世界一人口の多い小島都市
サルセット島(インド・ムンバイ)
前回(2018年12月7日更新)は世界の島人口ランキングを作成、第1位のジャワ島について記したが、わが読者の反応は極めて鈍くほぼ九割がた無関心、アクセスもコメントもナイスもトリプルダウンした。
ンで作成した島人口ランキングの中で異常数値を示したインドのサルセット島のみ赤字で記載、次回はこの島について述べると予告したが、
聞いたことのあるジャワ島ですらドン引きの惨状を思うと、聞いたこともないサルセット島なんぞ「猿がどったの?」とハナからお呼びじゃなく、惨敗が目に見えるようである。
しかし予告した以上は「♪何が何でもやらねばならぬ~空に灯がつく通天閣に~俺の闘志がまた燃える~♪」オッサンであった。
ではサルセット島の数値の検証から・・人口は1511万人と世界島人口第13位と多いが、面積は0.6km2と極小の島ゆえに1km2あたり人口密度は2万4,414人という超過密の島なのでる。
これがいかに異常な数値かというと面積ではほぼ同じの東京都23区と比べると、人口が921万人でサルセット島の方が600万人近くも多く、当然人口密度は1万4,029人とサルセットが約1万人も多いのである。
●人口の多い世界の小島ランキング(面積千km2以下の島)
面 積・人 口・人口密度
(km2) (万人)(人/km2)
サルセット島(インド・ムンバイ) 603 1511 24,414
*東京都23区(日本*島じゃない) 618 921 14,029
シンガポール島(シンガポール) 719 560 7,788
マンハッタン島(米・ニューヨーク) 59 165 27,500
香港島(中国・ホンコン) 80 118 14,750
東京より人口が多く人口密度が高い島ということはもうお分かりでしょう、そうですこの島は巨大都市が立地する小島なんです。
実はインド最大の都市ムンバイ(旧称ボンベイ)の位置する淡路島ほどの小島がサルセット島だったのです。
世界にはムンバイだけでなくシンガポールや香港など小島に位置する巨大都市(上記)が外にもあり、世界一人口密度の高い島はハドソン川に浮かぶ超高層ビルの林立する摩天楼都市ニューヨークのマンハッタン島でした。
■さてサルセット島とはどんなところか見てみましょう。
上のパノラマ写真がサルセット島というよりインド最大の都市ムンバイの全貌で、その下は市街の一角です。
すなわち背後には高層ビル街、手前には巨大なスラム街が形成されていることが判ります。
■サルセット島を地図で見ると、上図のようにインドの西海岸アラビア海(インド洋)に面する淡路島ほどの小島で・・・、
内陸のデカン高原から流れるウルハス川の河口が南北2つのクリーク(水路)に分流して形成された島ですが・・、
土砂が作った軟弱な三角州デルタではなく、ニューヨークのマンハッタン島同様に大陸塊を形成する硬い岩盤からなっており、島中央のサンジャイガンジー国立公園には標高450mの岩山が屹立しています。
サルセット島南部の旧ボンベイ島(68km2)が巨大都市ムンバイの発祥地で、イギリス植民地時代を通じてボンベイと呼ばれてきましたが、1995年に英語名を廃止、現地マラーティ語のムンバイに改称されました。
■サルセット島北部はムンバイ市外であるが、市街地は北部のターナーや南部対岸の新港地区ナビムンバイ・ライガードにも拡大され、郊外地区を含むムンバイ都市圏の総人口は2,500万人超に達する世界最大のメガロポリス(巨大都市)を形成しています。
写真はムンバイ夜景・・・
ちゃんちゃん