メメントCの世界

メメントCの世界

演劇ユニット「メメントC」の活動・公演情報をお知らせしています。

嶽本あゆ美 初の戯曲集、発売中!!





ハーベスト社 本体1800円  
ISBN978-4-86339-104-8

メメントC公式HP
https://memento-c.com/

国際交流基金Stage Beyond Borders「太平洋食堂」五か国語上演配信中
https://www.youtube.com/watch?v=CNQeOgcGh4Q

ミュージカル「走れ!ロコモーション」再演 



秋葉区文化会館のある駅は新津駅

磐越西線

羽越本線

信越線

が交わる駅

 

 

かつて、新津市と呼ばれたこの町は、国鉄の新津機関区があり、市民の4分の1が、国鉄職員など国鉄に関係する人口だったそうです。まるで、人民公社のように、職場も住まいも、何かものを買う場所も全て、機関区という区域の中にあったそうです。まさに昭和の高度経済成長の時代にその町は最も繁栄したようです。

その後に、モータリゼーションで、国鉄から自動車に、高速道路が建設されていく中、鉄道の役割が変化していったんです。

新津駅も変わっていったのでした。

新幹線ができて、東京と新潟は直接、結ばれて、新津はすたれます。

 

そして、JR民営化がやってくるのです。

その大きな波をどう受け止めたのか?

国鉄OBの皆さんからお話を聞いたり、新津でワークショップをする中で、題材を集めて脚本を書いた作品です。

国鉄の話といっても、ここの女性たちの元気には驚かされます。

演劇への愛情、みんなで集まって何か始めたら、目標に向かって爆進です。でも、粘り強く丁寧に、励ましあって。

5年以上、新津に通った私は、ひょっとしたら首都圏よりこっちの方が知り合いが多いのかもしれません。

明日、舞台の幕が上がりますが、その幕が上がるまでに地元の人の熱意がどれほどの仕事をしたか・・・感謝しかありません。

 

 

 

ミモザ・フェスタ参加 音楽劇『囚われの女たち』出演者発表

2026年3月6~8日にシアターカイで行われる、ミモザフェスティバルで、山代巴さんの半生『囚われの女たち』を基にした新作音楽劇を発表致します。

 

 山代巴の戦前と戦中の獄中の自伝的小説『囚われの女たち』(径書房)より、「星の世界」のサークル活動をした女工時代と、広島県三次刑務所時代を中心にミュージカル舞台化。

女工との勉強会での連帯、刑務所での女囚の世界や看守との交流から、女性の解放や平和への願いが多くの人にも広まっていくドラマを描く。和歌山刑務の和歌山編は、今後制作予定。劇団民藝「聴衆0の講演会」からスピンオフした作品。

 

山代巴: 作家・女子美術専門学校中退 共産党地下活動のあと治安維持法幇助で懲役刑を戦後に出獄。

夫の山代吉宗は獄死。戦後、中井に影響を受け農民文化運動に身を投じる。女性の個人史を描き、中井の母を描いた『千代の青春』、原爆被害者のルポ『原爆に生きて』『この世界の片隅で』などで知られる。

 

ミモザフェスタ では、音楽劇「囚われの女たち」を

2026年3月7日(18時半~)、3月8日(12時~)

の二回上演致します。

 

その出演者が決定しました!!

素晴らしい出演者に恵まれ、新作が走り出します!

 

 関根麻帆/  山代巴

  観世葉子/  母・イクノ 

 

  村中玲子(J-clip)/ 刑務所所長

   末武あすなろ/ 山代吉宗(夫)

   佐渡寧子/  女囚72番フキノトウ

 

   茂木 理/  教誨師

   羽真侑李(オフィスエルアール)/看守長A

   寿帆涼/  看守長B

   大沼美和子/ 女囚13番

  下川瑠美/ 女囚29番イッチョメ

  美葉/ 女囚7番

   幸はるか(劇団民藝)/ 女囚タマ/女工ハル

   凜果/ 末森看守・女工

   齋藤凜/ 女囚9番・女工

   三澄凪彩(オフィスエルアール)/ 女囚・女工テル

   稲葉心音/ 女囚・女工 トキA 

   米澤文音/ 女囚・女工 トキB 

  簑手美沙絵/  女囚/コーラス

 

「聴衆0の講演会」オンライン配信が始まりました。

 

 

カンフェティ・ストリーミングシアターで有料配信中! (視聴券販売は26年1月31日まで) https://www.confetti-web.com/events?k... 

 

劇団民藝公演 2025年9・10月 作・演出=嶽本あゆ美 『聴衆0の講演会』 2025年9月27日(土)~10月6日(月) 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA 後援=尾道市、竹原市、川崎市麻生区、公益社団法人日本図書館協会  今年は図書館法施行から75年にあたる。国立国会図書館の初代副館長に任命された中井正一は、国民の教育と文化の発展に資する図書館法成立に尽力し、その激務に斃れた。  中井(1900‐52)は、母の命をかけた帝王切開手術で生まれ、広島県竹原市と尾道市で育ち、京都帝大学哲学科に進み、美学の講師となる。しかし、滝川事件の処分反対運動に関わり、文化雑誌「世界文化」、文化新聞「土曜日」を発刊するなど反ファシズム文化運動に参加したため、治安維持法違反によって検挙され、転向を余儀なくされる。しかし戦後、新しい時代の発足に、尾道市立図書館長として市民文化運動にひとり乗りだす。この文化運動は風紋のように広島県下に広がり、初めての県知事選にも出馬。その後に国会図書館副館長となる。  中井の同名エッセイに着想を得て、その波乱の半生を、強いきずなで結ばれた母千代、献身的に支えた妻ミチ、文化運動をともにした「荷車の歌」著者の山代巴との関わりのうちに劇化する。 あらすじ  京大哲学科で美学を学んだ中井正一は京大講師となり、西田哲学、田辺哲学との格闘を経て、独創的な「集団的実践的主体性の哲学」を構想、その将来を三木清や戸坂潤らとともに期待されていた。その明るい人柄は仲間からの信頼も厚く、また母千代が選んだ妻ミチを迎え、前途洋々たる人生を歩んでいた。  しかし時代は暗い谷間へ。反ファシズム文化運動に参加した中井は、治安維持法違反で検挙され、懲役2年執行猶予2年の刑を受ける。  尾道市立図書館長の職を得て、幸いにも家族とともに疎開していた中井は、敗戦、治安維持法の廃止とともに、平和で民主的な社会の実現のための文化講演会を始める。テ ―マは、一人一人が自分の目で見、自分の頭で考え行動する主体性の確立だった。しかし熱演すればするほど話の難しさに聴衆は減り、ついには母だけになる。  ふたたび挫折を味わった中井だったが、母の助言を得てしだいに話し方を覚え、聴衆が戻って来る。戦後の生き方に悩んでいた山代巴も講演に感銘を受け、文化運動に加わる。やがて妻の献身的な支えで文化運動は広島県下に広がり、初めての知事選にもかつぎだされる。  知事選には落選したが、中井は新設された国会図書館の初代副館長に任命された。国会図書館の運営と図書館法成立に奮闘するが、時代は逆コースをたどり始め、民主勢力と全国の文化運動は後退し始めていた……。

こちらは、ダイジェスト映像です。

 

 

 

Hihukusyouラジオでインタビューを配信しています。

Hihukusho ラジオ #128(嶽本あゆ美さん / 劇作家) 2025年10月30日

広島の原爆後のドラマを描いた土屋清氏の「河」。この戯曲の演出、出演をされた土屋時子さんが、劇団民藝の「聴衆0の講演会」「太平洋食堂」などについて、嶽本にインタビューをしてくださいました。

こちらから、聞けます。

 

https://youtu.be/YF_EuviXzK4

 

 

『広島市内に残る最大級の被爆建物「広島陸軍被服支廠」に 熱い思いを抱いている広島県民の手によって、 「被服支廠のための」ただ一つのラジオ局が開局!! 第128回目は、劇作家の嶽本あゆ美さんにお話を伺いました。 嶽本 あゆ美(だけもと・あゆみ) 1967年静岡県生まれ。武蔵野音楽大学卒業。劇団四季を経てフリー脚本家。 川辺川ダム問題の『ダム』で日本劇作家協会新人戯曲賞、文化庁芸術祭優秀賞(演出:藤井ごう)を受賞。また、大逆事件の演劇『太平洋食堂』で国際交流基金SBB、門真国際映画祭2021大阪府知事賞(演出:藤井ごう)を受賞。 主な作品に『かつて東方に国ありきー堀田善衞『漢奸』より』、『安全区/Nanjing―堀田善衞『時間』より』、『かくも碧き海、風のように』など。中上健次原作『千年の愉楽』より『オリュウノオバ物語』、宗教とジェンダーをテーマに女人往生環『パターチャーラー』、『韋提希』、『彼の僧の娘』など。ミュージカル作品も多数。著書に『演劇に何ができるのか?』(共著/アルファ・ベータ・ブックス社)、嶽本あゆ美戯曲集『太平洋食堂』(ハーベスト社)、『堀田善衞研究論集』(共著/桂書房)。