【ルポ】五次元スクールと読売新聞の問題 認知症の父親と証拠がない娘 | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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【ルポ】五次元スクールと読売新聞の問題  認知症の父親と証拠がない娘

 

 

2019年12月、

 

読売新聞の社会面で、

五次元スクールに関する記事が大きく報道された。

 

読売新聞には、

 

・五次元スクールの参加女性たちが虚偽の裁判を起こした

・家族が崩壊した

・煙部屋に閉じ込められた

 

など、衝撃的なフレーズが大きく書かれていた。

 

さらに翌週には、

 

団体名が実名で報道され、

世間の目にさらされることとなった。

 

・読売新聞の報道は何だったのか?

・報道内容はすべて真実なのか?

・それとも誤報の側面もあるのか?

・この問題にはどんな背景が潜んでいるのか?

 

これは社会的・公益的な問題である。

 

現在、この問題については、

社会できちんと検証されているとはいえない。

 

しかもこの問題は、単なる五次元スクールの問題にとどまらず、

近年のスピリチュアル・自己啓発団体ブームに関わる

普遍性を含む問題である。

 

そのようなことから、この問題について、

中立的な立場で複数回に分けて検証を試みたい。

 

 

(補足)

 

本コラムは、法的な根拠にのっとって

適正に書かれた記事である。

 

本件は、読売新聞社会面にて大きく、掲載され、

その後、yahooニュース等で、

全世界に流れた社会的に大きな案件である。

 

そのような社会的な公共性公益性を有する問題は、

オープンに論評できることが法的に認められているからである。

 

なお、

 

読売新聞やこの問題の関係者のブログなどからの

引用に関しては、

 

著作権法第32条1項に従って、

法的に適切に引用させていただく。

 

それでは、この問題について、

検証を始めたいと思う。

 

 

< 前回までのルポはこちら >

 

◆ 五次元スクールと読売新聞、スピリチュアルの問題とは何なのか?

 

◆ 五次元スクールと読売新聞の問題  ある女性の「想い」

 

 

 

 

読売新聞には、 

京都の40代女性が父親に性的虐待をされたと証拠もないのに主張し、

虚偽の裁判をしかけたように書かれている。 

 

今回はこの問題について、検証したい。 

 

団体名は読売新聞に実名で報道され、 

代表者である吉田真由美氏は、社団法人の登記簿などに登録されている公の情報である。 

 

しかしながら、40代女性については匿名で新聞報道されているため、 

ここでは彩子さんという仮名(ニックネーム)で呼ぶこととする。

 

 

 

1.彩子さんの父親に対する裁判は虚偽なのか?

 

前回のルポにも書いたが、 

読売新聞の報道を引用すると、次の通りである。 

 

(以下、法的に適正に引用させていただく) 

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

40代女性は、父親に幼い頃虐待されたと訴えたが、 

「5歳以前の記憶が成人後によみがえるのは偽りの可能性が極めて高い」 

として、今年の4月、京都地裁に退けられた。 

 

女性は敗訴したが、控訴しなかった。 

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

 

40代女性というのが彩子さんのこと。 

 

ただし、

 

これだけでは真相がまったくみえてこない。 

 

なぜ読売新聞の社会面で大きく報道されるような

社会的な問題になったのか? 

 

それを検証するのが本記事の目的である。 

 

この裁判において、 

 

彩子さんのほうは、五次元スクールが支援しており、 

父親のほうは、「五次元スクール被害者の会」が支援していた。 

 

 

これが、この裁判の構図だ。

 

表向きには、

 

彩子さん ↔ 父親

 

という裁判だが、

そのバックの支援者を考慮すると、

 

五次元スクール ↔ その被害者の会

 

そんな構図が見えてくる。

 

 

 

 

 

 

2.彩子さんの父親は認知症だったのか?

 

彩子さんは、「幼かった頃、父親から性的虐待された」と、

40代になって、突然、父親を裁判で訴えた。

 

ただし・・・

 

性的虐待されたという証拠は持っていなかった。

 

証拠はなかったが、

五次元スクールの支援のもと、父親への裁判を始めた。

 

それでは、父親のほうはどうか?

 

父親は裁判のあたりから、

認知症になり、アルツハイマーと病院で診断を受けたという。

 

すなわち、

 

認知症であるがゆえに、娘に性的虐待をしたかどうか覚えていない

 

ということである。

 

 

しかしながら・・・

 

彩子さんは、父親が認知症であることを疑っていた。

 

 

彩子さんの個人ブログから

2015年2月16日 の記事を引用させていただく。

(現在は削除されている)

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

父は法的な罪に問われるかもしれないことを恐れて

「アルツハイマー」という診断を病院で受け、

認知症であるという逃げ道を、しっかり準備していました。 

 

私に対しての、償いの気持ちが全く感じられない行動の数々。 

 

父親は私のことを幼少時から踏みにじり、

そして今もなお、私はバカにされ続けています。 

 

幼い頃は、そういうことが全くわかりませんでした。

心が父親に対する恐怖で閉ざされていました。 

 

レインボーヒーリングの先生方は、

親から受けた恐怖で、閉ざされていた心を癒し、

「私なんて、どうせ…」

と自分を卑下してしまう、親からのすりこみから解放されました。

 

人間として尊重されても大丈夫な事に、

気づかせてくださいました。 

 

そして声を出し、立ち向かう事が、

自分自身を尊重できるために、いかに大切かを教えてくださっています。

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

 

レインボーヒーリングというのは、

五次元スクールの当時の名称である。

 

先生方というのは、吉田真由美氏とシャーマンのこと。

 

 

彩子さんのブログから、

2つのことがわかる。

 

1つ目は、彩子さんは父親の認知症という診断を疑っていたこと。

 

裁判逃れのために、認知症と偽装したのではないかと、

彩子さんは考えていた。

 

父親は本当に認知症だったのだろうか?

 

彩子さんはブログの他の箇所に、興味深いことを書いている。

 

この頃、

 

彩子さんは偶然、

京都の大丸で父親とバッタリ遭遇したことがあるという。

 

そのとき、

 

父親は彩子さんに対して、

 

「クルクルパーのジェスチャーをして挑発した」

 

という。

 

これが認知症の人がすることだろうか?

 

もし、父親が無罪を主張するのであれば、

そんな挑発的な行為はせずに、正々堂々と裁判で争うべきだと、

筆者(松岡)は考える。

 

 

 

さて、彩子さんのブログから分かることだが、

 

2つ目は、彩子さんが声を出し立ち向かうように、

五次元スクールの吉田真由美氏やシャーマンが叱咤激励をしたということ。

 

言葉を変えるならば、

 

裁判という手段で、父親に立ち向かうように、

彩子さんを激励したということ。

 

吉田真由美氏により励まされ、裁判への決心がついたということは、

彩子さんはブログの他の箇所でも書いている。

 

よほど、吉田真由美氏の彩子さんへの影響力が大きいものであったのだろう。

 

 

吉田真由美氏は、

五次元スクールがと崇めるスピリットさまからの

霊的なメッセージを受け取ることができる。

 

そう思うと、

 

彩子さんが吉田真由美氏の霊的な能力を尊敬し、

その助言に素直に従うことは理解できる。

 

前回のルポに書いた通り、

吉田真由美氏は師であるシャーマンから厳しい修行を受け、

その霊的な能力を磨いた。

 

 

このことに関して、

吉田真由美氏の個人ブログの

2008年5月31日の記事を引用させていただく。

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

私は子供の頃からちょっと変わっていたようで、

風と会話したり、 木や草花に話しかけたりして遊んでいました。 

 

(ドがつくほどのいなかで育ったもので周りには田んぼと畑しかなく 

近所に遊び相手になってくれる人がいなかったというのも影響して いるかとおもいます。)

 

“不思議な子” “変わった子” というのが私の代名詞でもありました。

 

(大人になっても、子から → 人に変わっただけで、今でもこの代名詞は 使われています。

わが子たちまで母に向かって使っています。) 

 

そんな私がハワイに来てシャーマンといわれる不思議な力を持った人と 出会い、

 

(シャーマン シダーサ先生のことです。)

 

その先生から 私の今生での使命は人を癒すこと、

ということを教えていただき、 

それから私はシャーマン先生の元で修行を始めることになったのでした。 

 

普通の人ではない人から教えを請うわけですから、

普通ではないことも たくさん経験しました。

 

 (アリゾナに旅したときに私は尾てい骨を折りました。

そこで先生は おめでとう!シャーマンのテストに合格したよ。

とか、わけのわから ないことを言われたり、

文字通り痛い経験もたくさんしました。)

 

 ~ ~ ~ ~ ~ ~  

 

 

とても興味深い文章である。

 

吉田氏は大人になってから突然

スピリチュアルな能力を身につけたわけではなく、

 

子どもの頃から、

 

「風と会話したり、 木や草花に話しかけたり」

 

といったスピリチュアルな感性を持っていたことが分かる。

 

きっと、純粋な心を持った少女だったのだろう。

 

 

ただ、大人になってからの

シャーマンからの修業は非常に厳しいもので、

 

吉田真由美氏を、突然、海へ突き飛ばし、

 

「自分の力で海から這い上がってこい!」

 

というような、凄まじいものだったらしい。

 

(今の時代ならパワハラである)

 

そのような厳しい修行に耐え忍んだ吉田真由美氏。

強い忍耐力の持ち主だと思われる。

 

だからこそ、

高いスピリチュアルな能力を身に着けることができたのだろう。

 

 

そのような吉田真由美氏の霊的な能力に憧れて、

五次元スクールに参加する人も多いが、

 

残念ながら、

五次元スクール生たちは、

吉田真由美氏のような霊的な能力を持っていないようである。

 

すなわち、

 

吉田真由美氏は五次元スクールの中でも、

とびぬけて優れた霊的な能力を持つ巫女だということ。

 

それが五次元スクール生たちから尊敬されている理由だろう。

 

屋久島旅行では、

UFO を呼び寄せるほどの圧倒的な能力を発揮したといわれている。

 

 

 

 

 

3.彩子さんの弁護士は五次元スクールに気づいたのか? 

 

京都地裁で争われたこの裁判において、 

ほんのわずかな出来事であるが、 

 

彩子さんの弁護士に不穏な態度が見られたという情報がある。 

 

当時、

 

彩子さんと親交の深かった人物によると、 

彩子さんの弁護士の態度が途中から変化したという。 

 

この人物を仮に光川氏(みっちゃん)という

仮名(ニックネーム)で呼ぶこととする。

 

 

光川氏によると、彩子さんの弁護士の態度が 

急に変化したことについて、 

彩子さん本人から聞いたという。 

 

興味深いことであるため、

光川氏と彩子さんのやりとり(会話)を紹介させていただく。 

 

 

 ~ ~ 光川氏と彩子さんの会話 ~ ~  

 

彩子「みっちゃん、私の弁護士が五次元スクールのことに気づいたみたい」 

 

みっちゃん「どうゆうこと?」 

 

彩子「はっきりと言われたわけではないのだけれど・・・・」 

 

みっちゃん「あやちゃん、だから何が?」 

 

彩子「実はね・・・、私の弁護士から『フンッ、五次元スクールだったのか』みたいな感じでボソッと言われ、変な目で見られたの」 

 

みっちゃん「なんだかヒドイ弁護士だね」 

 

彩子「もう思い通りに動いてくれないかもしれない」 

 

みっちゃん「そんなことは気にせずに、頑張ってね。俺はあやちゃんを応援しているよ!」 

 

彩子「みっちゃん、ありがとう」 

 

 ~ ~ 会話、ここまで ~ ~  

 

 

当時、

 

みっちゃんなる人物は、

彩子さんのことを心からサポートしており、

 

「弁護士がそんな品格のない行為をしてもいいのだろうか?」 

 

と、内心、怒りがこみあげてきたという。

 

みっちゃんは、気性の激しい彩子さんに泣かされることもあったそうだが、

裁判で疲弊した彩子さんを励まし、絆を深めていったという。

 

そして、

 

「俺はこの先、どんなことがあっても、あやちゃんの味方でいよう」

 

と決心したという。

 

 

一般的に、

 

不適切な弁護士に対しては、懲戒請求という制度があるが、

 

この場合は、ほんの2~3秒の出来事であり、

弁護士の懲戒請求に当てはまるかどうか微妙だ。

 

 

 

 

 

4.彩子さんの弁護士の行為は適切なのか? 

 

彩子さんの弁護士の行為は適切なのだろうか? 

 

いや、適切でないと考えられる。 

 

なぜなら、弁護士は、弁護する相手を選ぶことができるからだ。 

 

もしその弁護士が、 

 

「五次元スクールの実態がよく分からないため、

彩子さんの代理弁護士になるのは不安だ」 

 

と考えたのなら、

彩子さんの代理弁護士を降りればいいわけである。 

 

最初から断ってもいいし、

途中で降りてもいい。 

 

それは、その弁護士が決めることができる。 

 

しかし、彩子さんの代理弁護士を続ける以上、 

彩子さんが五次元スクールに所属していることで、 

彩子さんに対して悪態をつくべきではない。 

 

悪態をついたのは一瞬の出来事かもしれないが、 

彩子さんはどれだけ深く傷ついただろうか。 

 

その後、 彩子さんは父親への訴訟を取り下げると言い出した。 

 

これは、彩子さんの裁判を全面的に支援している

五次元スクールの吉田真由美代表と十分に相談したうえで、

取り下げを決心したという。 

 

 

しかし・・・

 

彩子さんの父親は取り下げを受け入れなかった。 

自身の名誉を晴らすために裁判を続ける道を選んだという。

 

 

 

5.彩子さんの裁判について、ここまでをまとめる

 

結果的に・・・

 

彩子さんは裁判を通して、家族崩壊へとつながった。

 

前述の光川氏(みっちゃん)は、

精神的に疲弊していた彩子さんを笑顔にしたいと思い、

心からサポートしていたという。

 

みっちゃんのおかげで、あやちゃんは癒されていたという。

 

(現在は、2人の関係は切れているらしい)

 

 

また、

 

家族崩壊の問題だが、

 

読売新聞は、家族崩壊の原因が五次元スクールにあるかのような報道をした。

 

それが、

 

現在でも、

読売新聞と五次元スクールが対立している理由である。

 

読売新聞と五次元スクール

 

どちらが正しいのか?

 

その真実を探ることが、本コラムの大きな目的のひとつである。

 

彩子さんと父親の裁判。

そして、吉田真由美氏との関係。

 

真相は、未だに藪の中である。

 

本ルポでは、さらに検証を続ける。

 

 

続く・・・

 

 

 

 

【執筆者】

 

 

松岡 学

 

数学者、博士 (学術)

高知工科大学 准教授

 

大学で研究や教育に携わる傍ら、

一般向けの講座を行っている。

 

アドラー心理学の造詣も深く、

数学の教育や一般向け講座に取り入れている。

 

音楽 (J-POP) を聴くのが趣味。

ファッションを意識し、自然な生活を心がけている。

 

出版物:『数の世界』ブルーバックスシリーズ、講談社。 

『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本』スタンダーズ社。

『キララな恋愛や結婚生活を送るエッセンス』CLAP。

 

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筆者(松岡)は、本ルポのシリーズを加筆・修正して、

出版することを考えています。

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(ただし、商業出版に限ります)