「ケアマネの正しい歩き方」 ~ケアマネタマゴに贈るケアマネ道!~ -65ページ目
来週から訪問リハビリを始める方の
事業所とご本人の顔合わせをしました。
ご本人はだんだんと言葉の出が悪くなり、
食べ物の飲み込みも少しずつ悪くなってきているので
言語聴覚士さんという口のリハビリをしてくれる
リハビリ専門職さんをお願いしました。
顔合わせが終わった後、駐車場までいっしょに
歩いている間に、「気になることがある」と
その言語聴覚士さんが口を開きました。
「かなり重度な感じがしたんですけど、
ご主人はひょうひょうとしておられましたね」。
介護4のご本人と夫、2人のあいだに
できた息子と3人暮らしのご家族。
40歳代でパーキンソン病の診断を受け、
意思疎通もだんだんできなくなり、
歩くのも2人がかりでやっとです。
ときには自分ひとりで動いてしまい、
転倒しているところを発見されたことも
しばしば。
さらに、ご主人は非常勤ながらも
仕事をし、家事もこなす。
週3回デイケアに通いながら、
家にいる日は無職の息子さんが
見守りをしているといっても、
本当に大丈夫だろうか、と。
言われてみれば、長年担当していて、
計画もマンネリ化していたかな、
もっと介護負担を考えた計画を
提案してないといけなかったな、
と反省すること、しきりでした。
ただ、ご主人はいつも明るく介護のことを話し、
ストレスを感じさせるようなところが無い。
自分の怠慢を正当化するわけではないけど
よく考えてみれば、こういう生活が
この家族にとっては当たり前の生活
なのかもしれない、とも思いました。
お二人は結婚後まもなく
息子さんを授かり、忙しくも
楽しい3人での生活が、さあ始まろうと
していた矢先にご本人が大病をされ、
それからはご主人が仕事も家事も育児も
担われるようになったそうです。
ご本人も最初から何もできなかった
わけではなかったのですが、
それでも病気の進行や加齢によって
少しずついろいろなことができなくなってきて
やがて自分のこともできなくなって
長い年月の末、現在に至りました。
30年かけてゆっくりと
今のような生活になった
このご家族。
今この瞬間を切り取れば、
仕事と家事と介護を担って大変、
気の毒で大変な人生、
と思うのかもしれないけれど、
意外と夫と息子もこういう生活だと
割り切っているのかもしれない、と
私は思いました。
このあいだ、法人主催で
認知症サポーター養成講座を
開催しました。
認知症のことを少しでも
知っていただくため、
地域住民の方にも
声を掛けました。
その参加者の中に
「あなたが田中さん?」と
声をかけてきたおばさんが
いました。
初めて見るお顔でしたが、
人の顔をあまり上手に
覚えられない私は
(いや、どこかで会ったことが
あったかな…)と、
少し恐縮していたら、
「○○○○の母です」と、
高校時代の仲良かった
同級生のお母さんでした。
やっぱり初めて見た顔でした。
「よく大造、大造って
名前はよく聞いてたけど」
「近くで働いていいねえ」と
言うお母さんの顔が
なんだか懐かしい人に会ったときの
表情のような、それでいて
少し涙ぐみそうな、そんな
複雑な顔をしておられました。
友人は長く地元に居ましたが、
事情があって今は県外で仕事を
しています。
私をその友人とだぶらせていたのか、
「近くにいないと寂しいわ…」と言って
私の目の前に手を出して
握手を求めるしぐさをしました。
思わず私はその手を握って
「すぐに戻ってきなるよ」と
励ましました。
大学を卒業して地元に戻り、
実家から仕事に通った私は
たったそれだけのことで
親孝行していたのかも
しれません。
私の長男は、この2月から
一人暮らしを始めました。
それで先週は忙しくて
ブログを飛ばしてしまった
んだい!
4人も子供がいるのに
1人でも欠けてしまったら
なんだか落ち着かない。
親ってそういうもんなんだな、と
新しく覚えたこの感情。
この環境に慣れるまで
もう少し時間が必要のようです。
先日のわが家での会話。
3人の娘たちも思春期真っ最中
の時期ですから、友達との会話も
恋バナが多いらしいです。
その話を聞いていた妻。
近くの医療機関で働いているんですが
「待合室のな、患者さんの
話を聞いていると、おもしろいで」。
どういうことかというと、
10代の学生たち、
娘たちと同世代の子らの
話はやはり恋バナ。
20代になると、誰が結婚した、
という結婚のはなし。
30代は子育て、
40代が子供の通う学校の話。
それが過ぎて
50代~60代になってくると
いよいよ孫の話。
やがて70代を超えてくると
同級生が死んだ話になるそうです。
病院の待合室での笑い話のひとつに
「うめさん、今日は姿が見えねえな」
「最近、体の調子が悪いらしいからな」
っていうのを思い出したんですが、
まったくそれとは関係なく^^
妻の話を聞いて、なるほどなあ…と
思いました。
個人差はもちろんあるのですが、
年代によって話題も変わってくる、
というのは、なるほどそうだなあ、
と思いました。
ケアマネの仕事をしていると
ご本人の生活歴に触れたり、
ご家族との関係に気を配ったり、
時代や世代観というものにも
関心が行ったりするわけですけど、
こういう話もおもしろいな、と思って
書いてみました(*^▽^*)

