2024.2.14一日一季語 薄氷(うすらい《うすらひ》) 【春―地理―初春】
薄氷に縄文土器の模様かな 松野苑子
*薄氷の表面のしわしわな模様。ここから縄文土器を思い浮かべるという感性が羨ましい。縄文は1万5000年前にはじまり、日本列島の温暖化が始まった旧石器時代終盤から弥生文化の直前まで、1万3000年ほど続く。
ちなみに、エジプトにピラミッド作られたり、インダス文明が始まったのが紀元前2600年前。中国文明やメソポタミア文明が始まったのが紀元前5000年前。
縄文時代の紀元前13000年前というのは、世界最古。縄文土器の特徴的な縄目は、植物繊維をよった縄を、回転させたり押し付けたりしてつけたもので、土器以前につくられていた編籠を似せたものだとも言われている。
松野苑子 第三句集「遠き船」 句集の一番最初の句である。
*浜離宮恩賜公園にて
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【傍題季語】
薄氷(うすごおり《うすごほり》) 春の氷(はるのこおり《はるのこほり》) 春氷(はるごおり《はるごほり》)
【季語の説明】
初春のころに寒の戻りなどで、薄く張った氷のこと。解け残った薄い氷のこともいう。冬の氷と違い、消えやすいことが特徴。淡くはかない心象なども句に詠まれる。「うすらひ」はウスラヒともウスライとも読む。
江戸期には「薄氷」は冬の季語。昭和9年の虚子編「新歳時記」では春の季語として採用されるようになり、春の季語に定着した。
【例句】
なだめつつ甕よりはづす薄氷 鷹羽狩行
薄氷音の走つたやうな跡 諏訪一郎
薄氷の日差し返せぬほど薄し 朝妻力
うすらひのB面もいま詩ん中 鈴鹿仁
飛行機の音のかぶさる春氷 大山文子
【由来】
薄氷の正しい読み方は「うすごおり」「はくひょう」の両方になります。
薄氷の”薄”は「うす(い)」「はく」、”氷”は「こおり」「ひょう」と読むことができます。
薄氷は「薄く張った氷のこと」の意味として用いられています。
薄氷を用いた例文としては、「薄氷を踏む」や、
「薄氷が張る」のような使い方で用いられています。
薄氷は、「はくひょう・うすごおり」と読むが、俳句では、和語の「うすらひ」と読んで春の季語としている。 冬季に水の上にうっすらと張った氷を透明な蝉の羽に似ているということで「蝉氷(せみごおり)」と呼ぶが、立春を迎えた後では薄氷となる。
【薄氷の語源など】
薄氷は「はくひょう」と読んでもよいのだが、和語ふうに「うすらひ」と読むのが俳句では普通。心地よい響きです。
深淵薄氷(しんえん はくひょう)
『深淵に臨んで薄氷を踏むが如し』
[詩経小雅小旻「戦戦兢兢、如臨深淵、如履薄氷」]
深い淵をのぞきこむ時のように、また薄い氷の上を歩く時のように、こわご
わと慎重に行動すること。転じて、危険に直面していることの形容。
《広辞苑・第五版》
【今日は何の日】
バレンタインデー
女性から男性に向かって恋を打ち明ける日とされ、日本では愛の印としてチョコレートを贈る。この習慣はメリーチョコレートがチョコレートの販売促進のためのキャンペーンとして展開したのが始まりとされる。
セカンドオピニオンを考える日
ザ・ローリング・ストーンズの日
イケメンの日
自動車保険の日
予防接種記念日
ロディの日
ふんどしの日
チョコレートの日
ネクタイの日
ふんどしの日
「ふん(2)ど(十)し(4)」の語呂合せ。
煮干の日
全国煮干協会が1994(平成6)年5月に制定。
「に(2)ぼ(1=棒)し(4)」の語呂合せ。
祇王忌
『平家物語』に登場する、平清盛の寵愛を受けた白拍子・祇王(妓王)の忌日。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)