メメントCの世界

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演劇ユニット「メメントC」の活動・公演情報をお知らせしています。

嶽本あゆ美 初の戯曲集、発売中!!





ハーベスト社 本体1800円  
ISBN978-4-86339-104-8

戯曲集「太平洋食堂」書評

 

3月に刊行しました戯曲集、有難い書評を先週から頂いております。

図書新聞では大月書店の堀切リエ様。

週刊読書人では、丸川氏。過分ですが、とても励みになります。

 

https://dokushojin.com/article.html?i=5477

 

アマゾンでは、割高の商品になっていますが、紀伊国屋書店では平積みであります。

また、ジュンク堂などでも取り寄せ可能です。

上記リンク先にて、購入できます。宜しくお願いします。

 

いろは大王無事終了!

 

浅草田原町の岡田屋布施にての第二会「婀の会」無事終了しました。

連日、猛暑の浅草に多数のお客様にご来場いただきありがとうございました。

ワークショップも講評で、長唄の迫力に皆様から大きな拍手、そして駒塚さんの「いろは大王」語り芝居には、笑いがどっときて、ほっとしました。もともといろは大王は芝居で書きたいな、と思ったのですが、戯曲は書けても大舞台はなかなか上演できないので、今回は岡田屋さんという会場もあり、語り芝居で!と企画会議でもちあがり、このような形にて上演しました。

 笑ってもらえるって最高!!!駒塚さんの表現力が、下座の音楽と一体化して、凄みがありました。丁々発止の邦楽とのコラボ、緊張感もたまりません。

素晴らしい時間を頂きました。画像、たくさんあるのですが、今、パソコン入れ替えに苦心しております。

6月までに、仕事場の環境を整えたいとおもいます。

なにはともあれ、大入りとなった 「婀の会」いろは大王のその2も、企画していきたいと思います。

岡田屋さん会場でお配りした、11月のメメントC公演の速報、アップいたします。是非、ご予定、おあけくださいませ。

 


「いろは大王とは誰だ?」

 

なかなか暖かくなりません。

確か、昨年のゴールデンウィークの頃は猛暑だったような気がします。

春から夏になるのでしょうか。4月の終わりの今日、寒さと原稿アップに震えております。

3月の「かくも碧き海、風のように」では、ご来場いただきありがとうございました。

あれは昭和の激動で、これから令和の激動が同じように始まるのでしょうかね。

何とも不気味さも感じます。

 

さて、5月25(土)26日(日)に浅草岡田屋さんでのライブで、ご披露する「いろは大王狂想曲・その1」を脱稿しました。

このいろは大王とは、山田風太郎の小説「いろは大王の火葬場」に詳しい木村荘平という男です。

今回も、ほぼそこから潤色し、安愚楽鍋やらその時代の牛鍋と火葬を廻る歴史ものを取り入れた、

語り芝居、講談、落語、そのミックスと思ってください。語って下さるのは、駒塚由衣さん。

劇団四季の大先輩で、声優としてもメリル・ストリープの声やシガニ―・ウイーパーなど、大人の女性の声で

活躍中です。てっきり洋物の人かと思っていたら、江戸人情噺を吉原などでおやりになっています。

築地生まれ築地育ちの江戸っ子!人の縁とは不思議です。

 

 

 

いろは大王である木村荘平は、、幕末の大阪の生まれで百姓のせがれ。しかし、ものすごいバイタリティーで、字もほとんど書けないのに、製茶業から輸入業、青物組合までつくる。

尊王攘夷、討幕運動が激しい京都ですごい商売をしておりました。やがて薩摩の御用商人となり、御一新とともにのし上がります。とにかくこの人は、とんでもない人でした。

明治には、今の私たちの常識を超えるとんでもない人がたくさんいました。

だいたい、国民全員が封建時代と、立憲君主国とを経験するんですから、まともじゃあやってられないのかもしれません。

 

山田風太郎は明治を廻る著名なジャーナリストや、実業家、小説家をネタにした虚虚実実の小説を出しています。

どれも面白いし、テレビドラマや舞台になっています。

今回、「明治バベルの塔」に収録されている「いろは大王の火葬場」を、ひぱりだしたというわけです。

山田風太郎は、様々な木村の伝記からこれを書いたのですが、どれが本当でどれが創作なのかよくわかりません。

 

牛肉を食べるようになった明治人、牛鍋屋におしかけました。

それまでの屠畜場や皮革製品の加工、食肉産業は、一定の身分の人しか関われない領域で、差別にともなって既得権もあったのですが、明治維新で、その権利をとりあげて身分差別の現状はほったらかしになりました。

ですから、東京だったら弾座衛門支配によってなりたっていた秩序は崩壊します。

木村は大阪から上京し、官営の屠畜場を安く払い下げてもらい、都内の組合を吸収し、つぶし、のし上がっていきます。

それで巨大な直肉産業の会社をつくり、「牛肉いろは」という牛鍋屋チェーンを都内に20数店舗作るのです。

その店長の全てが彼の妾でした・・・・・・・・いろはチェーンも彼の死後はすぐにつぶれてしまいました。

 

その彼が次に手を出したのが、火葬場経営。これもやはり封建時代には被差別階級よって運営されていました。

時代劇の墓守の老人、おんぼう、と呼ばれる焼き場人です。

江戸時代に土葬が禁止され、火葬が普通になるのを見越しての木村の新規参入、さてうまくいったのか・・・・・

ちなみに、彼が作った火葬の会社、東京博善社はまだあります。

 

最新式の釜で仏を焼く、それを宣伝にするのだ、杮落しの仏探しが始まります。

山田風太郎は、斎藤緑雨に与謝野鉄幹、歌舞伎役者の団菊左、などを出して話を綴っていきます。

福地桜痴と岸田吟香の話は爆笑です。

東京日日新聞で新聞記者として二人は活躍しました。福地が岸田を左遷したため、吟香は記者として活躍できず、目薬屋の主人となっって不遇な晩年です。目薬商売は繁盛しましたが・・・・岸田は福地よりも先に死んで記念すべき木村の初釜の客となるところを、アクシデントで焼かれませんでした。岸田吟香の息子は、岸田劉生なんですね・・・・・みんな子どもが多いので、誰か彼か有名です。

一方、福地桜痴は、広壮な邸宅を持ち、吉原や柳橋で豪遊し「池の端の御前」と呼ばれたのですが、晩年は凋落、築地二丁目の陋屋で死にます。

 

「わしは右手で軍人勅諭を書き、左手で吉原の看板を書いた。」

と火葬場セールスマンを相手に語りだすのです。

福地桜痴は漢学、蘭学、外国奉行調役もやって英語、仏語をものにし、幕府の開国派で活動しつつ、倒幕後は

野に下って新聞屋になり、あっちの派閥、こっちの派閥をこうもりのように応援したり、批判したりとやって、新聞社をくび。

そのあと、演劇改良に乗り出して歌舞伎座を作ってしまうのです。

鏡獅子、春雨傘の作者として、長唄をやってるとお目にかかります。

政治家、役人、実業家、新聞人、学者、文学者、詩人、戯作者・・・・・・

小説では、木村から巻き上げた肉をレアで食べ、三日後に死ぬ桜痴となっています。

 

尊王攘夷と佐幕の間を両極端に揺れ続けた明治人、現代人の想像を超える天才が

あちこちにいて、時代と社会を振り回していたんだなあと、絶句します。

 

木村の話は、面白いだけでなく、社会構造の変化を利用した羽柴秀吉のようでもあります。それまで江戸の封建の中で守られ固められた身分差別と被差別社会、それを壊して規制緩和といいつつ、利益を奪い去ってく資本主義の最初の嵐にも驚かされます。

誰のための国なのか、誰のための商売なのか、もちつもたれついくはずが結局は自分のことしか考えなくなて、

破滅していくのも、なんだかなあです。

薩長支配が未だに強く感じられる、令和の元旦???五月一日でした。

 

 

 

 

 

婀の会「邦楽と物語の泉」シリーズ2

 

椿組が終わりましたが、あらゆることでドタバタしております。数年分の資料成中ながら、執筆にあけくれております。

さて、今年度最初の活動は、婀の会となります。

浅草にある老舗の仏具、太鼓屋さんの岡田屋さんのお二階で、邦楽ワークショップと、嶽本書下ろし語り芝居です。

岡田屋さんには、驚くべき!あらゆる仏様と、美術工芸品のような仏壇、そして金ぴかの御神輿の数々、鳴物の太鼓類の数々があって、まるで博物館のようです。

 

今回、出演は駒塚由衣さん!力強い助っ人です。抱腹絶倒の明治のドタバタ喜劇を語りたおしていただきます。

私は出演しません。あしからず。

 

山田風太郎の「いろは大王の火葬場」は、明治バベルの塔に収められている喜劇です。

明治バベルの塔は、他に「四分割秋水」が入っていて、通俗小説の極みながら、流石の風太郎です。

 

語り芝居はこんな感じの概要です。

 

「時は明治37年、日露戦争真っ最中、帝都に「いろは大王」と呼ばれ、牛鍋屋チェーンで知られる木村荘平という男がいた。彼は辣腕経営で知られた実業家で、所謂改革派として牛肉の仕入れから加工、小売りまでの一貫した流通という革命的な構造改革をし、文字通り外食業界を牛耳り、「牛鍋いろは」の支店を繁盛させていた。

いろは大王は約一月に一度、決まった日に売上の集金と逢瀬の為に支店を行脚する。

牛鍋チェーンは、本店を除く全ての支店で木村の妾が女将を勤め、売り上げと寵愛の番付を競い合っていた。

木村の欲望は留まるところを知らず、四十八号までの支店拡大を目指している。その木村が次にねらった規制緩和と業界再編とは!!!」

 

火葬場チェーンなんです。でもね、そううまくはいかなかったようで。後は聞いてのおたのしみ。

 

岡田屋布施店ライブ 婀の会 「邦楽と物語の泉」シリーズ2

2019年5月26日(日)13時/16時半(2回公演、開場30分前)

2019年5月25日(土)16時 プレライブ  2000円 ( プログラムを縮小してお届けします)

 

浅草 岡田屋布施2階 3000円(全席自由)

出演者

💛駒塚由衣

 

 

 

潤色脚本・演出

💛嶽本あゆ美

邦楽演奏

💛堅田喜三代

    ☆

💛望月晴美(26日)

    ☆

💛貴音日佐世 

💛杵屋五吉花 

💛在原富士江

    ☆

💛望月輝美輔 

💛木戸紗都子

一、邦楽わーくしょっぷ Vol.2 堅田喜三代

「黒御簾 打楽器たちの魅力」

*大太鼓の底力  *小物楽器の彩り

 

一、長唄演奏 「助六」 「鞍馬山」

 

 

一、一人芝居「いろは大王

山田風太郎作「いろは大王の火葬場」より

出演・駒塚由衣

劇団四季を退団後、数々の舞台、映画など映像作品に出演。声優として、メリルストリープ、シガニ―・ウィーパーなどの吹き替えでも活躍。近年は、三遊派宗家藤浦敦氏の指導の下、江戸人情噺を12作品、
吉原で、定期的に上演している。

 

 

岡田屋布施2階 03(3841)1867   〒111-0034 台東区雷門1-16-5   

地下鉄銀座線『田原町駅』より徒歩1分

地下鉄銀座線『浅草駅』より徒歩10分

つくばエクスプレス『浅草駅』より徒歩2分

都営浅草線『浅草駅』より徒歩10分

東武東上線『浅草駅』より徒歩10分

 

チケット、その他 お問い合わせ TEL&FAX&E-MAIL

婀の会事務局(齊藤)03(3469)3722  a3nokai@yahoo.co.jp

 

婀の会とは・・・演劇と邦楽の創造活動のために集まった劇作家、邦楽演奏家の会です

 

前回のワークショップの様子。目白のゆうどさんで開催しました。