著者: 色川 武大
タイトル: うらおもて人生録


色川武大、別名阿佐田哲也の人生論。
色川自身は、自らを劣等生と称し、劣等生が学校で上手くやっていくセオリーを説く。これは、阿佐田哲也の名前で好評を博した麻雀小説に通じるところがあるだろう。
「人生では、9勝6敗を狙え」と説き、如何に上手く負けることが大切かを教えてくれる。「人生は常に上手くいくとは限らない」「持続性が大切」「しっかりしたフォームをつくれ」が3か条。
そして、運を無駄にしないことが大切。人それぞれに持って生まれた運の数量が決まっているためだそうだ。
会社に入って、じっくりと人を観察することや正反対のことをやることを薦める。勉強したら遊べ。遊んだら勉強しろと。

この本の文庫版で昭和62年版である。少し自分自身が大変だなあと思ったときにこの本を読むと不思議とヒントが見つかるような気がする。そういった意味からも、いい本である。





著者: NoData
タイトル: 本の雑誌 259号 (259)

「本の雑誌」の新春号を毎年楽しみにしている。なぜならば、その年のベスト10が発表されるから。椎名編集長などの独特視点から選ばれるその年のベスト10には意外な傑作が選ばれることが多い。そういう意味では、意外性のベスト10なんだろう。だから、大体において、ベストセラーは入らない。売れているのだから、あえてここで選ぶ必要がない。むしろ、無名だが読んでほしいと思われるような新人などが選ばれることが多い。
さて、今年のベスト10は・・
1 恩田陸「夜のピクニック」
2 本多孝好「 真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A」
3 喜国雅彦「 本棚探偵の回想」


恩田陸の作品は、何冊が読んだが、私にとっても、今ひとつだ。途中までは面白いように思えるが・・・このミスでは常連の作家だし、2~3冊は積読状態。北上次郎氏のベスト10では、2位だ。文庫本になったら買うか考えよう。
本多さんの作品も透明感のある作品が多い。これも要チェックだが、文庫分まで待とうかなあ。
喜国雅彦さんは、初めて聞く名前。編集Bのおすすめ本。「相変わらず函も造本も美々しく、問答無用に面白い。」一体どんな本だろうか。

4位以下では、飯島和一「黄金旅風」、池上永一「ぼくのキャノン」、笹生陽子「ぼくは悪党になりたい」なども面白そうだ。なんだかんだと言っても、お正月に読める本って限られているし、どこから手をつけていくのか悩ましい季節でもある。実際に本屋さんで手にとって、インスピレーションがあれば、購入。そして、積読。いずれ読むことになる。結構読まれるまでの長い道程がありそうだ。





著者: NoData
タイトル: このミステリーがすごい!2005年版


いよいよ、「このミステリーがすごい!」の季節が来た。
最近は、やはり年末の楽しみの一つになっている。今まで手にとらなかった作家を知る機会となっている。
それにしても、この”ランクインをする”海外及び国内の20冊を読むだけでもすごい時間。実際には1年間どれだけのミステリーが発行されているのだろうか。もちろんすべてを読むわけにもいかないので、「このミステリーがすごい!」のような道標をたよりに出来るだけ無駄のないようにするわけだ。
本は、本屋で購入するべきか、図書館で借りるべきか。意見の分かれるところだろう。
私の場合は、最近は買って読むことが増えている。図書館で借りて本が読まずにそのまま返すことも多いし、読む始めても、なかなか先に進めめず、期限内に読み終えないで返却することも多い。というわけで、”購入する”ことになる。が、購入して直ぐ読む本のほうが少ないので、なるべく読みたいときに買って読みたいのだが、その買うタイミング=旬な時期を見極めるのが難しい。
というわけで、やっぱり、「このミステリーがすごい!」見たいな本は、貴重だよねってことにもなる。

今年のラインナップも国内編では、ハードカバーが多いし、いわゆる”本格”ミステリーが多いようだ。ハードカバーなので、文庫化まで待つとすれば、3~5年くらいは待たないといけないだろう。
”本格”ミステリーは、あんまり続けて読むのは、私には良くないようだ。時々読むくらいが新鮮。
でも、法月綸太郎「生首に聞いてみろ」は、読んでみようかなあ。実は、、法月綸太郎は、未読作家の一人なんだ。恥ずかしながら、結構本格派の作家はこういう未読作家が多いんだよね。   
海外編の方は、サラ・ウォーターズ「荊の城」が1位。この本は読みやすいとのコメントもあり、去年の作品に続き、今年もお正月の楽しみとしたい。

今年は、どちらかというと海外編の解説をよく読んでいる。海外ミステリーはとっつきにくいが、はまると面白い。そんな印象もあるが、積読状態になるリスクも多い。日本人作家は、1冊読めば自分との相性は大体わかるので、割と安心して買えるメリットもある。そこらあたりは、微妙なところだろうな。
このミステリーがすごい(2003年版)で海外ミステリーで1位になった記事を読んでから、気にはなっていたが、500ページの本の厚さと値段(文庫なのに1,000円を越える。)ストーリーのなじめなさから購入を控えていたが、ようやく決断したのが、今年の3月。でも、1年も経つと、本を探すのも大変だ。ある程度大きな本屋さんでないと見つからない。案外不思議なところだ。購入後、再び積読状態。9月になってようやく読み始める。第1章を読む終えるのに、3ヶ月かかった。第1章は、嵐の晩に現れた男スティーブンと農場主キャロルの不思議な共同生活。その話の間に入る不思議エピソード。ナイジェルやポールの話。ちょと、怖い。感じが出て、読もうとするが、またそのまま。
ところが、第2章に移ると、読むスピードがアップする。第2章は、ほぼ1日。第3章は、夜中に読む終える。
後で、あとがきを読み、このミスの解説などで知ったのであるが、このような作品を「サイコスリラー」と呼ぶようである。確かに、登場人物に危険が迫ってくるため、読書にもその恐怖感が伝わってくる。それが、ある種の面白さとなり、本のページをめくる速さとなるのであろう。
まさしく、第2章からは、次第に登場人物の謎が判明し、登場人物を追求する見えざる姿が、次第に見えてくるだけに、面白くなっていくのであろう。
読む終わってから1週間。実は、まだ、すっきりした気分ではない。普通のミステリーのように謎解きをする探偵が出てくるわけではないので、なんとなくエンドマークが自分の中には押されていない。もう一度、第3章をゆっくりと読んでみたい気がしている。そうしないと、完全に読む終えた気がしない。
ということで、この本は、まだ未読状態である。


著者: ジェレミー ドロンフィールド, Jeremy Dronfield, 越前 敏弥
タイトル: 飛蝗の農場

荒俣宏氏は、帯のコメントで「美術史を含む西洋史の暗部にまで、我々を連れて行ってくれる作品。もう、読むしかない!」を書かれていた。
書店でも、ベストセラーの上位ランクされ、少なくともかなり売れている作品であろう。
私が持っているものが2004年6月28日発行の5版である。
私が購入してから、随分積読状態であったが、ようやく読むことができた。個人的には、かなりわくわく感がある本であった。

いきなり、ルーブル美術館での殺人事件。そして、ハーヴァード大学教授の登場。殺されたルーブル美術館の館長の孫娘にしてフランス警察暗号解読者の女性の登場。前半はスリリング。予想もつかない展開だろう。ルーブル美術館やダビンチの絵などの薀蓄は、結構面白い。後半は、どんな展開になるのだろう。バチカンはどうなるのだろうか。などと思いつつ・・・これでもかの暗号解読。ここまでやるのか。やや、しつこすぎる様な気がした。最後の終わり方は、評価が分かれるところだろう。なんか、前半の格調の高さを保って欲しかったような気がした。



著者: ダン・ブラウン, 越前 敏弥
タイトル: ダ・ヴィンチ・コード (上)