…掌…掴みたいと望む それは形成すら無く幻覚か 幻想か それすら解らぬ想いだけが 胸を焦がし熱さに軋む 己の進む足元 声を絞り出せ 音を奏で 踏み鳴らせ生きる鼓動 転ぶなら立ち上げるだけ空を描いていただけの掌 今は握りしめる汗に滲む 留める想いは愚鈍な過去に 傷痕残る躯も今は踊らせ 未来に繋がる路を歩こう
…道化…必要だと囁く言の葉縋るように信じても 果肉をえぐり種を握れば 味気ない塊 硬い殻 地に落とせば 新たな生命は芽吹くだろうか… 今は何も得られない 泪を養分として 未来に繋ぐ事は 叶うだろうか… 都合合わせの夢物語 躍らされたのは 淋しさに堪えかねた己 人形の内に小さな鼓動 感じたなら旅を始めよう 独りは凍える程に 寒いと気づいてるけど このままでいても 淋しさに泣くのなら 歩き出す脚を得て 埃舞う風に身を曝そう…人形は終わり… ヒトガタは終わり…魅惑の言霊に …さよなら…と告げる それが歩むための一歩
…白昼夢…涸れた時間の刻で 音にする事赦されぬ想いだけが増していく 光を得たと同時に 闇も動き出し蝕む 均衡は危険な駆け引き 破壊は常に隣り合わせ衝動はいつも背中越し 迷いの道に地雷は埋まる踏み付けて歩くか ダンスのステップのように 朱色の破片が 躯を削っていく 傷みに笑顔で 有刺鉄線纏う 辿る轍に流れる 泥血の軌跡が 渇く頃には 空は何色で 風は凪いでいるだろうか