2021.4.14  一日一季語 凧(たこ)  【春―生活―三春】

 

若き父吾子なほざりの競ひ凧     及川貞

 

長崎伝統の「喧嘩バタ」。田原町無形民俗文化財の、田原けんか凧、などか。

敵味方のチームに分かれ、通常は1対1で戦われ、敵の糸を切った方が勝者となるのがルール。

糸には、凧本体から100m程度の所まで、ナンキンと呼ばれるガラスの粉がぬりつけてあり、その部分を相手の凧糸にこすりつけ糸を切るのだという。

風を読み、いとを巧みに操るのは名人芸が必要でしょうね。大人も童心にかえり、夢中になります。

 

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*2021.4.11  昭和記念公園にて

 

【傍題季語】

紙鳶(しえん)、 いかのぼり 字凧(じだこ)、 絵凧(えだこ《ゑだこ》)、 奴凧(やっこだこ《やつこだこ》)、 切凧(きりだこ)、 懸凧(かかりだこ)、はた、連凧(れんだこ)、勝凧(かちだこ)、競ひ凧(きそひだこ)

 

【季語の説明】

江戸時代の歳時記『増山の井』には、「春の風は下から吹上げるので、凧がよく上がる」とあるそうです。昔は雪解後の大風に大人が揚げて楽しむことが多かったようです。こうしたなごりで、長崎の凧揚(はたあげ)、浜松、新潟県白根、沖縄などの各地に観光行事にして伝承されています。

凧揚げが、お正月のイメージになっているのは、唱歌「お正月」のせいでしょうか。しかし、昔の遊びというイメージが強く近年は、正月でも凧揚げする光景はあまり見掛けなくなったようです。

そんな中今でも、航空機力学などを応用したバイオカイトなど、新種の凧が開発されているのだそうです。

関連季語

 → 正月の凧(新年)

 

 

【例句】

凧きのふの空のありどころ   与謝蕪村

ありたけの糸のばしたり凧   石井露月

連凧を仰げる眉間父子かな   石寒太

勝凧を掲ぐ陣屋の天井に    大石祐子

砂浜に落ちて砂噛む奴凧    高澤良一

 

 

【はた】

「はた」は、遊技として、伝統工芸品として、長崎の歴史とともに歩んできたオランダ国旗と同じ配色の「長崎ハタ」のこと。長崎人はこのハタを揚げることも凧揚げとは言わず「ハタ揚げ」と言う。

「ハタ揚げ」は、江戸時代から「長崎くんち」「精霊流し」とともに長崎三大行事のひとつとして親しまれている伝統行事。

 

 

【季語の語源など】

角凧

日本では最も一般的な凧です。長方形や正方形をしており、和凧は和紙や竹などを原料に作られています。伝統や風習、風土、地形などにより地域ごとにさまざまな凧が受け継がれています。

 

昔のお正月の遊びと聞いて思い出す風景は、日本らしい歌舞伎や浮世絵などの絵が描かれた四角い凧が空高く舞い上がっている姿

 

スポーツカイト

凧を思い通りに操ってみたいならスポーツカイトがおすすめです。動きがおもしろく、自分の意志で凧を自由にコントロールできるスポーツカイト

 

バイオカイト

流体力学や航空機力学を応用した新世代のバイオカイトは、従来の凧に比べ1/3の重量という軽さなので、そよ風でも空高く揚がります。左右対称でさえあれば形に決まりはないので、さまざまなデザインを楽しめるのも特徴です。

 

ゲイラカイト

昭和40年代後半にゲイラカイトと呼ばれる凧が日本に上陸して、とにかくよく飛ぶと大人気になりました。NASAの元技術者が開発したというゲイラカイトはプラスチックフレームにビニールで作られており、今まで日本で遊ばれていた凧に比べとっても軽くて飛びやすかったためです。

 

連凧

小さな凧をいくつも連ねて作られている連凧

風によっては単体の凧よりも風に乗ってどんどんと揚げることができ

 

 

今日は何の日

タイタニック号の日

1912年のこの日、初航海中のイギリスの大型客船タイタニック号が、北大西洋ニューファントランド沖で氷山に激突し、翌日未明に沈没した。

 

乗客乗員2208人のうち1513人の儀牲者を出した。事故の原因や被害には、救命設備・流氷の監視・無線電信等さまざまな問題が関連しており、その後の船の安全確保について多くの教訓が得られた。

柔道整復の日

ロスゼロの日

オレンジデー

フレンドリーデー

柔道整復の日

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)