どれだけ結婚式の場に立ち会っても、
興味の尽きない【花嫁の手紙】。
先日司会を担当した新婦さん。
お父様が耳が聞こえにくくなっており、
手紙を読みながら同時に
お父様にも内容が伝わるよう、
スクリーンに手紙の内容を流しました。
末っ子で甘えん坊だった新婦さんを
本当に大切に可愛がってくれたお父様。
手紙には、
幼い頃過ごした思い出の出来事、
思春期にはお父様と距離を
置いてしまったことへの後悔、
その時々に感じた想いが素直な言葉で
綴られていました。
スクリーンには手紙の内容と共に、
ご両親との思い出の写真も
写し出されていました。
そのうちの一枚の写真を見た瞬間から、
お父様が静かに泣き始めたんです。
それは、お父様に肩車をされて
嬉しそうに微笑む新婦さんの
笑顔の写真でした。
披露宴後、新婦さんがお父様に
「あんなに泣くなんてビックリしたよ!」
と声を掛けると、
「あの写真でお前の子供の頃の姿が
いっぺんによみがえってきたんだよ」
と、涙の理由を話していました。
写真の力ってあらためてすごいなぁ~と、
感じた瞬間でもありました。
どんなに時間が経っていても、
写真を見るとその頃の思い出や
はてまた感情までもが思い起こされる・・・
そういうものかもしれませんね。
結構な至近距離で、
お父様の目からポロポロと
涙が出る瞬間を目撃してしまった私は、
なんとも言えないあったかい
気持ちになりました。
まさにお父様の心に触れた瞬間を
目の当たりにした時間でした。
当たり前の日常が今を作り、
その積み重ねが未来を作る。
そんな言葉が私の頭の中に
ふっと思い浮かんだ瞬間でした。
ある新婦さんの手紙から、
印象深い光景の話を綴ってみました。
本日も結びまでお読みいただき
ありがとうございます。