動画ろんだん@松田政策研究所⑫~(特集)国民生活の安全安心…防災、テロ対策、医療、そして日本の食 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 今回の動画ろんだんでは、国民生活の安全安心をテーマに、先般の台風第19号が提起した日本の防災・減災という課題、相次ぐ凄惨な事件が提起する日本のテロ対策、さらに日本の医療は本当に国民の健康を守っているのか、そして、日本の食は本当に大丈夫なのか…こういった私たちの国民生活に身近な問題について、私も含め多種多様な論者たちが議論を提起します。登壇するのは、松田学、ウィリアム・J・ヤング(元米海軍テロ対策教官)、武田邦彦(工学博士)、上昌広(医療ガバナンス研究所理事長)、黒岩祐治(神奈川県知事)、生田よしかつ、小松正之(東京財団政策研究所上席研究員、農学博士、元水産庁)の各氏です。

 

Ⅰ.激甚化する日本の自然災害と防災・減災革命

豪雨による洪水で甚大な被害をもたらした令和元年台風19号も、実は、懸念される「スーパー台風」ではありませんでした。いつ、日本の首都東京をも襲うか予想がつかない大洪水や大地震…。問われているのは、従来とは次元の異なるシステマティックな「防災減災革命」ですが、それは、社会システム全体と大きく関わるものです。

●松田学「【ニュースを斬る!】台風19号と今後の防災対策」

「竹槍で戦う」という言葉が戦時中、あったそうです。B29と戦う…と。現在の日本は、激甚化する自然災害と竹槍で戦うが如しだと言われます。近年、安全保障のテーマは、軍事的な意味から自然災害に対する安全保障へと、その中心が大きく転換しているようにみえます。しかし、危機管理意識が希薄な日本の場合、防災は必ずしも科学的なシステムとして組み立てられていません。

災害の際の生存確率を最も大きく左右するのは、発災の瞬間にどう行動するか。結局、どう逃げるかということを的確にサポートする自助、共助、公助の仕組みが防災・減災のポイントです。ここに、AI、ビッグテータ、IoT、ブロックチェーン、通信システムなどの最先端の情報技術をフルに活用することができないか。チャレンジの停滞で今や米中のはるか後塵を拝するに至った日本のIT分野に、こうした社会的課題解決で新たなフロンティアを拓かねば、日本の衰退も加速するのではないか。

例えば、VR(バーチャルリアリティ)で、自分の街に震度7の大地震や洪水が、いざ起こったときに、どう逃げるかをリアルに疑似体験してもらう。ハザードマップを見ただけでは無理、心身に叩き込まないと、肝心なときに人間はなかなか行動しないものです。

今春(2019年)、私の理念を実現する事業会社として設立した「ジパング・プロジェクト株式会社」で取り組むIT防災パッケージの実施主体は地方自治体です。ところが、日本のほとんどの自治体は防災のプロ機能を備えていません。生命と財産の自然災害から守るという切り口からの防災コミュニティの創出や、国家の危機管理機能の構築も重要課題です。ここにITの新しい領域を拓く。次なる社会に向け、機能的な防災・減災で人と人との間に新たな絆を創る活動です。応援していただければ、ありがたいです。

 詳しくは、こちらのブログ記事をご参照ください。↓

https://ameblo.jp/matsuda-manabu/entry-12539780272.html

 

Ⅱ.テロ対策~自分たちの身の安全をどう守るのか~

あなたは喫茶店に入ったとき、自分の身を護るためには、入口に近い窓側の席か、店の真ん中か、奥の方か、いずれの席に座りますか?答えはぜひ、この動画をご覧ください。私は間違えました。日本は決して、テロが起こっていない国ではない。テロが「事件」と片付けられているだけ。

●対談「2020東京オリパラ開催!日本のテロ対策は大丈夫か?民間人や企業がすべきことは?」ウィリアム・J・ヤング(元米海軍テロ対策教官)

対談相手は、かつてはアメリカ海軍でテロ対策の教官をしていたウィリアム・J・ヤングさんです。彼によれば、あの京都アニメーション事件も、テロ対策の観点からはこうすれば防げた…。

昨年一年間で世界で9.600件、死者数2万7千人、最も多い国はアフガニスタン、イラク、3番目は日本人も多数訪れるインドで、フィリピンは5番目です。大勢の人がいて大きな騒ぎになると社会に与える衝撃が大きい、それが狙い。あなたが街で偶然に同じ人を何度も見たら、要注意…。テロに襲われたら?まずは逃げる、隠れる、隠れ場にテロリストが来たときは戦う。番組では、孫子の言葉も引用しながら、気を付けるべきポイントも解説されています。

では、日本のテロ対策は?政府や警察は優れているそうですが、最近は、軍や警察では防げにくくなっている。闘って壮絶な死を遂げることがテロリストの見せ場だから。むしろ、一般市民の協力が大事な時代になってきた…。結局は、私たち日本国民の日ごろからの危機管理意識に行き着くようです。

自分やご家族の命が大事だと思う方、この動画をぜひ、ご覧ください。

 

Ⅲ.日本の医療は国民の命や健康を本当に守っているのか

●対談「日本の医療のどこが悪い?」(特別対談シリーズ『日本悪化の亡国奴!お前のせいだ!』より)武田邦彦(工学博士)

病気かどうか分かんないで治療している。医療は形骸化しちゃってルーティンワークになっている。上が悪い…。こんな言葉で始まる工学博士の武田邦彦先生との対談、日本の医療に斬り込んでいます。

私がかつて政治に出た原点の一つに医療問題を何とかしなければという思いがありました。この番組で指摘されている日本の医療の問題点

…医療全体が大きくなりすぎて、昔の町のお医者さんではなくなり、本来は国民の健康を第一に考えるべき(現状は医療保険システムの運営ばかりの)厚労省がマネージできる範囲も超えてしまった…。適正血圧は個人差が大きく、この人のベストの血圧はいくらなのかも分からないまま治療し、病気と決められない高血圧「症」なのに厚労省が設定した一律の基準で薬を出す…。血圧降下剤のマーケットは、基準値160で3,000億、150に変えたら6,000億、140では9,000億、現状は1兆2千億円…。患者が病院に来たら、今やっているのはコンピュータでもできることで、医師は要らない…。しかも医療はセクションナリズム、血圧学会とがん学会が追求するのは相互に矛盾、腎臓病も中身は糖尿病なら口は出さない…。

本来は人間を診るべき医療を人間本位のものに取り戻すためには…、エライお医者さんは威張っている職人で上から目線、厚労省の役人も困っているのでは…、勤務医は頑張っており、日本の医療現場は素晴らしいし、医療費も日本は安い、問題は上澄みの10%、そこが厚労省と結託?…、政治力も…。無理に人を病気にして収入を得ている今の医療を正すには?、気概を持つ官僚が必要?…国民が健康になることでいちばん喜ぶのは総理大臣、総理がメッセージを出して、病気が治ったら、健康になったら喜ぶ医療へ、今問われているのは医療の根本理念の見直しでは…。

舌鋒鋭い武田先生、動画での対談をぜひ、ご覧ください。

 

●対談「日本医療の現状と問題点とは?」上昌広(医療ガバナンス研究所理事長)

 では、現場は医療の実態をどうみているのか。医療改革に取り組む私の長年の同志の上昌広先生は、テレビにもよく出てくる著名な論者ですが、数年前に東大の医科学研究所の教授を辞してNPOを設立。第一線で改革を進めています。

前半と後半に分けた次の2本の動画、現在の医療問題を全般的に把握する上で有用です。

<前半>↓

<後半>↓

 

●対談「黒岩神奈川県知事に訊く!神奈川県は”未病”で課題解決」黒岩祐治・神奈川県知事

 行政の現場では、神奈川県が医療や健康の課題に「未病対策」で答えを出しています。黒岩祐治知事を県庁に訪ねて対談、配信いたしました。

神奈川県で始まっているのは、人類共通の課題解決モデルを世界に提示する営みといっていいかもしれません。これは私がかつて、テレビ神奈川で持っていた番組枠「松田まなぶのカナガワ未来レポート」でも追求していたテーマです。当時、黒岩知事からは、松田さんもキャスターなんですね。と言われたものでした。今回も、その感覚で対談に臨みました。

この対談のポイントや私がぶつけた論点など、詳細につきましては、こちらをご覧ください↓

https://ameblo.jp/matsuda-manabu/entry-12466422116.html

 

Ⅳ.日本の「食」~私たちの食生活は果たして大丈夫なのか~

 私たち日本人の食の安全や健康は果たして守られているのか。実は、かなり怪しい…。その真相に迫りました。

●対談「食の安全は確保できているのか?」(特別対談シリーズ『日本悪化の亡国奴!お前のせいだ!』より)武田邦彦(工学博士)

武田邦彦先生との特別対談では、日本の食と医療を斬りましたが、いずれも、国民目線に立った供給体制になっていない、国民の安全や健康よりも、大手企業幹部や行政の都合が優先されている、そこには使命感もハートもない、根本的な理念の変更が問われている…。「食」についても、舌鋒鋭く問題の所在に切り込んでいます。

 

●鼎談「日本の漁業に物申す!どうなる漁業の未来?」生田よしかつ、小松正之(東京財団政策研究所上席研究員、農学博士、元水産庁)

ベラベラしゃべるおっさんと、めちゃくちゃ口の悪いおやじさん…、面白い鼎談になりました。取り上げたのは、日本人にとってはとても重要なのに、意外と大事なことを皆さん、ご存知ない日本の漁業問題。これを切り口に世相も政治も政府もバッサリ斬りまくる。あの「魚屋」、生田よしかつさんと、彼の「師匠」、小松正之さんが吠えています。

今回の漁業法改正、「何をやろうとしたのか、全くわかんねぇよ」と既得権益に配慮して魚の資源管理の目的を曖昧にしてしまった日本の政治から斬り始めた小松さん、何を聞いても一刀両断で話がどんどん進みました。

…日本の海は弱っている、日本が批判されてきた捕鯨は資源管理の上で必要なこと(鯨は大量の魚を食っている)、さらには水の管理や、防災まで、みんなが知らないことをよくこれだけ知っているものです。防災も自然の循環の中で考えるべき。何事も科学的に管理してみろ。この鼎談で気付かされたのは、漁業の振興は日本の国土防衛の上で実に重要だということです。離島防衛も魚がいないと。公共事業じゃねえんだ!今回は、あのべらんめぇ生田さんすら温和な人に見えたほどネット向き?の小松さんの独壇場でした。