【動画紹介】上久保靖彦先生から国民及び菅政権へのメッセージ ~上久保靖彦・京都大学大学院特定教授 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

新型コロナウイルスについて日本は集団免疫状態にあるとして話題になっている上久保靖彦先生が、現時点での状況を踏まえ、国民及び菅政権に対してメッセージを発出しました。松田政策研究所チャンネルでは、すでに3回にわたり、上久保先生との対談を発信し、多くの方々から数多くの反響をいただいてまいりました。このブログでも、それぞれの番組内容を詳細にご報告してきたところです。

 集団免疫を達成したはずの日本でなぜ、11月頃から第三波と呼ばれる感染拡大が起こり、再び社会経済活動の抑制へと入る事態になったのか、多くの方々が現時点で上久保先生のご見解を知りたいところではないかと思います。

そこで、松田政策研究所チャンネルでは、寄せられてきたご期待にも応えるべく、第4回目の対談を計画しておりましたが、上久保先生がご体調を崩されたため、メッセージを私が読み上げるかたちで番組を配信することとなりました。

以下、番組で私が読み上げたメッセージを、そのままご紹介いたします。

 

<上久保先生からのメッセージ全文>

 

1.日本の現在の状況について

・新型コロナについて日本と欧米との大きな違いが生じたのは、日本では集団免疫が達成されたことによるものですが、そのメカニズムについては、既に、松田政策研究所チャンネルで3度にわたり出演し、申し上げてきたとおりです。現在も、その見方は変わりありません。欧米との違いは、今までご説明した、S型、K型、武漢のG型、欧米のG型で説明のつくものです。

・集団免疫ができているのに、現状で感染拡大が続いているのはなぜかという点についていえば、私はすでに10月に配信された松田政策研究所チャンネルでの3度目の番組で、次のように述べておりました。

・この中で1)については、集団免疫は終生免疫ではなく、再感染して免疫をブースト(強化)させなければ廃れてしまうということは、このチャンネルで私も何度も申し上げてきたことです。感冒コロナウィルスの免疫の持続期間は約10か月ですから、1月にK型に対して成立した集団免疫の持続期間は11月までとみていました。

・4月の緊急事態宣言を皮切りに、これまで過度な自粛要請が何度もありました。それによって免疫が廃れたというのが、大きな理由の一つです。

・緊急事態宣言の解除後も、社会的距離戦略が続けられ、「三密」の回避、集会の自粛、過度なまでのマスク着用を始め、通常のレベルに比べて社会経済活動が抑制され続けてきたことが、ウイルスへの曝露の機会を減らし、免疫が廃れる事態を招くことになりました。

・マスメディア報道で不安になった多くの国民が外出や人との接触を控えてきました。結局、感染者の数字はマスメディアが煽ったら煽っただけ増えるものです。

 

・次に2)については、たとえ集団免疫が成立していても、免疫回避型のウイルスというものがありまして、海外からそれが流入すれば感染拡大を起こします。6月頃から段階的に外国人の入国緩和を始めていますが、11月頃からも中東由来の「Q型」と豪州由来の「N型」の2つの強毒型ウイルスに対しては、12月5日にプレプリントサイトに公開した論文にあるように東アジア地域の免疫では対応できない可能性があります。これらの流入も「第三波」につながっている可能性があります。

・ただし、これら2つの型が入って免疫回避力を発揮しても、G型に対する免疫があれば、重症化が防げるとも過去の研究から推定されます。過度に恐れる必要はありません。

・最近では英国で感染力の強い変種のウイルスが現れ、世界中が恐れているようですが、これもジョンソン首相の煽りすぎです。論文にあるように、この程度のウイルスは世界中のどの流行国にも認められる程度の、ありふれたウイルスです。明らかに致死率を増やさないこのウイルスに比して、Q型やN型は致死率を増やすことが論文で証明されている、危険なウイルスです。

・やはり、獲得された集団免疫を維持するために曝露を続けることが大事なのです。

 

・3)については、まさに、そうした方々を中心に医療逼迫が起こるということで、現在、医療崩壊が懸念されているわけです。この年末年始はgotoの一時停止や、「静かに過ごす」ことを政府が国民に要請することにもなりました。経済社会への打撃は計り知れません。

・ただ、これも、医療崩壊と言われているのは、新型コロナ患者が少数の病院に集中するために、一部の病院が忙殺されているだけです。

 

・現在、感染者が増えていると言いますが、PCR検査数を増やしているのですから、増えるのは当然です。検査をやればやるほど増えます。

・ただ、前回までのご説明と異なるのは、PCR検査数の増加のアーティファクトだった『第2波』とは違い、『第3波』では感染が増えています。恐怖を煽ったためにブーストする機会を失って廃れた免疫により、感染を防げなくなり、死亡者が少しだけ増えている可能性があります。

 

・PCR検査人数は一日当たり4万人を超えることも多いですが、重症者数をみると、一日当たり平均10人前後、「死亡者数」にしても、11月下旬から増加傾向にありますが、一日当たり平均約40人です。PCR検査人数と比較しても大変少ない傾向にあります。

・日本の他の死因による死者数と比べても、新型コロナの死者数が社会経済活動全般を抑制してまで対応すべきレベルにあるとは言えません。

・また、重症者や死者数の数字も、厚労省の6月の通達で、原因が新型コロナではなくても、PCR陽性者だった重症者や死者は新型コロナを原因とする重症者、死者としてカウントされているという状況も、以前、このチャンネルでご説明したときと変わっておりません。相関関係と因果関係を混同することも間違いです。このことにも留意する必要があります。

 

・このところ感染者が増えているもう一つの要因としては、これは普通の風邪やインフルエンザが毎年、冬になると増えるのと同じように、気温が下がり、湿度が低い状態では気道の防御機能が弱くなり、ウイルスが活性化するということが当然、起こっているということもあります。

・ただ、日本の場合、いったん集団免疫が達成されましたので、免疫が廃れて感染しても、身体に免疫記憶が残っているため、感染すれば速やかにT細胞が活性化しIgA抗体が出ることによって、発症を抑える作用が働く状態にあります。

・この状態については既に、この7月に東京理科大学の村上康文教授が実証していました。

11月も3,000検体について検証してみたところ、同じ結果が出ていると聞いています。

 

・人によって個人差がありますので、このメカニズムがどの程度、感染者の重症化や、死亡にまで至らせるかは、その方の免疫力、基礎疾患の有無などによって変わってきますが、全体としてみれば、感染が拡大しても、それによる重症化や死亡者の比率は、日本では高まらず、低い水準に抑えられていくと考えられます。

・冬になってウイルスが活性化しているわけですから、来年の2月頃までは感染者は増えていくかもしれませんが、こうした状況も踏まえれば、毎年、冬は風邪やインフルエンザに対して気を付けているのと同じように気をつけるということで、過度に恐れる必要はありません。

 

・煽らなければ、遅くとも気候が暖かくなる3~4月頃に、日本では新型コロナは収束していくものと考えられますが、煽れば煽るほど、それは長引きことになります。いつまでたっても煽る限りは終わらないのです。必要のない自粛、万が一緊急事態宣言などを行ったり、それを長引かせたりするならば、企業は倒産し、経済的理由による自殺者が増えることになります。すなわちコロナによる超過死亡の増加が予想されます。

・結局、「免疫が廃れただけ死亡者が増えるのです。メディアは新型コロナで煽ってはいけません。」煽ることは本末転倒ともいえるでしょう。むしろ逆です。

 

2.今回の新型コロナパンデミックの特徴について

・そもそも新型コロナは、ウイルスの突起部分の変異に応じて順番に感染していけば、免疫の作用で人類が気が付かないうちに自然に収束していたはずのものでした。無理に渡航制限をしたり、ロックダウンをするなどの不自然な人為的な措置が、世界的なパンデミックを招いたものです。過去にも2010年に同じようなウイルスが発生して、人類が気が付かないうちに収束していたとみられます。結局、自然の摂理に委ねることが大事なのです。

 

・ですから、渡航制限などはせずに、自然に任せて問題はありません。新型コロナの肺炎は実際には高齢者や基礎疾患のある患者でのみ起こる普通の風邪ウイルスの肺炎に違いはありません。たまたま武漢で見つかった肺炎に特徴があったため、みんな驚いて封鎖してしまって、ADE(抗体依存性感染増強)を招いて重症化させたのです。それが無ければ例年とさほど大きな違いはありませんでした。

ADEの起こった欧米を除き、日本やその他の世界各国の死亡者数は例年と大きな違いはないのではないでしょうか?

 

3.対策…国民や政府の対応

―gotoは?コロナとインフルの同時進行は?

・年末年始に一時停止されたGOTOについては、これと感染拡大との因果関係はあまりありませんでした。これを止めても感染拡大には全く効果がないと思います。経済社会とのバランスを考えれば、再開することが望ましいと考えます。

・新型コロナとインフルエンザとの同時流行が懸念されてきましたが、足元の数字をみても、今年はインフルエンザの感染が日本ではほとんど起こっていません。これは、「ウイルス干渉」から説明できるもので、最初からこのようなことを心配する必要などなかったものです。感染症の正しい知識が十分に共有されていないのは残念なことです。

 

―医療崩壊の懸念は?指定感染症の分類

・医療崩壊が懸念されていますが、これは医療システムや運用の在り方そのものにも原因がありますが、最も大きいのは指定感染症の指定で二類の分類、一類扱いの運用となっていることで、陽性者全員に対策を講じていることです。新型コロナはペストやエボラ出血熱のような病気ではありません。致死率もインフルエンザ並みに下がってきています。指定感染症の指定を外すべきですが、外せないなら、インフルエンザと同様の五類にすべきです。こうすれば、毎年のインフルエンザと同様、感染症に対する医療の常識に立ち返って、医療の対象は陽性者のうちの感染者のうちの発症者に絞られることになり、現在のように、一部の指定感染症病院に陽性者や発症者が殺到するといった事態は避けられることになります。

 

・日本では一冬に1千万人以上のインフルエンザ患者が発生しても、全く医療崩壊していません。新型コロナもインフルエンザ並みの扱いになれば、日本の医療機関はびくともしないでしょう。風邪をひかれた方は、鼻水や痰や咳を我慢しながら日常生活を送っているうちに、医師にかからなくても免疫力で治ってしまう場合が多いと思います。発症してひどくなった場合にお医者さんにかかるというのが風邪やインフルエンザでは通例ではないでしょうか。新型コロナもそのような状態に戻せば、医療崩壊の懸念などありませんし、病院は重篤な患者の診療に重点的に当たれるようになります。これが死者を減らすことにつながります。

 

―PCR検査については?

・PCR検査については、この番組でも何度も問題点を指摘してきました。日本ではCT値の設定が40~45と明らかに高く、これでは、わずかのウイルスでも、ウイルスの死骸にも反応して陽性と出てしまいます。これも「感染拡大」の数字を押し上げている要因です。陽性者と真の感染者とは異なります。基本的に感染力の推定限界は32とされており、これが適正な値でしょう。ここまで引き下げることで擬陽性が減れば、病床数の圧迫も減ることになります。

 

―後遺症が心配?

・感染し、発症すると、たとえ軽症でも、新型コロナには恐ろしい後遺症が出る可能性があると言われているようですが、他のコロナウイルスによる風邪やインフルエンザも、「風邪は万病のもと」と言われるように、特効薬があるわけでもなく、色々な後遺症が残るケースがみられます。今回の新型コロナだけが特別というわけではありません。

 

―ワクチンは打つべきか?

・期待されているワクチンですが、拙速は危険です。ワクチン開発には二年はかかるのが常識です。現在、ファイザーやモデルナ等が新型のワクチンを開発し一部の国では接種が始まっています。従来のワクチンは弱毒性のウイルスを体内に注入することで免疫を獲得させるという仕組みでした。これによって集団免疫状態を実現するのがワクチンでした。

・この意味では、ウイルスによって集団免疫が達成されたことのある日本ではすでに、国民へのワクチン投与が行われたに等しいともいえます。

 

・現在現れている新型のワクチンは、これとは異なり、ウイルスの遺伝子をヒトに注入することによって、ヒトの遺伝子を改変することにつながる可能性があるものです。遺伝子の作用が実際にどんな影響を与えるかは、例えば10年といった長期にわたる検証が必要なのではないかとも思われます。日本よりも二けた人口当たり死者数が多い欧米では、こうしたリスクを度外視しても接種するということになるのかもしれませんが、一度、ワクチンを投与したに等しい日本で、ここまでのリスクをおかすべきなのか、国民一人一人が慎重に判断すべきものではないかと思います。

 

―高齢者は?

・対策の焦点は高齢者や基礎疾患を持った方を若年層から隔離することだとされますが、高齢者も免疫力を強化するためには、健康である限り、むしろ外出を奨励すべきです。天気の良いときは屋外で太陽に当たることも免疫力を強化します。ウイルス感染症に対する対策の要諦は、要するに、免疫力強化であり、根本的には、それしかないのです。

 

―最後に…

・いずれにしても、日本の国民には、大きな生活の違いは必要ありません。

・集団免疫は廃れたとは言え、重症化を防いでいるので、今や新型コロナは普通の風邪ウイルスと同じになりました。例年、風邪でも重症化リスクの高い人は、医師が慎重に診療しています。一般の方は、当たり前に普通の生活を続けるべきです。

・日本政府は、メディアによる煽りを信じることなく、大きな勇気をもって実際に日本を世界に開放するべきです。そうすれば普通の生活に戻ることが可能になります。

・勇気をもって菅政権は頑張ってください。以上

 

号外【ニュースを斬る!】上久保靖彦先生から国民及び菅政権へのメッセージ(上久保靖彦・京都大学大学院特定教授)

 

上久保先生の集団免疫説に関しては、過去に配信した下記の記事をご参照ください。

 

・日本では既に「集団免疫が達成」されている~新型コロナの真相を解明した上久保-高橋説~(2020年8月10日配信)

https://ameblo.jp/matsuda-manabu/entry-12616783254.html

 

・日本での集団免疫が実証された新型コロナにどう向き合うべきか~上久保靖彦先生からの提言~(2020年10月18日配信)

https://ameblo.jp/matsuda-manabu/entry-12632360518.html