不思議の国のアリスと時計の問題 ~ 算数ファンタジー ~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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アドラー心理学的な世界観のコラムやエッセイを書いています

不思議の国のアリスの著者ルイス・キャロルはイギリスの数学者です。

 

ですから、物語には数学的なエッセンスが詰まっています。

今回は、物語をもとにした時計の問題を考えてみたいと思います。

 

 

 

問題
1日に2回正しい時刻を指す時計と
2年に1回正しい時刻を指す時計では、
どちらが正確でしょうか?

 

 

 

 


パッとみただけでは、

「1日に2回正しい時計」

が正解なように思います。

 


でも、果たしてそうでしょうか?

 

算数的に考えてみてください・・・

 


1日に2回正しい時間を指すとは、
どういうことなんでしょうか?

 


よーく考えてみてください。


そう、

止まった時計です。

 


時計は1周で12時間です。

1日は24時間ですから、

時計が止まっていれば、1日のうち2回は正しい時刻になります。

 

 

 

 

 


では、2年に1回正しい時刻を指す時計はどうでしょうか?

 

こちらはどんな時計でしょうか?

正しい時間からどれだけズレているのでしょうか?

 

 

算数的に考えてみます。

 

 

2年かけて12時間 (時計の1周分) 遅れていれば、

2年後には (1周遅れですが) また正しい時刻になります。

 

つまり、

 

2年に1回正しい時間を指す時計というのは、

2年かけて12時間 (時計の1周分) 遅れている時計ということです。

 

 

これはどれくらいの遅れでしょうか?


2年は24ヵ月です。

ですから、2ヵ月で1時間遅れていることになります。

ということは、1ヵ月を約30日と考えると、

2ヵ月で60分遅れているということは、


1ヵ月で30分遅れていることになります。

 

 

ですから、

 

この時計は、1日ごとに約1分ずつ遅れていくということです。

 

これは分かりやすい規則性です。


このように規則性が分かるので、
何分遅れているかを考えれば、正確な時間を求めることができます。


一方、止まった時計では、正しい時間がさっぱり分かりません。

 


ですから、正解は、

「2年に1回正しい時刻を指す時計の方が正確な時間を知ることができる」

となります。

 


最初問題を見たときは、クイズやとんちに思えますが、

実は、算数的 (数学的) な問題ですね。

 

 

というわけで、今回のお話はここまでです。

 

 

 

 

NO  MATH,

NO  LIFE !

 

もし、算数がなければ、

不思議な出来事を解き明かせない・・・
論理的に考えられない・・・
数をかぞえられない・・・

ゆえに、

算数がなければ、人生じゃない

そんなことを、タワレコで視聴をしながら感じました。

 

 

 

■ 不思議の国のアリスと算数・数学ファンタジー ~ まとめ記事 ~

 

 

 

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【コラムの執筆者】

 

 

松岡 学

 

高知工科大学 准教授、博士 (学術)

数学者、数学教育学者

 

大学で研究や教育に携わる傍ら、

一般向けの講座を行っている。

 

アドラー心理学の造詣も深く、

数学の教育や一般向け講座に取り入れている。

 

音楽 (J-POP) を聴くのが趣味。

ファッションを意識し、自然な生活を心がけている。

 

出版物:『数の世界』ブルーバックスシリーズ、講談社。 

『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本』スタンダーズ社。

 

 

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