Twitterから転載↓
一言で現状説明→弟(16)が記憶喪失
専門用語で言うところの『全生活史健忘』ってやつです
幾つかの例外はあるものの、生まれてからの記憶を全喪失
一般常識や技術として身についていることは以前通りだけれど
記憶や思い出は何もない状態
ドラマか小説か映画か虚言癖か。はたまた厨二病か。
この三週間何度もそう思ったけれど残念ながら現実のお話。
8/3夕方、これはその直後にpostもしたけれど弟が自室で倒れる
↓
母が発見。30分くらいで意識を取り戻す。
更に30分くらいして自分でベッドに入る。
この時点では貧血かな、くらいにしか思わず。
明日起きたら一応病院へ行くよう勧めてみようねと母と話したり。
8/4の朝、様子を見に行くと普通に眠っている弟。
睡眠不足もあって疲れているのかなと思い寝させておくことに。
私も母も出掛ける用事があったので、お昼前に一度様子を見に行き、
異常がないことを確認したあと外出。
その際に部屋で食べられるように昼食と飲み物を用意して。
帰宅したのは19時半頃。
夕食を食べ始めたものの、
弟が自室から一度も出てきた痕跡がないことに気付き、
母が行くより私が行った方が
何か心配事やストレスの原因になっていることがあるのなら
話しやすいかなと「じゃあ私行ってくる!」と弟の部屋に向かう私。
「倒れた俺格好悪いなー」とか
「話さなきゃいけないことあるけど気まずいなー」なんて思ってるのかな
と思ったのでむしろテンションを上げて弟の部屋に。
ヽ| l l│<ハーイ!!私登場♪
それこそこんなノリ。
部屋に入るとベッドの上に座り片膝を立てた状態の弟。
電気もついている。
ホッとして「なんだ。起きてるの」
「大丈夫?具合悪い?」
そう言いながら近づき額に手を置くと少し熱っぽくはある。
でも暑い部屋で寝ていたからかな程度。
朝、置いていったお蕎麦にも手がついていなかったので
「食べなかったの?下(居間)行ってご飯食べる?」
その他にも小さな質問を幾つかしたけれど
弟は曖昧に頷いたり力なく「うん…」と答えるだけ。
「どうしたの…?」
無言ながらも暫く傾聴状態でいると弟が呟くように「記憶がない…」
その場に100人いたらおそらく100人全員がそう思ったでしょうが
倒れた記憶や
どうして自分は寝ていたのかの記憶がないのだと思った私。
「覚えてないのー?」
母から聞いた状況を伝える。聞き終わっても弟の様子は変わらず。
「どうしたのよー何か言いたいことあるなら聞くよ?
○○(母)には言うなって言うなら言わないしさ」
今考えるとなんともトンチンカンな言葉である。
言い掛けては黙り、息を吸い込んでは吐き出し、
目を上げては俯き。おそらく10分くらいはそんな時間が続いた。
「何も出来ないかもしれないけれど、
一人ではなく二人で考えることは出来るんだからさ。言ってよ」
その言葉を遮るように弟が「落ち着いて聞いてくれる?」と。
「うん。勿論」
間髪入れずに答える私。
部屋に入ってからの弟のあまりの様子のおかしさに
何を言われても受け止めよう。
驚きはしても動揺はすまい、と心を決めていたから。
「記憶がない」
つい先程も聞いた言葉。
でも先程私が受け取った意味ではないことは幾ら鈍くても分かる。
血の気が引いた。
言葉が出なかった。
弟はこう続けました。
「とても優しくしてくれてるのに申し訳ないけれど
(あなたのことも)分からない」
「ごめんなさいごめんなさい」
そう繰り返して震えていました。
時間も思考も止まって、
でも目の前で震えているこの子を何とかしなくては。
それだけ。
あれはきっと本能ですね。
ミニテーブルの横を回りこみベッドに腰掛けて、
その時点で感覚として
これはドッキリや演技ではないことを理解しました。
私と弟は仲が良く、部屋には入り浸っていたけれど
ベッドに触ったり腰掛けたりは絶対に嫌がっていたから。
その子が人が近くに来たことにむしろホッとしたような顔をしたから。
震えている手を握って「大丈夫…大丈夫…」
全然大丈夫じゃないけれど、そんなことは百も承知だけれど、
そう繰り返すしかなかった。
私も許容量一杯一杯でした。
「自分の名前分かる?」
「ううん」
「じゃあ私が誰かも分からないよね?」
信じたくないからもう一度聞いたのでしょうか。
「…うん」
「そう…あなたの名前は○○、
高校2年生で歳は早生まれだから16歳ね。私はあなたの姉」
24年間、生きてきて一番悲しい自己紹介でした。
「今いつ?」
「…何日かってこと?」
「…うん」
「8月4日」
「夜?」
「そうよ」
「何年?」
「2012年の8月4日」
「3月11日?の地震…は分かる」
「うん…うん…あったね」
あぁ、この子は必死で知ってること探したんだなと思った。
泣きそうになった。
その後もポツリポツリと家族構成や
もう一度昨日倒れたことを話しているうちに
「目が痛い…」と言い出す弟。
アッと思い
「あなたコンタクト入れてるかも」
「そうなの?」
「うん。出してごらん。鏡あるよ」
「うん」
自分がコンタクト入れていることも忘れるものなんですね。
コンタクトを出させてからミニテーブルの上にあった携帯を手にとって
「これあなたのよ。指紋認証にしていたはずだから開くんじゃないかな」
試してみると開いた!
暗証番号でいいだろうに何わざわざ面倒なことやってんの…と
思っていたけれど元弟gj
とりあえず母には言わないと身動きできないから、と
許可をとって私が母に話をしにいくことに。
部屋を出る前に、携帯と一緒に置いてあったiPodを
「これもあなたのよ。良かったら聞いてね」と渡す。
「どれがお勧め?」と聞くので
「最近よく聞いていたのはこの人かなぁ」とつっこさんをお勧め。
これがまさかのクリティカルヒットとなったのだけれど
それは置いておいて…
居間へ下り、あまりに遅くて何やってたの?と訝しげな母を
「外、出よう」と家の外へ連れ出す。
取り乱して弟の元へ、とか勘弁。
家を出て2、3分歩いたところにある駐車場へ。
「あのさ…○○(弟)、記憶飛んでる」
母も最初私がしたのと同じ勘違い。普通そうなるよねw
勘違いをとき、丁寧に説明。顔色が変わる母。
でもまぁ取り乱しはしなかった。良かった。
弟の元へ走り出したりしたら足引っかけてでも止める気だったけど。
一目弟に会いたいと言うので(当たり前か…)とりあえず私が弟の元へ。
部屋に入るとiPodで音楽聴きながら本棚にあったD.Gray-man読んでるw
「お母さんがあなたに一目会いたいって言ってるんだけれど良いかな?
今無理なら明日でも良いよ?」と聞くと暫し考えたあと了解。
母のところへ行き「会うって」と伝えて一緒に部屋に。
母が弟に体調のことなどを尋ねた後、
弟が母に「おなまえは?」と聞いたのがもう最高に切なかった。
腹を痛めて16年間育ててきた息子に名前を聞かれるって…
その後、最初はお腹空いていないと言っていたのだけれど
母の勧めで少し食べてみたら「お腹空いてたみたい」と言いだし
きっちり一食分以上食べる弟。体が大丈夫なら…ね。なんとかなる。
ご飯食べ終わったのを見届け「おやすみ」を言って私と母は撤退。
↑転載ここまで
一言で現状説明→弟(16)が記憶喪失
専門用語で言うところの『全生活史健忘』ってやつです
幾つかの例外はあるものの、生まれてからの記憶を全喪失
一般常識や技術として身についていることは以前通りだけれど
記憶や思い出は何もない状態
ドラマか小説か映画か虚言癖か。はたまた厨二病か。
この三週間何度もそう思ったけれど残念ながら現実のお話。
8/3夕方、これはその直後にpostもしたけれど弟が自室で倒れる
↓
母が発見。30分くらいで意識を取り戻す。
更に30分くらいして自分でベッドに入る。
この時点では貧血かな、くらいにしか思わず。
明日起きたら一応病院へ行くよう勧めてみようねと母と話したり。
8/4の朝、様子を見に行くと普通に眠っている弟。
睡眠不足もあって疲れているのかなと思い寝させておくことに。
私も母も出掛ける用事があったので、お昼前に一度様子を見に行き、
異常がないことを確認したあと外出。
その際に部屋で食べられるように昼食と飲み物を用意して。
帰宅したのは19時半頃。
夕食を食べ始めたものの、
弟が自室から一度も出てきた痕跡がないことに気付き、
母が行くより私が行った方が
何か心配事やストレスの原因になっていることがあるのなら
話しやすいかなと「じゃあ私行ってくる!」と弟の部屋に向かう私。
「倒れた俺格好悪いなー」とか
「話さなきゃいけないことあるけど気まずいなー」なんて思ってるのかな
と思ったのでむしろテンションを上げて弟の部屋に。
ヽ| l l│<ハーイ!!私登場♪
それこそこんなノリ。
部屋に入るとベッドの上に座り片膝を立てた状態の弟。
電気もついている。
ホッとして「なんだ。起きてるの」
「大丈夫?具合悪い?」
そう言いながら近づき額に手を置くと少し熱っぽくはある。
でも暑い部屋で寝ていたからかな程度。
朝、置いていったお蕎麦にも手がついていなかったので
「食べなかったの?下(居間)行ってご飯食べる?」
その他にも小さな質問を幾つかしたけれど
弟は曖昧に頷いたり力なく「うん…」と答えるだけ。
「どうしたの…?」
無言ながらも暫く傾聴状態でいると弟が呟くように「記憶がない…」
その場に100人いたらおそらく100人全員がそう思ったでしょうが
倒れた記憶や
どうして自分は寝ていたのかの記憶がないのだと思った私。
「覚えてないのー?」
母から聞いた状況を伝える。聞き終わっても弟の様子は変わらず。
「どうしたのよー何か言いたいことあるなら聞くよ?
○○(母)には言うなって言うなら言わないしさ」
今考えるとなんともトンチンカンな言葉である。
言い掛けては黙り、息を吸い込んでは吐き出し、
目を上げては俯き。おそらく10分くらいはそんな時間が続いた。
「何も出来ないかもしれないけれど、
一人ではなく二人で考えることは出来るんだからさ。言ってよ」
その言葉を遮るように弟が「落ち着いて聞いてくれる?」と。
「うん。勿論」
間髪入れずに答える私。
部屋に入ってからの弟のあまりの様子のおかしさに
何を言われても受け止めよう。
驚きはしても動揺はすまい、と心を決めていたから。
「記憶がない」
つい先程も聞いた言葉。
でも先程私が受け取った意味ではないことは幾ら鈍くても分かる。
血の気が引いた。
言葉が出なかった。
弟はこう続けました。
「とても優しくしてくれてるのに申し訳ないけれど
(あなたのことも)分からない」
「ごめんなさいごめんなさい」
そう繰り返して震えていました。
時間も思考も止まって、
でも目の前で震えているこの子を何とかしなくては。
それだけ。
あれはきっと本能ですね。
ミニテーブルの横を回りこみベッドに腰掛けて、
その時点で感覚として
これはドッキリや演技ではないことを理解しました。
私と弟は仲が良く、部屋には入り浸っていたけれど
ベッドに触ったり腰掛けたりは絶対に嫌がっていたから。
その子が人が近くに来たことにむしろホッとしたような顔をしたから。
震えている手を握って「大丈夫…大丈夫…」
全然大丈夫じゃないけれど、そんなことは百も承知だけれど、
そう繰り返すしかなかった。
私も許容量一杯一杯でした。
「自分の名前分かる?」
「ううん」
「じゃあ私が誰かも分からないよね?」
信じたくないからもう一度聞いたのでしょうか。
「…うん」
「そう…あなたの名前は○○、
高校2年生で歳は早生まれだから16歳ね。私はあなたの姉」
24年間、生きてきて一番悲しい自己紹介でした。
「今いつ?」
「…何日かってこと?」
「…うん」
「8月4日」
「夜?」
「そうよ」
「何年?」
「2012年の8月4日」
「3月11日?の地震…は分かる」
「うん…うん…あったね」
あぁ、この子は必死で知ってること探したんだなと思った。
泣きそうになった。
その後もポツリポツリと家族構成や
もう一度昨日倒れたことを話しているうちに
「目が痛い…」と言い出す弟。
アッと思い
「あなたコンタクト入れてるかも」
「そうなの?」
「うん。出してごらん。鏡あるよ」
「うん」
自分がコンタクト入れていることも忘れるものなんですね。
コンタクトを出させてからミニテーブルの上にあった携帯を手にとって
「これあなたのよ。指紋認証にしていたはずだから開くんじゃないかな」
試してみると開いた!
暗証番号でいいだろうに何わざわざ面倒なことやってんの…と
思っていたけれど元弟gj
とりあえず母には言わないと身動きできないから、と
許可をとって私が母に話をしにいくことに。
部屋を出る前に、携帯と一緒に置いてあったiPodを
「これもあなたのよ。良かったら聞いてね」と渡す。
「どれがお勧め?」と聞くので
「最近よく聞いていたのはこの人かなぁ」とつっこさんをお勧め。
これがまさかのクリティカルヒットとなったのだけれど
それは置いておいて…
居間へ下り、あまりに遅くて何やってたの?と訝しげな母を
「外、出よう」と家の外へ連れ出す。
取り乱して弟の元へ、とか勘弁。
家を出て2、3分歩いたところにある駐車場へ。
「あのさ…○○(弟)、記憶飛んでる」
母も最初私がしたのと同じ勘違い。普通そうなるよねw
勘違いをとき、丁寧に説明。顔色が変わる母。
でもまぁ取り乱しはしなかった。良かった。
弟の元へ走り出したりしたら足引っかけてでも止める気だったけど。
一目弟に会いたいと言うので(当たり前か…)とりあえず私が弟の元へ。
部屋に入るとiPodで音楽聴きながら本棚にあったD.Gray-man読んでるw
「お母さんがあなたに一目会いたいって言ってるんだけれど良いかな?
今無理なら明日でも良いよ?」と聞くと暫し考えたあと了解。
母のところへ行き「会うって」と伝えて一緒に部屋に。
母が弟に体調のことなどを尋ねた後、
弟が母に「おなまえは?」と聞いたのがもう最高に切なかった。
腹を痛めて16年間育ててきた息子に名前を聞かれるって…
その後、最初はお腹空いていないと言っていたのだけれど
母の勧めで少し食べてみたら「お腹空いてたみたい」と言いだし
きっちり一食分以上食べる弟。体が大丈夫なら…ね。なんとかなる。
ご飯食べ終わったのを見届け「おやすみ」を言って私と母は撤退。
↑転載ここまで