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mj23のブログ

映画、音楽、アート、建築、本、演劇、ワールドサッカーなど今まで出会って来たおもしろいことや最新のものにフォーカスして自分のことばで紹介して行きます

 日本地図の赤く塗られた地域の分布を見ていると、今年の3月上旬まで、ここには中国人観光客が大挙して訪れていたのだなと思う。日本の名だたる観光地が所在している。春節の7連休が1月24日から月末まであり、札幌では例年通り2月4〜11日まで雪まつりが行われた。昨年12月に武漢で新型ウィルス感染症が発生していた。ここ日本では年明けても銀座中央通りに観光バスを停めて、家電量販店やドラッグストアに吸い込まれていく老若男女の数に変化はなかったように記憶している。

 推測だが世界地図で見ても赤マルの大きい所には中国人観光客が多かったのではないか。ヨーロッパのイタリア、スペイン、フランスのパリ、北米のアメリカ、特にNY、南米のブラジルにロシア。常態の過密人口都市に中国人観光客が入ってくると物理の分子モデルの容器のように密度が上がって色の濃さが増していく。そこに新しい物質が発生する。その名はニューノーマル。それはゲームの規則。環境の変化に対応できる種のみ共存が許される。

 新型だからどの様に感染するのかメカニズムが解らなかった。衛生的であること、空気も新鮮であることを要求する。飛沫及び接触感染であることから、人との距離を2m離すと感染リスクが下がる。マスク、フェイスシールド、消毒液、赤外線体温計、テレビ会議。満員電車が消え、出張や海外渡航が禁止され、各人が家族単位で自宅待機になった。それでも仕事は流れていく部分もあるので今までいかに無駄な移動や会議が多かったことか。2020に東京オリンピックが開催されていたら、起こっていただろう時差通勤やテレワークにある日突然移行した社会。移動が減り、運動機会が減り、睡眠時間が増えた。自宅でリモートで出来ることが再発見された。人々が距離を取っただけでこれだけ経済活動に大きな打撃が加わる。

 各国の対応というか、各国指導者のリーダーシップというか、第2次世界大戦後以降、どれだけその国が成長してきたかを白日のもとに晒したことになる。管理社会か分断か。休業補償の対応、職業差別や倫理観、文化芸術音楽への支援。

 なぜ東京オリンピックが泡のように消えたのだろうか。日本だけに限ってみれば国立競技場コンペの呪縛というのか、新国立は空撮すると大きなゼロにしか見えず、一部ヒビが入っている様に見えて何かを暗示していると見てしまうのは私だけなのだろうか?

何も無かったことを記念する国費を投じたモニュメント。びっくり 

 

 初めての萩訪問。されば萩を訪れたついでに三分一博志の三輪窯倉庫ギャラリーを見に行くことになった。松陰神社で参拝を済ませて、小高い山を知人の車に乗せられて登って行くと中腹あたりに豪邸があり、厚かましくもインターフォンで家主に連絡をしてみた。しばらくして身なりの良い妙齢の老婦人が出てきて応対してくれた。実はここは人間国宝である11代三輪壽雪さんの長男の邸宅で弟の方ではないかと教えていただいた。下調べもせずの訪問の非礼を詫びて、弟・三輪和彦邸の場所の概略を伺って、不走庵三輪窯を目指した。小学校を右折して登って行くとお目当の倉庫ギャラリーは道路沿いに建っているためにすぐに見つけることができた。中が見たいなと思いつつうろうろしていると屋敷の庭の方から声をかけられた。「ここから先は行けません。何かご用ですか?」

ここでまたも厚かましく建築をやっている者で三分一さんの倉庫の中を見ることができないかと頼んでみたところ、あっさりと「いいですよ、案内しましょう」ということになった。和彦氏の奥様であった。なんとラッキーなことが続くことか。1間程度の間口の長い建物(70m)で登り窯の原理を利用したエコな建物。妻側にギャラリーとゲストルームで妻入り。長手方向に作品を収納してあり、こちらは軒入り。和彦氏がフォークリフトをご自分で運転して運び入れるそうだ。木造で高床式、ガラスの屋根と木製ルーバーが床に影を落とす。木漏れ日の中にいるような居心地の良い空間がそこにあった。夜になると星影も見えるそうだ。その後で茶室をリノベしたショールームやガス窯、薪釜も案内していただいた。不走庵 三輪窯。休雪白の大器や型の展示もあった。ショールームから見える庭がなんとも美しかった。随所に妥協を許さないこだわりが感じられて、建築・庭の素晴らしさを堪能させていただく貴重な体験だった。最後にいただいたパンフレットには見学は事前に連絡ください、とあった。

 なぜ若年層の車離れと言われながら自動車会社は増収増益、販売台数が伸びているのでしょうか。GWになれば帰省ラッシュや行楽で各地の高速は車の渋滞を引き起こしているので確かに車はあるところにはあるんだと思う。週末のスーパーへの買出しにも便利ではある。ネット宅配やコンビニ受け取りや今後ドローン配送が進んだとしても車好きやドライブ好きがいるので車の個人所有がなくなることはないだろうし、ゴルフやマリン&スノーのレジャーには欠かせないと思う。

 今年の春に西荻ラバーズフェス(3回目で一旦終了)に行ってきました。広大な原っぱに西荻のフードのみならず様々なお店が出店していて、好天に恵まれていたこともあり、ベビーカーも多く家族連れで大盛況でした。クイズや音楽ライブなどのイベントも盛り上がりを見せていました。こんなにたくさんファミリーや子供がいるんだと正直思いました。知った顔にも挨拶されました。大抵がいわゆる地元民で徒歩での来場のはずです。入場無料で芝生があって地元の有名店が出店したフードコート。車の運転がないのでアルコールも飲めるし、子供たちと芝生を走り回って、大人も子供に戻れる瞬間。遠い昔のおじいちゃん、おばあちゃんと一緒の運動会ののどかさがここにはありました。自然を満喫するには車や電車で移動するしかないのではなく、人気飲食店のフードも要予約の3ヶ月待ちではなく、30分も並べば食べられる。町内会や通り会のお祭りでは実現できない広域のネットワークと確かな運営があってのことです。運営に携わった方々はご苦労に頭が下がります。

 個食や孤食が増えてイートインやグローサラントやロースターリーが今の食のブームです。その場ですぐに短時間に食事ができること。それにコスパも良くて出来立てであったかい食事。家にゴミも持ち帰らないし発生もしない。それが平日の日常だとすれば不思議なことに家族での食事は休日のフードフェスであったりする。人はどこに向かって流れて行くのか?

留守をしていました。ブログの。その間、たくさんの出来事がありました。相変わらず、映画は観ています。今年は週1本ペースをキープ中。今は映画の感想は書いていません。またいつか書き始めるかもわかりません。昨年春から突然、小説を書いてみたい気持ちになって6ヶ月で1作品(140枚)程度を執筆しました。今は3作目と4作目(300枚)を同時進行で書いています。アカデミー賞で作品賞の原作になることが夢です。週末小説家です。文章をこちらで書いているので文章を書く欲求は満たされているので映画の感想は書かなくなったのかもわかりません。因果関係は定かではありません。

 新宿歌舞伎町の隣町、大久保で24時間保育をやっているエイビイシイ保育園。園長の片野清美は先夫の子3人を親元に残しての駆け落ちで東京に出てきてから、ベビーホテルからスタートして都内唯一の認可の夜間保育所として34年間、24時間保育を続けてきた。見えてくるのは育児放棄や水商売のシングルマザーと幼子というネガティブな要素だけではない。親と子が共に育つという共育のリアルな現場である。0歳児から就学前までの子ども90人を預かっている。全国にも夜間の認可保育園が80園しかない。一方、ベビーホテルは全国約1500カ所、約3万人にも及ぶ。2回の食事とおやつは園内調理で全て提携農園のオーガニック食材を使う。それでも一日の単価は700円程度だという。利用者は働き方改革が進まない国家公務員の母親やダブルワークをしながらタイ料理店を営む夫婦や中国人女性など理由も経済事情も皆異なる。子どもを預けて働くことに罪悪感が根強い日本人ではあるが、子育てとは子どもと接する時間ではなく密度であるという言葉が重く響く。子どもたちの無邪気さと生命力の強さに改めて感嘆してしまう。育児の悩みは一人で抱えないで話して欲しいと言う。学童クラブや療育への取り組みなど決して行政任せにしない行動力が素晴らしい。問題を摘発している映画ではない。大きな認識の違いを見せて現実を広く知ってもらうための優れた映画である。映画