表現の本質を知らないヤツが多過ぎました | 松村マサル子の日常に訊け!

松村マサル子の日常に訊け!

役者・松村マサル子の日常で起こったことや感じたことを綴ります

ふ~ん、記者会見やったのね。だからまた騒がれてるのね。だけどさぁ、マジどうでもいいじゃん。関係のねぇ第三者が四の五の言うコトがどンだけ迷惑なのか、ちったぁ考えてもらいたいね。この手の輩は問題のありかがしっちゃかめっちゃかであちこちに目がいくから困るンだよ。
ホントはさ、この話はスルーするつもりでいたンだよ。どうでもいい話だから。だけどどんどん話がエスカレートするからどんどんムカついてきてね。少し喋らせてもらおうかなって。
昔所属してた最初の劇団でさ、学生劇団から派生した団体でね、学徒動員後の戦争芝居を演ったコトがあるのね。主人公は特攻出撃を待つ元学生の空軍予備兵、ソコに兄の上等兵が顔を見せに来るシーンがあって。明日オレは飛ぶから後は頼むぞ的な、そういう感動的なシーン?
で、その前にね、予備兵同士でキャッチボールするって風景を入れ込ンでさ。結構有名なエピソードじゃね?元大学野球の花形選手がキャッチボールして、そっから特攻隊として飛び立つって話。「よし、コレで思い残すコトはない」って。そのオマージュやね。
芝居の話に戻して。そのキャッチボールしてる時にね、突然主人公がカマしたのよ、「だけどさぁ、この手榴弾のキャッチボールはやめた方がいいンじゃないか」って。場内は結構ドッカーン。
だけど終演後の演出は烈火の如く怒ったね、勝手なコトしてシーンをブチ壊すンじゃねぇ!って。死を前に別れを告げに来た兄貴をクローズアップするシーン、ソコに自分勝手な笑いを求めンじゃねぇ!って。そうですな、全体をコンポーズして計算するのが演出の仕事。アドリブを全否定するワケじゃないけど、予定を180°変えられたらそういうモノかも知ンないな、考えてみたら。そう、考えてみたら、ね。だってその兄貴役演ったのって俺だったし。
舞台ソデでスタンバってても「やってやがる」くらいにしか思わなかったし。だけど個人レベルのアドリブも場合によっちゃ演出の妨げになるのね、初めて考えたかも。ずっとノリで芝居作りしてた集団であっても。
さてさて、ソレを踏まえての日野皓正ビンタ問題。演奏途中でドラムソロを勝手に独占したバカガキを嗜めようとして食らわしたって話。俺的にゃ至極当然の話でしかないンだよね。ドコに議論の余地があるのか全く分からねぇ。
口で言って分かンねぇバカは体で分からせるしかねぇじゃん。ソレ以外に何があンのか、俺は教えてもらいたいね。いや、口の後でスティック取り上げるって猶予もあったワケだ、ソレでもってなったらそうするしかねぇじゃん。相手はバカなンだから。例えばドラムセットを撤去させてたとしたらさ、順番に回したソロのジャマをコイツはしたと思うぜ?悪態ついて。
上から2番目の練習風景の画像、奥の方に日野が満足そうに見てるンだよね。いい絵だなぁって思って。集団で1つのモノを作り上げる充実感ってそういうモンよ、指導する側はやっぱ嬉しいモンだよ。気持ちはよく分かる。
その下の画像、ホーンだけでこンなにもいるのね。この人数にビックリした。ソレを1つにコンポーズすンのは大変だ、逆に1つにまとまったらその充足感たるや。指導する側もされる側だって。
ソレをだよ、たった1人のバカのせいでブチ壊されるって。4ヶ月の練習の成果をなかったコトにされるって。ソレは絶対にあってはいけないコト。
他に方法がなかったのか、って話が多いわね。中にゃ「放っとけばいい、そのうち自分で着地点を作るから」って。バカ言ってンじゃねぇよ、10分のドラムソロを拾うヤツの気持ちを考えろって。っていうか、フツーはドン引きして拾わねぇよ。イコール、コンサート自体がソコでおしまい、4ヶ月の努力も泡になっちまう。正直者がバカを見ちゃいけねぇンだよ。
このバカだって実力があって情熱もあって、だからこその暴走だろ。暴走するまでは日野だって認めてたハズ、だから一層許せなかった、そうでなきゃおかしい。愛のムチじゃん。
そもそもだ、バカ本人も親も謝りに来て、観客席にいた人も納得してンだ。ニュースでしか見てないヤツがどうこう言うのがおかしいって。ま、かく言う俺もだけどさ。
モンク言うヤツは、集団での表現を知らねぇか愛のムチを知らねぇか、そのどっちかだと思うね。このバカガキ、このバンドをなくすコトだけは避けたいっつってるらしいじゃん、ホントかどうか知たねぇけど。でも議論がどんどん大きくなってけば間違いなくなくなるから。無意味に批判するヤツがこのまま続けばバカの希望は叶わないし将来へのキズにもなる。
どうするのがいいのか、ソレは批判するヤツにも考えてもらいたい。ただ批判したいってだけのヤツにゃ退場願いたい。ソレは表現者としての意見と、教職実習経験のある教育者予備だった立場の意見として。