香川県丸亀市の北平山町にある、『肉ぶっかけ』が人気のうどん店『麺処 綿谷(わたや)』。
店舗は丸亀店の他に高松店もあり、丸亀店は食べログのうどん百名店に2020年と2022年に選出されています。
お店の歴史は1948年に「わたや食堂」を開業したのが始まりだそうです。
1965年には戦後の高度成長時代にあわせて近場に工場が沢山建ち並び、食堂の経営から配達する会社の昼弁当が中心となって給食弁当会社「丸和給食」に屋号を改めたとのこと。
1978年には北平山町から西平山町に新社屋を新設移転、同年12月に「丸和給食株式会社」を設立し、一日1000食程のお弁当を製造。
1989年に多度津にある波止浜造船(当時)の工場内の社員食堂の経営を始め、丸亀市西平山町での企業向け配達の給食センターと多度津町波止浜造船内の社員食堂の2本立ての経営に。
社員食堂内では弁当とは別に「うどんコーナー」があり、当時は製麺会社からうどん玉を仕入れて提供していたそうですが、このうどん玉を自分で作れないかと研究を重ね、自社で作れるようになったそうです。
そこでうどん店を経営しようと1997年7月丸亀市西平山町にオープンしたのが『麺処 綿谷』だそうです。
人気となって席が足りなかったことから2003年10月に現在の北平山町の店舗に移転し、以前より3倍程の広さになったそうです。
お店を代表する人気メニューである『肉ぶっかけ』は、常連客の要望から誕生したメニュー。
社員食堂でメニューに入れていた牛丼のお肉が柔らかくて美味しかったことから、その肉を使って玉子を加えた「肉うどん」を作っていたそうです。
特に肉うどんを大々的に売り出したつもりはなかったそうですが、オープンから一ヶ月後くらいから肉うどん目当てに訪れるお客さんが増えてきたとのこと。
ある日、常連の学生さんから「肉うどんの肉を冷たいぶっかけに入れて欲しい」と言われ、最初は「脂がまわって美味しくないのでは」と言ったものの、毎日来店しているお客さんからのどうしてもという要望から提供したところ、「メチャクチャ美味しい、これから毎日これにする」と絶賛されたことで、メニューに加えるようになったそうです。
うどんの食べ方の中でぶっかけが一番好きなので、数多くある香川のうどん店の中でも、ぶっかけうどんが人気のお店は特に気になります。
場所は丸亀駅から徒歩8分くらいの距離。
駐車場は50台分あるそうです。
この日は平日の木曜日、お店には朝8時半頃に訪問。
この時店内は客入り4割くらいでした。
こちらはセルフタイプのお店で、最初に注文した後、天ぷらなどのサイドメニューを自由に取り、先に会計を済ませ、うどんを受け取って席に運びます。
メニューは豊富で、サイドメニューも色々あり、特にボリューム満点のいなり寿司は人気とのこと。
うどんメニューでは、やはり「肉ぶっかけ」が目立つように記載されていました。
牛肉と豚肉が両方あるのも面白いところ。
これは2003年12月末に牛肉の輸入停止になった影響から、代わりに豚肉ぶっかけに変更し、その後牛肉が復活してからも豚肉のファンがいたことからメニューに残ったそうです。
温度も一般的な冷と温だけでなく、麺も汁も冷たい「ひや」、麺は冷たく汁は温かい「あつ」、麺も汁も温かい「あつあつ」がありました。
今回は「ひや」で『牛肉ぶっかけハーフサイズ』を注文!
【牛肉ぶっかけハーフサイズ(ひや)】380円(税込)
つゆには伊吹島のイリコ、国内産の昆布、地元の醤油を使用しているそうです。
確かにイリコ系の香り高い魚介の旨味が濃厚で、ぶっかけのつゆでありながらそのまま飲んでもしょっぱく感じません。
麺は平打ち気味の太麺で、モチッとコシがありつつ歯切れの良い食感。
肉はパサつかず甘さ強めの味付けに、濃厚な肉の旨味が相まって絶品。
途中からレモンを絞ると、爽やかな風味と酸味がお肉と相性良く、後味がサッパリとして更に美味しくなりました。
ハーフサイズですが麺量も十分にあり、店によってはこれで並サイズで提供しているところもありそうです。
美味しくて大満足の一杯でした。
ご馳走様でした!
麺処 綿谷 丸亀店
0877-21-1955
香川県丸亀市北平山町2-6-18
https://tabelog.com/kagawa/A3702/A370202/37000289/