こんにちは、高崎市で日舞と三味線のお教室をしている、松景久若です
日本人の生活には欠かせない
お辞儀
お辞儀は人と会うと、必ずと言っていいほどしますが、きちんとしたお辞儀ができていますか
現在、お辞儀は挨拶として使われていますが、首を差し出すことで相手に敵意がない事を示したのが由来とも言われています。そして、相手に対する敬意をあらわすものでもあります
お辞儀は踊りの世界に関わらず、社会人になっても日常生活で必要な事・・・・私自身が踊りの中で教えてもらえてよかったことのひとつなので、特に子供たちのお稽古の中では、いちばん初めにしっかりと覚えてもらうべく心がけている事でもあります
現在使われるお辞儀には、立って行なう「立礼」と座って行なう「座礼」がありますが、もともと日本のお辞儀は座ってするものですから、立礼が礼の形として出来たのは洋装文化が盛んになった明治になってからと聞いています。
現在は、立礼の方が多く使いますよね・・・
そしてビジネス向きなど様々に形を変えているように思えます。
モデルさんが違って申し訳ないのですが、ビジネスマナーで習うとこういう形が多いですよね。
どの立礼が正しいのか…というのは私にはわかりませんが、ビジネスマナーはそれはそれとして別物と考え、日本のもともと(と言っても明治以降ですが)の立礼はこう…と知っておくだけでもいいのかなと思います★
着物の時は、これから見ていただくお辞儀がきれいだと思っています
まずは姿勢を正して、相手をしっかりと見ます。
両手は指を揃えて指先をやや内向きにして腿の上に置きます。
子供モデルさんの写真のように、右手を左手で抑えるように交差させて自然におろしてもよいと思います
次に、背筋は伸ばしたまま吐く息の長さで上半身を腰から折り曲げます。
この時、両手は自然とおろしたまま、上半身が下りれば手も同様に膝の方へ降りて行くようにします
両腿に置いていた手はやや中央に寄りながら。交差させていた場合は手を外して同様にします。
注意するのは、背中が丸まっていないか、首が下におちて相手から首の裏側が見えていないか…上半身は立っているときと同じ状態にして前に倒れるのがポイントです
このように30~45度程度で「敬礼」。
「最敬礼」ですとそれ以上の角度で曲げるという事になります。
吐く息でお辞儀をし、一度とめて、今度は吸う息で体をもとに戻して相手をもう一度見ます。
言葉を伴なうお辞儀の場合は、相手を見て、言葉を発してからのお辞儀が良いと教えています。
「お辞儀しながら」ではなく言葉をしっかり相手に向けて届けてからという事です。
歩きながらやペコペコ頭だけを下げながらのお辞儀はとても失礼ですので、気を付けたいですね
子供たちに教える時、時には「どうして」ときかれます。
お辞儀って、言葉だけではないんです。
そこに気持ちがあって、言葉とお辞儀があります。
形だけの、気持ちのこもらない言葉やおじぎは「お辞儀」ではないと思うのです。
お礼も一緒。「ありがとう」は「有難う」。有り難いんです。
これから育っていく子供たちには、姿形だけでなく、何が正しいとか正しくないとかは二の次に、その動作の中にある日本人が培ってきた素晴らしい相手への気持ちや気遣いを大切に、理解してもらえたらいいなあと思っています
だから、お辞儀が中途半端な場合は何度でもやり直してもらいます
気持ちのあるお辞儀ができるまで何度でも何度でもやり直し、そして初めてお稽古にはいり、お辞儀ができてお稽古が終わります。
和のお稽古事はおそらく皆そうだと思います
感謝や人や物や自然全てを敬う事を大切にしてきた日本人が培ってきた、素晴らしいもの
大切に、間違わないように伝えていきたいと思います
(誤った表現をしていましたら、お許しください)
有難うございます。
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