よんどころない事情があって、身の回りのものの片づけを進めています。売れそうなものはメルカリに出し、売れそうもないものは処分。今は頭の中がそのことで一杯になっていて「あれも」「これも」「それも」と、毎日なにかしらどんどん進めています。一部をご紹介しますね。
これは私が社会人になってすぐ、生まれて初めて買ったリーガルの革靴。独特の装飾から「ウィングチップ」あるいは「おかめ」なんて呼ばれていたタイプです。
私が社会人になったのは1980(昭和55)年。ちょうどその頃から「アイビー/トラッド」がブームになったんですよね。同期入社した何人かや、同じ職場の先輩にアイビー好きがいて、そろって「オックスフォードのボタンダウンシャツ」「ネイビーのブレザー」「グレイフランネルのパンツ」「レジメンタルのネクタイ」で決めて出社したものでした。
(ちなみに、その「アイビー好きの先輩」というのが、今もテニスでお世話になっているSさんです)
そんな中で「アイビーなら、靴はリーガル」という無言の約束みたいな感じがあって、私はかなり思い切ってこの靴を買った記憶があります。「ちょっと無理した、背伸びする感覚」がありましたね。横浜の伊勢佐木町の、日活会館というビルの1階の奥にあったリーガルショップでした。
大事に大事に履いて、踵やつま先が減ったらリペア(修理)を繰り返して履き続けました。上の写真でも、靴底や踵は新品みたいでしょう? 確か80年代の終わりぐらいに大掛かりなリペアをして、そのまま一度も履かなくなり、ずっと押入れの中で眠っていたんです。買ってから40年以上が過ぎていますが、そうは見えませんよね。
若かった頃の思い出の象徴みたいな品物でしたが、現役でバリバリ働くのを辞めてから「革靴」というものはまったく履かなくなりました。革靴を履くのは、今では冠婚葬祭…の「葬」の時に黒い革靴を履くだけです。
でもお葬式にこのウィングチップはちょっとねぇ? なのでこの際、手放すことにしました。メルカリに出したら、意外に早く売れて良かったです。僅かなお金にしかならなかったけれど。
発送する前にしみじみ眺めてみると、細かいところまで職人さんの技が生きていて、今のリーガルと比べると「古き良き時代のリーガル」だなぁと感じました。「骨太」という言葉が思い浮かびます。クルマで言ったら、キャブレターでマニュアルシフトで、冬の朝はエンジンをかける時にチョークを引くような…(笑)
これからも、このウィングチップがどこかの誰かの足元をお洒落に飾ってくれることを祈ります。そのほうが靴も幸せでしょう。
(リーガルの革靴、まだ何足もあるんですよ。黒と茶を1足だけ残して、あとは処分しようかなと思っています)
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リーガルは売れましたが、これは売れなかった話。
走っている皆さんなら分かってくださると思いますが「市民マラソン大会」の参加賞でもらうTシャツって、どんどん増えて困りますよね? 私はこういうのを普段のジョギングの時に着るのは少し恥ずかしいんです。「ワタシ、この大会に出たんです。どう?どう?」ってアピールしてる感じが出てしまって、ちょっとね。(以前は気にせず着て走ることもありましたけど)
テニスの時に着たり、パジャマ的に部屋の中で着たり、新品をそのまま人にあげたりしてきましたが、あまりにもタンスの中で場所を取るので処分を決意しました。横須賀・三浦みちくさウルトラマラソン、横浜マラソン、NAHAマラソン、港区ハーフマラソンなどなど。「これなら、まだ十分に着られるよね」と思うものを選んで出品しました。未使用のものもあります。
8枚セットで激安!と思える値段をつけたんですが、これは売れませんでしたね。メンズSサイズというのがネックだったかなぁ? なので仕方なく、売るのでなく寄付することにしました。「Tシャツ・寄付」で検索するといろいろ、出てきます。
どうせならと思い、マラソン大会のTシャツに加えて、横浜Fマリノスの試合を観に行く時に着たレプリカユニフォームや、試合会場でサポーターに無料で配られたシャツも一緒に。さらに、サッカー日本代表チームのレプリカ・ユニもたくさんあるので、思い切って処分することにしました。
マラソンのシャツは参加賞としてもらったものですが、サッカー関係のものはそれなりのお金を出して買ったものばかり。でも、取っておいたからと言って何になるかというと、何にもなりません。
難しいんですけど、サッカーの場合はねぇ…「今はもう、この選手の名前は見たくない」みたいな人の名前と背番号が入ったユニフォームは、着づらいんですよ。後ろ足で砂をかけるような恩を知らないやり方で移籍していった選手とかね。少なくとも私はそうです。
あと「もう見たくないスポンサーの名前」が入ったユニフォームも、ちょっと。プロ野球ファンの方には、そういうことって無いですか?
タダで配られるシャツというのは、スタジアムまで来て着た服の上からサッと着られるように、相当大きめに作ってあるので、私には大きすぎてどこかで着る機会もないし。走る時に着るというのも、よそのチームのサポーターの眼に触れて変な摩擦を起こしたくありませんしね
そんなわけで、ずーっと取っておいたサッカー関係のシャツも合わせて、某NPO法人に寄付しました。東南アジアの子どもたちに贈られるそうです。どこかの国の子どもがこれらのシャツを着て元気で遊んだりしている様子を想像すると、ちょっと微笑みが浮かんできます。
私に男子の子どもや孫がいたら、着せてやれたかもしれないなと思ったりしますが、それは仕方ない。ちなみに上の写真のTシャツの他に、運動する時のために買ったけど気に入らなくて着なかったTシャツや、サッカー観戦の時のために買ったタオルマフラー、ニットマフラーなども段ボールに詰めて送りました。
長年の不用品を処分してスペースが空く嬉しさもあるし、「さっぱりした!せいせいした!」という精神的な気持ち良さもあります。時間をかけて少しずつ片づけを進めようと思っています。なぜ急に片づけを始めたかは、おいおい、お話しますので。
<おまけ>
このところの「マイ・片付けブーム」で、リーガル以外に売れたものを挙げておきます。
「フリッパーズ・ギター/コーネリアス/小沢健二のVHSビデオ」
「1万円ぐらいで買った安いデジカメ」
「メルカリで買ったけど1度も使わなかったランニング用リュック」
「スマホやウォークマンと繋いで音を出す外部スピーカー」
まだ他にも、ヨットの行き帰りに使っていたサーファーさん向け防水バッグとか、フジロックに行き始めた頃に使っていた小型リュックとか、いろいろ、いろいろ、出品するつもりのものが沢山あります。「一人フリーマーケット」が開けるぐらい(笑)