61 一色まこと:ピアノの森18
ショパンコンクールは続く。
一次で退いた人気ピアニスト、アダムスキーの残した言葉にひっかかりを感じていた雨宮修平は、二次審査のステージで初めて自分の音にたどりつく。
大勢の観客でではなく、小学校からのライバル、一ノ瀬カイに聴かせるために。
かつてないピアノと魂がつながっている感じ。
それこそが、自分が17年間生きていた証なのだ。
それを幸せな気分で、見守るカイ。
会場の観客には、スタンデイングオベーションで迎えられたものの、息子のピアノの突然の変貌に気づいた父雨宮洋一郎は戸惑いを隠せない。
音楽へとのめり込むと同時に、増えてしまったミスタッチ。
審査のマイナスになりはしないかと頭の中で、息子の順位を数え続けるのであった・・・
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著者:一色まこと 書名:ピアノの森 出版社:講談社 2010年7月刊
評価:☆☆☆☆ 80点
譜面通り正確に弾くことに集中してきた二世ピアニストが、音楽家として開眼する瞬間。しかし、それがコンクールの最中に起こってしまうとどういうことになるのか。父雨宮洋一郎が感じた焦燥は、非情なコンクールの掟をそのものを物語っています。果たして、コンクールは必要なのか。そんな疑問さえ投げかけるピアノの森 18巻。審査の発表待ちの期間の描写は、大学入試の合格発表までの心の動きを思い出させて、つい胃が痛くなります。それだけ臨場感を伝えているのが、作者の力量と言えるでしょう。















