次元の話 ~数学コラム~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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アドラー心理学的な世界観のコラムやエッセイを書いています

よくマンガやアニメのことを「2次元」というけれど、


次元って何だろう?

今回はそんなことを考えてみます。

数学では、

1次元は直線
2次元は平面
3次元は空間


のことを表します。


意味としては、

直線は1本の線ですから、
前に進むか、後ろに戻るかしか進めません。

これを1方向と考えて、1次元といいます。


平面はタテとヨコに動くことができるので、
これを2方向と考えて、2次元といいます。


空間はタテとヨコと高さに動くことができるので、
これを3方向と考えて、3次元といいます。


ですから、マンガやアニメが2次元というのは、
平面だからですね。

「平面的な見方」 という言葉がありますが、
うすっぺらいということでしょうか。

意味としては、

物事のうわべだけで判断して、
内面まで立ち入って考えようとしない見方のことです。

「空間的な見方」 というのは、
厚みがあるのでしょうね。

意味としては、

物事をいろいろな角度から
総合的に捉える見方のことです。


私たちの生活している世界は、
空間ですから3次元になります。


じゃあ、0次元って何でしょうか?

今までのことから考えると、
動ける方向がないということです。

どういうことかというと、


0次元は点


を表します。


確かに、点だとどの方向にも動けないですね。



じゃあ、4次元って何でしょうか?


4次元というと空想の世界で
ファンタジーのように感じますが
​ ここでは数学的に考えてみます。


1次元は1方向に動ける
2次元は2方向に動ける
3次元は3方向に動ける

ということは、

4次元は4方向に動ける空間のことです。

つまり、タテ、ヨコ、高さの他に、
4番目の方向があると仮定します。

4番目の方向なんてないじゃないですか?

と思うかもしれませんが、

私たちは、3次元の世界に住んでいるので、
見えないだけなのです。


たとえば、平面上に住む生物がいたとしたら、
タテとヨコの世界だけで、高さは見えません。


私たちは3次元の存在だからこそ、
平面の上に“高さ”の方向があることが分かります。

それと同じで、

もし、4次元の生物がいたとしたら、
3次元の外に、4番目の方向があることが分かります。

ですから、数学的には、

4次元は4方向に動ける空間

と定めるのです。

物理学では、時間を4番目の方向と考えて、
私たちの住む世界を “4次元時空” と呼びます。

これはイメージ的には、

「3次元空間+1次元の時間」

なので、あまり不思議さを感じないかもしれません。


ただ数学では、時間とかは関係なく、
純粋に“4方向に動ける空間”のことを4次元といいます。


実は、同じように考えると、

数学では5次元以上の空間も定めることができます。

つまり、

5次元は5方向に動ける空間
6次元は6方向に動ける空間
7次元は7方向に動ける空間
・・・・・

ここまでくると次元が高すぎて
想像ができません。

ただ数学的には、このように正確に定義できるのです。



ちなみに、物理学で5次元というと、

4次元空間+1次元の時間

ですから不思議な世界のように感じます。


物理学では、私たちの住む世界が
5次元以上の可能性がある

という理論が作られています。

とても興味深いですね。


というわけで、今回は次元の話をしました。



次元については、
まっちゃん先生がラジオでも語っていますので、
こちらもお聴きください。

⇒ ラジオはこちらから
というわけで、今回はここまでとなります。
 

 

 

 

◆ これらの内容は私の本も、参考にしてください。

 

  実数、複素数、四元数、八元数は、

  1次元、2次元、4次元、8次元の数とみなすことができます。

 

 

数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ (ブルーバックス)

 

 

 

 

◆ 数学コラム

4次元の数学 ~ 見えない空間を感じる ~

 

数学コラム ~ 数の見える景色 ~