気にかける、でもいいじゃない … 潮崎ひろのさん・ひいらぎ繭さん@川口(8月21日) | まるゆいのおと日記(ですよ)

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本業は天気屋の私、まるゆいの'行動記録'的なもの。もっとも、多いのはライブレポ♪、次に旅のはなし(でありたい...)。
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東日本大震災から10年…にあたる今年。

“ど”が付く田舎であるとはいえ関西育ちの筆者には、東日本大震災、すなわち“3・11”に対しては、どうしても“1・17”である阪神淡路大震災と対比してみてしまいます。“1・17”当時の筆者は、札幌で大学院生をやっておりましたが、発生から2か月半くらいのタイミングでJR線が復旧したあたりで、ぱったりと全国ニュースに取り上げられなくなったかな、という記憶があります。。。現地ではまだ大変な状況であったとしても、“ほかの地域の生活に影響が出なくなった”とみなされた瞬間に「ハイ終わり!」という感覚がありそうな。「ひとの噂も七十五日」などと言いますが、ホントにその通りだわ…と個人的に思ったものですキョロキョロ。ちょうど就職活動の時期と重なりもしましたので、ひょっとしたら足元を見られていたかもしれませんね。


そこから16年経過して発生した東日本大震災。地震そのものの被害のみならず、津波や原発事故という未曽有の被害をもたらしていますから、さすがに2か月半で「ハイ終わり!」にはならなかった(それは当たり前)…。けれども、道路が復旧して車でスルー出来るようになり、常磐線も復旧して電車でも往来ができるようになった昨年あたりからは、新型コロナウイルスの影響があったとはいえ、風化が進んでいる感があります。。いまだと、汚染水の放出問題の時だけ全国ニュースに出てくるくらい。しかもオリンピックやパラリンピックのさなかにコソっとその話を出すの??…というのが現実なように見えますから、おそらく現地で抱く感覚とは大きなギャップがあるんだと思いますえー



そういった“現地”と“その他の地域”のギャップを少しでも緩和する手立てとしては、“その他の地域”に位置する開催都市に注目が集まりすぎてしまうオリンピックやパラリンピックよりも、普段からの文化や芸術のほうが有効な手段であるように筆者には思われます。今回は、そういう場にかかわる4組の唄い手さんの集う場。緊急事態宣言が関東全域に拡大される状況であるがゆえに、相当の制約をもって行われる集いの場に、21日は土曜日夕刻、埼玉県は川口市まで足を運んできましたランニング




メンバーの中にお初の方はいらっしゃいませんが、

このように、鈴木あいさんの当日記での前回登場はコロナ禍前。
(2019年11月2日@高田馬場)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12544503130.html


そして、風見穏香さんはおよそ6年の空白期間がございました…ガーン
(2015年9月21日@柏)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12077643583.html


この4組、コロナ禍前には毎年宮城県は気仙沼市に足を運ばれバス、ボランティア活動に携わったり、現地でライブステージを敢行されたりしていたそうです。“市”とはいうものの、地方では一定の都会でないと“ライブハウス”といったようなものはないそうで、そういう意味でも貴重な機会だったわけです。


しかし、コロナ禍によってたびたび緊急事態宣言やら「まん延防止等重点措置」等々が発出される中では、こうした活動も“無期限休業”を余儀なくされるわけで、そうであるならば、せめて関東の地から気にかけているというメッセージを届ける…というのが今回のお題でありますメール


この日の会場であるキャバリーノさんも、“無期限休業”はかろうじて逃れてはいるものの、“無期限に制約”がある状態ではあるわけで。実際、ミネラルウォーター以外の販売はすべて休止。。聴衆の数は定員の3分の1くらいまで絞っているように見受けられ、メッセージを届ける場を作るといったところにも未曽有の制約がかかる事態になっています。制約緩和に動き出すまでにもまだ相当な時間がかかるのかな。。。

(物販も事前申告制の整理券方式でしたので、終演後のご挨拶は潮崎ひろのさん、ひいらぎ繭さんのみとさせていただきました。ご了承ください。)


傍らにお供がないという、ちょっと手持無沙汰な感はありますが、夕方5時を回ってしばらくすると、4人そろってまずはオープニングから。このシリーズのテーマソングが披露されていきます。ボランティア活動が根っこにあるお題ですので、この曲、あくまでも明るいトーンでの幕開けになりますアップ


1番手の登場は、ひいらぎ繭お姉さま。当日記筆者の参戦分では久々と思えるトップバッター。
オリンピックとパラリンピックの間にあたるこの日は、ちょうど繭お姉さまの思い入れが大きい高校野球の時期野球。ということで「Summer Dream」からのスタート。続いて「明日の夢」とまずはアップチューンで入っていかれます。この日は各組1曲から2曲、ほかの演者さんが壇上に上がって一緒に踊るバレエ…というセットになっていまして、“キッズダンサー”(笑)として呼ばれたひろのさんと穏香さんが、若干恥ずかしそうに?振りをされてました^^

後半はがらりと雰囲気が変わって「あなたを探して」→「さよなら、今、逢いたい人」。震災によってあえなくなってしまった人的被害に加えて、新たに築く途上であったこのようなつながりが、コロナウイルスという新たな脅威によって失われかねない事態になっている現実。それと向き合う繭お姉さまからは、それぞれの曲に入るまで、想いがとりとめもなく出てくるような感じでありました。そういうのがやっぱり自然な反応ですよね…、おそらくはキラキラ


2番手は潮崎ひろのさん。トレードマークのトイピアノの前に立たれますので、ピアノサポートにあいさんが入っています。曰く「あいさんは神」であり「大臣」であるそうな…(笑)
リアルなステージが久しぶり(約1か月空いたそうです…)とのことで、やはりというかひろのさんもテンションは高め。最初(ポケットのきずな(未発表曲))と最後(あいたい)がしっとり系、真ん中(キラキラのかけら→1,2,3)がアップチューンというセット。お題に最も即した成り立ちの曲は「キラキラのかけら」でして、改めてライナーノーツを頭に入れて臨むと、どことなく「うたの間は楽しもうね」という感覚になってきますウインク。アップチューンの間は、繭お姉さまと穏香さんが踊っているのですが、こちらも“キッズダンサー”らしい…(笑)。まぁ、繭お姉さまならばそういうのもさもありなんかと(爆)。


3番手の登場は、風見穏香さん。この日の4組の中では唯一のギター弾き語りスタイルです。
セットは「ひとでいたい」→「プレゼント」→「生きてく」→「負けるもんかっ」の4曲。最後の「負けるもんかっ」に、繭さんとひろのさんによる“お姉さまダンサーズてへぺろ”が付いてきます。。

いわゆる“不登校”の経験者に始まり、いろんな紆余曲折を経ていまのコロナ禍に至るまで、ある種波瀾万丈なところがある穏香さん…。必ずしも昨今のオリンピックをするしない等々だけでなく、みんなが「当たり前」と思っていることへの素朴な疑問を、これもまた包み隠さず語っていきます。あっけらかんとしている部分もあるのですが、決してそれだけではないのが人生…。意識して前向きパワーで頑張る!という決意めいたものが感じられるステージです。


トリに“主宰者”である鈴木あいさんが登場。
当日記前回登場時のお写真では、ビールグラス生ビールを片手にご対応いただいていましたが、実際お酒は好きらしい…。時折皆さんからネタにされていたような。。。

このボランティア活動に際して、聴衆を交えたツアーまで組んでしまうのが、主宰者たるあいさんらしいところ日本国旗。そして、そこで得た経験がしっかりと曲になって出てくるあたり、さすがだなと思うわけです。
現在の“思うようには現地に赴けない”という状態は、決して楽なものではないはず。「しかしながら」で続けるべきか、「だからこそ」で続けるべきか、筆者の言葉選びが迷ってしまいますが、いずれにしても“気にかけ続ける”ことはできるわけで、この日のお題もその表れというところ。大事な締めなのでありますキラキラ


で、もう一度4人そろってのラスト曲は「花は咲く」。“定番”と言っては少々語弊があるかもですが、さまざまな感情を織り込んだうたであることは確か。コロナ禍でもあるこの時点では、やはり重みのある締め曲です。


終演直後の雰囲気は、このようなもの…




制約がありながらも、やれることはやり切ったという表情ですね。

気にかけ続ける“だけ”の状態から抜け出て、再びリアルにかかわりあうことができるときが早く来ますように。
ありがとうございましたぁニコニコ