Q&A2913 化学流産1回、稽留流産2回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 前のクリニックとリプロで、全てホルモン補充で凍結胚盤胞を4回移植をしており、化学流産1回、稽留流産2回(8週、9週)となかなかうまくいきません。そのうち直近の稽留流産のみ染色体検査をしており、染色体異常が確認できました。リプロの不育症検査全般と慢性子宮内膜炎はひっかかりませんでした。


残りの凍結胚は、初期胚:8G35日目胚盤胞:4AA×3、4BC×2、3AA×4、BL2×2、6日目胚盤胞:4AB、4BB×2

①次回移植の際は、着床には問題がないと考えて、同じようにホルモン補充で移植を続けるのが良いでしょうか。
②次回できるとしたらどのような対策があるでしょうか2段階移植や2個、3個移植などは有効でしょうか。何か出産までたどり着くようにできる手立てがあれば知りたいです。また、複数移植の場合、松林先生ならどの組み合わせにされるか伺いたいです。

 

A 

①その通りです。方法を変えると妊娠しなくなる可能性があります。

②年齢の記載がないので染色体異常率の具体的な話が出来ませんが、例えば38〜39歳(異常率:47.9〜52.9%)なら2個移植、40〜41歳(異常率:58.2〜68.9%)なら3個移植が良いでしょう。組み合わせは5日目6日目問わず、4AAの胚盤胞+それ以外の胚盤胞を1つ選びます。

 

下記の記事を参照してください。

2016.8.9「☆女性の年齢別染色体異常頻度 その2

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。