木曜日になりました。

みなさん、今年のゴールデンウィークは楽しく過ごせましたか。

とはいえ、どんなに楽しくても、お子さんの生活のリズムが戻っていないとしたら、それは基本的に「親の責任」です。

「親の都合や希望を優先させていないか」など、ぜひ親が、謙虚に自分の足元を見つめ直してみてください。

「親の気の緩み」→「子どもの生活の乱れ」というパターンは、思った以上に多いものです。

また、お休みに関しては、次のような『毎日新聞』の記事もありました。

『「6月は地獄」祝日なく悲痛な声 GW後に待ち構える”空白期間”
https://mainichi.jp/articles/20240506/k00/00m/040/186000c
 大型連休が終わりを迎えた。「えっと、次の祝日はいつだっけ」と、うつろな目でカレンダーを眺めた人はお気づきだろう。次の「海の日」(7月の第3月曜日)まで69日間も祝日がないのだ。SNS(ネット交流サービス)上では「6月は地獄」「6月祝日つくれ」など悲痛な投稿が目に付く。実際に新たな祝日制定を求める動きもあるが、実現の可能性はあるのか。
(中略)
■良いことばかりではない?
 では、6月に祝日が誕生する可能性はどれほどあるのだろうか。
 内閣府の担当者は「余暇時間が増える一方、病院が休診となることで困る人もいる。経済も止まる。祝日が増えることが一概に良いとは言えない」と慎重だ。』

ゴールデンウィークや年末年始のように、イベントがギュッと詰まりがちな休暇は、特に注意が必要です。

世の中や親が「休みたい、楽しみたい」と思えば、子どもたちも「休みたい! 楽しみたい!」と思います。

それなのに、子どもの「休みたい、遊びたい」という気持ちに対して、親は少々厳しすぎるように思います。

やはり、子どもに厳しく接する前に、親や大人が「自省・自戒する」必要がありますね。

一方、遅々として進まない能登地方の復旧・復興ですが、次のような「公費解体が進まない」という記事(『NHK』、4月2日付)があちこちにあります。

『能登地方の倒壊家屋 公費解体の申請できないケース相次ぐ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240402/k10014410271000.html
 能登半島地震により倒壊した家屋などの公費での解体をめぐり、特に被害の大きかった能登地方の市や町では、家屋の所有者全員の同意を得られないなどの理由で解体の申請ができないケースが相次いでいることがわかりました。
■全額公費で解体の家屋 約2万2000棟と想定
 能登半島地震で「半壊」と「全壊」となり、全額公費で解体される家屋はおよそ2万2000棟と想定され、国や自治体は今月以降、解体工事を加速させるとしています。
 環境省のまとめでは、先月27日時点で特に被害が大きかった輪島市や珠洲市など能登地方の6つの市と町で行われた公費解体は131件で、住民などから受け付けた解体の申請は4364件となっています。
 NHKが能登地方の6つの市と町を取材したところ、これまでに被災した人から公費解体の申請に関して寄せられた相談は、先月までに少なくとも延べ6200件に上り、いずれの自治体でも家屋の相続に関する相談が一定数を占めていることがわかりました。
■家屋解体には “所有者全員の同意” が必要
 具体的には、家屋の解体は私有財産の処分にあたるため、所有者全員の同意を書面で提出することが求められていますが、相続の際に家屋の名義変更をしておらず相続の権利を持っている親族が複数いて、全員の同意を取ることが難しいなどの理由で申請ができないケースが相次いでいるということです。
 環境省は、相続権を持つ人が多数に上り全員の同意がとれないなどやむをえない場合は「所有権に関する問題が生じても申請者が責任を持って対応する」といった内容の宣誓書を提出することで解体を行えるという考えを示しています。
 しかし、能登地方の6つの市と町では、トラブルを避けるためにいずれも宣誓書での代用はしていないということです。
(中略)
■「復興復旧の遅れにつながる問題 繰り返されている」 
 所有者不明土地の問題に詳しい東京財団政策研究所の吉原祥子研究員は、土地や建物を相続した際の登記は今月1日から義務化されましたが、これまでは任意だったことから亡くなった人の名義のまま何年もたっているケースは多く過去の災害でも復興事業の遅れにつながったといいます。
 吉原さんは「相続人全員を探すことの大変さによって復興や復旧が遅れるということが繰り返されてしまっていると感じている」と指摘しています。
 そして、相続人が多数いるなどしてやむをえない場合、環境省が申請者に問題に責任を持って対応する旨の宣誓書で解体を行えるという考えを示していることを踏まえ「宣誓書による手続きの迅速化は重要で、こういった思い切った政策を国が出しているので、現場の市町村が安心して使っていけるようなもう一歩踏み込んだ具体的な実務上の支援が必要だ。また、相続人の同意が必要なのであれば、被災者に寄り添ったサポートを継続的に行っていく体制が、被災者の財産を守るだけでなく迅速な復興のためにも必要だ」と指摘しています。
 そのうえで、今月1日から相続した土地や建物の登記が義務づけられたことについて「いま被災地で起きている問題は、日本全国どこでも今後起きうる問題だと思う。私たち一人ひとりが、住んでいる家や実家などの登記がどうなっているのかを確認し、相続登記を進めることが大事だ」と話していました。』

少々古い記事ですが、いかがでしょうか。

国や自治体の対応の遅さばかりが目立ちます。

解体が終了したのは、想定の1%以下という記事(『朝日新聞デジタル』)もありました。

『能登半島地震4カ月 解体終了は想定の1%以下、建物の未登記が壁に』
https://digital.asahi.com/articles/ASS4Z454NS4ZPTIL00KM.html

地震が起こって4か月以上経った今、岸田首相は、いったい何をみているのでしょうか。

さて、以前のメルマガで『プレジデントオンライン』の記事、

『「ノートを作るのをやめたら成績が伸びた」異色のキャリアを持つ東大教授が学生時代"実際にやっていた勉強法"』
https://president.jp/articles/-/79279

を紹介しましたが、「ノート」に関連して、次のような記事もありました。

①も②も『プレジデントオンライン』の記事(編集しています、すみません)です。

①『なぜ学年ビリで不登校だった私は現役で東大に合格できたのか…短期間で成績が急上昇した魔法のノート術 大事なのは自分に合う勉強法を見つけること
https://president.jp/articles/-/79468
 どうすれば成績は上がるのか。サイエンスライターの竹内薫さんは「最初にやるべきは、自分にあう勉強法を探すことだ。それをみつけたことで私の成績は短期間で学年ビリからトップになった」という――。(第1回)
※本稿は、竹内薫『東大卒エリートの広く深い学び方』(かんき出版)の一部を抜粋したものです。
(中略)
 やっとビリから脱出したものの、中学校に入るくらいまでは成績がよかったというわけではありません。どんなに必死で勉強しても、クラスで真ん中くらいの成績を取るのがやっとでした。
 私が中学1年生だったあるとき、だったと思います。そんな私を見かねてなのか、当時小学校の教師をしていた伯母が学習教材を2冊買ってくれました。たしか『自由自在』という参考書と、いまはもうないかもしれませんが『トレーニングペーパー』というドリルです。
 特にトレーニングペーパーは、イラストも多くて楽しく勉強できるものでした。それからは、もらった参考書とトレーニングペーパーを使って、主に算数と国語の予習と復習をするようになりました。
 しばらくして予習と復習の習慣が身についた頃、勉強中にふと気づいたことがあります。私は視覚的な勉強が苦手なのではないか……と。
■自分にあった勉強の方法
 勉強の方法によって、理解力や記憶力に差が出ることがありますが、私の場合は、音を耳で聞いたほうが覚えやすい聴覚優位タイプでした。
 ひたすら予習と復習を繰り返し、さらに自分に合う勉強法に気づいて暗記に活用したりして学習するうち、私の成績は徐々に上がっていきました。そして中学2年生になったとき、成績で学年トップになったのです。
■万人に共通する正解はない
 まず理解しておいてほしいのは、勉強法は人それぞれであって、万人に共通する正解はないということです。自分に合う勉強法を探す秘訣は、まわりの意見に流されず、あくまで「自分に合う勉強法を見つけよう」という気持ちを持つことだと思います。
 「勉強が苦手」「勉強が嫌い」という人は、おそらく親や先生などまわりから言われて勉強しているのではないでしょうか。そのような受け身の姿勢ではなく、自分に合う勉強法を探り、工夫しながら見つけるのが理想。試行錯誤を重ねてこそ、自分に合う勉強法が見えてくるものです。
■困ったときの伯母頼み
 まずはいろいろと試してみることが大切です。
 私の場合は、先生が板書した文字を見ながら理解するより、自分のペースで知識を得ていくタイプなのだと気づきました。この勉強法が自分に合うと気づいてからは、面白いほど成績が伸びていきました。自分に合う方法で勉強すると学ぶことが楽しくなっていき、難なく継続できるようになって、成績が上がっていったのです。
 もう1つ、伝えておきたいことがあります。伯母が、「ノートの取り方」についての参考書を買ってくれたのです。本のタイトルはもう忘れてしまったのですが、勉強時のノートの取り方について詳しく解説していました。伯母はきっと、私のノートの取り方を見て、「あらあら、こんなぐちゃぐちゃにノートを取って……。これはダメだ!」とでも思ったのでしょう。
■確実に記憶に残るノート術
 私はその本を読んで、「ああそうか、みんなはこうやってきれいにノートを取っているんだ」と初めて気づいたのです。以来、その本を活用して、メモした重要箇所に線を引いたり、覚えようと思ったところに小見出しをつけたりして、整理しながらノートを使うようにしました。
 もう少し付け加えると、授業中は単にノートを取るだけではなく、あらかじめ少しスペースを空けておいてあとからそこに資料を貼ったり、重要なポイントを書き込んだりと、見た目でもわかりやすいノートの取り方をするようにしました。
 こうしたノートの取り方は予習や復習をするときにも役立ちます。あらかじめノートを見やすく整理しておくと、授業のときはその日に教わる内容を事前に予習しているので理解が深まります。
 さらに復習で見返すと、確実に記憶に残るようになりました。授業でいきなり先生が新しい内容を教え始めたとしても、「あれ、そういえばこの内容はノートを整理するときに教科書に書いてあったな」とか、「トレーニングペーパーのあそこにあったな」という感じで、記憶を呼び起こしながら関連づけをして授業を受けられるようになりました。
 復習をするときは、あらかじめ用意したノートの余白部分に授業で習った重要なポイントを記入しておき、テスト前も余裕を持って勉強できる習慣が身につきました。
 自分に合う勉強法を見つけられた私は、2度のビリを体験したにもかかわらず、当時、難関校として知られていた筑波大学附属高校と開成高校に合格することができたのです。』

②『「書き写し」や「蛍光マーカー」には意味がなかった…最新科学でわかった「昔ながらの勉強法」の本当の効果 「勉強したつもり」にはなれるけれど…』
https://president.jp/articles/-/79951
 学習を効率よく進めるにはどうすればいいのか。アメリカの医師国家試験にトップ1%の成績で合格した米国内科専門医の安川康介さんは、「繰り返し読む、ノートに書き写す、蛍光マーカーで線を引くといった学習法は、いずれも効果は低い。効率を高めるには、科学的根拠に基づく勉強をしたほうがいい」という――。
※本稿は安川康介『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■科学的に効果が高くない勉強法1 繰り返し読む(再読)
 教科書や本を繰り返し読むという勉強法は、最も一般的な勉強法の1つだと言えますが、再読は、効果の高い学習方法と言えるのでしょうか。
 結論から言うと、「ただ繰り返し読むこと」は、効果が低いことがわかっています。
■わかった気になってしまう「流暢性の錯覚」
 普通の再読に、学習効果があまりないと考えられる理由として、同じ文章を2回目に読む時のほうが文章に慣れすらすら読めて「わかった気になってしまう」こと、さらに理解を深めたり、覚えたりするといった「深い情報処理が新しく行われにくい」ことが考えられます。
 このような、表面的に情報が処理しやすくなったことで、実際には内容を記憶し深く理解していないにもかかわらず、覚えた気になってしまう、理解した気になってしまう心理的な現象は、「流暢性の錯覚(幻想)」と呼ばれています。
■積極的に脳に負荷をかけることが大事
 効果的な勉強にとって大切なのは、ある程度積極的に自分の脳に負荷をかけることだとわかっています。学習の分野では、「望ましい困難」と呼ばれています。
■「今ある科学的根拠に基づき、再読の有用性は低いと評価する」
 もちろん、何かを「読む」という場合に、頭の中でどのように情報が処理されているのかは、人によって異なります。あとで紹介する「精緻的質問」や「自己説明」など、脳により負荷がかかる、記憶への定着や理解力を高める作業を再読に組み入れている人は、その効果も違ってくるでしょう。

■科学的に効果が高くない勉強法2 ノートに書き写す・まとめる
 再読の次に取り上げたい、あまり効果の高くない勉強法は「教科書や参考書の文章をノートにただ書き写す・まとめること」です。「勉強した気」になってしまう行為です。
 書かれた文章をそのまま書き写す作業は、文章を記憶したり理解したりしなくてもできるうえ、脳で負荷のかかる処理がほとんど行われないため、学習効果が低いと考えられます。
 それでは、自分の言葉でまとめたときの学習効果はどうでしょうか。読んだ文章を自分の頭の中で処理して言い換える、まとめることには、一定の効果があるとする研究報告が複数あります。
 しかし、注意しなければいけないのは、何かを「要約」するときの方法と、その質です。どれくらいの基礎知識があって、どこの部分を重要と判断し、どれくらいの量の情報を、どれくらいの文章にまとめるのかなど、要約する能力と、要約した情報の質には、かなりの個人差があります。
 要約をうまくできるようになるための特別な訓練を行うと学習効果が高まる、という報告もありますが、多くの人がそうした特別な訓練を受けているわけではありません。さらに、後述するいくつかの学習法と比べても、要約の学習効果が低いことが報告されています。
■「今ある科学的根拠に基づき、要約の有用性は低いと評価する」
 要約するのがうまい学習者にとっては、効果的な学習方法になり得るとしつつも、多くの学習者にはきちんと要約する訓練が必要であるとしています。
 授業中などにノートを取ること自体の学習効果についての研究報告によると、効果はあるけれど限定的である、と書かれています。

■科学的に効果が高くない勉強法3 ハイライトや下線を引く
 「ハイライトすることや下線を引くこと」も、あまり効果のない学習方法です。色とりどりの蛍光ペンを使って単語や文章をハイライトすると、なんとなく勉強した気になります。けれども残念ながら、これにはあまり効果がありません。
 推論問題については下線を引きながら読み、それを見直してから試験を受けた学生たちが、点数が低いという結果でした。もしかしたら、下線が引いてあるところだけに気が向き、全体の内容を関連づけて理解することが阻害されてしまった可能性があります。
 ハイライトや下線を引くという勉強法は、文章を要約することと同様に、個人差があると言われています。つまり、強調する場所を選ぶのがうまい学習者もいれば、そうでない学習者もいて、そのハイライトした教材をどのように活用するのかも人によって違ってくるのではないかということです。
■「今ある科学的根拠に基づき、ハイライトや線を引くことは有用性が低いと評価する」
 これまで検証された結果から、ハイライトは成績向上にほとんど効果がない。ハイライトをより効果的に行う知識を学習者が持っている場合や、文章が難しい場合には役立つかもしれないが、推論を必要とする、より高度な課題では、かえってパフォーマンスを低下させる可能性がある。
■使うなら効果の高い学習法と併用で
 このようにかなり低い評価となっているハイライトと下線ですが、それほど手間がかからないので、あとで覚え直すところ、資料として使えそうなところをマークしておくのは悪くないでしょう。
 しかし、再読と同じで、あまり効果がないにもかかわらず「勉強した気になってしまう」ことがある点には注意し、ハイライトや下線を引くだけでなく、「思い出してアウトプットする」といった効果の高い学習法も行う必要があります。』

ネット上にあふれる情報のタイトルをみていると、刺激的なものが多いですよね。

私がメルマガで紹介した記事も、

『ノートを作るのをやめたら成績が伸びた』
『魔法のノート術』
『「書き写し」や「蛍光マーカー」には意味がなかった』

と、タイトルは刺激的で、私も完全に釣られています。

しかしながら、しっかり読んでみると、いずれの記事も、基本的に「自分なりの勉強方法を見つけたいものだ」と、きわめて常識的なものでした。

親子で、「ノートの取り方」「暗記事項の覚え方」などを考える際の一助になれば幸いです。。