(つづき)
この日は過去世リーディングの練習です。
私:テーマは何にする?
アユ:何にしようかな…
(と言いながら、しきりに左側の鎖骨のあたりをさすっています)
私:どうしたの?
アユ:2週間位前から痒みがあって、だんだん広がっているんです。
発疹ができているわけでもなく、虫に刺されているわけでもなく、原因もわからないそう。
私:それ、きっと過去世があるよ、それを見に行こうよ。
原因不明の時は、過去世絡みが有力です。
で、誘導すると、出てきたのは西洋の古い町。
アユさんは当時、中年の男性です。
教会に礼拝に来て、歌を歌っています。
神父がコップに入った液体の薬を持ってきて男性に渡そうとしたところ、何かにつまずき、彼の左肩から胸にかけて液体がぴしゃっとかかってしまいます。
そして猛烈なかゆみが始まるのです。
痒い、痒い……!
その様子を見て神父は驚いています。
痒みは数日後にようやく治まるのですが、液体がかかった肌には薄い茶色のシミが残ってしまいました。
そのことを申し訳なく思う神父。
なるほど、この神父の罪悪感を解放する必要があったのでしょう。
私:この神父はアユさんの知っている人に転生していると思います。直感で誰だと思います?
アユ:う~ん、職場の人かな。隣の机に座っている女性のような気がする。
私:じゃぁ、きっとそうなんだね。
書き換えましょう。
アユ:さっきはコップを片手で受け取ろうとしたんですけど、今度は両手で受け取ったので、神父がつまずいても中の液体が体にかかる事はありませんでした。
書き換え終わってから「鎖骨の痒みはどうですか?」と聞くと、
アユ:まだ痒いです。
私:じゃあ、ほかにも過去世があるんだね。
複数の過去世が影響している場合もあるから。
アユさんのぞばへ行って、左肩に手を当ててみます。
体の細胞から情報がくるので、リーディングしやすくなるからです。
私:あれ? 森が視える。
女の子がいて、動物たちに囲まれている。
よくここに遊びに来ている。
この子は動物たちとお話ができるみたい。
私:森の奥から、2、3匹の白いウサギがやってきた。
先頭のウサギが小さな瓶をもっていて、中に何かが入っている。
「これをつけると、毛がつやつやになるんだよ」って。
薬草をすりつぶしたものに、お花のエキスを入れて作ったもの。
私:女の子に「塗ってあげるよ」って。
女の子がブラウスの襟を少しはだけると、ウサギは首から肩にかけてちょんちょんと塗ってあげる。
私:しばらくすると猛烈なかゆみが襲ってきた。
女の子が痒い、痒い!と言い始めて、ウサギは驚き、おろおろしている。
書き換えでは、森に住んでいる魔女のお婆さんがやってきて、
「おやおや、これは大変、こっちへおいで」
と、女の子を自分の小屋へ連れていきます。
緑色のスムージーのような、とろっとした薬を患部に塗って、その上に大きな葉っぱをぺたりと張り付けます。
魔女:花のエキスにかぶれたんだね。しばらくこのままでいるんだよ
小屋の外で心配して待っていた動物たちと一緒に皆でティータイム。
楽しくおしゃべりをしているうちに夕方になりました。
魔女:もうそろそろ大丈夫だろう。
葉っぱを剥がし、薬をきれいにふき取ると、痒みはすっかり治っていました。
アユ:あ、痒みがさっきより楽になりました。
私:このときのウサギは、今アユさんが飼っているネコちゃんに転生しているの。
あの腎臓療法食に変えたネコちゃんなの。
★そのときの記事
私:そのときの罪悪感が残っていたのを解放してあげたんだね。
「そうなんですか!」と驚いたアユさんですが、次の瞬間、
アユ:でも、なんで今日これが出てきたんですかね?
私:解放のタイミングだったのかもしれないね。
しかし、アユさんは腑に落ちない顔で、「なんで今だったんですかね?」と繰り返すのです。
なんでそんなに「なぜ今なんですか?」を気にしているの?
アユさんが誰かに言わされているかのようにみえます。
そのとき、
私:あっ……!
(つづく)
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