心して
ると。


「人間界だと俺らは化け物みたいな扱いになるん
だろうけど俺ら的には魔物界ってとこかな」
「ま...魔物…」


そうこれまた驚いてると雅紀が泣きそうな顔で
俺に言った。


「しょーちゃん…僕の事…気持ち悪い?」
「そんな訳無いだろ!!」


咄嗟に否定していた。
確かに魔物とか言われても雅紀は雅紀だし。
俺らと違うとこなんて見当たらない。


「その…魔物ってさ。普通にこの世界で生活してる
訳なの?」
「そう。見た目もだけど正直そんな変わったとこは
無い。1番違うのは寿命かな」
「長生きするって事?」
「そうだね。200歳ぐらいは普通に生きる」


200歳?


もう何聞いても驚かない気がしてきた。
話が異次元すぎる。


「寿命が長い事は分かった。その他に何ていうか特
殊能力的な事とかあるの?」
「それは人それぞれで種族にもよるんだけど…」
「種族って?雅紀は何の種族なの?天使とかそんな
のかな?」


櫻井落ち着けよと言われでも、と言うとニノが天使
ってそんな風にまーくんの事思ってたんだと噛み殺
した笑いを雅紀はしょーちゃんを笑わないでと言い


「しょーちゃん僕の事天使とか…そんな風に思って
くれてたの?」
「だって雅紀はさ穢れとかそういうの一切無いし」


そこまで言うとイチャつくのは2人っきりの時に
してくださーいとニノに言われてしまった。







それから1ヶ月ほど経った時智さんの店に集め
られた。
 
「えっ?松本さんもですか?」
「いやいや。俺は拉○られたんだぞ。そりゃあ真
相を聞きたいだろ」


確かにって思いながら5人が集まり何となく緊張
した。


「2人共来てくれてありがとう。何より今まで黙っ
て何も言わず待ってくれてありがとう」
「今日は納得出来る話をして頂けるんですよね?」
「うん。ただ1つだけ約束して欲しい。それは今か
ら話す事は決して他の誰かに喋ら無い事」


そんなすげぇ話を聞かされるのかと少し背筋が伸
びた気がした。


「約束守ってくれるよね?」


俺と松本さんは頷いた。


「まず何から話そうか。そうだな...俺らの事から
にしたらいいか?」
「何で俺に聞くのよ。智の好きにしたらいいじ
ゃん。許可を貰ったのは智何だし」


そうだけどそんな突き放すように言わなくてもと
唇を尖らす智さんに雅紀が痴話喧嘩は後にしよ?
と言ってくれてうんうんと思わず頷いてしまった。



俺らはさ...。


えっ?何て言った?

マジで言ってます?


雅紀は雅紀は……。



✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。

さぁ皆さんの予想が当たりますでしょうか?
当たった人マジで凄い!!

そして絶賛下痢っぴーな私。
お薬のせいなのは分かってるけどとにかく
お腹が痛くなると我慢がほぼ出来ないので
ほんま困ります。







あの人に会ってから何故か忘れられず雅紀を見る
度にあの日の夜を思い出す。


「しょーちゃん」
「ん?どうした?」
「何か…隠し事してない?」
「隠し事?して無いけど」
「でも僕の顔見る度何かを思い出しているような顔
してるから」


マジか...。
自分ではそんな感情出しているつもりは無かった
けど雅紀に怪しまれていたなんて。

これはもう言ってしまおうと腹をくくった。


「雅紀。あのさ...雅紀って兄弟居ないよね?」
「えっ、居ないよ。今更何で?」
「実は...さ。この間実家に帰った時雅紀に似た人に
会ってさ。顔が雅紀に似ていて·····」


覚えているんだ。

「えっ?」
「しょーちゃん。それ以外も何か思う事無い?」


そう聞かれずっと引っかかっていた事を言うべき
か迷った。


「もしかして言葉にする事で僕と別れる事になるん
じゃ無いかと思ってたりする?」
「……うん。ちょっと気にはなってたけど何となく
言ってしまったらダメな気がしてさ」


で、何を聞きたかったの?と聞かれ実は...と雅紀
を含め周りの人らが年を取って無い気がすると
言った。


「そりゃあさ雅紀らはそんなに見た目変化が無く
てもまだ分かるよ?でもさ雅紀の両親も全く変わ
らないのは...不思議だよ」
「そりゃそうだよね。しょーちゃんにはそろそろ
話さなきゃなぁって思っていたけど…信じてもら
えるかなってとこで僕も悩んでいたんだ」


それを聞いて鼓動が早くなり何を聞かされその事
を俺は素直に受け入れられるのか不安だ。


「その話を聞いたとして。俺と雅紀が...その...」
「離れないよ。僕はしょーちゃんと絶対離れない。
僕の想いはしょーちゃんが思っている以上なんだ
から」


そう微笑む雅紀に心から愛しいと思った。



✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。

昨日の朝、朝食を準備して食べようと思うのに
何かしんどくて。

そうこうしている間に悪寒がしてきてこれは普通
じゃ無いと体温計ったら38°6分ポーン

私、ほとんど発熱とかしないタイプなのでびっく
りしたけどお薬飲まなきゃいけないから何とかパ
ン以外は食べてまた布団へ。

で、コロナとインフルの検査して貰ったけど
どちらも陰性(*^^)v

実はクリニックに行った時すでに平熱だった。
結局、何の発熱か分かりません。
でも、今日は普通に元気だし明日は主治医では
無いけど診察があるので見解を聞いてきます!
















転勤で遠くに住んでる叔父が久しぶりに出張で
東京に来るとかで母さんにあなたも帰って来な
さいと言われ仕事の帰り久しぶりに実家へと歩
いていた。


神社の階段の下に差しかかろうとした時だった。


突然目の前に男性が現れた。
とても飛び降りそうも出来ない階段の前に。


「·····!!ま、雅紀?」


何でか分からないけどそう声を掛けていた。


男性は俺の方を見たと思ったら目の前に居て思わず
後ずさりした。

「くふふ。俺、雅紀って名前なの?」
「·····えっ。それ、は…」
「君は確か...自転車に乗ってる時1度会ってるね」


顔は雅紀なんだけど何か違う。
理由は分からないけどそう思う。


「君さどうせ忘れちゃうだろうけど俺の事誰にも
言っちゃダメだよ」


そう言って笑った顔は雅紀そのもので。
でも夜空を見上げあいつ…と舌打ちするとじゃあね
と言われて一瞬で消えた。


そんな訳無い。

でも、確かに消えたという単語しか思いつかない。


そして何故かその日の事は忘れる事がなかった。