群馬の税理士・社会保険労務士の開業奮闘記 -69ページ目

群馬の税理士・社会保険労務士の開業奮闘記

群馬県で税理士・社会保険労務士の独立開業を目指しています。開業までの間、税金や社会保険・その他経営に関することについて書いていきます。

またまた前回に引き続き。


審査の判断となる、定量分析と定性分析のうち、定性分析について書いてみたいと思います。


定性分析とは、その企業の数字に表れない強みをいいます。


具体的には・・・


①商品力

②開発力

③顧客市場

④経営者のモチベーションや考え方、理念など

⑤後継者の有無

⑥従業員の雰囲気

etc・・・


思いつくまま書いてみましたが、要は金融機関の担当者さんが好印象を持てるような要素があるかどうかだと思います。


こればっかりは実際の融資担当者になってみないとわかりませんが、実際の話、「ここに貸したい」と担当者に思わせられる会社ならば、稟議書の書き方なんかも変わってくると思います。


最近の資金調達関係の本を読むと、定量分析7~8割・定性分析2~3割で融資が決まるとか書いてありますが、実際にどうしても融資できない決算内容ならともかく、本部の審査とかけあえるくらいの決算内容ならば、あとは担当者が書く稟議書の熱の入れようも大きく影響するものと思います。


直接お客さんと接する融資担当者は、とある統計データで、定性分析の材料を融資時に重視すると答えた人が55%にのぼるともあり、融資担当者は毎月の訪問等でお客さんに情が入ったりするのは当然にあることだと思います。


対照的に、最終的に融資を決定する本部の審査の人たちは、担当者→支店長→本部審査 の順であがってきた稟議書のみをみて融資判断をくだすので、数字に偏った見方にならざるを得ないのかなと思います。


なんにしても、金融機関の担当者さんや支店長さんと真摯に向き合って良好な関係を作るのはとても重要なことだと思います。

前回に引き続いて。


定量分析に使う指標は意図的に変えることができるところの続きです。


改善する項目としては、


①自己資本の増加


②借入金等負債の圧縮


③総資産の圧縮


④営業利益(経常利益)増加


「それができないから困ってるんだろ」と突っ込まれそうですが、意外と改善する項目はあると思います。


例えば、役員の退職金を通常の社員と同様に販売管理費で計上していたとして、これらは特別損失へ計上すべきだからそちらに移す。これだけで営業利益や経常利益は増加(税引前利益は減少)します。


固定資産の売却損が雑損失として営業外費用に計上されてたりするのをよく見ますが、これらは特別損失ですので、計上場所を変えるだけで上の例と同じ効果になります。


役員借入金の多い会社(社長が給料をいっぱい取っておいて、会社に貸付けている会社)の役員借入金を資本金に組み入れる。こうすると自己資本の増加と負債の圧縮ができる。(こういった手法をDES(デット・エクイップスワップ)といいます。)etc・・・けっこういろいろ考えられます。


なお、金融庁の「会計検査マニュアル別冊」では、役員借入金のうち、回収見込みのないものについては、資本金と考えて融資判断をするよう金融機関に指導しているため、金融機関が融資判断をする際には、銀行の書類上は自動でDESをされた状態になります。(一般の行員まで周知されたない金融機関もあるのでご注意を)


税理士さんが手間を避けて、本来あるべき科目に科目配置しないことがあるので、決算書はよく目を通して、質問があればわかるまで説明を受けたほうがよいと思います。


次回は数字と別の視点の定性分析について触れたいと思います。



起業・開業に関することを書こうと思ってブログを始めたのに、どうも融資関係のことが多くなっています。


そこで、今回から何回かかけて、最近の融資の常識みたいなものを書いてみたいと思います。


まず最初に、融資の審査について、審査の対象となるのは次の2点です。


①定量分析・・・決算書の数字をスコアリングし、会社の格付けを行います。


②定性分析・・・会社の社長さんや経理担当者と面談したりして、数字で表せない部分の評価をします。


定量分析については、各金融機関がそれぞれの計算式や格付け基準を使用しており、一律このラインというものはありませんが、注視される指標はおおむね以下の通りです。


○キャッシュフロー額 (営業利益+減価償却費) 年間の借入金元金返済がこの金額以内でないと返済がで  きなくなる可能性が出てきます。


○債務償還年数 有利子負債÷(営業利益+減価償却費) 現在の借り入れを何年で返せるかです。


○自己資本比率 自己資本÷総資本×100 金融機関さんが結構気にします。


○ギアリング比率 有利子負債÷自己資本×100 借り入れと自己資本の比率を表します。


○流動比率 流動資産÷流動負債×100 すぐ使えるお金とすぐ支払うお金のの比率です。


○インタレスト・カバレッジ・レシオ (営業利益+受取利息配当金)÷支払利息 本業の利益と債権等の利回りで銀行の借入利息が払えるかを表します。


○売上高経常利益率 経常利益÷売上高×100 会社の収益力を表します。


まだまだ種類はありますが、結構気にする部分をピックアップしてみました。


金融機関の担当者は、これらの数字についてスコアリングを行い、会社の格付けを行っています。


これらの数字は掛算や割算が入っていますので、意識的に改善することは可能です。


次回は意識的な改善方法について少し触れてみたいと思います。