恋愛や結婚生活で悩むとき、アドラー心理学と数学は役に立つのか? | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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アドラー心理学的な世界観のコラムやエッセイを書いています

恋愛って難しいと思う。

 
 

たとえば、心理カウンセラーの人は、

他人の悩みには的確な助言ができるけど、

 

自身の恋愛や結婚生活となると

ご苦労されていることもあると聞きます。

 

 

どうしてでしょうか?

 

それは、他人の悩みには冷静に判断できるけど、

自分のこととなるとそうはいかないからです。

 

 

つまり、自分の恋愛となると、

 

相手に感情をぶつけてしまったり、

激しい行動をとってしまったり、

 

たとえ頭で分かっていたとしても、

うまく感情行動をコントロールできないからです。

 

 

それが恋愛の魔力でしょうか?

 

 

じゃあ、どうすれば恋愛がうまくいくのでしょうか?

 

 

実は、

 

恋愛と向き合うためには、

アドラー心理学数学が必要なんです。

 

 

 

 

数学といっても、

恋愛に公式を当てはめるわけではありません。

 

残念ながら、そんな便利な公式はないように思われます。

ではどうすればいいのかというと、

 

数学的な考え方

 

つまり、数学的な視点が恋愛には必要だということです。

 

数学では、客観的な視点を大事にします。

 

「今日は暑い」 というのは主観ですが、

「今日の温度は30°です」 というのは客観です。

 

つまり、人によって感覚が異なるものを主観、

すべての人に共通な判断基準を客観といいます。

 

 

最初に、恋愛では感情のコントロールが難しいと書きましたが、

ここをコントロールするのが数学的な思考なのです。

 

恋愛で、感情が揺れ動いているとき、

理性的になるために必要なのです。

 

 

ここで、

 

客観を実践するための

具体的な方法をお伝えいたします。

 

どうすればいいのかというと、

 

ズバリ、

 

「紙に書く」

 

ということです。

 

 

素朴な方法ですが、

これはとても効果が大きいのです。

 

大切な人に感情をぶつけてしまったとき、

言い争いになったとき、

 

その場面を思い出して、

そのやりとりを紙に書いてみてください。

 

(これを心理学では、エピソードを記すといいます)

 

実際、書いてみると気づくと思うのですが、

 

頭の中でモヤモヤしていたときは

感情が優先しがちなのですが、

 

紙に書くと、場面や言葉が整理され、

客観的な視点を持ちやすくなるのです。

 

 

数学者のグロタンディークは、

 

「数学の学びとは、書くことです」

 

といいました。

 

それだけ 「書くこと」 は大事なのです。

 

 

紙に書くだけでも、充分に、

客観的に振り返ることができますが、

 

さらにその紙を眺めながら、

 

「自分はあのとき、どのように行動すれば理性的だっただろうか?」

 

と考えることで、

 

次に、同じ場面に遭遇したとき、

よりよく行動できるようになります。

 

これは1回だけでは、

すぐに改善できなくても、

 

何度も繰り返しやっているうちに、

状況がよくなってきます。

 

繰り返し訓練することが大切なのです。

 

 

 

 

数学的な視点、

 

つまり、客観的な視点が持てたなら、

次はアドラー心理学の出番です。

 

 

アドラー心理学では、「正の注目」 という考え方があります。

 

相手の 「いいところ」 をみるのです。

 

それは、相手との関係が険悪なときこそ、

正の注目をすることに効果があります。

 
 

もし、あなたが好きな人とうまくいっていないなら ・ ・ ・

 

相手との関係が悪くなってきたと感じたなら、

 

 

そんなときは、

 

どうか、相手のいいところを思い出してください。

 

思いつく限り、見つけてください。

 

 

あなたが好きになった人です。

 

 

きっと、たくさんのいいところを

見つけることができるでしょう。

 

 

 

 

さらに、

 

アドラー心理学も、数学も、プロセスを重視します。

これはとても大事なことです。

 

今の世の中、結果がすべてであるかのような風潮があります。

 

しかし、

 

果たして、それでいいのでしょうか?

 

もともと日本にはプロセスを重視する風土がありました。

 

かつて、 オリンピックは参加することに意義がある

という言葉が浸透していました。

 

また、

 

柔道は相手を倒すことが目的ではなく、

自身の精神を鍛えることが目的である といいます。

 

 

そんなプロセスを大切にする精神は忘れられて、

 

いつの間にか、結果や成果がすべてであるかのような

雰囲気が日本社会に広がってきました。

 

 

もしあなたが、時代の風潮に合わせて、

「結果」 にばかり注目しているとしたら、

 

一度、「プロセス」 に意識を向けるようにしてみてください。

 

 

それは恋愛でも同じです。

 

 

あなたは今、パートナーとうまくいっていますか?

ついケンカになっていませんか?

感情をぶつけていませんか?

 

 

もし、思い当たるとしたら、

 

そんなときは、

 

その人と歩んできたプロセスに

目を向けてみてほしい。

 

 

ちょっと考えてみてほしい。

 

あなたはパートナーに対して、

いつも習慣のように接していないだろうか?

 

日々の忙しさから、

気持ちのこもっていない対応をしていないだろうか?

 

目の前にいるのが、

当たり前だと思っていないだろうか?

 

 

 

人間、不思議なもので、

 

無意識のうちに、

 

時間の経過とともに、

感謝の気持ちを忘れていくものなのです。

 

 

だからこそ、

 

あなた自身、振り返ってみてほしい。

 

 

忘れてはいないだろうか?

 

 

その人と初々しい出会いがあったこと

2人でここまで歩んできた時間や道のり

その人が自分にとってかけがえのない存在であること

 

 

そんなことをもう一度思い出してほしい

 

 

そうすれば、

 

もっと相手に優しく接することができると思います。

 

 

そんな気持ちを持ち続けることが、

恋愛がうまくいく秘訣なのです。

 

 

 

 

 

【コラムの執筆者】

 

 

松岡 学

 

高知工科大学 准教授、博士 (学術)

数学者、数学教育学者

 

大学で研究や教育に携わる傍ら、

一般向けの講座を行っている。

 

アドラー心理学の造詣も深く、

数学の教育や一般向け講座に取り入れている。

 

音楽 (J-POP) を聴くのが趣味。

ファッションを意識し、自然な生活を心がけている。

 

出版物:『数の世界』ブルーバックスシリーズ、講談社。 

『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本』スタンダーズ社。

『キララな恋愛や結婚生活を送るエッセンス』CLAP。

 

 

 

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大切なパートナーと幸せになれるような、 

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キララな恋愛や結婚生活を送るエッセンス

~ 大切な人と幸せになるアドラー心理学 ~

  (出版社:CLAP)

 

 

 

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