光栄から三国志シリーズの新作「三國志8 REMAKE」の発売予定日が10月24日に決定した。
ナンバリングの予定で行けば15作目の筈だが、今作は過去作のリメイクとの事で、そうきたかって感じである。単に気紛れのリメイクなのか?何かの布石なのか?何か意味が在りそうな感じはする。
光栄の三国志シリーズは14作目までプレイしてるんだけど、8の記憶ってかなり希薄で、詰まらなかった想い出の方が強い。どう詰まらないのか説明すると、売りである武将プレイが期待に反して、それほど盛り上がらない。通常では君主プレイが基本で、選んだ君主に成り代わってプレイヤーが国盗りの戦略を練って行く訳なんだけど、武将プレイの最大の欠点はプレイヤーの思う通りの戦略が反映され辛い所で、此処はこうだと意気込んでも主君に反対され、別な戦略を立てられてしまう。
武将プレイの面白い所って、国盗りとは関係の無い所で街中や外の領地をプラプラして、自由を満喫出来たりする。偶然訪れた有名武将と交友を結んだり、店でお土産買って贈り物をしたり。関係が深まれば義兄弟みたいな特殊な関係になれたりもする。だが、武将プレイが楽しめる限界値はあって、自由度と国盗りのバランスが必ずしもマッチしない。武将プレイ故に、絶対的な目的を持たないので次第に飽きが来る。
多くのユーザーが私みたいに感じたかどうかは判らないが、8の失敗と悔しさをリベンジしたのが13作目だった。三国志13も武将プレイシステムを導入した。技術も当然ながら進歩し、武将の追加やイベント、絵的なモノや声優達の真剣な吹き替えの甲斐あって、中々楽しめる作品に仕上がった。14作目は元通りの君主プレイに戻り、さて、15作目はどうなるやらと思っていた時に8のリメイクの御登場となった次第。
このゲームが面白くなるかどうかは、戦闘システムに掛かっている。武将やイベント、自由度を増やした程度では面白くはならない。国盗りシミュレーションである以上、戦闘システムはコアと言っていい程、重要である。プレイヤーが求めるのは癖になり、病み付きになる程のハマるシステムだ。制作陣は、そこの所をどう考えたか?
シリーズのファンなので期待をしたい。
このゲームの見所の一つに、武将達の吹き替えを誰がやるか?と言うのがある。今回、公式サイトで一回目の担当声優陣が公開された。
まず、森川智之が劉備玄徳を担当。この人の個性だと五虎将軍の馬超あたりがハマりそうだが、劉備は意外だった。諸葛亮は子安武人。私的にはアニメ版・ジョジョの奇妙な冒険のディオがハマっていたが、諸葛亮をやらしても違和感は全然無い。インテリ役が得意なんだろうか。
個人的に最もビッグな声優さんだったのは黒田崇矢。黒田崇矢と言えば「龍が如く」の桐生一馬。圧倒的に桐生一馬である。あの堂島の龍が、三国志・最強武将の呂布を担当する。驚くほどマッチして、何故今まで無かったんだろうと思うほど、これほど合うのかと思ってしまった。
当然ながら今回は一回目の公開なので、発売までに二回目、三回目の追加公表があるのだが、董卓や黄巾党の長角、南蛮の孟獲と祝融の夫婦、それぞれ魏、呉、蜀の有名武将達の担当も公開されていくだろう。
光栄の<三国志>と<信長の野望>のシリーズと言えば、定番になっているのがPK版(パワーアップキット)で、無印版から大体、一年後くらいに発売されるのだが、時代の流れもあってか、ユーザーの反応が余り宜しくない様だ。
追加要素で買い直しするのはイイとしても、結局の所、無印版でやっていた事をなぞる様な展開になるので、ワクワク感が乏しいのが否めない。そもそもPK版なんてやってるのは光栄だけだし、他のゲームメーカーも有料ダウンロードの追加要素を入れたバージョンを出す事はあっても、パワーアップ版なんて出さない訳だし、そろそろどうなのかな?とは思う。
今作の三国志8のリメイク版を個人的に深読みすると、もしかしたらPK版から脱却をする為の一つの策とも考えられる。つまり、ナンバリングを出すからPK版を出さなきゃならなくなると言う宿命から逃れる為のリメイクなのかもしれない。光栄自身もPK版に対する限界を感じてるのかもしれない。第一、リメイク版と銘打つ以上、リメイクPKなんて発想は変な訳だから出来ない。
しかしながら、今回のリメイク版が癖になって、三国志のみならず信長の野望までもリメイクに走っていくと「おやおや?」って感じになる訳で、安易にはリメイク連発と言う訳にもいかなくなる。人気作のナンバリングだけに、今後、難しい所だな・・・