0670 ローライズ
たしか10年くらい前の話だと記憶するのだが、どっかでズボンを買った時に裾あわせをしてくれた女子店員が、いわゆるローライズのジーンズを履いていた。で、その人が向き合った状態で前かがみになると、腰のところからパンツが見えた。今で言う「見せパン」である。
しかし当時、まだ見せパンの概念を持ち合わせていなかった私は、これはものすごくいいものを見た!なんつってえらく高揚してしまったわけである。
しかしやがてその、いわゆる見せパン・ジェネレーションがゼロ年代を駆け抜ける。私はそれによってなにか大切な、それこそときめきといっても良いものを失ってしまったような気がしている。時代はすでに行くところまで行ってしまったというウッドストック以降的な感慨に近いかもしれない。我々はもう戻れないところまで来てしまった感がどうにも否めなかった。
こうなると来るべき次世代は「見せチン」もしくは「見せマン」、もしくはもっとソフトなところで言うならば「ハミ毛」しか我々の道は残されていないと思う。私はそれを否定しない。ご自由にお願いします。
0669 オール・カインズ・オブ・ピープル・レビュー
アルバムがとてもすばらしかったので、これは観なくては、と私は当日になって思いたったわけである。こんなメンバーが揃う機会など、この先まずないだろう。4月18日のビルボードライブ東京、21時からのならば当日券があるという。最終公演か。悪くない。たまたまだが2階席のほぼ中央・最前列というグッドポジションが1席残っていたので、少々値が張ったのだが、ここはラッキーだと思うことにする。
ショウはジムの流暢な日本語によるメンバー紹介から始まった。ドラムス、ベース、パーカション、ピアノ2、ギター2という固定メンバーに、代わる代わるボーカリストが登場、曲によってサックスやトランペットが加わるという構成である。ギターは青山氏とジム・オルーク、ドラムスはウィルコの日本公演が間近に控えているグレン・コッチェである。
1曲目はアルバムではサーストン・ムーアが歌っていた「恋のウエイトリフティング」。青山氏のボーカルで始まり、もしかして今日は全部この人が歌うのかなーと思ってしまったが、もちろんそんなことはなかった。
1.Always Something There To Remind Me(青山陽一)
2.Do You Know The Way To San Jose(カヒミ・カリィ)
3.After The Fox(坂田明)
4.Anonymous Phone Call(やくしまるえつこ)
5.You'll Never Get To Heaven(青山陽一)
6.Raindrops Keep Fallin On My Head(小池光子)
7.The Look Of Love(カヒミ・カリィ)
8.Don't Make Me Over(ジム・オルーク)
9.Walk On By(小池光子)
10.Close To You(細野晴臣)
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11.My little Red Book(青山陽一)
カッコ内はその曲のリードボーカリスト。以下、印象に残った点などを要約。
ドラムセットの脇にSGを抱えて座るジムは冒頭から気さくな日本語で喋る喋る。ジム自身がこの場をカジュアルな空間となるよう配慮している様子が伺える。エンターテイメントだ。
アルバムに収録されていない曲が7と11。7では、細野晴臣がベースを弾く。つまり
細野×グレン・コッチェという興味深いタッグがさり気なく繰り広げられていたわけである。取りたててすごいと言うものではなかったけれど、隅々のパートを研ぎ澄ませながら包み込んでいくような演奏は、この日のハイライトだったといえる。
それと坂田明がサックスで加わる曲は華やかさが一気に増す。5の後半の即興ぽいプレイは特にしびれた。
小池光子はビューティフル・ハミングバードというバンドのヴォーカリストだそうだが
、上手い。変な言い方で恐縮だがこのメンツにあってこの人はめちゃめちゃプロっぽかった。やくしまるえつこ嬢は今回初めてその姿を見たのだが、あの異様に気の利かなそうな立ち振る舞いは自己演出のひとつなのか、ちょっと気になった。
このメンバーでは6回目の演奏とあってか、ぎこちない緊張感は既になく、各自が見るからに演奏を楽しんでるのが伝わってくる。奇妙な組み合わせである興味深いプレイヤー達が一人一人、静かに個々の人格と珠玉のバカラック・ナンバーを形成していて、その融合感が素晴らしかった。いいなあ、楽しいだろうなあと思いながら私はそれを観ていた。見るからに幸せそうなプロジェクトであった。
0667 オール・カインズ・オブ・ピープル
昔、というのは92年くらいの頃の話だが、エロ本になる直前の雑誌「宝島」に「東京裁判」というコーナーがあった。タイムリーに来日してるアーチストに邦楽を聴かせてコメントをもらうという企画だった。そこにファースト・アルバムをリリースしたばかりのブラーが登場して、オリジナル・ラブのメジャーデビュー盤が議題に上がった。メンバーは「これはスーパーでよくかかってるようなBGMだね」と英国流にクソミソに軽薄なコメントをしていた。あららー、とその時に私は思ったのだ。こいつらにはこういうの、やっぱりわからないのだろうなと思った。でもその後、ブラーはまさにスーパーのBGMみたいな音楽を「モダーン・ライフ・イズ・ラビッシュ」というアルバムに収録する。
バート・バカラック名義のCDを初めて聴いて私が思ったのは、「なんかこれスーパーのBGMみたいだな」ということであった。だから当時のブラーが言わんとしている事は理解できた。それは耳心地のいい曲なのだが、なにかがひっかかる。一言で言うとそれは難解な構造をしたスムーズな聴きあたりの音楽である。それをほぼピアノ・トリオというシンプルな編成でわかりやすく解析しつつ、アーティスティックに昇華させているのがこのアルバムである。
どの曲もボーカリストはどこかへっぴり腰なメンツなのだが、それでいて極力破綻がないところが良い。大味なトリビュートアルバムにはないコンセプトと個々のパーソナリティががくっきりと見えてくる。これはすばらしいアルバムだった。
0665 DOME
- 労働時間・休日・休暇の実務Q&A120/外井 浩志
5分ほどで終わるであろう、ちょっとした仕事のために日曜日の15時に出かける。飯田橋駅からでも水道橋駅からでも九段下駅からでもおんなじくらいの場所。アクセスの良い飯田橋駅から歩くことにする。
いわゆるビジネス街なので、日曜日は街中の電源が落ちている。ビル中のampmでさえ閉まっている。このちょっとした異様さは、どことなく芸術作品的な気配すら感じさせる。タイトルは「遮断」です。とかなんとか。
仕事は5分もかからずに終わり、万一があった時のために空けていた時間は、ぽっかりと余った。
帰りは水道橋駅まで歩くことにする。駅に近づいてくるとだんだん賑やかになってきたので、この感じが懐かしくて、ほっとしてしまう。さっきの飯田橋には無かった空気である。オレンジ色のものを身に着けている人が目立つ。なんかのお祭りでもあるのだろうか?いや違う、東京ドームだ。ジャアンツのユニフォームを来たギャル二人組が、瞬時にこの事態を把握させる。いいね、ナイター観戦。ビールでも飲みながら。ぜんぜん思いつかなかった。そういう日曜日はきっと楽しいだろな。
0663 アナログ
去年買ったこの7インチシングルは2回くらい聴いて、あんまりピンと来なかったので、リピートして聴くことがなかった。いや、これが悪いわけがないだろうとか思ってもう1回聴いてみようかと思うのだが、なんだかめんどくさいので聴くことがない。たいした手間ではないのだが、やっぱりアナログって億劫なところがあるのかもしれない。なのでyoutubeで探して聴いてみる。でもやっぱりピンと来ないんだな。ダメじゃんそれ、なんて思ってしまいました。
0662 レシピなんてない
- カゴメ ピザソース(チューブ) 280g/カゴメ(株)
- 私は滅多に自炊をしないので、食べるものは殆どが外食である。しかし外食ではなかなか食べる機会がないものがある。シチューとか、カリカリに焼いたベーコン&目玉焼きとか、焼きそばとか、インスタントラーメン・いわゆる袋めんとかもそう。それらを無性に食べたくなった時だけ、私は家で作ることになる。今日はチーズトーストを作って食べました。まあたいしたものではないけど、ピザソースってすごいんだなと思った。食パンも何気にすごいし、ナチュラルチーズもすばらしい。なにより簡単にできるのがいい。
0661 Jenni Muldaur
- ディアレスト・ダーリン/ジェニー・マルダー
- 最近よく聴いてるのはこれです。18年越しのセカンド・アルバム。古きよきR&Bのカバー集という。前作は全く興味がなかったけど、これは買う。ituneに入れるとジャンル欄に「R&B」と表示されるので、え、そうなの?とまず思う。
- このアルバムのポイントは、プロデューサーにドン・フレミングの名前があるところである。久しぶりに聞くその名前に、それにしてもどうしてこんなところで会うかなーと思うわけである。でバーバラ・エイクリンとかNRBQ(って今、流行ってるんですかね)なんかのカバーも入ってるとなると俄然身を乗り出してしまうわけである。気圧が高い昔ながらの生っぽい音で、ごく真っ当な今風ソウル・アルバムといえるのだが、そこに何か1つ変なものが混ざってる感じがあって、そういうところが絶妙に好みである。




