冥界の王であり、死者の生前の罪を裁く裁判官でもある閻魔大王。そのルーツは古代インドのゾロアスター教の神ヤマ(Yama)なんだそうです。
ヤマは「人間の中で初めて死んだ者」であり、死後に死者の国の王になりました。もともと死者の国は天界にあるとされていましたが、後世になって地下にあると考えられるようになったそうです。
そのヤマがのちに仏教に取り入れられ閻魔となり、地獄の主と位置づけられました。日本の仏教においては地蔵菩薩と同一の存在とされ、または地蔵菩薩の化身ともいわれています。
そんな閻魔大王ですが、閻魔の「閻」という漢字には、「見目麗しい」「容貌が整っていて美しい」という意味があるそうです(「艶」と同義)。つまり漢字の閻魔は「イケメンの王様」という意味にもなるのです。
・・・この顔で?(笑)
・・・そんなものすごい形相の閻魔大王ですが、てっきり死者に対する怒りの形相だと思っていたのですが、実は違うんだそうです。たくさんの死者を地獄に送り続けて、文字通りの「地獄の苦しみ」を与え続けている閻魔大王は、その償いとして自らにも「高熱で溶かした銅を飲む」という罰を課しているんだそうです。つまり、この赤い顔は溶かした銅を飲んで苦しんでいる表情なのです。
つまり、本当はこう。
閻魔大王の像がこのような形相で造られたのは、人間が悪い行ないをやめないかぎり、閻魔さまは苦しみ続けるのだということを示したかったからかも知れませんが、きっとこれからも「怒ってる」と誤解され続けていくんでしょうね。
まだ先の話だとは思いますが、僕があっちに逝く時は、溶かした銅、大ジョッキで飲んでもらわないといけないかな(笑)。
さて、最後にちょっと話が反れますが、ウィキペディアの「閻魔」を見ていたら面白いものを見つけました。『地獄の法廷を描いた中国の仏画』という絵なのですが・・・。
※.『地獄の法廷を描いた中国の仏画』ウィキペディアより転載(パブリック・ドメイン)
よく見てみて下さい。下の方にタイガーマスクいる!!。ツープラトンでバックドロップの態勢でしょうか。
・・・ミサワだな、こりゃ。