デジタルネイティブが世界を変える/ドン・タプスコット
¥2,520
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生まれた時からパソコンやインターネットが当たり前のように存在する世代の人口比率が大きくなり、発言力が増す中で何が起こっていくのだろうかという事を考察したい方の基本情報(と言ってもデータに近い)といった印象の本。

もっとも毎日、SNSなりBlogで日記を更新したり、携帯でニュースをチェックするのが普通な方々にとって、この本で語られている事は既に現実であり目新しくもないかもしれない。ただ個々の方々の状況は現実としても、集団としての動きや連携について語られる考察になると日本においてはまだ見ぬ未来の事といった方がいいだろう。

多読術 (ちくまプリマー新書)/松岡正剛
¥840
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松岡正剛という人の活動は昔から興味はあるものの、ある意味での宗教のような雰囲気を感じて距離を置いてきた。もしかすると著作として読むのは始めてかもしれない、この本は基本的に「術」とタイトルにあるが本にまつわるライフスタイルを淡々と述べた内容になっている。若き日のセイゴウ氏の姿が読み取れる楽しい本でした。

脇道なところかもしれせんが、人類が黙読が出来るようになったのは14~16世紀ぐらいで比較的最近の事らしいと述べているところは本書を手にした最大の収穫。


必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス/堀内 浩二
¥1,575
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 細かい内容は本書専用サイト を見ていただきたいと思いますが、この本の特徴はこのサイトにもあった雑誌「THE 21」の書評の表現が言い当てているように思います。

「これ1冊で、意思決定本20冊分の価値がある」といっても過言ではないほどの良書。
「THE 21」2009年7月号(PHP研究所)

 深く考えていこうとすると、この本に書かれている事はあくまでもインデックスでしかないので原著にあたる事が望ましい事は言うまでもありません。それでもいわゆるHow-to本のようで、その枠を越えているように感じるのは著者自身が何度も人生の選択を迫られてきたからだと思います。

 そんな本書の中で私が気になるところを上げておきます。メモに残したのはもっと多いんですが、特に印象が残ったところに絞りました。

・最善と思う結果を導き出すためには前提条件さえも覆す事が必要。
・考えた事を実行しないのは「老い」である。
・夢は過保護に暖めず、小さいチャレンジを通じてさらしていった方がいい。
・何事も大切ではあるがすべてではないという事を忘れない。

次は順調にいけば「多読術」です。
なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想/フィル・ローゼンツワイグ
¥1,890
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ビジネス本を読む人が本に求めるものは何でしょうか。

事実に忠実である事よりも読者が納得がいくような筋書きとなっているものを多くの人は好むと述べる、この本では企業にフォーカスした事例を2つ(シスコシステムズ、ABB)、ビジネス本にフォーカスした事例(エクセレント・カンパニー、ビジョナリー・カンパニーなど)を取り上げながらビジネスは科学ではないので確実性や秩序を求めても無理であると断言する。

極論を言えば正解や How-Toなどは存在せずせいぜい確率の問題でしかないという事になる。成功したとされる企業に後付で理由をつけるのは容易いが、その通りにやったところで成功するのかは誰にもわかりはしないし、そもそも成功したとされる会社が未来永劫、成功し続ける事が非常に難しいとも述べる。正しい意志決定が好ましい結果をもたらすとは限らないし、好ましくない結果が判断ミスという訳でもないというだと。

ならばビジネス本を読む必要などないとなってしまうが著者はビジネス本自体を否定してはいない。あくまでも過去の批判ではなく、ビジネス本を読む際の心構えとしてまとめている。筋書き(ストーリー)がある事は非常に魅力的であり、読者を勇気づけるものであるとも述べている。現実を忘れる事がなければ良いという事だろう。

ハロー効果の「ハロー」は後光という意味だそうですが心理学を学んだ身内に聞いた限りは記憶にあるという事なのでまぁまぁ知られている言葉ではないかと思います。この本では「企業の全体的な業績を見て、それをもとにその企業の文化やリーダーシップや価値観などを評価する傾向」と定義している。同じ事をしていても業績次第で評価が変わるって事です。

まぁその通りと思いながらも地図を求めてさまようってのが現実かな・・・と思いながら読み切った本でした。
ハイブリッド (文春新書)/木野 龍逸
¥788
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トヨタが誇るハイブリット車「プリウス」の開発に関わった人達へのインタビューから開発から現在にいたるまでの道のりをまとめた本。

このプロジェクトが本書にもあるように「クレイジー」なのは確かだろう。たぶん外には語れない事がたくさんあったはず。そして多くの幸運にも恵まれたのも確かだろう。でももう少し突っ込んでも良かったかもしれない。個人的には少々物足りない。何が足りないのか。それはトヨタがなぜ「クレイジー」なプロジェクトをスタートさせなければならなかったのかが語り切れてないからだと思う。もし次の本があるとすれば、そんな内容を期待したいと思う1冊でした。

でも多くの人にはクルマの開発について知る事が出来る手軽な本(新書ですし)だと思います。
どんな人でも一瞬先には命を落としているかもしれないという事は残念ながら事実である(幸いにして忘れていられるだけの方が多いだけである)ここのところ関心が遠のいていたNHKの番組、「プロフェッショナル」でそんな厳しい事実に向き合って未来を信じて行動する方を知りました。いやぁ、これは凄いです。

瀬谷ルミ子さんのBlog

人の生き方はそれぞれの方の判断・決断ですが、こういう生き方を見ているとまだまだ自分には出来る事があると思えてきますよね。ぜひ信じる未来を実現し続けていただきたいと思います。
ずいぶんとご無沙汰になっていましたが、次回開催の準備を始めています。

今までは誰かのご紹介とか何かのイベントとか勉強会でご一緒した時に御願いした方が多いのですが今回はHPのアドレスなどにメールをお送りして打診するという事から始めています。講演を受けて頂ける確率は落ちますが企画の幅を広げるために努力をしたいと思います。

5月中旬くらいには企画の進行状況をお伝えできるようにはしたいものです。もう少々お待ち下さいね。
学生の頃は別にして図書館ってものには随分と縁遠かったんですが、10年くらい前の本で手に入れにくい本を読みたくなった事が何回かあった事もあり公共図書館の利用を始めました。最近はネットで蔵書の確認やら予約が出来るんですよね、なかなか便利です。

東京都の場合、他の区についても一括で検索できるサイトがあって更に便利です。
東京都公立図書館横断検索

他の区の書籍(CD,DVDとかはダメなようですが)は取り寄せて貸りられますが2~3週間待つ事になるようです。割と最新の書籍もあるんですが順番待ちが多いですねぇ。数ヶ月待ちはごく普通のようです(忘れてしまいそうです)


東京近辺の方でないと何のことやらぁ~なのだが「ベンチャーおじさん」とも呼ばれる事が多々ある(笑)米倉先生が「日本元気塾」 なるものを六本木・アカデミーヒルズでスタートさせる。

2004年秋から2005年春にかけて日経がスポンサーになって企画された「スーパーサラリーマンブラザーズ講座」を更に発展させたものと私は認識しているが、同時に時代との関係から再びこんな企画が求められる状況になっているのだろうとも感じている。少なくともスキル中心のセミナー企画では限界があるという事を示しているようには思う。

「スーパーサラリーマンブラザーズ講座」は日本元気塾にも参加している藤巻幸夫氏やキリンビールの前田仁氏、三洋電機に関わる直前だった野中ともよ氏など個性的な方を招いた座学だった。私も気まぐれで参加していたが残念ながら参加者も含めた化学反応は米倉先生が思うほどには出来なかったのではないだろうか。これは企画云々というより私を含めた参加者の意識の問題だと思う。

今回はそのあたりの反省を踏まえてか、かなり煽る、あるいは挑発的な文章表現で参加者を募っている(笑)東京・六本木という場所、そして1年間で21万円というコストに見合うものを得られるかどうかは参加者次第なのは間違いないが、米倉先生は本気な人には優しいと思うんですよね。ご興味のある方は検討の価値アリと思います。

私自身は今回は正直なところ厳しいんですが検討はしてます。ちなみに六本木ライブラリー会員は費用が半分になります。森ビルとしては六本木ライブラリーのご紹介もお試しコースを兼ねているかも。

既存の六本木ライブラリー会員が多くを占めると、また雰囲気が「元気塾」って感じとは違いそうですが、まぁそれはそれで良しという事でしょう。事務局に問い合わせをしてみましたが、ほとんど既存の六本木ライブラリー会員が占めるって状況ではないようです。
ミュージックセキュリティーズが新しい取り組みを始めています。

セキュリテ

3月13日(金)に東京・丸の内で開催されたミュージックセキュリティーズ主催のセミナーに参加してきました。内容としては最近スタートした「セキュリテ」というSNSの紹介と「セキュリテ」で活動を予定している企業(団体)の宣伝を目的としたものです。

ミュージックセキュリティーズの小松社長さんには何回か講演を御願いした事から多少の縁もあるので、セミナー開催はわかってはいたのですが参加申込をしたのは当日、更には若干の遅刻という事で大変申し訳ない事をしてしまいましたが目新しいお話も聞けて参加して良かったと思います。単に集まるだけのコミュニティやSNSは終息していく段階(時期)に既に入っていると私は思っていますが「セキュリテ」のようにコミットやアクションを必要とする人が核になっていくものは小規模でも生き残っていける可能性はあると思っています。がんばっていただきたいものです。

「セキュリテ」はミュージックセキュリティーズ本業のファンドの企画立案やファンドが対象とする事業等に関心がある人達のコミュニティ作りを支援する事が目的と思っていますが、この日も「セキュリテ」で活動を予定している企業(団体)の話を聞く事が出来ました。

・株式会社ぶった農産
石川県の農業事業者で2008年には農林水産省より第1回「農業技術の匠に選定される方がお米ファンドを提案。
・株式会社トビムシ
岡山県下の森林の保全と林業振興を目的に提案。
・雑穀おにぎり マイマイ
東京・神田で営業しているお店の二号店開店を目的に提案。
・有限会社藍布屋
「天然藍染ジーンズつくり」のためのファンドを提案。
・リビング・イン・ピース(NPO申請中)
いわゆるマイクロファイナンス機関設立のためのファンドを提案。それぞれニッチではありますが事業への思いが感じられて興味深かったですね。

ご興味のある方は「セキュリテ」からそれぞれのHPにリンクが張ってありますのでご覧になって下さい(一部準備中)