松田のこれ知っとるか?~炎の1000本ノック。 -13ページ目

0801 真夜中まで

真夜中まで [DVD]/真田 広之.ミッシェル・リー.岸部 一徳

寒いのでこの時期はよく家で映画を見るようになります。これは10年前の邦画なのですが、時代背景がなんとなく曖昧な感じがあって、例えばそれ携帯電話で連絡すれば即解決するだろというような場面であっても、それはしない。でも一応携帯は持ってるみたいなのだ。要するにそういう映画である。真田広之はジャズのトランペッターで、1ステージめを終えた10時30分くらいから2ステージが始まるまでの2時間がオンタイムで進行するのだが、この手の巻き込まれ系の話が私は好きみたいだ。「サムシング・ワイルド」しかり「眠れぬ夜のために」しかり。実際「眠れぬ夜のために」はこの映画に結構なインスパイアを与えていると思われる。でストーリーとしてはまあ、んな話しあるかよ感があふれるわけですが、この際リアリティはどうでも良いわけで、要するにそういう粋を楽しむ映画であるということになります。

0800 そんなソニック・ユースは嫌だ

デモリッシュド・ソウツ/サーストン・ムーア

このアルバム、実は発売日にちゃんと買ってたのだが、2回くらい聴いて「なんかダメな」思ってしまって、それ以来聴いてなかった。しかし今聴きなおしてみたらこれがなかなかどうして良い。しみじみと聴けてしまう。地味には違いないけれどもベックのプロデュースは伊達じゃない感じだ。まあ初夏に聴くようなアルバムではないな。


で2011年、何気に衝撃だったのがサーストン&キム離婚のニュースであった。さてどうなるソニック・ユース。いや離婚はしましたけど皆さんもういい大人なわけですからソニック・ユースはこのまま続けますってのもまあアリっちゃあアリだと思うけど、でもなんかそういうビジネスライクなソニック・ユースはあんまり観たくねえなー。かといって例えばキム・ゴードンが脱退したりとかしたら、それはそれでかなりテンションが下がる。ていうかさー!なんで今頃離婚するかね。いやそこは完全に大きなお世話ですけども、今後の動向が非常に気になるところです。

0799 Albums of the Year(10)

How Do You Do/Mayer Hawthorne

最近知りました。これは2枚目のアルバムだそうですが、こういうのすごい好きです。来日してたのかー、それはちょっと観てみたかった。白人ヒップホップDJによるレトロ・ソウル・レプリカというとどうしてもマーク・ロンソンを思い出すのだが、この人はより歌心に重点を置いているようで、偏執的ビンテージに迫るわけでもなく、より柔軟な歌モノという感じか。今、近所の西友ではこのアルバムの4曲目 がスパイラル・スターケースのカバーなんかと混ざってヘビーローテーション中なのだが、全然違和感が無い。こういうのってすごく日本人好みというか、例えばアフター渋谷系みたいなところからこういう人が出てきてもおかしくないと思うんだけど、意外といないのなんでだろう。


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というわけで以上オレ的2011年の10枚でした。私の事をよく知る人は例えばあれが入ってないじゃないかとか思う人もいるかもしれませんが、それはきっと聴くタイミングが合わなかったのだと思います。とにかく大変な1年であった事は間違いないですし、2012年も私あるいは多くの人にとって、まだまだ動きのある大変な一年であるような気がしますけど、今年もどうぞよろしくお願いします。

0798 Albums of the Year(9)

Palace Guards/David Lowery

2011年初秋、オレにまさかの一大キャンパー・ヴァン・センセーションを巻き起こしたデヴィッド・ロワリーの初ソロアルバムである。なんとなく2011年心のベストテン第1位はこれにしたい感じだ。昔好きだったバンドマンが今も健在なのはいくらでもある話だと思うけど、ああいう音楽をやっていて今こういう感じでやってて、という意味でこれ以上の感動はなかなか無いような気がします。いや実際は当時それほど思い入れがあったわけでもなかったので、ていうかクラッカーとか結局ダメダメだったじゃん。そんなわけで期待値がさほど高くなかったのもポイントだったりするのだが、これは沁みた。醸成かくありき。

0797 Albums of the Year(8)

Whole Love/Wilco

エピタフ傘下に自身のレーベルを立ち上げての第1作。いいね。ていうかこのメンバーになってこれ以上に先はあるのだろうかという感じになっているここ最近のウィルコである。フジロックで観てバンドの完成度はもう行き着くところまで来てるなと。いやほんと聴いてるだけですごい気持ちいいんだよ演奏が。あとはもうこれでなんかでっかいヒットの一発でもあれば良いくらいのものじゃないだろうか。というわけでもないのだろうけど、このアルバムはバラエティ豊かな佳曲ぞろいで、どこか軽やかな佇まいがあってコンパクトな印象が残る。先行シングルではイギー「T.V.Eye」をサンプリングしたりB面(ボーナストラックにも収録)でニック・ロウをカバーしてたりと、いろんなことはとりあえず自由にやってる雰囲気が伺われるのも良い。ニック・ロウとはツアーも一緒に廻ってたらしく、一瞬意外な気がしたのだが、それによって双方のリスナーがつながればこれはなかなか美談な気がしないでもない。っていうか私も久しぶりにニック・ロウ聴きたくなったよ。

0796 Albums of the Year(7)

Smoking In Heaven [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC292)/Kitty Daisy & Lewis

若者が、というところが実は一番重要なところで、ディープなマニアで少々時代錯誤ではありながらセンスの良さであったり解釈の上手さであったりで、ぐんとおしゃれでクレバーに見えるガキども。でもどこか直感的で危うげなところがいい。こういうのは知識も技術もあるいい大人がどうやったってかなわないわけで、ヘタクソ上等である。前作とはうって変わって全編オリジナルなのだが、むしろ柔軟なアティテュードがあらわになった形で実に好感度高し。ふらっと入ってみた雑貨屋とか洋服屋とかでこのアルバムがかかっていたらオレは何か買っちゃってもいいぜ。

0795 Albums of the Year(6)

リヴォルヴァー/T-PAIN

この曲誰だろう?という疑問が即座に解決するiPhoneのShazam というアプリが今さらながらすごい。例えばSad Lovers & Giantsみたいな80年代インディーのわりと渋いところも突き止めてくれるんだな。で、とあるファミレスでなんかリリー・アレンがT-PAINみたいになってる曲がかかっていて、これ誰だろ?と思ったらT-Pain Featuring Lily Allenだったというそのまんまな結果に驚き、こんなん出てたんですかと思って帰りにCDショップに寄って買って帰ったという、極めて21世紀的な経験をしたわけです。でアルバムはリリー・アレンのはむしろ異色な内容であってほかの曲はわりといつもよりもうちょっとストレートになってるような感触ありの、エロトロなT-PAIN節が炸裂している。この音があわただしくも複雑な思いの年末にじんわりと染みました。

0794 Albums of the Year(5)

Fallen Empires: Deluxe Edition/Snow Patrol

ええ、洋楽もちゃんと聴きます。それにしてもここ数年のスノウ・パトロールの安定感はすごい。微妙に地味な方向にシフトしながら絶対にはずさない人たち。日本でいえばチャゲアスみたいな立ち位置になるのだろうか(絶対違う)。王道的に聴かせるバンドなので、変に重苦しくエクスペリメンタルに迫られても困るのでこのバンドはこれで良いと思う。何だかんだいってこの安定感とバランス感覚のキープ力にバンドの底力を感じる。この限定盤はロイヤルアルバートホールのライブ映像がたっぷり収録されたDVDとの2枚組なのだが、オーケストラを従えて生っぽい編成でアレンジされていて、おおーこんなこともやるんだなと興味深い。しかし円高とはいえこれ国内盤よりも安いってのはいかがなものか。

0793 Albums of the Year(4)

DocumentaLy(初回限定盤A)CD+DVD+豪華ブックレット/サカナクション

こういうのも聴く(笑)。っていうかよく知らないけどちょっと聴いてみたら面白かった。いや最近の若いもんは洋楽なんか全然聴かないんだそうですよ。っていうか最近おすすめの洋楽ってどういうのが鉄板なのですかね?レディオヘッドとかレッチリとかですかね。ワシもよう知らん。で、何がインで何がアウトで何がオルタネイティブでっていうのがなんとなくはっきりしないままズルズル10年くらい経ってもう何だっていいや好きにしてよみたいになってしまって、気がついたら邦楽もなかなか面白いのが出てきてますよみたいな話なんじゃないんですかね。まあそんなことはどうだっていいんですけどこのアルバム、妙にスケールが大きくてわりと変なこともやっていて、歌詞も適度に蒼かったりして、へええと思ってしまったんですけど、こういうのがオリコン首位になってるとか武道館埋めてしまったりっていうのは、日本の音楽市場もなかなか成熟してるということなんじゃないのとは思います。

0792 Albums of the Year(3)

2/ツチヤニボンド

以前(3年前くらい?)Lou企画のイベントで競演していただいた時は「惑星ツチヤニボンド」というユニット名だったですが、おそらくあの時の編成を突き詰めたのであろう今作。あの時は確かこのメンバーでライブをやるのは初めてという話で、編成はシンプルなギターバンドでありながら、なんか自由だな!と思ったものでした。そこら凡百のロックなフォームとは一線を画してるというか。んで私は「ペイブメントとか好きですか?」なんて聞いてしまったのだが、何それ知らないですすみませんみたいな返答で、まあ確かに今こうやって聴くとちょっと違うのだが、それはさておき、このアルバムは前半のどこまでも飛ばすパンクな突きぬけ感がおもしろくてすばらしい。後半もじっくり味わい深い展開。いろんなものが詰まってるけど、結局のところ謎なのだ。優れたロックバンドはいつでも謎を残す。