(抜粋)

 

 まず、職場で信用してはいけない人とは具体的にどんな人かと言うと、それはずばり「隠れ自己中タイプ」です。
 「自分だけ良ければ他人はどうでもいいと考えている人」、いわゆる自己中タイプは最も警戒すべき人たちであり、そういう人は平気で他人に責任を転嫁しますので、近くにいると実害を被る可能性大です。

隠れ自己中タイプは、第一印象は非常に感じが良く、愛想も良いため、誰からも好印象を持たれることが多いです。または、おとなしくて控えめなタイプだったりします。けっして暗い印象ではありません。

 いずれにせよ、「この人は敵ではない」と認識される人がほとんどでしょう。
 私たちは、頑固で融通が利かなそうだったり、派手で口うるさかったりするタイプを敬遠しがちですが、本当に気を付けないといけないのは、このような羊の仮面をかぶった狼(おおかみ)なのです。

 

 最後に、職場で「信頼すべき人物」「信頼に値する人物」とは一体どのような人物なのでしょうか。
 私の経験上、それは何といっても「正直な人」です。
 何を考えているか分からず、いつも自分中心で、いざとなったら平気で他人を裏切ることもある「隠れ自己中タイプ」とは、真逆の人物かもしれませんね。
 「正直者はバカを見る」などと言われますが、職場という限られた人間関係においては、正直者は得をします。
 確かに、近視眼的には一見、損をしているように感じることがあるかもしれません。
 ですが、正直な人は、最終的に職場の信頼を勝ち得ることができますし、長い目で見れば絶対に損はしません。


 

私はいまだにいつ見てもニコニコして誰に対しても人当たりのいい人間というのを一切信用していません。そういう人間はぶっちゃけ人を人とも思わぬのぼせ上がったクズ野郎だと思っていますし、実際私にはそんなふうに見えますね。そういうやつに限っていちばん大事なときに誰の役にも立たない。だってそういうやつってのはけっきょくのところ我が身大事で逃げ足だけは早いうえに雲隠れが上手なんだもの。

 

社会に出て右も左もわからない田舎者の私を鼻で笑ったりせず、教え諭し育ててくれた上役や先輩方というのは、どちらかといえば周りの人間から距離をおきながらもたしかな功績を残してきた、少数派とされる側にいた気難しい人物たちだった気がします。

 

そういう人たちってどこか、人間は本来孤独なのだ、と思っているふしがあって、今さら孤立して孤独を感じるのを恐れるようなこともなかったんじゃないかと思いますね。敵は幾万ありとてもという感じで、そういう人というのはやっぱり強い人なんだと思いますよ。私は弱者の薫陶(それは単なる卑屈な処世術でしかない)を受けなくてホントに良かったなと思っています。

 

つい最近まで勤め人だった私のあだ名は「腹黒ドS狸」で、何度かそのことを書いているように私自身そのあだ名がたいそう気に入っていたんですが、部下や後輩に面と向かって言われてガハハと笑い話になるのはそのあだ名が私を油断ならない策謀家であると知っていても好意的に見てくれていた結果なのだと勝手に解釈しています。自分の知らないところでヒソヒソと言われていたらさすがに凹みますわ。(何も知らずに第三者が「腹黒ドS狸」などと聞いたらどれほどイヤなやつなんだろうと思うかも知れませんが)

 

 

以下、愚直さや正直さについてうだうだ書いていた手前味噌な過去記事。