5月最初の木曜日になりました。

今年のゴールデンウィークは、5月6日の振り替え休日で終わったかと思いますが、みなさんの長期休暇はいかがだったでしょうか。

子どもたちは、楽しく元気で過ごせましたか。

5月10日(日)は、公開テストの子どもたちも多いと思いますが、長期休暇明けで、子どもたちの生活のリズムに乱れはないでしょうか。

お子さんに、もし何らかの乱れがあるとしたら、それは、親が自分の足もとを見つめ直す必要があるということですね。

ゆめゆめ「お子さんを叱ること」なかれ、ですね。

今回のメルマガでは、まず、次の記事(『読売新聞オンライン』)を紹介します。

『有料のレジ袋、何枚買おうが勝手でしょ? 経産省「本来の趣旨と異なる」
https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20260415-GYT8T00114/
 2020年7月にレジ袋の有料化が全国の小売店で義務化され、それまで無料で配布されていたレジ袋は購入することが当たり前になりました。有料なのだから、お金を払えば何枚でも購入できる――。そう思いきや、いつも使っているスーパーで「客が希望の枚数を要求することはできない」と拒まれた女性が、読売新聞のユーザー投稿サイト「発言小町」に不満の声を寄せました。
 投稿者の「フジ子」さんは、スーパーで買い物をした際、レジ袋に品物をいっぱい詰め込むと持ちにくくなるため、大きいサイズのレジ袋(5円)を1枚多めに購入しています。ところが、「最近は『3枚ください』と言うと、『(しかたないな~という顔をして)この量だったら本当は2枚なんですよねぇ』と言われる」と明かします。
 さらに、「買い物した分量に見合った袋の枚数をこちらが決定する。客が希望の枚数を要求することはできない」とも言われるようになったそうです。
 レジの担当者が客の購入できる枚数を決めることについて、「タダだったらそれも仕方ないなと思いますが、有料なのに納得できません」とぼやくトピ主さん。発言小町に「レジ袋を何枚買おうがこっちの勝手じゃないですか?」と問いかけ、意見を求めました。
 このトピには220件を超える反響が寄せられました。「有料なのだから何枚でも、購入する人の自由だ」と、トピ主さんを支持する意見もありますが、「枚数制限などの販売方法は売る側が決められる」といった反論も少なくありません。レジ袋を「売り物」と捉えることに違和感を覚えるというコメントもありました。
■「購入制限する意味が分からない」
 「エコバッグも使いますが、時にはレジ袋も買いますよ」と書き込んだのは「傍観者」さん。「ゴミ袋になるしムダにはしません。2枚で足りそうだけど、足りなくてもう1枚、後で買うのは面倒だから、余分に買うこともあります」。レジ袋を必要枚数より多く買うケースはあり得るとの考えで、「購入制限する意味が分かりません。意図を聞いてみては?」と、釈然としない様子です。
 「私もエコバッグだと輸送時にドリップなどで汚れたらいやだなと、レジ袋有料で買っています」と言うのは「匿名」さん。「レジ横の袋をセルフでカゴに入れて会計するシステムなので、とがめられたことないけれど、うっかり3枚取ったときは、『本当に必要?』みたいな顔されました」と、腰が引けたこともあったそうです。
 「枚数制限なんかあるんですか?!」と驚いた様子でつづったのは「おばちゃん」さん。「初めて聞きました。クレーム言っていいと思います」と、トピ主さんをたきつけます。
 「katu」さんも「レジ袋は有料化したら、商品と同じで、何枚買っても良いと思いますよ」と、トピ主さんの肩を持ち、「うちの方の大手スーパーはそういう扱いですよ」と、購入枚数に制限はないことを念押ししました。
■「レジ袋は売り物じゃない」
 有料のレジ袋は何枚でも買えるとする意見がある一方で、そうした考えに異を唱えるコメントもあります。
 「レジ袋は売り物じゃないんです」と言い切った「60代専門職」さんは、「もともと無料だったものが、国の方針で有料にしなければならなくなった。本来サービスとして渡していたものに対してお金をとるのはお客様に申し訳ない。でも有料でなければいけないと決められたので『形だけ』ということで、わずかなお金を取っているのです」とレジ袋が有料化になった経緯を説明。その上で、枚数制限をする理由を、「店側にとっては、買い物をしてくれた客に対するサービスなので、必要以上のサービスは店にとっての損失になるから」と指摘します。
 「お店が枚数を決めるのには理由があります」と、「通りすがり」さんは店側の立場になって次のように解説します。「プラスチックごみを減らすためであり、無駄な費用を減らし値上がりを防ぐためでもあり、レジでのやり取りを短くして列を滞らせないためでもあります」。そのため、「買い物の量を見て店員さんが枚数を決めるやり方は不自然なものではありませんよ」と述べ、トピ主さんの主張を退けます。
 「エコに興味がないだけですよね?」と、かみついたのは「夜市」さん。「エコバッグ使う気がないなら、お店のルールに従ったらどうですか?」と、何枚もレジ袋を購入しているトピ主さんをとがめます。「エコバッグを使いたくない理由はお手入れが面倒だから。レジ袋なら使い捨てられるから楽ってことですよね? 思うのは勝手だけど、よくもまあ堂々と……」と、あきれた様子です。
■有料化はライフスタイル見直すきっかけ
 レジ袋の有料化について、経済産業省はホームページで「普段何げなくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としています」と説明しています。また、レジ袋の価格は1枚当たり1円以上で事業者が自由に設定できるとしています。
 同省資源循環経済課の担当者は「事業者に枚数制限をするように求めることはなく、お金を払えば何枚購入しても構わないという考え方は理論上はあり得ますが、それは、レジ袋の削減を目的とした有料化の本来の趣旨ではありません」としています。
 「有料なのだから何枚でも買って構わないだろう」ではなく、「お金を余計に払うくらいなら、レジ袋の使用を控えよう」と考えてはどうでしょうか。』

思わず全文を引用してしまいましたが、いかがでしょうか。

記事の最後の部分、

『レジ袋の有料化について、経済産業省はホームページで「普段何げなくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としています」と説明しています。また、レジ袋の価格は1枚当たり1円以上で事業者が自由に設定できるとしています。』

を読むだけで、レジ袋有料化の「怪しいところ」が見えてきます。

「ライフスタイルを見直す」ためなら、全国一律で「環境問題対策のため、1枚当たり10円を寄付する」などと制度設計すべきでしょう。

その上で、集まった寄付額を公表し、「寄付金が何に使われたのか」を詳らかにするスタイルこそ、広く啓蒙につながるのではないでしょうか。

「事業者が自由に決める価格」というのも、あまりにも怪しいシステムです。

これまで無料で提供してきたレジ袋が、ある日突然「商品」に変身して儲けを生むのですから、事業者がその収支や使途を公表しない限り、怪しさは膨れ上がるばかりです。

同時に、経済産業省自体に、この「レジ袋有料化」全体に対して厳しい検証を進める責任があるはずです。

レジ袋を有料化しておいて、「後は知らん」では、無責任この上ないのではないでしょうか。

マスメディアが厳しく検証しないのも、不思議でなりません。

前回のメルマガで紹介した『日刊SPA!』の記事、

『「1/2と1/3ではどちらが大きいか?」小学校教員の授業案が炎上…学校教育にケチをつける大人が続出するワケ』
https://nikkan-spa.jp/2154257

にもお返事をいただきました。

ありがとうございます。

『この記事を書いた布施川天馬氏の「口を出す前に自分の国語力のなさを憂うべき」という言い分も分からないではないのですが、どちらかというと、私も伊藤先生の見解と同じです。最初の投稿では「1/2と1/3では、どちらが大きいでしょう?」のみが書かれていたとありますから、この小学校の先生の発信方法には疑問がわきますよね。わざと言葉足らずにしておいたあたり、「より注目されることを狙っていた」と思います。』

確かに、小学校の先生として、発信の仕方をどう考えているのか聞きたくなります。

「良い授業」を目指すなら、あざとい表現でネット民の関心を引くのではなく、丁寧な表現で「割合に強くなろう」という問題の本質を提示するのが正解でしょう。

割合は、苦手とする子どもたちも多い単元ですから、「ネットでバズることを考える(そう決めつけてはいけませんが)」ことより、授業の内容に全精力を傾けて子どもたちを導いてほしいものです。

最後に、『東洋経済education×ICT』のかなりオソロシイ記事(いつものように編集・省略しています、すみません)です。

『教員志望の学生「知識がなさすぎる」、探究重視で知識を軽視…"大学の教職課程"への強烈な危機感
https://toyokeizai.net/articles/-/937746
吉田 渓 フリーライター
 今回学校現場の知られざる「リアル」を聞いたのは、大学で教職課程の授業を担当している長野寛さん(仮名)だ。教員を目指す学生を指導する長野さんが今、危機感を感じているのが学生たちの知識量の低下と自分で考える力の弱さだ。教員に必要な力が十分でないまま教員採用試験に合格し、学校現場に立つことになる教え子もいる。“教員養成の現場のリアル”を語ってもらった。
■教員志望の学生の知識不足に危機感
 中学・高校で国語教員として勤務した経験を持つ長野寛さんは今、大学で教職課程の授業を担当する非常勤講師として働いている。大学で接した学生たちのある姿に、長野さんは衝撃を受けた。
「驚いたのが、学生たちのあまりの知識のなさです。中学校で習う基本レベルのことを聞いても、返ってくるのは『わかりません』という返事か、的外れな回答。僕が教えているのは本気で教員を目指す学生なのに、です」
 例えば、戦争や原爆被害に話が及んだ時のこと。学生たちは、終戦時期も、原爆投下地やその日付も知らなかったという。「基本的な知識・情報の欠如」は、どの分野・単元でもみられたと話す。
「一般常識も教科書の中の知識も、学生たちの頭にしっかり入っていないようなのです」
 長野さんが特に頭を抱えたのが、学生たちが一人ずつ「模擬授業」を行う授業の時だった。
「作ってきた台本をひたすら読むとか、高校の授業で配られたプリントを黒板に書き写すだけ、という学生ばかりなのです。しかも、その台本の情報が間違っていたりする。それでも、ほかの学生は間違いを指摘しようとしません」
 学生たちはみんな真面目なのだが、知識量も授業の仕方も十分とは言えない。「この子たちが教員になるにはもう少し時間がかかるだろう」と感じていたが、そんな学生も教員採用試験に合格し、教員として採用されることになった。長野さんは複雑な思いを抱えることになった。
「教員採用試験の倍率が下がっている中、知識も教え方も教員になれる水準にない学生が教員になれてしまうのが現実です。質の低い教員が今後さらに増えていくのか……と考えてしまいました」
 文科省によれば、2025年度(24年実施)の公立学校教員採用試験の倍率は2.9倍と過去最低だった。00年度の13.3倍をピークに減少の一途をたどっている。学校種で見ても小学校2.0倍、中学校3.6倍、高校4.4倍といずれも過去最低だ。
■なぜ知識量が低下しているのか
 こうした学生の様子は、長野さんが教えている大学だけの話ではないようだ。
「中高一貫校の国語教員として教育実習生を受け入れていた時にも、教育実習生に対して同じようなことをうっすら感じていました。教育実習生は、今教えている大学とは別の大学から来た学生ばかりでしたが、高校時代に使っていたノートを書き写している教育実習生がいました」
 知識量低下には、今の学校教育のあり方や教職課程の方針転換といった課題があるようだ。
「1つは、総合型選抜の拡大で、受験勉強をしてこなかった学生が増えたことが考えられます。総合型選抜で入って来た学生は、中高の授業で学んだことも覚えておらず、知識が少ないのです。ただ、一般入試で入ってきた学生が模擬授業をやった時も、受験勉強で頭に入れた用語を連ねるだけで、その背景や事象の奥にあるものを考えることができず、授業が成立しない学生もいました」
 さらに「受験勉強なんて社会に出たら役に立たない」「知識や情報はAIに聞けばいい」という知識軽視の風潮は大学教育にも見られると話す。
「近年、学校教育では探究学習が重視されるようになり、教員養成でも『教員は知識を教えなくていい。とにかく子どもに話をさせろ』という流れになっています。しかし、こうした方法論を重要視する大学教員は、実際に学校現場で中高生に教えた経験がないのでは。学校現場で教えていれば、基本的な知識が入っていない子どもたちに話をさせるだけでは何も生まれないことがわかりますから。探究学習のようなアクティブ・ラーニングは、ある程度知識を積み重ねたうえで行うものなのです」
 それでも、大学の教員養成ではアクティブ・ラーニングや指導案の書き方といった方法論が重視されている。「だから、学生たちは自分の知識不足を自覚できない」と長野さんはため息をつく。その状況を打開すべく、学生たちに知識教授型の模擬授業を体験させ、本を読むことを促すという。
「『教員を目指すなら教科の知識も一般的な知識も、もっと身につけたほうがいい』と学生に言っても、『そんなこと、これまで言われたことがない』と苦笑いされるばかりです」
■知識量があれば授業準備はそれほどかからない
 では、知識量が足りないまま教員になった場合、どんなことが起こりうるのか。
「良い授業をするには知識が必要です。台本を読むような授業はつまらないし、授業の下手な教員は生徒に舐められます。『生徒が言うことを聞かない』と嘆くことにもなります。
 僕は学生時代に年配の先生から『大事なのは知識。いろいろなことを知らないと、話すことは出てこない。だから知識を積み上げて』と言われたのですが、その通りだと実感しています」
 知識がたくさん入っていれば、生徒が興味を示す話題を提供し、さまざまな切り口で説明することができる。だからこそ、教員にはある程度の知識量が必要だと長野さんは強調する。
「最近はよく、『教員はブラックだ』とか『授業がうまくいかない』『週末も授業準備で潰れる』という教員の声が取り上げられますが、自分の教科の専門知識や、その教科にひも付く一般的な知識がしっかり頭に入っていれば、『授業準備の時間がいくらあっても足りない』という事態にはなりません。実際、僕も自分の専門分野なら事前準備なしでいくらでも生徒に話せますから」
 しかし、ただ知識を詰め込むだけでは、生徒が面白いと思う授業ができるわけではないはず。大切なのは、基本的な知識を頭に入れたうえで、自分なりに考えるという過程のようだ。
「学生の多くは高校時代と同じ勉強の仕方をしていますが、大学ではたくさん本を読み、自分の専門分野に詳しくなることが大切。『インターネットや生成AIに聞けばいい』では、表面的な知識で終わります。ネットや生成AIの情報が正しいかどうか判断するにも知識は必要です。
 加えて、普段から自分の頭で考えていないと、いざ学校現場に出た時に、生徒から『これはなぜこうなのか』と聞かれた時に答えられないのです」
 また、長野さんは「教員志望の学生にこそ大学院への進学を視野に入れてほしい」と語る。経済状況や人生設計は人それぞれなので、誰もが大学院に進学できるとは限らないが、「大学院生くらいの勉強量が教員には必要だ」と指摘する。
「今、『教員はブラックな仕事だ』とか『スマホの普及で生徒の学力が低下した』などと言われていますが、大学で教えるうちに、『問題の根本には、教員そのものの課題もあるのではないか』と思うようになりました。制度改革うんぬんの前に、まずは教員の質、つまりは大学の教職課程そのものを変える必要があるのではないかと思っています」
■中教審でも教職課程の見直しが進められている…
 中教審は、教員免許の取得に必要な基礎的な科目の単位数を4~5割ほど減らし、強みや専門性にかかる科目を20単位程度増やすことを検討している。1種免許を取得するには基礎的な科目で59単位以上取ることが必要だが、これを小学校で35単位、中学校で31単位、高校で29単位に減らし、専門科目とあわせて小学校で55単位~、中学校で51単位~、高校で49単位~とする方向だ。
 これにより教員養成系の大学や学部以外でも免許を取得しやすくする狙いがあるが、教員それぞれの強みや専門性を伸ばせるような仕組みにしていくことが必要と考えているようだ。
 教員不足の解消や教員の質確保のための制度改革だが、その前に向き合う課題も多そうだ。これまでの一方的な知識教授型からアクティブ・ラーニング型へ。学校教育が大きな転換が進められようとしている。なぜそれが必要なのか、そしてそのためには何が必要なのか。それぞれが自分の頭で考えることこそが、第一歩なのかもしれない。』

引用がかなり長くなりましたが、いかがでしょうか。

『学生たちはみんな真面目なのだが、知識量も授業の仕方も十分とは言えない。「この子たちが教員になるにはもう少し時間がかかるだろう」と感じていたが、そんな学生も教員採用試験に合格し、教員として採用されることになった。』

『総合型選抜の拡大で、受験勉強をしてこなかった学生が増えたことが考えられます。総合型選抜で入って来た学生は、中高の授業で学んだことも覚えておらず、知識が少ないのです。ただ、一般入試で入ってきた学生が模擬授業をやった時も、受験勉強で頭に入れた用語を連ねるだけで、その背景や事象の奥にあるものを考えることができず、授業が成立しない学生もいました。』

などと、オソロシイ記述が続いています。

教育現場でどんな先生が採用されていくのか、心配な状況ですね。

 

4月最後の木曜日になりました。

「もうゴールデンウィークの長期休暇に入ってるよ!」という人もいらっしゃるようですが、大人も子どもも、ゴールデンウィーク明けに向けて、生活のリズムを整える期間も設けてくださいね。

いよいよ5月2日、3日は灘校の文化祭ですが、次のイベントも楽しそうです。

『「妖怪・幻獣づくし」展覧会』
https://rekihaku.pref.hyogo.lg.jp/exhibition/20625/
兵庫県立歴史博物館
・開催期間: 2026年04月25日(土)~ 2026年06月14日(日)

子どもたちが興味を示しそうですが、詳しくは、上記サイトで確認してください。

長期休暇に合わせて、本に関する記事を2つ(①は子どもたち向けの『サンキュ!』、一部省略しています、すみません。②は大人向けの『日刊ゲンダイデジタル』)紹介します。

①『3歳からの読み聞かせに! 元絵本編集者が選ぶ「子供の自信がぐんぐん育つ」名作絵本3選
https://news.yahoo.co.jp/articles/98a9dc9313b69375c7e3dfe7fdc122bd98b1b308
 新学期を迎えた子どもの「できた!」を、しっかりほめてあげたいこの時期。実は、4月11日には「ガッツポーズの日」という記念日もあるんです。ご存じでしたか?
 今回は現役の小学生ママとして読み聞かせ活動をするこうむらゆうこが、読み終わったあと、自然とガッツポーズを贈りたくなる絵本3冊を紹介します。
・3歳~『みんながおしえてくれました』【五味太郎、絵本館】(1,430円)
 「あるきかたは、ネコがおしえてくれました」。ユニークな先生たちの教えで、どんどん「できること」が増えていく主人公の女の子。いったい、どんな素敵な未来が待っているのでしょう――?
 五味太郎さんのロングセラー絵本です。繰り返しのフレーズが多く、幼児向けの読み聞かせにぴったり! 学びの本質や、好奇心の大切さを楽しみながら感じられます。
・3歳~『おおきくなるっていうことは』【文:中川ひろたか/絵:村上康成、童心社】(1,540円)
 いつもの服が小さくなったり、歯が抜けたり……。「おおきくなる」と、たくさんの発見があります。さらに、「おおきくなる」ことでわかる、目には見えない成長もあるのです。
 「おおきくなるっていうことは……」から始まる文章で構成された、繰り返しのリズムが心地いい一冊です。紹介されるシーンは身近なできごとばかり。自分の成長をともに感じられるので、子どもたちから「私もできる!」「ぼくは○さい!」なんて声が自然と生まれてきます。
・3歳~『はじめてのおつかい』【文:筒井頼子/絵:林明子、福音館書店】(1,320円)
 5歳の女の子「みいちゃん」は、赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんに頼まれ、1人で牛乳を買いに行くことに。みいちゃんのおつかいは、成功するのでしょうか――。
 「できた!」の喜びや誇らしさを追体験するのにぴったりの一冊です。ドキドキハラハラの展開とたくみな心理描写で、小さな子どもたちもみいちゃんの大冒険に引き込まれます。
■ガッツポーズを勇気に変えて
 わが家も「はじめてのおつかい」の影響力は絶大でした。みいちゃんに憧れて、1人で小銭を握りしめて、駄菓子屋さんのレジに並んだことはいい思い出です。
 いまは、初めての小学校生活が始まり、「早起きする」「忘れ物しない」といった目標を決めて頑張っています。
 それぞれのご家庭でも、小さな成功体験(ガッツポーズ)の種を探して、育てていけると良いですね。ご紹介した絵本を通して、お子さんの「できた!」に寄り添い、最高のガッツポーズを贈り合ってみてください!』

②『1949年発行ジョージ・オーウェルの古典SF小説「1984」がフランスでバカ売れのなぜ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/386179
 全体主義の監視社会の恐怖を描いた英作家ジョージ・オーウェルのSF小説「1984」が、フランスでロングセラーとなっている。パリジャン紙によると、2025年の初頭から60週以上連続で書籍売り上げの上位200位に入り、今年は売り上げが大幅に伸びているという。パリ発の共同通信が伝えている。
 1949年に発行された純文学の古典がここまで読まれるのは、フランスでも珍しいという。
「1984」は全体主義国家だった旧ソ連の本質を突いた小説だといわれている。「ビッグブラザー」が率いる独裁政党が国民を監視、統制する暗黒の未来を描いている。
 パリジャン紙は、「トランプ氏の大統領復帰などが再読のきっかけになった」との学生の発言を伝えている。
 「1984」の舞台は、第3次世界大戦の核戦争の後、「オセアニア」「ユーラシア」「イースタシア」の3つの大国が世界を分割統治している近未来。3つの大国は対立しながら、互いの体制を維持するために均衡を保ち、周辺では戦争がつづいている。その一方、大国内部では統制が強化されている。
 ある意味、この先「アメリカ」「中国」「ロシア」の3つの大国が世界を分割統治しかねない未来を“予言”したようなストーリーになっている。
■監視社会、独裁への不安か
 なぜ、フランスで熱心に読まれているのだろうか。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際 政治学)はこう言う。
「3つの大国が世界を分割統治することも含め、読者はリアリティーをもって『1984』を読んでいるのでしょう。いま世界はどうなっているのか、現状を把握するために読んでいる人もいるでしょう。それほど『1984』で描かれた世界は現実味を帯び始めている。とくに、ITやAIの進化が大きい。グローバルテック企業と国家が結びついたら、容易に個人を管理できてしまう。生活スタイルから性的指向まで丸裸にされてしまいます」
「フランスは個人の自由を大切にする国です。その一方、ルペンが率いる国民連合が躍進するなど右翼勢力が台頭し、非白人を管理しようという意識も強い。現実にどう対応すべきか、参考にしたいという読者もいるはずです」
 世界は暗黒に向かっているのか。』

親子でゆっくり本に親しむ休日もいいものだと思います。

落ち着いて過ごす時間を、ぜひ、休日の計画に取り入れてくださいね。

次の2つは、SNS上で話題になった「テストや授業」に関する記事(③は『東洋経済education×ICT』、④は『日刊SPA!』、どちらも一部編集・省略しています、すみません)です。

③『SNS炎上の常連、テストの「トンデモ採点」はなぜ起きる? 先生の事情と「我が子が"人質"で指摘は怖い…」親の切実な声
https://toyokeizai.net/articles/-/937513
樋口 万太郎 : 中部大学 現代教育学部 現代教育学科 准教授
 定期的に、X(旧Twitter)などのSNSでは「トンデモ採点」や「理不尽な減点」が話題になり、実際のテスト答案の画像が拡散されます。毎回何万もの“いいね”がつき、リプライ欄は阿鼻叫喚の様相を呈します。もちろん、著作権や個人情報の観点から見れば、答案用紙をそのままアップすることには問題があるでしょう。
 しかし、元小学校教員として、そして今は教育を外側から見る立場として、私はこの現象を単なる「先生叩き」や「親のモンスター化」という二元論で片付けるべきではないと考えています。その奥底にある構造的なすれ違いについて、深く掘り下げてみたいと思います。
■炎上する採点の典型パターン
 話題になる採点には、いくつかの典型的なパターンがあります。皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。以下の5つに分けられると考えます。

1 定規不使用による減点:線がフリーハンドで少し歪んでいるだけで不正解とされる。
2 かけ算の順序問題:例えば、長方形の面積で「横×たて」か「たて×横」という順序が逆だと、式がバツになる(教科書にはどちらでもいいと書かれている場合も多い)。
3 さくらんぼ計算の強制:小学1年生の繰り上がり計算で、計算過程の「さくらんぼ図」を書いていないと、答えが合っていても減点(テストには書きましょうとは書かれていない)。
4 漢字の微細なトメ・ハネ・ハライ:許容範囲と思われる筆跡への厳しすぎる指摘。
5 他教科での漢字ミス:社会科などで、歴史用語の意味は合っているが漢字が一字違う(例:織田信長の「織」が「識」になっている)ため不正解にする。

 これらを目にした保護者が「子どもが一生懸命解いたのに理不尽だ」「学問的に間違っていないのになぜ?」「そのように書けとテストに書いていない!」と憤る気持ちは、痛いほどよくわかります。学習意欲を削ぐような赤ペンは、親として見過ごせないものでしょう。
■教師側の正義や論理とは?
 採点をする教師側にも正義や論理が存在します。その正義や論理には、「授業で伝えた通りにできているか」という評価基準が含まれていることもあります。
 つまり、授業における「定規を使いなさいと指導した」「筆算はこの型で教えた」といった手順の遵守を、学習の定着度として測ろうとしているのです。
 もし、授業で伝えていないにもかかわらず独自ルールで減点しているのであれば、そこに教師側の正義も論理も存在しませんが……。
 また、学習の定着度として考えるのであれば、本来は漢字を間違えてしまったときには、テスト返却時に「ここは惜しいね」「社会科としては正解だけど、漢字は次はこう書こうね」と個別に声をかけるのが理想です。
 しかし、30~40人の学級を一斉に指導し、山積みの丸付けを短時間で処理しなければならない現実の中では、どうしても画一的な基準で機械的に判断せざるを得ない側面があります。
 こういったことが保護者に、そして子ども自身にも伝わっていないということも考えられます。
■教師に残る「呪縛」と親の「怖い」という気持ち
■先生も保護者も再考すべきSNSの使い方
■置き去りにしてはいけない「子どもの考え」
 結局のところ、この問題はそれぞれの立場からの「ポジショントーク」の応酬です。どちらも、その立場においては「正論」です。
 しかし、お互いが自分の正義の砦に籠城し、相手を攻撃している限り、この溝が埋まることはありません。
 「トンデモ採点」を議論する際、最も重要な「子ども本人がどう考えているのか」という視点を置き去りにしてはいけないはずです。
 教師側は「その採点は子どもの未来のためになるのか?」と自問し、保護者側も「どうすれば子が納得して学べるか」という視点で対話を試みる。
 それぞれが自分の「ポジション」から一歩踏み出し、相手の背景を想像すること。きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、教育の目的が「子どもの成長」であるならば、対立ではなく対話こそが唯一の解決策ではないでしょうか。』

④『「1/2と1/3ではどちらが大きいか?」小学校教員の授業案が炎上…学校教育にケチをつける大人が続出するワケ
https://nikkan-spa.jp/2154257
―[貧困東大生・布施川天馬]―
 教育の重要性が叫ばれて久しいですが、その主張は発信者の立場によって大きく異なるようです。
 数学の先生は数学を、文筆家は国語を、教育投資に造詣が深い教育パパ・教育ママは早期英語の重要性を説いており、仮にこれらをすべて実行したならば、3歳から塾に入っても間に合わないほど。
 勉強は人生を豊かにしますが、勉強だけが人生を豊かにするものではないはず。
 そもそも「早期○○」のスタートダッシュで確保できる利益はたかが知れており、それだけで人生を一生逃げ切れるほどの役得が得られないように見えます。
 それにも関わらず、誰もが早期教育の重要性を叫んで回る狂った受験社会に我々は生きている。
 そんな教育に熱心な方々は、僅かな違和感も見逃しません。
 先日、ある小学校の先生がSNSで「『1/2と1/3ではどちらが大きいか?』と尋ねた後に、『1/2を1/3が上回る場合』を考える」という授業案を考案されました。
 これに猛反発のリプライがついたのです。
 そこで双方の主張を見てみると、どちらの言い分もよくわかる。同時に、ネット論客に足りないのは「相手の視点に立ってみる余裕」と「自らと相手の言葉を補おうとする言語化能力」であることが見えてきました。
 令和の炎上リスクを減らすために必要不可欠な「国語力」の重要性について検討します。
■授業が行われた意味を考える
 私の見解を先に述べるならば、「1/2を1/3が上回る場合を考える」のは、思考力を鍛える教育としては非常に優れているが、算数教育の頭に取り入れるならば、無駄に混乱させる可能性があるから悪手になり得る……といったところ。
 そもそも「1/2を1/3が上回る場合を考える」のは、悪いことではありません。
 これは「1/2」「1/3」を数として捉えるか、割合として捉えるかによりますが、仮に後者として捉えるならば、そのような状況はいくらでも思いつきます。
 例えば、「500mlのペットボトル」「1Lの牛乳パック」を考えましょう。
 単純に1/2と1/3を比べるなら1/2の方が大きいですが、「500mlペットボトルの1/2」と「1L牛乳パックの1/3」なら、明らかに後者の方が多いですよね。
 数には様々な性質がありますし、それらの数を誰がどのような目的で運用しているかどうかによって、それぞれの用いられ方や見方は変わってきます。
 日常生活における運用までを想定するような広範な理解を目的とするのであれば、数としてではなく割合としての理解も必要でしょうし、「割合は絶対数ではなく、元になる数によって大小が柔軟に変化しうる」とわかっておくべきです。
 そして、これをこのような言葉で伝えても、恐らく小学生には難しいでしょうから、実際に大きさの違う2つのモノを持ってきて、視覚的に理解させるのは有効な手段だとも考えられます。
■批判する人たちは「余裕がない」
 一方で、この授業を批判した方々は、恐らく数としての性質を重視していらっしゃるのでしょう。
 それは、数以外の性質を知らなかったからではなく、言外に隠された意味をくみ取ろうとしなかったためのように見えます。
 確かに、もともとの投稿では「1/2と1/3では、どちらが大きいでしょう?」のみが記述されており、これだけでは問題が成り立ちません。
 ただ、これを投稿していらっしゃった方は「授業のテーマとして」と同投稿で補われており、分数を扱う授業を主催する立場にある方が、このような簡単な事実を見落としているとは、どうにも考えにくい。
 となれば「あぁ、これはもとになる数が異なれば、結果として出力される絶対量が異なることを教えたいのだな」と察しが付くはず。
 それにも関わらず、意図してか意図せずか、「1/2と1/3で1/3の方が大きいと教えるのはおかしい」と囲い込んで指摘する。
 あまりにも余裕がない態度のように見えます。
■口を出す前に自分の国語力のなさを憂うべき
 やはり最大限好意的に解釈するならば、日本の算数教育に対して憂いを抱かれる善良な一市民による熱のこもった指摘だったのかもしれませんが、それにしては、大人数で数的な矛盾を指摘するにとどまり、その前提条件にまで目をやっていない視野の狭さには、逆に目を覆いたくなるほど。
 算数教育よりも自らの国語力の無さを憂うべきを、他者の表層的な運用不備をあげつらうに終始している様を見るのは、滑稽さと哀愁が同居するピエロのパントマイムのように見えてしまいます。
 そういえば、藤子・F・不二雄氏の『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』に出てきた句楽兼人も似たようなキャラ付けでした。
 真面目で正義感が強いが、独善的に社会の悪を見定めるしかない視野の狭さで、周りの人間からは日常的に煙たがられてしまう……。
 周囲の人々が何か行動を起こすには、やはり何かの理由がある。
 他人の立場に立ってみて、相手の思考を想像して、なぜそのような発言、ふるまいをしたのかを、立ち止まって考えるべきです。
 受験中心に物事をとらえる人々は、やれ国語だ、やれ算数だとてんやわんやしていますが、本当に必要なのは、イラっと来た時に一息ついて落ち着く余裕と、相手の行動原理を読み解く観察力、相手と交信を試みるコミュニケーション能力なのかもしれません。』

③の記事に関しては、記事の最後の

『教師側は「その採点は子どもの未来のためになるのか?」と自問し、保護者側も「どうすれば子が納得して学べるか」という視点で対話を試みる。
 それぞれが自分の「ポジション」から一歩踏み出し、相手の背景を想像すること。きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、教育の目的が「子どもの成長」であるならば、対立ではなく対話こそが唯一の解決策ではないでしょうか。』

という部分がすべてを表しています。

授業もテストも、「子どもの成長(+教師や親の成長)のため」のものですよね。

④の記事に関しては、筆者の貧困東大生・布施川天馬氏が、授業の目指すところを絶賛した上で、反応した人たちに対して、

『口を出す前に自分の国語力のなさを憂うべき』

と書いていますが、

『先日、ある小学校の先生がSNSで「『1/2と1/3ではどちらが大きいか?』と尋ねた後に、『1/2を1/3が上回る場合』を考える」という授業案を考案されました。』
『確かに、もともとの投稿では「1/2と1/3では、どちらが大きいでしょう?」のみが記述されており、これだけでは問題が成り立ちません。』

とありますから、最初に『1/2と1/3ではどちらが大きいか?』だけを発信したようで、いかにも「数値自体を比べる」かのような表現です。

その後で『1/2を1/3が上回る場合を考える』という、実は「割合を考える問題でした!」と種明かしをするような発信方法は、バズるのを狙った「確信犯」にも見えます。

教育者なら、最初から『1/2を1/3が上回る場合を考えよう』と丁寧に発信すべきでしょう。

みなさんからのお返事を待ちたいと思います。

 

木曜日になりました。

ゴールデンウィークが目の前ですが、読書三昧の休日はいかがでしょうか。

ということで、児童書のベストセラーに関する記事(『Book Bang』、かなり編集・省略しています、すみません)を紹介します。

『「それ、捕まるよ」子どもがやりがちなNG行動を弁護士が解説『それ犯罪かもしれない図鑑』が話題[児童書ベストセラー]
https://news.yahoo.co.jp/articles/daa8d7b0a872bfb9c25f107d44e5d7946a061714
 4月14日トーハンの週間ベストセラーが発表され、児童書第1位は『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が獲得した。第2位は『つかめ! 理科ダマン(11)みんながロボットに夢中! 編』、第3位は『ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』となった。
 3位にランクインした『ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』は子ども向けの法律解説書。「図書館の本、返し忘れてた」「ゲームのIDとパスワード教えてよ」「SNSのアイコンは推しの写真」「ネットに悪口書いちゃお」などなど、子どもが日常でうっかりやってしまいそうな行動が、実は法律違反にあたるかもしれないと解説した一冊。ちょっとしたいたずらや明らかなNG行動を、くすっと笑える親しみやすいイラストと、弁護士監修による解説でわかりやすく紹介。図鑑形式で読みやすく、自然と法律知識を身につけることができる。
 同書は2025年9月の発売後、朝日放送テレビ『おはよう朝日です』、TBS『上田晋也のサンデーQ』など数々のテレビ番組で取り上げられ話題となった。子どもを叱るためではなく、自分を守る知識として読める点が支持されており、大人でさえ知らなかった法律にも言及していることから、親世代にも好評だ。

1位『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』水稀しま[著]青山剛昌[原作]大倉崇裕[脚本](小学館)
2位『つかめ! 理科ダマン(11)みんながロボットに夢中! 編』シン・テフン[作]ナ・スンフン3位『ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』小島洋祐[監修](金の星社)
4位『ナルミヤキャラクターズ キラキラシールブック』(小学館)
5位『まるごとシールブックDX はる! たまごっちコネクション』バンダイ[監修](小学館)
6位『星のカービィ ディスカバリー 流星のスターリーワールド編』高瀬美恵[作]苅野タウ[絵]ぽと[絵](KADOKAWA)
7位『サバイバー!! (12) 始動!  新チームで無人島ミッション!?』あさばみゆき[作]葛西尚[絵](KADOKAWA)
8位『大ピンチずかん3』鈴木のりたけ[作](小学館)
9位『パンどろぼう』柴田ケイコ[作](KADOKAWA)
10位『ポケモン生態図鑑』ポケモン[著]きのしたちひろ[イラスト](小学館)
〈児童書ランキング4月14日トーハン調べ〉』

ご家族で、本屋さんや図書館に出かける休日もいいですね。

なお、お近くの公立図書館に出かける際は、休館日を確認してください。

それでは、お約束通り、『2021年(令和3年)の灘中の国語1日目』をお届けします。

<大問1の問3>
 「リー」という形で終わる外来語を考えます。次の①~⑥の意味を漢字の熟語で表すとどうなりますか。後のア~クから最も適当なものを選びなさい。
①ストーリー    ②エントリー   ③リカバリー
④セオリー     ⑤ミステリー   ⑥カテゴリー
ア:回復   イ:決定   ウ:参加登録  エ:神秘
オ:出入り口 カ:物語   キ:理論    ク:範囲

→「リー」という語尾の括りの外来語問題です。このような括りのパターンは、灘中でも頻出です。それほど難しい外来語はありませんが、選択肢の熟語によっては、「あれ? どんな意味だっけ」と考え込んでしまうものがあるかもしれません。


<大問1の問4>
 次の①~⑥の意味になる言葉を、「腹」という言葉を用いて答えなさい。
①相手にかくさずに本心を打ち明けることのたとえ。
②失敗や不始末などの責任を取って辞任することのたとえ。
③大事のためには、小さな犠牲(ぎせい)を払(はら)うのもやむを得ないというたとえ。
④他人の心中をそれとなしにうかがうことのたとえ。
⑤見たことや聞いたことなどを自分だけの秘密にしておくことのたとえ。
⑥どんな結果になっても受け入れると心をを決めたことのたとえ。

→「腹」という漢字を使った慣用表現の問題です。体の一部を使った表現は頻出ですね。ピンとこなかったものは、今回で覚えてしまいましょう。


<大問1の問5>
 本文中の「専横」の「横」と同じ意味で「横」が用いられている言葉を、次のア~カからすべて選んで答えなさい。
ア:横行   イ:横断   ウ:横転
エ:横暴   オ:横領   カ:縦横

→この「横」は、「自分の思いのままに振る舞う」という意味で使われていますね。となると……。


<大問2>
 次の①~⑦は、動物を季語としてふくむ俳句を春から冬、新年の順に並べたものです。それぞれの「   」に当てはまる動物を後のア~コから選んで答えなさい。ただし、同じものはくり返して使えません。
①直線のあつまりて街「   」来る              津川絵里子(春)
②「   」のすっかり浮(う)いてから泳ぐ          高田正子(夏)
③線香(せんこう)のけむりのような「   」かな       金子敦(夏)
④ぴいと啼(な)く尻声(しりごえ)悲(かな)し夜の「   」 松尾芭蕉(秋)
⑤丘(おか)の上に雲と遊びて「   」肥(こ)ゆる      森田峠(秋)
⑥「   」や大きくなりし夜の山               三橋敏雄(冬)
⑦木屑(きくず)より出て「   」の髭(ひげ)うごく     福田甲子雄(新年)
ア:伊勢海老(いせえび)   イ:牛   ウ:馬   エ:亀(かめ)の子(こ)
オ:水母(くらげ)   カ:鹿(しか)   キ:雀(すずめ)   ク:燕(つばめ)
ケ:泥鰌(どじょう)   コ:むささび

→灘中の頻出パターンの「俳句・短歌問題」です。まず、音の数で分類しましょう。次は「キーワードに敏感になろう」です。①なら、「直線」「街(に)来る」「春」などがキーワードですね。


<大問3>
 次の①~⑤の「   」に入る動作を表す言葉を、ひらがな三字でそれぞれ答えなさい。
①暗がりから聞こえるうなり声に、身の毛も「   」思いがした。
②血気に「   」若者たちが、感情にまかせて起こした事件だ。
③ゲームをしすぎると、勉強に支障を「   」。
④ヒーローとして大切なのは、弱きを助け強きを「   」ことだ。
⑤もうやめようとの思いが脳裏(のうり)を「   」たび、打ち消してきた。

→ひらがなで書かれることが多い「慣用表現」です。どれもよく使われる表現ですが、知らなければ難しいでしょう。今回で、覚えてしまいましょう。


<大問4>
 次の①~③の各組にある□には、ひらがなが一つ入ります。他と違うひらがなが入るものを、それぞれ一つ選びなさい。
①ア:い□わる(意地悪)  イ:そこ□から(底力)  ウ:ち□む(縮む)
 エ:はな□(鼻血)    オ:ま□か(間近)
②ア:うわ□み(上積み)  イ:き□く(築く)  ウ:て□くり(手作り)
 エ:ふみ□き(文月)   オ:りくつ□き(陸続き)
③ア:うすご□り(薄氷)  イ:お□さま(王様)  ウ:すど□り(素通り)
 エ:と□あさ(遠浅)   オ:みやこお□じ(都大路)

→どれも、どこかで見かけたことがありそうな「かなづかい」の問題ですね。低学年のうちに習って、その後はあまり意識していない分野かもしれません。とはいえ、全問正解を目指してください。


<大問5>
 二字の熟語の中には、「消化」(火を消す)、「発熱」(熱を発する)のような組み立てのものがあります。「消化」「発熱」と同じ組み立ての熟語を次のア~コからすべて選びなさい。
ア:運送   イ:恩師   ウ:解放   エ:学者   オ:兄弟
カ:集金   キ:洗顔   ク:全力   ケ:走行   コ:読書

→熟語の組み立てに関する問題です。このパターンも頻出ですね。


<大問6>
 次の①~③の各文には、パソコンで間違(まちが)って変換(へんかん)された言葉が一つずつふくまれています。間違っている言葉をさがし、正しく書き改めなさい。
①新たに指名された総理大臣の初心表明演説が支持できるのか、クラスメイトと授業中に議論した。
②不足の事態に備えて多めに人手を確保していたことが、災害を乗り切ることのできた理由だ。
③初夏の低温や初秋の害虫の異状な発生が要因となって、昨年は西日本で米の生産量が落ち込んだ。

→誤った「同音異義語」を見つけて訂正する問題です。どれも、ニュースで耳にしそうな文ですね。ニュースや天気予報を視聴していて、気になる語句や表現があれば、家族で調べてみましょう。


<大問7>
 次の①~⑧の言葉のたとえとして用いることができる言葉を後のア~ク殻選びなさい。ただし、同じものはくり返して使えません。
①お世辞   ②群集   ③静けさ   ④疲れ
⑤突然(とつぜん)    ⑥変化   ⑦理解    ⑧労働
ア:芋(いも)を洗うよう   イ:手に取るよう   ウ:猫(ねこ)の目のよう
エ:歯が浮(う)くよう    オ:馬車馬のよう   カ:降ってわいたよう
キ:水を打ったよう      ク:綿のよう

→楽しい問題です。慣用的に使われることが多い「形容表現」ですから、とこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。これも覚えておくといいですね。


<大問8>
 次の漢字しりとりを、(条件)に合わせて完成させなさい。
地A→AB→BC→C学→学年→年D→DE→E店→店F→FG→G配→配給→給H→HI→I歩
(条件1)同じ漢字を二回以上用いてはいけません。
(条件2)A~Iの字はすべて四画です。
(条件3)A~Iのそれぞれの字は二回とも同じ読み方です。
(条件4)A~Iの読み方は、次から選びなさい。同じものはくり返して使えません。
     カ、ギュウ、ク、シ、シュウ、シン、スイ、ナイ、ブン
(条件5)示されている字の読み方は、一回目と二回目とが同じ場合も異なっている場合もあります(学、年、店、配、給)。

→最近頻出の「漢字のしりとり・パズル」問題です。条件をしっかり理解して、てきぱきと解きたい問題です。使われる漢字は、難しいものではありません。楽しんで解いてください。


<大問1の問3の解答>
①ストーリー カ:物語   ②エントリー ウ:参加登録
③リカバリー ア:回復   ④セオリー  キ:理論
⑤ミステリー エ:神秘   ⑥カテゴリー ク:範囲

<大問1の問4の解答>
①腹を割る   ②腹を切る   ③背に腹はかえられない
④腹を探る   ⑤腹に収める  ⑥はっらをくくる

<大問1の問5解答>
ア:横行   エ:横暴   オ:横領

<大問2の解答>
①直線のあつまりて街「ク:燕」来る (春)
②「エ:亀の子」のすっかり浮いてから泳ぐ 夏)
③線香のけむりのような「オ:水母」かな (夏)
④ぴいと啼く尻声悲し夜の「カ:鹿」 (秋)
⑤丘の上に雲と遊びて「ウ:馬」肥ゆる (秋)
⑥「コ:むささび」や大きくなりし夜の山 (冬)
⑦木屑より出て「ア:伊勢海老」の髭うごく (新年)

<大問3の解答>
①暗がりから聞こえるうなり声に、身の毛も「よだつ」思いがした。
②血気に「はやる」若者たちが、感情にまかせて起こした事件だ。
③ゲームをしすぎると、勉強に支障を「きたす」。
④ヒーローとして大切なのは、弱きを助け強きを「くじく」ことだ。
⑤もうやめようとの思いが脳裏を「よぎる」たび、打ち消してきた。

<大問4の解答>
①ア:いじわる  イ:そこぢ□から  ウ:ちぢむ
 エ:はなぢ   オ:まぢか
②ア:うわづみ  イ:きずく  ウ:てづくり
 エ:ふみづき  オ:りくつづき
③ア:うすごおり  イ:おうさま  ウ:すどおり
 エ:とおあさ   オ:みやこおおじ

<大問5の解答>
カ:集金   キ:洗顔   コ:読書

<大問6の解答>
①新たに指名された総理大臣の「所信」表明演説が支持できるのか、クラスメイトと授業中に議論した。
②「不測」の事態に備えて多めに人手を確保していたことが、災害を乗り切ることのできた理由だ。
③初夏の低温や初秋の害虫の「異常」な発生が要因となって、昨年は西日本で米の生産量が落ち込んだ。

<大問7の解答>
①お世辞 エ:歯が浮くよう    ②群集 ア:芋を洗うよう
③静けさ キ:水を打ったよう   ④疲れ ク:綿のよう
⑤突然  カ:降ってわいたよう  ⑥変化 ウ:猫の目のよう
⑦理解  イ:手に取るよう    ⑧労働 オ:馬車馬のよう

<大問8の解答>
地「区」→「区」「分」→「分」「化」→「化」学→学年→年「収」→「収」「支」→「支」店
→店「内」→「内」「心」→「心」配→配給→給「水」→「水」「牛」→「牛」歩

ご家族で楽しんでいただければ幸いです。