世界のカレー 北朝鮮編
本日閉会式を迎える平昌オリンピック。
昨日は女子スケートのマススタートで金、女子カーリングが銅を獲得!
いやー、盛り上がりましたね!!!!!
現段階で金4つ、銀5つ、銅4つと過去最高のメダル数となり、
開幕前のビミョウな空気感を覆す
歴史に残る大会になったのではないでしょうか。
さて、今回の平昌オリンピック、
開会式も含め隣国北朝鮮の動向にも注目が集まりましたが
果たして、北朝鮮でカレーは食べられているのでしょうか??
気になる“かの地”のカレー事情を再掲載してみたいと思います!
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先日、
英語版Wikipediaで「Japanese Curry」のページを見ていると
日本国外での日本式カレーの項目で
驚きの文字が!!!!!
なっ!!なっ!!なんと!!!!
あっ・・、あの北朝鮮でも、
日本式のカレーライスが
食べられているというではありませんか!!!!!
この情報の出典元は、ライターのMarkus Bell氏が書いた
『From India To North Korea, Via Japan: Curry's Global Journey』
という2016年の記事。
※日本語に訳した記事はこちら。
※Markus Bell氏のHPはこちら。
大阪で調査をしていたBell氏は、
北朝鮮コミュニティの友人とのある会話から、
北朝鮮にもカレーが存在することを知ったんだそうな。
以下、記事から抜粋です。
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https://newsphere.jp/national/20160424-1/
◆物々交換や賄賂にも
ベル氏は、北朝鮮に渡ったカレーの数奇な運命をこう書き記す。「北朝鮮政府は、帰国者たちに日本に戻ることを禁じた。彼らは、北朝鮮の厳しい環境を生き抜かなければならなかった。カレーをはじめとする輸入食品を得ることが、生死を分けたのだ。彼らは、カレーをキムチ、米、肉などとの物々交換に利用した。朝鮮労働党幹部への賄賂としても使った。闇市でカレーと麺の屋台を開く者もいた」
“ネイティブ”の北朝鮮人も、カレーの魅力に取り憑かれた。脱北者の一人はベル氏に次のように語っている。「我々ネイティブの北朝鮮人は、日本からの移民の真似をしていた。彼らのような服を着て、彼らが食べているものを食べようとした。彼らが食べていたものは、自分たちのものよりも良かったからね」。その代表格であるカレーを手に入れるために、帰国者に頼る者も多かったという。1990年代の飢饉の際には、日本のカレーが「人々の生命線となった」とベル氏は書く。
しかし、2002年に拉致問題が浮上して以降、経済制裁により日本のカレーは庶民の手に届かないものとなった。その代わり、中国から“偽物”のカレーが流入するようになったというが、ベル氏は複数の脱北者から、それは「味と香りに欠け、劣った材料で作られている」という証言を得ている。「北朝鮮のカレー」の歴史は、戦後の日朝関係の写し鏡と言えるかもしれない。
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http://www.mag2.com/p/news/188783/4
では、北朝鮮にカレーはどのように広まっていったのでしょうか。
時は1960年、日本政府は韓国、台湾、中国の人々に対して国外退去を強いていました。
そんな中、日本にいた多くの韓国人は、アメリカが支援する李承晩政権がある韓国よりも、北朝鮮の方が良い逃げ場所になるのではないかと考えました。
そこで、日本にいる韓国人たちが自分の愛する家族に日本のレトルトカレーを北朝鮮へと送るルートを作ったことがきっかけになり、北朝鮮でも日本のレトルトカレーが普及したということです。
北朝鮮に渡った人々は、日々生きていくことだけで精一杯の劣悪な環境にいましたが、政府は日本への帰還することを許しませんでした。
日本から送られてくるレトルトカレーは、食料としてだけではなく、のちに通貨として、あるいはキムチ、米、肉といった主要な食料品と交換するための物として使用されるようになります。
さらには朝鮮労働党の幹部にワイロ的に贈呈されるものとして、闇市場の売買品として、北朝鮮の人々にとってカレーは死活問題であり、困窮した生活を支える重要な食料であり、そして通貨でもあったようです。
ある旅行者が写真におさめた北朝鮮のレストランのカレー
image by: flickr
マーカスさんの友人Hye-rim Koさんは、最近北朝鮮から亡命してきました。
その彼いわく、
「私たちは日本からの移民の真似をしようとしていました。彼らが着るもの、食べるもの…、ただただ興味があったんです。なぜなら彼らは自分たちより良いものを食べていましたから」
と、当時を振り返りました。
また、日本人の友人であるタナカ・サズカさんは1960年に北朝鮮へおくられた日本人の内の1人です。
彼女は小さなレストランを開き、そこでカレーを振る舞っていたのですが、大変な人気となり、美味しいカレーを作るシェフとして有名になったとのこと。
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なるほど!!
中国や東南アジアへ日本のカレーを伝えたのは
民間のカレーメーカーやカレーチェーン店ですが、
北朝鮮にカレーを伝えたのは
1960~70年代の北朝鮮帰還事業で
日本から北朝鮮に渡った帰国者たちだったのですね!!!
カレーは帰国者たちを大いに喜ばせましたが、
食糧難だった北朝鮮では通貨のような役割も果たし、
朝鮮労働党幹部への賄賂としても使われることもあったとは。。。
2002年の拉致問題浮上以降の経済制裁により
庶民の手に届かなくなった日本製のカレー。
その代用として入ってきた中国のカレーは
「味と香りに欠け、劣った材料で作られている」とのこと。
どっ、どんな味なんっすかね???
現在、カレーライスは平壌市内のレストランなどで
食べることができるようですが、
平壌のレストランでのカレーを紹介したレアな記事を発見!!
※メインは焼き物料理。カレーはサイドディッシュです。
貴重な動画も!!!!!
(9秒のところでチラッと見えます!動画はかなりめずらしいのでは)
さらに調べてみると、市内のレストランだけでなく
平壌郊外の温泉ホテルでもカレーが食べられるようです!!
※情報元はこちらのブログ。
(ブログのこのページの最後に出てきます)
そのほか、北朝鮮、唯一の空の便、
高麗航空の機内食でも食べられるとのこと。
※こちらの記事ではポテトカレーが出てきたようです。
※日本語のこんな記事も。
これまた貴重な動画も発見っす!!!!
(カレーとは明記されてませんが、かなりの高確率でカレーかと)
レアな情報としては
平壌の家庭でもカレー粉が手に入ればよく作られるんだそうな。
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※情報元はこちらのブログ。
(ブログのこのページの最後の方にあります)
私 < 夕食にカレーとか食べたいですが、カレーライスはこちらでも良く食べますか?
男G < カレー粉買ってきて家でもよく作って食べますよ。普通にあります。(※ちょっと意外。)
私 < 平壌駅の駅前総連食堂で出るとか。それ以外にもカレーがあるところがあればそこでも良いです。
男G < 他にもありますよ。分かりました。
私 < 高麗ホテルで冷麺も食べたいです。去年は地下でしたが今回は1階奥がいいです。安山館もできれば。
男G < ホテルはちょっと高いですが、いいんですか? こちらで用意する以外のレストランに行くとオプション料金がかかりますよ。
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こうやって情報を追いかけてみると、
北朝鮮での日本式カレー、
どうやら、それなりにポピュラーっぽいんですよね!!!
予断を許さない北朝鮮情勢。
カレーライスを食べながらニュースを眺めていると
複雑な気持ちになるばかりです。
※引用元は明記しましたが、トピックがトピックなだけに情報ソースがかなり少なかったです。ネット上で見つけた情報のまとめ記事として受け止めていただけると幸いです。
※世界のカレー韓国編の時に書きましたが、日韓併合時代にうどん、おでん、カレーライスなどの日本食が朝鮮半島に伝わりました。当時は南北に分かれていなかったので、韓国と同様、この時期にカレーライスが伝わった可能性もあります。とはいえ、北朝鮮には“うどん”や“おでん”などの日本食の名残りがないので、南北では日本食の伝わり方が違ったのかもしれません。やはりBell氏の記事で書かれているように、日本からの帰国者の線が濃厚ですね。
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