Q&A3555 非良好胚について | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2023.1.5「☆良好胚1個移植 vs. 良好胚1個+非良好胚1個移植:メタアナリシス」の記事で、非良好胚が着床の邪魔をしないのは分かったのですが、妊娠継続も邪魔をしないのでしょうか。非良好胚ということは、着床しても流産しやすく、それに引っ張られて良好胚も流産するなどないでしょうか。

 

A 良好胚や非良好胚という表現は、あくまでも見た目の判断です。着床前診断(PGT)を実施してみると、見た目の判断と正常胚や異常胚が一致していないことがわかります。つまり、非良好胚だからと言って異常胚とは言えず、流産しやすいわけではありません。なお、正常胚と異常胚が着床した場合には、異常胚は淘汰され(Vanishing twin)、正常胚が育ちますので、流産にはなりません(悪い方には引っ張られません)。

 

下記の記事を参照してください。

2020.8.28「☆良い胚と悪い胚を移植した場合は?

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。