8月25日 第37回 Living with MDS Forum を開催します。

 

今回は前回までの(はじめは大変だったけれども、治療が効いて)状態が極めて順調に推移している患者さんの紹介に加えて、病状が急速に進んだ方の治療、あるいは様々な合併症の治療についてお話して頂ければと考えています。

 

さらに、診療所における「好中球減少期の食事についての注意事項」を熟慮の末、変更しましたので、その点についてもお話をして頂ければなあと考えています。

暫定資料はなんとか25日のForumまでには作り直しておきますので!

 

来月はこの好中球減少期の食事についての細かい改訂版について飯塚師長にお話をして頂きたいと思います。

 

コソタクマヤタク

 

 

へんなコメントを頂いたので、「またまたどこのどなたか判りませんが」という記事を書きました。

ここまではまあいいとしてとして、その後2回目のコメントも載っけましたら、さらに3回目のコメントがきました。

一方で2回目のコメントを読んだ読者の方から、このコメントが「的外れで、単なる自慢で、筆者(私のこと)を馬鹿にしていて、とても不愉快」というようなコメントと、「こんな人の幸せを祈っても無駄ですよ」という忠告のコメントがありました。(私は本気で幸せを祈ったのだが……)

ということで、コメントを削除することにしましたが、最初のコメントと記事はいいでしょうかね?

それほどの内容ではないし。(ご意見があれば、どうぞ。また考えますので)

確かに、2回目のコメントは本性丸出しで、不愉快に思う方も多いかと……考え、削除することに致します!

3回目のコメントも公開せず、闇に葬ることにしましょう。

ごめんなさい、不愉快な思いをさせて!

 

あっ、そうだ、ドクターではないそうです。そうでしょうね。

Om shuddha shuddha

 

以下のコメントを頂きました。コメントだと目立たないので。せっかくですから。

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>ふつうのひとさん

class2 mutationでMDSが発症
さらにclass1 mutationや、スプライシング、エピジェネティックに関与するmutationが入ることでMDS overt leukemiaになるのは常識です。
blast割合20%未満でもAMLと診断されることがあることからも、blast割合がMDS/AMLを病態生理学的にわけているわけではありません。
もうちょっと勉強したほうがよろしいかと・・

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これは私の記事「骨髄異形成症候群に関する誤解」 に頂いたコメントですが、それを転載しますね。

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ほとんどの患者さんが骨髄異形成症候群が進行して急性骨髄性白血病になると説明されているようです。

これはある意味で本当ですが(定義上、芽球が20%を越えたらAMLと定義されているので)、一方で大きな間違いです(病気の性質がAMLに変わる訳ではないので)!

つまり~、何が言いたいかというと、骨髄異形成症候群よりも急性骨髄性白血病の方が「重い病気」という認識が間違っているということ。

残念ながら。

フォーラムのMDSの基礎の基礎で説明していますから~!!!

+++++++++++++++++++++++++++
というような内容だったわけです。

 

上記のコメントに茶々をいれてもいいですか~??

class2 mutationでMDSが発症」って、そんな無茶な!!

いや~、そんな単純な話じゃないと思うのですが。大体、そもそもMDSの診断の時に染色体検査はともかく、遺伝子検査までは通常しないと思います。あと、発症って??症状が出るって意味では?

 

さらにclass1 mutationや、スプライシング、エピジェネティックに関与するmutationが入ることでMDS overt leukemiaになる

本当に??それで認定するのですか?どっかにそんな風に書いてあっただけなのでしょうか

 

blast割合20%未満でもAMLと診断されることがあることからも

そんなこと知ってます。芽球が20%を下回っているのでMDSと診断された。MDSと診断されたので、セカンドオピニオンに来た。けれどDenovoAML(原発性の急性骨髄性白血病)の誤診だった、ということがいままでに数件ありました。

でもここの話とは関係ないと思います!

 

言っときますけど、(定義上、芽球が20%を越えたらAMLと定義されているので)という私の記載は、これはこれで間違いではありません!

私は、芽球が20%を超えていなければAMLではないなんて、書いてはいませんよ!

よ~く読んで下さいね。

 

私が言っているのは、多くの血液内科のドクターが、骨髄異形成症候群の診断にともないに患者さんに説明する際に、「ほおっておくと白血病になる病気です」と説明している、そして患者さんもそう思っているってこと。

そして「それは違いますよ、白血病になるわけではありませんよ。元々の急性骨髄性白血病とは性質が違うし、勿論有効な治療も違いますよ!」ということです。

さらに、急性骨髄性白血病に比較して骨髄異形成症候群が「軽い病気」なのではない(残念ながら)ということですよ。

 

 

方向違いでからまないで下さいね。

遺伝子とか研究している10年目くらいのドクター(MDSの治療経験多少ありかな~、ないかな~くらい???)と見たが、如何でしょうか?

アメリカ帰りとか?(日本語ができるのなら日本語で書いて下さいね。私、以前、絡んできた通りすがりの人に英語を最初から勉強し直せって指摘されましたから。)

日本語(特に読解力)を最初から勉強した方が良いのでは、とか言っていいですか??

 

Om shuddha shuddha

 

 

 

 

 

8月25日は第37回 Living with MDS Forum です。

今年の9月にはJapan MDS Patient Support Group設立5年を迎えます。

最初のうちは3ヶ月に1回程度の開催で、参加者が多く、ゆっくりとみなさんとお話をする時間もありませんでした。

今は東京血液疾患診療所の地下を使用しているので、1ヶ月に1回の開催も可能になりました。

緊急性のある患者さんでも、あまりお待たせすることもなくなりました!

 

来年1月から診療所の増築工事を予定していますので、地下が当分の間使用できなくなる予定です。

その間、どうしましょうね~????

ケモ室ででも貸してもらいましょうかね~???

なんとか中止にしないで1ヶ月に1回の開催を続けていきたいと考えてはいますので、ご安心下さい。

 

今でもいろいろな角度から骨髄異形成症候群という病気と向き合っています。

本当に難しい病気です。亡くなった方々も沢山いらっしゃいます。

一方で、診療所内での存在感はあまりありませんが、それくらい良くなっている方々も沢山いらっしゃるのです!

入院しないし、調子がいいからビダーザの時しかいらっしゃらないので、目立たないだけなのですよ~!!!

今後も緒方先生と共にみんなで頑張りたいと願っています!

 

 

私はテレビをほとんど見ないために知らなかったのですが……、

首から二酸化塩素を発生させるものをぶら下げている方々いる、ということを発見しました。

さらに部屋おき型もあるらしく、なんと病室においている方もいたということを最近知りました。

 

勿論、即刻全面禁止し、見つけ次第廃棄をお願いしています!

院内、持ち込み禁止ですからね!

 

患者さんで障害者施設を経営されている方や、高齢者介護施設を経営されている方のお話では、あろうことか職員や入所者もぶら下げているということ!!!!!!

 

気分が悪くならないのが不思議ですがねえ!!!!!!!

少なくとも私は、手に持って検索している間約5分ほどで、舌とのどに強い刺激を感じました。

 

商品名はクロニタスやクイックシールド、エアマスクやウイルスブロッカーとかいろいろ、私は調べただけですが、出るわ出るわ。

「首にハイターぶら下げ」たら気分が悪くなるのが普通では???

塩素は皮膚を冒します。特に粘膜をね~。

鼻腔や口腔や気管支や肺において、細胞の活性が低下して、免疫力は低下しますよ~!!

ただでさえも好中球足りない方々、決して、決して手を出さないで下さいね。

抗がん剤を投与中の方々も、決して、決して手を出さないで下さいね。

あまりにも危険すぎます!

くれぐれも、くれぐれもお願いします。

 

「害になるんだったらなんで売っているんですか?」って私に聞かないで下さいね!!

もうける為でしょうけれども、私が売っているわけじゃないんですからね~。

 

いろいろなものに手を出したくなる気持ちは分かりますが、財布と体に障らないように気をつけて下さい!!!!!

 

は~っ……。

 

 

 

 

 

昨日のフォーラム、台風のために8月4日に急遽変更しました。

 

三重や静岡などから参加を申し込まれていた方がいらしたので……、大変ですものね、予測がつかないし。

 

ということですので、8月4日、ご都合のつく方、改めてご参加下さいね。

 

内容は前回と同じく緒方先生の「骨髄異形成症候群の診断と治療」の進化ヴァージョンです。

 

「happybirthday❗私も50代です、もう後半ですが。
早速ですが、主人が急性骨髄性白血病、骨髄異形性症候群です。バンクはドナー見つからず、さい帯血移植するかしないかで悩んでます。」

というコメントを頂きました。

 

状況が判らないので場合分けすると、

1,MDS(芽球20%未満)と診断→経過観察している間に徐々に芽球が増えて、20%超えてAMLを言われる→抗がん剤→芽球が20%を下回ったけれどもきれいに無くならなかった→MDSと言われる(最初からMDSの可能性大
2,MDS(芽球20%未満)と診断→あまり時間をおかずに芽球20%超えてAMLを言われる→抗がん剤→芽球が20%を下回ったけれどもきれいに無くならなかった→MDSと言われる(難治性のAMLの可能性大

3,最初からAML(芽球が20%以上、通常60%とか80%とか)→抗がん剤→芽球が20%を下回ったけれどもきれいに無くならなかった→MDSと言われる(難治性のAMLの可能性大

4,MDS(芽球20%未満)→ビダーザによっても芽球が減らずに増え続け20%を超える→抗がん剤→芽球が20%を下回ったけれどもきれいに無くならなかった→MDSと言われる(どちらか分かりにくい)。

こんなものでしょうか??

 

以前に骨髄異形成症候群に関する誤解 という記事に書きましたように、急性骨髄性白血病(AML)と骨髄異形性症候群(MDS)とは性質の異なる病気です。似ているところもありますが……。

急性骨髄性白血病なのか骨髄異形成症候群なのかで抗がん剤の効果の出方は大きく異なります。ほとんどの急性骨髄性白血病には抗がん剤が比較的よく効きます。ですから寛解もあれば寛解後地固めまで上手くできれば完治も望めます。また抗がん剤が比較的よく効くので、移植の成績も骨髄異形成症候群よりずっといいようです。再発率もMDSより低いようです。
若い方であれば、戦える病気といえると思います。70代の方でも移植を乗り越えた方も何名かいらっしゃいます(但しMDSになっていますが)。勿論リスクはありますが……、追い詰められたら移植も選択肢にいれる価値はあるかもしれません。

(ただ生存率に関しては、実際のところが分からないので、分からないとして言えませんが。)

一方で、もともとが骨髄異形成症候群であれば、抗がん剤が一時的にしか効かないので、移植の成績も悪いです。

 

低リスクであれば移植の生存率は比較的高いようですが(実際のところは分かりませんが)、一方で低リスクであれば10年生存率も90%を超していることから移植するメリットはないといえるでしょう。ウチの患者さんは比較的重篤な方が多いですが、1割程度は最初からずっと低リスクで経過観察の方々もいらっしゃれば(1番長い方ですともうすぐ20年です。)、さらに1割程度は中リスクだったけれども治療によって3ヶ月や6ヶ月に1回、検査に来る程度まで回復して経過観察になったという方々もいらっしゃいます(中には他院で3年保たないと言われて、もう11年という方もあります)ので。

高リスクの場合もほぼ成績は同じですので、こちらも移植するメリットはないでしょう。ただ、高リスクの場合、ビダーザが効くか効かないかで大きく生存率が分かれるので、死を恐れて移植に飛び込む方々の気持ちも理解できないことはないのですが……。

なによりもこの病気で辛いのは、本人も家族も努力の仕様がないということでしょうね。まあ、どんな病気でもそうですが。

 

さらに臍帯血はドナー移植などに比較しても生着率は極めて低く、さらに再発の可能性はかなり大きいようです。

 

今まで私が見聞きしてきたことから推測するに、MDSの場合、移植しても完治(病院と縁が切れて元の生活に戻れる状態)は多分無いにしても、少しでも長く生きていられるかどうかは多分、運と体力と気力で決まるのでしょうね……。

 

ごめんなさい、ぱっとしない話しで……。正直なところ……こんな話ししかできません。

前にも書きましたが、いずれにせよ、私たちは夢を語ってもしょうがないので、地道に前向きの気持ちで個々の患者さんの治療に取り組むだけです。勿論、限界はあります。しかし、最後まで諦めないで、生き抜くつもりで治療に取り組む患者さんと共に、頑張って行きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あは、誕生日です!

数字の上で年をとるのは全然構わないのですが、やっぱり年なりに老化がすすむ体が問題ですね。

頭を含めて全身、働きが悪くなる……。

でも、まあ、今後もできる範囲で多少の無理をしながら頑張っていきますので、ヨロシク!

 

私を幸せにするプレゼントはなんでしょうか?

ダイヤも真珠もルビーもエメラルドもさらに欲しくないことはないけど、今はつける余裕もないし……。

毛皮もバッグももっともっと欲しくないこともないけど、まあ一日に身につけられるのは所詮は1つだし……。

50代は着物を着て過ごそうなんて夢をみたこともあったけどね~、そんな余裕はどこにあるのやら……。

 

ということで、考えてみれば、多分、今、私がもらって一番幸せで楽しくなるプレゼントはMDSの新しい薬!新しい治療方法。

神様、緒方先生にさらなる智恵を、技を、ひらめきを!

私へのプレゼントはそれでヨロシク!

そしたら、私は少しは楽になるかもしれないじゃないか!!!

そしてみんなも喜んでくれるではないですか!!!

うん、美しい!

 

 

決して不景気な話ばっかりじゃないんですよ~。

今日も無事退院した遠方の方が外来でいらしていて、朝3時30分に起きて出てきたって!

それでも数値が良くなっていて、喜んで帰って行きました。

私たちも嬉しいですよ~!!!

 

他にも、転院してきた時ひどい状態で「このままだともう死ぬ」って慌てて転院してきて、その後もしばらくは大変だった方が、「生きて病院を出られるとは思わなかった、あのままだったら自分はもうとっくに死んでいた」と言って退院し、とりあえず近場ですが、旅行から今日無事に帰ってきて喜んでらっしゃいました!

 

ある病院のある先生に紹介状を書いてもらって転院してきた方が「あ~、この先生には以前にも一人紹介したことがあるんですよ。ハイリスクだったので、もう亡くなっていると思いますけど」と言っていたとおっしゃっていました。でも、当該患者さん、転院後2年半たっていますが、今日も元気にお一人で外来にいらしていました。転院当初こそ何回か長期に入院が必要でしたけれども。MDSFoudationの動画にも当診療所の紹介の時に出演して頂きました。その時はまだ入院中でしたが。

 

別の患者さんはある病院でビダーザが効かなくなった、あと2ヶ月くらいでしょうと言われ、その後体調が悪化した状態で転院入院されて、それから1年7ヶ月。ひと頃は2時間半かけてお一人で通院されるくらいにまで回復していました。途中、ちょっと風邪をこじらせて急激に体調悪化して入院し、その後は息子さんについてきてもらっていますが。

 

以上の方々、全員いわゆる「白血病化」している(芽球20%以上)状態で、ビダーザ不応でという方々ですが、なんとかなるものですね。

治る病気でないのが残念ですが……、それでも頑張っています、患者さんも、先生も、職員も。

 

骨髄異形成症候群の治療は、確かに華やかさにかけますね。

今でも、病名ですらあまり知られてない。

多分、造血器腫瘍中、最大の患者数と推測できるくらいいるのに……。病気もイメージもね。

白血病も実はそうなのに、MDSはお年寄りの病気と思われがちで……。

家族や友人、勤め先などで「理解されない」という辛さはどうしたらいいのでしょうか?

治療が上手くいってると、「なんだ~、元気そうじゃない」。

それはそれでいいのだけれど、既にいわゆる「白血病化」していても、治療が上手くいくと、「なんだ~、元気そうじゃない」。と

 

現在の病型、症状、その上進行にも幅がありすぎるし……。千差万別、百人百様、千人千様。

治療も百人百様、千差万別……、そして試行錯誤、その上、地道に気長に。

確かに華やかさに欠けますね、病気の治療について言うのもどうかと思うけど。

それに比べて、移植の華やかなこと……、ドクターが惹かれるのも分かるような気がする。

なんだかやったーって気がするらしいんですよ、すっごいことを!

 

移植して本当に完治するんだったらいいのに……。

会社の産業医の先生に「なんで移植しないの?移植したら直ぐに治るのに……。」と言われた人。

前にも書きましたが、「なんで移植をしないの?なんで生きるのを放棄するの?子供のためにたたかわなきゃ!!」と言われ続けていた人。

 

移植ができるのに移植をしないのは罪ですか?」というコメントを頂きましたが、そもそも「移植ができる」ってどういうことでしょうかねえ?移植自体は誰でもできます。若くて体力がある、既往症がない、低リスクであれば申し分ないけれども。つまり前処置の大量の抗がん剤や、放射線、そしてその後の急性GVHDや慢性GVHDそして再発・再移植(中には再々発・再々移植)に肉体的に精神的に耐えてもらわなければなりませんからね。それに罪って何ですか?

患者は治療を選ぶ権利がありますが、残念ながら知識がない。でも、ドクターだって、この病気について詳しい訳ではないのです。宣告されたばかりの患者よりは勿論知識がありますが。結局、やってみなければ分からない。

いつも思うのですが、確率は確率なのです。でも患者にとっては自分に起こったことが全てなのですよ!

だから医者でも迷うのです。この患者さんにとって、どのような治療が最善であるか。

 

移植を受けたくないって、そんなにわがままなことなんでしょうか?

治療を放棄している訳ではないのに。

 

残りはまた書きますので。取り急ぎ。