スチール撮影の本能が出ました | 松村マサル子の日常に訊け!

松村マサル子の日常に訊け!

役者・松村マサル子の日常で起こったことや感じたことを綴ります

そっか、7月末だったか、市役所の人が話をしに来たのって。
だけどまだ気乗りしねぇンだなあ、どっか逃げるタイミングを探しちゃうンだよなぁ。
市主催の街コン、エントリーした男性の冊子を作って女性の応募を待つってイベント。その冊子用の写真撮影が今日だったのね。謂わば見合い写真の撮影って感じ?そりゃぁ気乗りしないって。ましてや営業回りを忙しい今、夕方の予定とは言っても、さぁ。第一、まだやる気になってねぇンだし、バタバタ仕事を縫って時間作るって。軽くイラッとするぜ。
とは言え、約束は約束、自分の言ったコトにゃ責任持たなきゃいけねぇよ。市役所の担当だけじゃなく、ちゃんとしたカメラマンさんも来るっつーし。これまた時間をわざわざ空ける形で。やっぱしゃーないね、予定の17時にどうにか間に合うように頑張りましょ。
なンて思ってたら。何ンだよ、この降ったり止んだりの天気は。写真は仕事絡みだけじゃなく、せっかくだからプジョーも入れたいっつーし、外でも撮りたいって話だったのさ。ヤだなぁ、こうなったらとっとと終わらせてぇンだけどなぁ。
なンて思ってたら渋滞にハマッて10分遅刻。ヤッバいなぁ…、っていうか、やっぱ失礼だし。っていうか、時間調整して来てるっていうカメラマンさんが心配。「何ンなンだよ、コイツ!」的なコトになンなきゃいいけど。プラス、やっぱ天気がね。遅くなるにつれて降ってきそうだし、遅くなればどんどん暗くなっちゃうし。いや、杞憂だったけどね、凄げぇ人のよさ気なおっちゃんだったけどさ。
とにかく急ごうぜ、早くしねぇと雨が…。すっかり止ンじゃったし!夕焼けが出てきたし!あぁ、だったらそンなに慌てるコトもなかったか。って、そういう話じゃないから。
「あ~、松村さン、持ってますねぇ。向こうに虹が出てきましたよ。せっかくだからアレをバックに入れましょう」。災い転じてってヤツですわね。プロのカメラマンだし、いい感じにやってくれるンスかね。だけど、ソレって他の人と違うくなるし、反則じゃねぇの?まぁいいけど。
だけどさ、静止画だろうが動画だろうが基本は一緒でね。俺の受け取り方が一緒だって感じたね。フツーの表現活動じゃないこの手の撮影、ソレでも俺のアタマor体がすぐに反応してるのが分かって面白かった。この角度で顔を向けたい、だったらコレを持てばいいじゃん、みたいな。こうすれば不自然じゃなくコッチに顔向けられる、みたいな。そ、芝居の発想。
むしろ逆にさ、いつの間にか、俺にとっても表現の場って感覚になってたね。おっと、顔の角度を微調整。おっと、腕の位置が不自然。そンな感じに。ただねぇ、カメラマンのおっちゃんも市役所担当もやたらと笑顔を注文するモンでさ、俺発信の表情を作る余裕がなかったね。何しろ慌てて撮影現場に入ったモンで。ただ言われるがままで。俺的にゃぁバリエーションのある表情にしたかったンだけどな。まぁいいや。っていうか、すっかりやる気になってるし。いやいや、撮影まではね。この後に大逆転があるかも知ンないぜ?俺もモテモテくんだからね!
ちなみに途中でデジカメモニターを少し見せてもらったのね、虹が出てた辺り。…コレって、露出が強過ぎじゃないッスか?かなりクドい色で、戦後すぐのアメリカ映画っぽくなってないッスか?どうなのかなぁ…。
ま、芝居の引出にもなるし、とりあえずアリって方向にしとこうかな。参加する方向で、今ントコは。