早くも1月最後の木曜日になりました。
オミクロン株の感染爆発に関しては、まだピークアウトの兆しもみえず、特に自宅療養(+入院調整中)者の数はとんでもないものとなっています。
このような状況でも、相変わらず「新規感染者数」「病床使用率」などが大きく報じられる一方で、「自宅療養者数」「入院調整者数」が報じられることは少なく、何らかの思惑がが隠されているのかと勘ぐってしまいます。
そんな中、「まん延防止等重点措置」の対象地域は増える一方です(次は『朝日新聞デジタル』の記事)。
『まん延防止、34都道府県に拡大 沖縄など3県は来月20日まで延長
https://digital.asahi.com/articles/ASQ1T6HSXQ1TUTFK00Y.html?iref=comtop_7_02
政府は25日、新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」の対象に、関西圏の2府1県や北海道、福岡など計18道府県を追加することを正式に決めた。期間は27日~2月20日。重点措置の適用は全国の7割超となる34都道府県に拡大する。
また、今月末が期限の沖縄など3県も、2月20日まで重点措置を延長する。34都道府県について、医療提供体制への負荷の改善などがみられれば、期間内でも解除するとしている。感染力が強い変異株「オミクロン株」が全国に急拡大し、自治体から重点措置適用の要請が相次いだ。
政府案を諮った専門家による「基本的対処方針分科会」の尾身茂会長は会議後、記者団の取材に対し、「オミクロン株の特徴にあった具体的な対策を詰めないといけない」と指摘した。政府案を了承する前提として、経済の専門家らも入る政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会を開き、有効な検査方法、軽症者や濃厚接触者の扱いなどについて議論することで合意したと明かした。
また尾身氏は、外来診療が逼迫した場合、「40歳未満で基礎疾患がなく、ワクチン2回接種済み」などの重症化リスクが低い人は、自らの検査のみで自宅療養できるようにする政府方針について、専門家の間でも意見にばらつきがあると言及。「なかなか専門家の間でも悩ましい。自宅療養の人へのサポートがこれからの研究課題になる」との認識を示した。』
「重症化リスクが低い人は、自らの検査のみで自宅療養できるようにする」という部分を読んで、みなさんはどうお感じでしょうか。
「自宅療養できる」と聞いて「よかった~」と思えるとしたら、どのような環境の人たちでしょうか。
記事の最後の「自宅療養の人へのサポートがこれからの研究課題になる」という部分も気になります。
「今から研究する」と聞いて、「よかった~」と思えるとしたら、一体どのような人たちでしょうか。
私は、自分が陽性または濃厚接触者になったとき、「自宅放置」されるのだけはどうしても避けたいのですが、、、。
また、この火曜日には次のようなニュース(『朝日新聞デジタル』)で持ちきりでした。
『無免許運転7回の木下元都議、起訴内容認める 初公判
https://digital.asahi.com/articles/ASQ1T3HBDQ1TUTIL00K.html?iref=comtop_7_06
昨年7月の東京都議選の告示期間中などに無免許運転を7回したとして道路交通法違反の罪で在宅起訴された元都議・木下富美子被告(55)の初公判が25日、東京地裁であった。起訴内容について裁判官から「どこか違っているところはありますか」と聞かれた木下元都議は「いえ、ございません」と答え、起訴内容を認めた。
起訴状によると、木下元都議は昨年5月29日から7月2日にかけて計7回、板橋区や新宿区内で乗用車を無免許で運転したとされる。
板橋区選出だった木下元都議は昨年7月の都議選で再選したが、翌日に無免許運転で当て逃げをしていた疑いが発覚した。所属していた「都民ファーストの会」は木下元都議を除名処分とし、都議会は辞職勧告決議を2度可決した。木下元都議は辞職を否定していたが、11月に在宅起訴された直後に辞職を表明。会見では「今後下される司直の判断に従って罪を償いたい」と述べていた。
東京地検は当て逃げの容疑については不起訴処分にしている。』
ワイドショーやニュースでは、まるで「極悪人」であるかのような扱いもあり、コメントをする人たちからは非難轟々の印象でした。
たとえ公人でなくとも、無免許運転も当て逃げも許されることではありませんが、安倍元首相が国会で百回以上も虚偽答弁したことを、メディアは繰り返し厳しく追求したでしょうか。
木下氏に比べて、安倍氏の所業の方が悪辣で、どうみても辞任・辞職に当たる行為だと思いませんか。
前回のメルマガにも書きましたが、安倍長期政権以降、日本は崩れていく一方です。
さて、前回のメルマガで次の(『日刊ゲンダイデジタル』)の記事をお伝えしましたが、
『東大刺傷事件 逮捕の17歳少年が「勉強」と題しつづった卒業文集と意外な家庭環境』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/300082
この事件について、少し考えてみたいと思います。
前回のメルマガに、次のようなお返事をいただいています。
『先日の東大受験会場での事件は日本の抑圧された教育制度と未熟な大人たちの歪んだ子育てが引き起こしたのかもしれません。その子の独特の性質もあるとは思いますが、やはり育ってきた環境は大切です。』
被害にあわれた方々は本当にお気の毒で少しでも早く回復されることを祈っていますが、一方加害者に関しても、「被害者」というべき側面があるのかもしれません。
加害者の通っていた名古屋の東海中学・高校は医学部進学率で日本一といわれていて、実際に素晴らしい学校だと思います。
名古屋出身の私にも、特に医学部合格へのスパルタ教育校だという印象はありませんが、中高一貫の進学校に高校から入学した加害者は、強いプレッシャーを感じていたのかもしれません。
この事件はメディアにとっていかにも「取り上げ易い」もののようですが、ニュースやワイドショーでの取り上げ方はあまりに一面的・表面的な印象です。
上記の木下氏の取り上げ方と同じで、
「突っつき易いところは徹底的に突っつくが、取り扱い注意のものは徹底的にスルーする」
という「腰砕けメディア」の本領発揮です。
巨悪を叩かないジャーナリストに、矜持はないのでしょうね。
ネットフリックスのオリジナルドラマ『新聞記者』の評判がたいへん高いのですが、これもワイドショーはスルーでしょうか。
『イカゲーム』は競うように報じたというのに、、、。
『グローバル化、個性重視、と言うわりにこの教育制度は変わりませんね。海外の教育制度が全て正しいわけではありませんが、インフルエンザ、コロナなどを考えると、今後は一斉に受験会場へ行くよりも、生徒が頑張ってきた結果(成績やエッセイ、ボランティア活動や部活動、趣味、特技など)を各大学へ郵送し、開かれた教育を目指すべきではないでしょうか。そうすることで推薦制度なども廃止できますし、公平とまではなりませんが、バラバラ感のある受験制度が変わっていくと思います。今の受験制度はやりすぎです。』
そうですね、選抜方法にはもっと多様性があっていいと思います。
一芸入試のようなスタイルも、もっと広く採用されるべきでしょう。
自分をアピールする「一芸」の経歴書と小論文、口頭試問などで、受験生の素養を十分判断できると思います。
もちろん高等教育に「学力」は必須ですが、勉強に向かう「真摯な態度」や勉強できる環境への「感謝の気持ち」など、人間として忘れてはいけないものを正しく評価することも必要ですね。
さて、前回のメルマガで国語の先生のブログの記事
『【再掲】いたずらに難しい国語のテストってどうなの?
https://ameblo.jp/maru777supershot/entry-12721640897.html
を紹介させていただきましたが、「国語の読解」について考えてみたいと思います。
『<中学入試>国語の読解は「答え探しの技」で勝つ!』 早瀬律子
という、中学受験の読解の参考書の中で以前から評価の高いものがあります。
この参考書の一部をお借りします。
この参考書には興味深いテクニックがたくさん詰まっていますが、冒頭では、
『 長文読解の学習手順
1 問題文を一読する
◎どのあたりにどんなことが書いてあるのか
→各段落の要点をつかむ
◎段落同士の関連をつかむ
◎「正しく読む」ことを意識して読み始め、文章の「要点」「関連性」を忘れない
2 設問文を読む
◎何を答えるべきなのかを頭に入れる
◎設問の条件を正確に読み取る
3 設問を読んだら、もう一度問題文に戻る
◎1の「要点」「関連」を参考に、「答えの手がかり」を探し出す
4 答え合わせをする
◎自分のミスを消さずに、赤ペン・青ペンを使い分けて余白に書き直す
◎誤り方を見直し分析する
5 ミスをした設問の復習をする
◎「なぜ誤答したのか」の分析
◎「答えの手がかり」探しの確認
6 読解問題を行ったら、その日のうちに問題文を3回読み直す
◎1回目:ゆっくりと黙読しながら「要点」を頭に入れる
◎2回目:「速読」意識を持ってスピードアップ
◎3回目:1回目の半分のスピードを目指す』
という「読解の6つの手順」が整理されています。
たとえば、「1 問題文を一読する」際のテクニックですが、いかがでしょうか。
特に小学校の低学年のうちは、とにかく「反応の良さ」が成績に直結する傾向が強く、そんな子どもたちは、国語にせよ算数にせよ「さっと問題を読んでさっと解く」スタイルに慣れていきます。
このような「成功体験」を積み重ねていくわけですが、学年が上がるにつれて問題の深度が上がって、「さっと読んでさっと解く」とは違った学習姿勢も必要になってきます。
つまり、「じっくり取り組み、丁寧に作業を続ける」スタイルです。
国語の読解では、上記参考書にある通り、どのあたりにどんなことが書いてあるのか、各段落の要点をつかみ、その上で段落同士の関連性を探り、文章全体の「要点」「関連性」を頭に整理していくというスタイルですね。
「軽い成功体験」とは正反対の「腰を据えた成功体験」に移行する訓練をしないと、「反応の良さ」が逆に弱みとなってしまい、親は「こんなはずではなかった」とおろおろするという状況に陥ります。
そんなときこそ、「慌てずじっくり取り組む」という勉強の本質に立ち戻る必要があります。
親は、どんな場合でも「本質を見極める」落ち着きが必要ということです。
今回、「国語の読解」という問題を通して、「じっくり型の学習」に目を向けてみませんか。
なお、上記参考書のテクニックについては、次回以降のメルマガで少しずつ紹介していこうと思います。