木曜日になりました。
みなさんの周りでは、大学入学共通テストや中学受験は無事に進んでいるでしょうか。
次のような残念な事件(『日刊ゲンダイデジタル』)については、みなさんからいろいろお返事をいただいている段階ですので、次回のメルマガで扱いたいと思っています。
『東大刺傷事件 逮捕の17歳少年が「勉強」と題しつづった卒業文集と意外な家庭環境』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/300082
オミクロン株による感染爆発が続いていますが、諸外国の傾向からは、感染爆発の威力は凄まじいもののピークアウトが思ったより早い印象も受けます。
政府や自治体の対応・対策にはかなりの不安・不満を感じますが、各種の受験はまだ始まったばかりですので、とにかく少しでも早く新規陽性者数の減少期へと向かってほしいものです。
そんな中、次のような呆れる記事(『関西テレビ』)もありました。
『自宅療養中に体調が悪くなったら…SOS電話相談を実施 大阪府
https://www.ktv.jp/news/articles/63b780c9_7d5c_41eb_97f1_ef23066d1cc3.html
新型コロナウイルスの感染急拡大の影響で、大阪府内では自宅療養や自宅待機をする人が増えています。
自宅で療養する人が、確実に必要な治療や療養につながることができるよう、大阪府は24時間対応する以下の電話相談窓口を作りました。
「自宅待機SOS」(自宅待機者等24時間緊急サポートセンター)
電話0570-055221
●陽性判明日から2日経過しても保健所から連絡がない場合
●自宅療養中の夜間・休日に体調が悪化し、健康相談をしたい場合
●自宅療養中に医師の診察を希望する場合
窓口では必要に応じて看護師による健康相談や初期治療を行う医療機関の紹介などが行われます。
また、大阪府では自宅療養者支援サイト(https://www.pref.osaka.lg.jp/kansenshoshien/jitaku_ryouyou/index.html)も開設しています。』
またまた有料の「ナビダイヤル」を採用し、自宅療養(放置!)者に金銭的な負担も強いる悪政です。
優しさの欠片もありません。
これは大阪府の方針のようですが、吉村府知事のどこに「ようやってる」と評価すべきところがあるというのでしょうか。
また、吉村知事は「病床使用率」を口にしますが、「入院率」や「自宅療養(+調整中)者数」、「ホテル療養者数」とセットで判断しないところにも優しさはありません。
もし入院を抑制する動きがあるならば、「病床使用率」は確実に低く抑えることができます。
松井市長に関しても、次のような記事(『NHK』)があります。
『USJで1年越し開催 大阪市の成人式 約1300人出席 昨年度延期で』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220109/k10013421841000.html
この記事には、松井市長を先頭に、密も疑われる「大はしゃぎの写真」が何枚も掲載されていますし、ツイッター上では、成人式で感染したと判断される陽性者の情報もみられます。
相変わらず、メディア(特に在阪テレビ局)はきちんと検証するつもりもないようですが、みなさんはどうお感じでしょうか。
一方、トンガで大規模な火山爆発がありました。
16日(日)未明には、日本の太平洋岸などで、気象庁も「よくわからない」という海面上昇があり、私も朝起きてテレビをつけてびっくりしました。
この噴火に関する記事はあちこちにありますが、次の『日刊ゲンダイデジタル』、『朝日新聞デジタル』の記事を読んでみてください。
『日本各地にも深夜に津波が…トンガ大規模火山噴火がもたらす「2022年は冷夏」の不安
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300000
日本時間の15日午後1時10分ごろに発生した南太平洋のトンガ諸島での大規模な火山噴火。これは首都ヌクアロファから北に60キロメートル余り離れた海底火山で、当初、気象庁は「日本での津波被害の心配はなし」としていたが、約11時間後の16日0時15分に津波警報・注意報を発表し、日本の広範囲で津波が観測された。気象衛星「ひまわり」による観測によれば、噴煙は高度およそ1万6000メートル、半径260キロメートルに広がるという。
そこで懸念されているのが、1991年6月に起きた20世紀最大級のフィリピン・ピナツボ火山大噴火との類似点だ。ツイッター上でも、〈1991年のピナツボ火山の巨大噴火と同程度かそれ以上ではなかろうか…〉〈91年に起きたピナツボ火山のときもこれほどのレベルじゃなかったような〉などと不安の声が相次いいる。
ピナツボ火山の場合、最初の噴火では7000メートル以上の噴煙だった。その後もしばらく噴火を繰り返した影響で、日本では93年夏の気温が平年より2~3度低くなる冷夏が襲った。
立命館大環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は日刊ゲンダイの記事『相次ぐ噴火で火山灰蓄積…“災害級”冷夏の到来を専門家が指摘』(2019年1月22日公開)で、こう話している。
《大規模噴火で噴煙が1万メートルを超えると成層圏に達するので、地上に落ちず、成層圏に灰が滞留します。灰の蓄積で太陽光が遮られると、地球への日射が減り、冷害をもたらすのです。噴火後の冷害や飢饉は過去に何度も経験しています》
実際、93年は米が大凶作で、国産米は入手困難になり、タイなどから緊急輸入。「平成の米騒動」と呼ばれた。江戸中期の「天明の大飢饉」もそうだ。相次いで噴火した岩木山や浅間山の火山灰が要因で、日射量を低下させ、農作物に壊滅的被害をもたらしたとされている。
今回はピナツボ火山の最初の噴煙よりもはるかに高い。トンガ諸島での大規模な火山噴火はまだ1月だから、その影響が今年あってもおかしくない。年初から不安が募る。』
『トンガの火山島、陸地の大部分が消失 他の島々も色の失われた世界に
https://digital.asahi.com/articles/ASQ1L2V61Q1LUHBI006.html?iref=comtop_7_02
国連衛星センター(UNOSAT)は17日、南太平洋のトンガ諸島で起きた大規模噴火の衛星写真を公開した。周辺の島で津波による大規模な浸水被害などが起きている可能性があることが見てとれる。
火山島の昨年12月8日の写真との比較では、285ヘクタールある陸地の大部分が消失したことが分かる。海底噴火が起きた現場から北東約50キロにあるノムカ島の村落では、104の構造物が分析され、ほぼすべてが灰に覆われ41棟が損傷したと確認された。さらに北東のウイハ島でも、2020年4月の写真と比較すると、海岸線に並ぶ家々を乗り越えるようにして津波が押し寄せた跡がはっきりと見える。
首都ヌクアロファがあるトンガタプ島では、フアアモトゥ空港が津波の浸水を受けて滑走路が泥に覆われている。他の島々でも青々とした熱帯雨林が一転、色の失われた世界に変わった。』
後者の記事にある通り、今回の噴火の直接的な被害もたいへん気になりますが、前者の記事によると、冷夏になるなど長期的な影響も気になる状況です。
他の記事(『朝日新聞デジタル』)では、
『火山爆発指数5~6の規模か ピナトゥボが6、「破局噴火」は7以上』
https://digital.asahi.com/articles/ASQ1J6399Q1JULBJ004.html?iref=comtop_7_02
というように、「破局噴火」という表現も出ています。
破局噴火の恐ろしさに関しては、以前にも紹介しましたが、
『死都日本』石黒耀著(講談社文庫)
という小説の一読をおススメします。
小説とはいえ、世界中に及ぶ破局噴火の被害の大きさがよくわかると思いますし、また、
『画像でたどる 死都日本』
http://www.kazan-net.jp/shitowww/index.html
というサイトもおススメします。
さて、いろいろな記事を紹介しましたが、今回の本題に入ります。
国語の読解力に関して、質問をお受けすることがよくありますし、過去のメルマガでも取り上げてきましたが、今回は、『小論文で戦う力』というブログの記事を紹介させていただきます。
『【再掲】いたずらに難しい国語のテストってどうなの?
https://ameblo.jp/maru777supershot/entry-12721640897.html
共通テストが終わりました。国語の問題を見ましたが、私が11月に書いた、「いたずらに難しい国語のテスト」という印象が強いです。複数の資料を無理やり組み合わせたり、生徒の話し合いを無理やりつけたり。80分という短い時間の中で、こんなものを解かされても、生徒は、文学や優れた文章の美しさを感じることもできず、「継ぎはぎだらけの、わけのわからないもの」を読まされた印象が強まるばかりで、「国語は面倒くさい」と思う生徒が増えるだけでしょう。国語における思考力とは、もっと時間をかけて、じっくりと丁寧に文章を精読する能力だと、私は考えています。という気持ちをこめて、再掲します(;'∀')
ーーーーーーー以下再掲ーーーーー
令和4年度大学入試共通テストまで、2カ月を切りました。受験生の皆さんは、日々その準備に追われている時期かと思います。私のところにも、共通テスト形式の模試で、点が取れませんという相談が、後を絶ちません。そして、問題を見てみると、どうみても、高校生が80分で精読して解けるものでない場合も、数多くあります。社会人でさえほぼ目にしないような、マニアックな本文内容であったり、どう見ても一人の出題者が、主観的に作った選択肢であったり。(もちろん時には良問もありますが)多くの人間が、長い期間をかけて精査する本番の試験は、まだいいとして、個人が短期間のやっつけ仕事で作ったような業者模試の問題は、本当にひどい問題も散見されます。その結果を真に受けて、「自分はいくらやっても国語ができるようにならない、そもそも才能がないのかも( ;∀;)」と傷つく生徒たちが可哀そうでなりません。共通テスト(センター試験)そのものにもおおいに問題があります。難しすぎる上に、文章を雑に読み飛ばさなければ、終わらない時間設定なのです。共通テストは、学力の幅のある多くの高校生が受験します。理系の生徒も受験します。そして、受験生すべてが皆、文学部志望というわけではないのです。共通テストの国語は、平明な理性と、新聞が正確に読めるような読解力がある生徒は、ほぼ正解できるような問題を出せばいいのです。それ以上の能力を大学が求めるなら、大学ごとの個別試験で出せばいいのです。文学部で出せばいいのです。一問ごとの配点も異様に高く、8点とか10点です。地道にほかの教科で点を積み上げたのに、国語だけで進路を閉ざされる生徒は、全国に山ほどいるでしょう。さらに、悪問や、いたずらに難しい問題のせいで、「国語は、勉強しても出来るようにならない教科、だからしなくてもいいと考える生徒」「時間内に解くため、読み飛ばすテクニックに走る生徒」「国語嫌いの生徒」が一層増えてしまうのです。共通テストに関わっている先生方、そろそろ、国語について、考えなおしませんか?オンライン指導なら↓国語・小論文専門個別指導 まるやま塾国語・小論文専門個別指導「まるやま塾」です。トップ校で数千人を指導し、圧倒的な支持を得た塾長が、本質的な国語力と小論文で戦う力を育成します。shoroncoach.com』
国語が専門の先生のブログですが、いかがでしょうか。
国語に苦手意識を持っている人にとって、「読解」は、心折れるたいへん厄介な作業です。
一方、苦手意識を持っていない人に「読解のコツ」を訊ねてみても、なかなか明快な読解法を教授してもらえません。
それどころか、得意な人たちから「読んだらわかるじゃん」などと反撃を食らってしまうこともあります。
私自身のことを振り返ってみると、中学生あたり(すなわち公立高校受験レベル)まではほとんど国語の読解に苦手意識を持った覚えがありません。
しかしながら、大学受験となって問題文の抽象度・難度がぐんぐん上がり小林秀雄のような難解なもの(私だけ?)を読むとなると、とたんに「感覚的な読み方」が通用しなくなりました。
その結果、いくつかの参考書に取り組むことになりましたが、参考書の多くは、そこで取り上げている例題(例文)を使って丁寧にわかりやすく分析・解説してみせるという内容でした。
ところがテストの本番では、その例文とは違った文章を読む(当たり前!)わけですから、「普遍的な読解テクニック」を知りたいというジレンマに陥るわけですね。
ということで、国語(現代文)に関しては、なかなか「これだ!」という参考書に出会えませんでしたが、みなさんはどんな経験をされたでしょうか。
みなさんのお返事を待って、次回のメルマガで考えてみたいと思います。