「新貴公子」('00)

- ポニーキャニオン
- 新貴公子 DVD-BOX
キム・スンウさんとチェ・ジウさん共演のラブコメディです。大金持ちの世間知らずのお嬢様と貧しい庶民の男の身分違いのラブストーリーという昔からさんざん使い古されたネタであり、しかも実際のストーリーにもこれといったひねりもなにもないので、そこに古めかしさや物足りなさを感じる人もいるようです。でも僕はストレートに安心して観られるところが逆に良かったと思いますし、キム・スンウさんとチェ・ジウさんの魅力で充分に楽しませてもらいました。また「韓国ラブコメ」の定石通りの「笑いの中に涙あり」の展開にも、すっかり作り手側の思うツボにハマって、泣き所では思う存分に泣かせていただきました (^^;;; とにかく僕の大好きな作品の 1つです (^^)v
このドラマ、何が良かったかと言えば、まずチェ・ジウさんには珍しいお嬢様役でしょう。いつも貧しい中でも健気に生きているしっかりもののお嬢さん役が多いですが、実際のチェ・ジウさんはかなり「天然ボケ」系らしく、そんな彼女の素の魅力が活かされていたように思います。もともと背が高くスタイルのいい彼女にはこういったお嬢様役の方が似合うような気がしました。
そして何よりも「庶民の男ヨンナム」を演じるキム・スンウさんの魅力に尽きるのではないでしょうか? 僕が勝手に「韓国ラブコメの帝王」と命名しているキム・スンウさんの持ち味が存分に活かされていて、しかも貧しい庶民の男でありながら、きちっとドレスアップするとサマになるという二重性は、なかなか普通の役者さんには出せない雰囲気だと思います。そしてにじみ出てくる温かくて優しい雰囲気。
一番のお気に入りは、第13話で、勢いで駆け落ちしてしまったスジン (チェ・ジウさん) を思って決意した別れのシーンです。「寒い時 どうすればいいか 覚えてる?」のヨンナムのセリフから始まる一連のシーンは、絶妙のタイミングで流れる音楽もバッチリでしたが、何よりもキム・スンウさんの演技が光っていました。頑張って優しい笑顔を作りながらも目は涙でいっぱい。スジンが心配でたまらないという気持ちが全身から溢れ出ていました。このシーンは今思い出しても泣けます (ToT) 結末が分かり切っているストーリーなのにこんなに切なく泣けるなんてと自分にビックリ (^^;;;
そして最終回、もう会えないと思ったスジンが目の前に表れた瞬間のヨンナムの表情の変化が凄いんです。落胆した表情から、一瞬にして目に涙を浮かべた笑顔に! この間、カメラはずっとキム・スンウさんの顔を映していて、途中でカメラの切替はありません。本当に一瞬にして目が涙で潤むんです。この涙の演技には、かなりうなりました。
とにかくこのドラマは、ストーリーそのものを楽しむというよりは、キム・スンウさんとチェ・ジウさんの魅力を堪能するというつもりで気楽に楽しむのが良い作品だと思います。それにしてもキム・スンウさんは本当に上手いっ!
因みに第1話でスジンのお見合い相手として、アン・ジェウクさんとチョン・ジュノさんがゲスト出演されていたことに皆さん、お気付きになられましたか? (^^)
「その陽射が私に…」('02)
- エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
- その陽射が私に…
リュ・シウォン君が '02年の初頭に主演したドラマです。それまで学生役や業界人役 (つまり私服姿がメインの役) が多かったシウォン君が弁護士という「スーツを着た大人」役を (ほとんど) 初めて演じています。まぁ、スーツとは言っても、シャツもネクタイもエラく派手でしたが (^^;;; そして相手役として、「イブのすべて」の悪女ヨンミ役で有名なキム・ソヨンさんが、イメージを一新して爽やかで明るく前向きに健気に生きる女の子ヨヌ役を好演しています。
このドラマは僕が韓国ドラマにはまり始めて間もない頃 ('05初頭) に観たドラマですが、今時の日本ではありえない「超」がつくほどの「メロメロ」な「メロドラマ」なところや音楽の良さに惹かれたドラマです。「出生の秘密」「腹違いの姉妹」「ドロドロの三角関係」「執拗ないじめ」など、韓国ドラマのエッセンスが満載で、韓国ドラマに見慣れた今観ると、「お腹いっぱいで、もう結構!」と感じるのかも知れませんが、当時は熱心に観ていました。
「その陽射が私に…」は昨年いろいろな地方で放送されたので、既にご覧になった方も多いと思いますが、オリジナル (にほぼ近い形) をご覧になった方は少ないのではないかと思います。テレビ放送されたものはかなりカットが多く、またテレビ局によっては最終回の途中で終わらせてしまって、結末が全く違うように観えてしまうというトンでもないカットをした局もあったようです。また発売・レンタルされている DVD も著作権の問題でカットされたり、BGM が差し替えられているシーンがあります。代表的なところでは、第1話でヨヌがのど自慢大会で歌うシーンや第2話でドンソク (シウォン君) が先輩の店のバンドでドラムをたたくシーンやそのバンドをバックにヨヌが歌うシーンなどがまるごとカットされています。物語の大筋には関係ないのですが、ここで使われている曲が、第8話でセリフに出てくるので、やはりカットは残念です。またもっと残念なのは BGM、特にドンソクの先輩の店のシーンで店内にかかっている曲がほとんど差し替えられていることです。特に第8話の先輩の店でドンソクとヨヌが切なく見つめ合うシーンに、第2話でカットされたヨヌがドンソクのドラムをバックに歌った歌のオリジナルが店内にかかり、思いっきりムードを盛り上げているのですが、それがまったくイメージの違う「すっとこどっこい」な曲がかかり、
ムードぶちこわし!
何とかならなかったんですかねぇ… 僕はネット配信で最初にオリジナルを観ていて、このシーンではかなり泣いたのに、後で DVD で観て愕然としました (@_@)
もし可能であれば、できるだけオリジナルを観ていただきたいです。BGM の違いだけで、受ける印象というのがいかに変わってしまうのかがよく分かります。
ドラマそのものに対する評価ですが、韓国ドラマファン、特に女性の間ではあまり評価は高くないようです。評価が低いのはストーリーそのものに対してというのもありますが、それ以上にシウォン君演じるドンソクが女性視聴者から相当に反感を買ったみたいです。前半は、ヒロインを優しく見守り、ヒロインの窮地にはいつも颯爽と現れて助けてくれる、まさに「白馬に乗った王子様」だったドンソクが、中盤以降ヨヌへの愛を自覚するようになってからは、婚約者とヨヌの 2人の女性に対して「優しすぎて優柔不断」な態度を取るようになってしまい、結果的にその曖昧な態度が女 2人を不幸のどん底に追い込んでしまうという展開に、女性視聴者の反感がドラマ上の悪役ではなく、ドンソクに集中してしまったようです。これは当然と言えば当然かも知れません。男の僕から見てもドンソクがもっと自分の気持ちに素直になって、さっさと婚約者と別れてヨヌを守ってやっていれば、ここまで不幸にはならなかったと思いますから。それに悪役たちは、言動はトンでもなくヒドいんですが、心情的には同情できるところが多かったので、余計に「ドンソクが一番悪い」となってしまったのでしょう。韓国ドラマ好きの女性たちは、「韓ドラ男」に「(完璧な) 白馬に乗った王子様」を求める傾向がありますからね。
でも同じ男として、ドンソクの「優柔不断さ」は理解できるんです。これまでさんざん世話になって来た婚約者を切れない気持ち。元々愛していた訳ではなかったとは言え、優し過ぎるドンソクには一途に自分を愛してくれる婚約者を一方的に捨てるなんてことは、簡単にできるものではないと思うんですね。こういった「優しすぎて優柔不断」という役はシウォン君、上手いですねぇ。本当にそういう人に見えちゃいますから (^^;;;
結局のところ、このドラマを好きになれるか否かは、すべてドンソクに同情できるか否かで分かれてくるのだと思います。シウォン君ファンの女性には結構、ドンソクは人気があるみたいですけどね。
こういった「メロメロのメロドラマ」も僕は面白かったのですが、それよりも何よりも僕にとってこのドラマで最もはまったのは、チョン・ジュペさんによる挿入歌「どうしてなの?」です。主題歌も同じチョン・ジュペさんですが、こちらが明るく爽やかでまさにヨヌのイメージそのものの曲なのに対して、「どうしてなの?」はヨヌの切ない女心を歌った曲で、中盤以降は、「ここぞ!」というシーンで必ずかかるんですね。とにかくこの曲が僕のツボにばっちりはまってしまって、何てこともないシーンでも、この曲がかかるたびに「号泣」していましたから (^^;;;
- TVサントラ, チョン・ジュベ, リュ・シウォン
- その陽射しが私に・・・オリジナルサウンドトラック(CCCD)
最終回はバタバタと話をまとめてしまって、「あれっ? もうおしまい?」みたいな感じで、ドラマの内容自体には若干の不満がありますが、韓国ドラマとしては比較的後味もよく、僕は結構好きなドラマです。
- 佐野 晶, キム イニョン
- その陽射が私に…〈上〉
- 佐野 晶, キム イニョン
- その陽射が私に…〈下〉
「ローズマリー」('03)
- ビデオメーカー
- ローズマリーDVD-BOX 1
キム・スンウさんの温かくて明るい雰囲気が好きで、出演しているドラマや映画は、(さほど数は多くありませんが) 何本か観ています。特に彼のラブコメディが好きなのですが、今回は敢えてラブコメディではなく、シリアスなドラマ「ローズマリー」(2003年 KBS) を紹介します。
このドラマは多くの地上波ローカル局で放送されたので、視聴済みの方も多いと思います。また、ある幸せな家族の専業主婦が突然ガンを宣告されることから始まるドラマで、その身近でリアルなストーリーから、ヒロインと同じ主婦を中心に高い評価を得ているドラマです。
いわゆる「難病もの」ではあるのですが、「泣かせよう」とか「感動させよう」という大仰なセリフや演出、演技は全くなく、淡々と主人公の家族とその周りの人々の生活を追って行く作りになっているのが、逆に感動を呼ぶ、そんなドラマです。
主人公ジョンヨン (ユ・ホジョンさん) が残される家族を想って取る様々な言動に、若干「?」と感じることもありましたが、それはむしろ「では、あなたならどうしますか?」という問いかけでもあったように思われます。
また、並行して描かれる夫ヨンド (キム・スンウさん) の部下ギョンス (ペ・ドゥナさん) のエピソードも心にしみました。幼い頃からアル中の父親に暴力を受けて来たために、家族の温かさを知らず、男性に対しても強い不信感を抱いているギョンスが、妻と子供を心から愛するヨンドの姿を見て心が揺さぶられる様子が丁寧に描かれ、特にギョンスが初めて「家族の温かさ」を知るエピソードは今思い出しても涙が出ます。
更にギョンスの幼なじみの「チャラ男」でありながら、実は一途にギョンスを愛するジュノ (ヨン・ジョンフンさん) の優しさも印象的でした。
重いテーマを扱ったドラマですが、前向きに生きて行こうと思わせる明るく爽やかな終わり方に救いがあったことがとても良かったと思います。夫婦愛、家族愛そして人の優しさを改めて深く感じさせるドラマでした。
実は今でも主題歌がかかると条件反射的に涙が出ます (^^;;; 曲調はとても爽やかなのですが、歌詞があまりにドラマの内容にぴったりなので (ToT)
リュ・シウォンの街 (?) 訪問記
今日は午後から仕事の打ち合わせで赤阪に。以前から付き合いのある会社での打ち合わせなのですが、オフィスを移転してから初めての訪問だったので、事前に地図を確認していたところ、あることに気が付いたのです。その場所はリュ・シウォン君のお店 KPR (Korean Prince Ryusiwon) の目と鼻の先なんです!!
実は 1年ほど前、ちょっとした用事があって、この近所を歩いていたときに道路の反対側にある KPR をたまたま見付けたんです。そのときの印象は
「あれがシウォン君のお店かぁ。それにしても派手だなぁ」
でした (^^;;;
六本木とは言ってもこの界隈は地味な街で、都心ならどこにでもあるような風景。そんな中に小さいビルとは言え、白地にオレンジ、窓にはシウォン君の巨大ポスターというのはかなり浮いています (^^;;;
とにかくそのときには用事があったので、道路の反対側から眺めただけで通り過ぎてしまいましたが、機会があったら「話の種」に一度は行ってみようと思っていたのです。
今日の打ち合わせは 1時間程度で終わるし、その後に用事がある訳でもないので、打ち合わせが終わったら、寄ってみようと、ちょっと意気込んで家を出ました。
昼飯を食べる必要もあったので打ち合わせの時間の 1時間前に赤坂に到着。目的の会社の近所を、昼飯を食べる場所を探してブラブラ歩いていると、目の前に KPR の看板が! やはり浮いています (^^;;; ちょっと立ち止まって店内を覗いてみると、おしゃれに着飾ったマダムたちが楽しそうに買い物中♪ しかし今は昼飯を食べる場所を探すことが目的なので、さっさと歩き始めると、数歩歩いたところで右脇にのびる細道が。そしてそこには 2軒の韓国料理屋が並んでいたのです。
コムタンが来るのを待つ間、店内を見渡してみると、白地にオレンジの文字で「Ryu Siwon」と書かれた袋を持ったマダムたちを発見。KPR での買い物の帰りのようです。KPR で買い物をするともらえるというシウォン君の生写真をそれはそれは幸せそうに見つめながら会話を楽しむマダムたちの様子が、なんだか微笑ましく思えました。まさに「乙女」って感じ。因に、まさに「マダム」といった感じの上品な女性たちでした。
そうこうしているうちにコムタン登場。まずはスプーンで一口。
? …味が… しない?!
気を取り直してもう 1口。
やっぱり味がないっ!
これは一体どういうこっちゃ、と思いながらも、周りに並べられた多数の総菜を見て、これは総菜と一緒に食べるものだと理解。まずは陶器の器に入れられた白飯をコムタンに入れて混ぜ、後は箸で総菜を、そしてスプーンでコムタンに入れた白飯を食べるという動作を繰り返しました。食べて行くうちに何となく納得。総菜が濃いめの味付けなので、これはこれでバランスが合っているんです。最初の印象に比べると最後はかなりおいしく頂けました。夏のスタミナ料理だそうですので、何だか精がついた気分です♪
KPR の前にやってきて改めて店の外観を眺めると「間口の狭い店だなぁ」とか「街の風景から浮いているなぁ」と感じつつも、こぎれいなので印象は悪くありません。店内をちらっと覗くとお客さんはいない様子。女性店員さん一人が何か書類に書き込んでいます。これなら人目を気にせず入れそう、と足を一歩踏み出した、その時です。
大勢のシウォン君がこっちを見てるっ! (汗)
厳密に言うと「こっち」を見ている訳ではないのですが (苦笑)、店内は無数のシウォン君の写真 (と写真がついている賞品) が並べられ、「360度全方位リュ・シウォン」状態な訳です。シウォン君の店なんだから当然なのですが、とにかく猛烈に恥ずかしくなっちゃったんです。だって誰か (この場合はシウォン君) に全ての方向から見られているような気分になるわけですよ。そりゃあ、恥ずかしくて落ち着かないでしょう! (^^;;;
「シウォン君ラブ♪」の女性ファンにとっては最高に幸せな空間でしょうけれど、そうでない、特に男性の場合は、とにかく恥ずかしいし、落ち着かないと思うんですよね。KPR の男性店員さんは慣れているから大丈夫でしょうけれど、最初のうちは落ち着かなかったんじゃないかなぁ。
というわけで結局、僕は店に一歩も入ることなく (扉にすら触れないまま)、家に帰ってしまいました (^^;;;
まぁ、僕はもう行きたいとは思わないと思いますけど (^^;;;
KPR のサイトへは↓からどうぞ

実は 1年ほど前、ちょっとした用事があって、この近所を歩いていたときに道路の反対側にある KPR をたまたま見付けたんです。そのときの印象は
「あれがシウォン君のお店かぁ。それにしても派手だなぁ」
でした (^^;;;
六本木とは言ってもこの界隈は地味な街で、都心ならどこにでもあるような風景。そんな中に小さいビルとは言え、白地にオレンジ、窓にはシウォン君の巨大ポスターというのはかなり浮いています (^^;;;
とにかくそのときには用事があったので、道路の反対側から眺めただけで通り過ぎてしまいましたが、機会があったら「話の種」に一度は行ってみようと思っていたのです。
今日の打ち合わせは 1時間程度で終わるし、その後に用事がある訳でもないので、打ち合わせが終わったら、寄ってみようと、ちょっと意気込んで家を出ました。
昼飯を食べる必要もあったので打ち合わせの時間の 1時間前に赤坂に到着。目的の会社の近所を、昼飯を食べる場所を探してブラブラ歩いていると、目の前に KPR の看板が! やはり浮いています (^^;;; ちょっと立ち止まって店内を覗いてみると、おしゃれに着飾ったマダムたちが楽しそうに買い物中♪ しかし今は昼飯を食べる場所を探すことが目的なので、さっさと歩き始めると、数歩歩いたところで右脇にのびる細道が。そしてそこには 2軒の韓国料理屋が並んでいたのです。
家に帰って調べてみたところ、これは新大久保の「韓国料理 大使館 」の系列店「大使館 六本木店」と「ソウル参鶏湯」でした。何故同じ系列の店が並んでいるのかは分かりません (^^;;;KPR に近いせいか 2軒ともシウォン君のポスターでいっぱい!! この一角だけ、あたかも「リュ・シウォンの街」といった趣です。その雰囲気に若干ひきつつも、韓国料理を食べたい気分だった僕は右側の店「大使館」に入りました。
店内には潤んだ瞳でこちらを見つめるシウォン君のポスターが… (^^;;;本当は冷麺を食べたかったのですが、ランチメニューにはない様子。しかしメニューには「コムタン」の文字が! そう言えば、シウォン君が出演していた「コムタン」というドラマを観て、コムタンを食べてみたいと思ったんだった、ということを思い出し、「コムタン初体験」となりました。
- エプコット
- コムタン
コムタンが来るのを待つ間、店内を見渡してみると、白地にオレンジの文字で「Ryu Siwon」と書かれた袋を持ったマダムたちを発見。KPR での買い物の帰りのようです。KPR で買い物をするともらえるというシウォン君の生写真をそれはそれは幸せそうに見つめながら会話を楽しむマダムたちの様子が、なんだか微笑ましく思えました。まさに「乙女」って感じ。因に、まさに「マダム」といった感じの上品な女性たちでした。
そうこうしているうちにコムタン登場。まずはスプーンで一口。
? …味が… しない?!
気を取り直してもう 1口。
やっぱり味がないっ!
これは一体どういうこっちゃ、と思いながらも、周りに並べられた多数の総菜を見て、これは総菜と一緒に食べるものだと理解。まずは陶器の器に入れられた白飯をコムタンに入れて混ぜ、後は箸で総菜を、そしてスプーンでコムタンに入れた白飯を食べるという動作を繰り返しました。食べて行くうちに何となく納得。総菜が濃いめの味付けなので、これはこれでバランスが合っているんです。最初の印象に比べると最後はかなりおいしく頂けました。夏のスタミナ料理だそうですので、何だか精がついた気分です♪
でも本当にこの食べ方で良かったのだろうか… (爆)食事が終わると、ちょうど打ち合わせの時間。そして予想通り打ち合わせは 1時間で終了したので、当初の予定通り KPR に行くことに。
KPR の前にやってきて改めて店の外観を眺めると「間口の狭い店だなぁ」とか「街の風景から浮いているなぁ」と感じつつも、こぎれいなので印象は悪くありません。店内をちらっと覗くとお客さんはいない様子。女性店員さん一人が何か書類に書き込んでいます。これなら人目を気にせず入れそう、と足を一歩踏み出した、その時です。
大勢のシウォン君がこっちを見てるっ! (汗)
厳密に言うと「こっち」を見ている訳ではないのですが (苦笑)、店内は無数のシウォン君の写真 (と写真がついている賞品) が並べられ、「360度全方位リュ・シウォン」状態な訳です。シウォン君の店なんだから当然なのですが、とにかく猛烈に恥ずかしくなっちゃったんです。だって誰か (この場合はシウォン君) に全ての方向から見られているような気分になるわけですよ。そりゃあ、恥ずかしくて落ち着かないでしょう! (^^;;;
「シウォン君ラブ♪」の女性ファンにとっては最高に幸せな空間でしょうけれど、そうでない、特に男性の場合は、とにかく恥ずかしいし、落ち着かないと思うんですよね。KPR の男性店員さんは慣れているから大丈夫でしょうけれど、最初のうちは落ち着かなかったんじゃないかなぁ。
というわけで結局、僕は店に一歩も入ることなく (扉にすら触れないまま)、家に帰ってしまいました (^^;;;
帰りの六本木一丁目駅に向かう歩道橋で親子連れを見ました。30代と思われるご夫婦にお子様たち。お母さんの手には KPR の袋が… 何だか微笑ましく感じました (^^)今回学習したことは、「KPR にどうしても行きたい男子は女性ファンを同伴すべし」ということです (^^)v
まぁ、僕はもう行きたいとは思わないと思いますけど (^^;;;
KPR のサイトへは↓からどうぞ

「ごめん、愛してる」('04)
- エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
- ごめん、愛してる DVD-BOX 完全版
「バリでの出来事 」「茶母 (チェオクの剣) 」とともに「韓ドラ 3大廃人ドラマ」とされる傑作ドラマの 1つです。このドラマも熱狂的なファンが多いので、内容の詳細についてはネット上に多数存在するレビューサイトをご参照ください。また、本記事には若干のネタばれがありますので、未視聴の方はここから先は読まないでください。
このドラマには思いっきり泣かされました (ToT) 僕のツボにはまる「親子モノ」であるのが最大の理由ですが、とにかく主人公ムヒョク (ソ・ジソブさん) のあまりの哀れさに今思い出しても涙が出てきます… よくもまぁ、こんな悲しい話を思いつくものだと作家を恨んでみたりして (^^;;; 僕にとっては、今まで観て来た映画やドラマの中でも、こんなに悲しい物語はないのではないかと思います。(子供のときに観た「フランダースの犬」以来かも…。) 特に最終回は泣き過ぎて頭が痛くなるくらいでした (^^;;;
ただこれだけ泣かされていながら何故か「廃人」にはならなかったんですね。比較的「廃人」になり易い僕なのに (^^;;; そこで、ドラマを全て観終わってしばらく経った今、その理由を改めて考えてみました。
(1) 結末に衝撃がなかったこと
ムヒョクの死が避けられないことは分かり切っていましたし、ウンチェ (イム・スジョンさん) の行く末もある程度予想通りだったんです。このドラマの作家の作品は「死」で終わるものが多いということを知っていましたからね。
(2) ラブストーリー部分に惹かれなかったこと
ムヒョクとウンチェのラブストーリーは、物語の展開上、必須ではあったと思うのです。しかもウンチェのキャラクターが「天使 = 童女」のように「純粋」でなくてはいけないことも分かりますし、その役柄にイム・スジョンさんもばっちり合っていたと思います。ただ、ウンチェの心理描写が不足していた (表面的?) ために、彼女の言動がどうしても「唐突」なものに見えてしまうシーンが多かったんです。(「唐突」に見えるのは、そもそものウンチェの「思い込みの激しさ」や「気性の激しさ」のせいとも言えますが…。) そのためどうしてもウンチェに感情移入し切れず、結果としてムヒョクが彼女に惹かれる理由も (頭では理解できても) しっくりと心に響かなかったんです。なので、ムヒョクとウンチェの 2人だけのシーンでは妙に冷静にドラマを観ちゃっていました。そもそもウンチェのキャラクター (思い込みが激しすぎて、気性も激しい。しかも若干、白痴気味) が僕の生理に合わなかったというのもありますが…
(3) 母親をはじめとする周りの登場人物の心理描写が少なかったこと
ムヒョクの心理描写はかなり精緻で、また演じるソ・ジソブさんの卓越した演技力で、観ている僕はムヒョクにすっかり感情移入して、ムヒョクとともに泣きました。またムヒョクの姉や甥の描写もなかなか丁寧で、ムヒョクと姉、甥のシーンは、最後には観るだけで条件反射的に涙が出るくらいでした (^^;;; それに対して、肝心の母親については表面的な描写が多く、心の深いところについては視聴者が行間を読んで「補完」するしかないのです。しかし、補完するにしても、その糸口があまりにも少ないため、彼女の言動を理解することが結局最後までできなかったんです。これは痛いです… 他にもユンの心理描写も不足気味で、ユンの出生について本人が語るシーンでは、もっとユンに同情できても良かったはずなのに、そのシーンも完全にムヒョクに持って行かれてしまっていました。ただ、これらの「描写不足」は作り手側の力不足ではなくて、意図的なものではないかと僕は思っています。このドラマは終始一貫して完全に「ムヒョクの悲劇」であり、視聴者は完全にムヒョクの目線でドラマを観るべき。他の登場人物についてはあくまで「ムヒョクから見た人物」として描かれ、ムヒョクにとって分かりにくい人物は視聴者にとっても同じように分かりにくい。こういう意図でこのドラマが作られているように思うのです。良くも悪くも「ジソブの、ジソブによる、ジソブのためのドラマ」なのかも知れません。とにかく「役者ソ・ジソブ」を魅せるドラマでしたから。
いろいろと不満を書き連ねてみましたが、それもこれも結局はこのドラマの完成度がそれなりに高かったからです。ですので「もっと○○だったら僕のツボにはまって、文字通り『廃人』になれたのに」という「無い物ねだりのわがまま」を書いてみたのです。この作品については「絶賛」の声が圧倒的に多いので、それに対して「廃人」になれなかった僕がその理由を自分自身で文字にすることで理解したかったというのもあります。
とにかく観て損はないドラマです。もしカットされたバージョンしかご覧になっていない方は、機会があれば、是非ノーカット版をご覧ください。
またこのドラマは音楽も素晴らしいです。特に中島美嘉さんの「雪の華」の韓国語でのカバーが素晴らしく、「この曲は本当はこのドラマのために作られたのではないか」と錯覚してしまうくらい、ぴったり合っています。今ではイントロを聴くだけで条件反射で涙が… (ToT)
- TVサントラ, パク・ヒョシン, ジョン・ジェウク, J, バダ
- ごめん、愛してる オリジナル・サウンドトラック(DVD付)
「美しき日々」('01)
韓国に興味を持つきっかけになったのが、この「美しき日々」でのリュ・シウォン君の演技だったことは以前の記事に書きました。今回はこの「美しき日々」の感想を書きたいと思います。若干のネタばれもあるので、これから視聴される方はここから先は読まないでください。
イ・ビョンホンさん (というよりも役柄としてのミンチョル) のファンの方は後半がいいとおっしゃる方が多いようですが、僕がこのドラマで好きなのは前半です。確かに前半でのセナ (イ・ジョンヒョンさん) とミンジ (シン・ミナさん) のキャラクターはアクが強すぎて受け入れがたいものがありましたが、それでも僕にとって、このドラマの登場人物のキャラクター設定、物語の背景、キャスティングはかなりツボにはまっているんです。とにかく残念なのは、後半になって単なるミンチョル (イ・ビョンホンさん) とヨンス (チェ・ジウさん) のラブストーリー、しかも「薄っぺらい安易な難病もの」になってしまったことなんです。僕は、このドラマは「ミンチョル」と「ソンジェ」というなさぬ仲の兄弟が運命に翻弄されながら成長し、最後に本来の自分のあるべき姿を見付けて新たに旅立つという「兄弟の成長の物語」であって欲しかったんです。あくまで「ヨンス」との恋愛部分は「味付け」程度にして。もちろん「ラブストーリー大好き」の韓国の視聴者のニーズに合わせるにはこの展開は仕方なかったということは理解できますし、ミンチョルとヨンスが結ばれる結末も悪くはないと思うのです。が、それにしても本来主人公である「ソンジェ」が後半は単なる「横恋慕する恋敵」に成り下がってしまったのは本当に残念。15年間抑圧されて生きて来たソンジェが「本来の姿=ミュージシャン ZERO」として新たな人生を歩き出す姿をもっとしっかり描いて欲しかったですし、そもそもストーリーの柱であるはずの「実の父親の仇である育ての父親」との関係が中途半端な描かれ方のまま終わってしまったために全くすっきりしないのです。他にも前半で思わせぶりに張った伏線がほとんど活かされないまま終わってしまったのは、
「やっつけ仕事で何とか全24話で完結しました」
という印象が拭えず、最後まで観終わった瞬間、「これまで 24話も観てきたのは一体何だったんだ?」という憤りすら感じました。このドラマの脚本家さんは、このドラマが初の長編だったそうですが、そういった「不慣れさ」もあるでしょうし、「視聴率さえ取れれば何でもいい」ということを公言してはばからないイ・ジャンス監督の悪いところが全て出てしまったように思えてなりません。
できることなら同じキャラクター、同じキャストで違うストーリーを作ってもらいたいくらい、素材としてはかなり「僕好み」なんです。返す返すも残念でなりません… 僕に文才があれば、別ストーリーを書きたいくらいです。
「ウェディング」('05)
先日の記事 に書いたように僕が最高傑作と評価する韓国ドラマが「バリでの出来事」('04) であるのに対し、一番「はまった」作品は今回紹介する「ウェディング」です。
「ウェディング」も非常に完成度の高い作品だと僕は思いますが、かなり好みの分かれる作品ではないかと思っています。僕にとっては、脚本、演出、演技、音楽の全てが「ツボ」にはまったのですが、一般的に受け入れられるかはちょっと疑問があるのです。特に韓国ドラマのファンに多い「初恋を貫く純愛」ですとか「(ありえない) ドラマティックなストーリー展開」を期待する方にはまったくもって「退屈」な作品と映るのではないかと思います。そういった要素はほぼ完全に排除されていますからね。また登場人物として、これまた韓国ドラマにありがちな「(明確な) 悪役」が一切おらず、登場人物が皆「善人」ではあるのですが、その反面、メインの 4人それぞれが持っている「身勝手さ」「自己中心さ」と言った「生身の人間としてのリアルさ」に反感を感じる方も多いと思えるのです。また逆にこのリアルさに共感でき、感情移入できた人にはこれ以上「はまるドラマ」はない、とも言えます。要はメインの登場人物 4人のいずれかに感情移入できるか否かで、このドラマの好き、嫌いが分かれるのではないかと思います。
僕がこのドラマに「はまった」理由は、まず主人公スンウ (リュ・シウォンさん) のキャラクター設定でした。それまで数多くの韓国ドラマや映画を見ていて、「韓国の男性は何と恋愛に対して熱いんだろう」と感心する反面、平均的な日本人である (と自分では思っている) 僕には若干、感情移入しづらいというか距離を感じていたんですね。それに対して、スンウは常に沈着冷静で恋愛に対しても奥手で決して気軽に「愛を語る」ということもない。そんなキャラクターがとても新鮮で共感しやすかったんです。「韓国の男にもこういう男がいるんだ」という発見がとにかく嬉しかったですし、ユンス (ミョン・セビンさん) に想いを残しつつ、セナ (チャン・ナラさん) との結婚を決めてしまうあたりの心の動きも「分かるなぁ」と、深く共感しました。
更にこのドラマの魅力は、登場人物の心の動きについて視聴者がいろいろと想像したり、推理したりできる余地を敢えて多く残している点です。細かい伏線、演出、セリフ、登場人物の目線の動き、などから視聴者が登場人物の心の微妙な動きを推理する、そんな「高度な心理推理劇」として楽しむこともできる作りになっているところはとても面白いと思いますし、それ故に韓国でも日本でも「ウェディング麻酔」と呼ばれる熱心なファンを生み、カルト的な人気が出たのだと思います。(でも逆にそうやって深く読み込まないと楽しめないという点を「面倒」だとか「退屈」と感じる方もいるでしょうね…)
そんなわけで韓国 KBS の VOD でも視聴し、韓国版 DVD を買って視聴し、更に地上波 (テレビ東京) 放送でも視聴しているというこの作品。僕にとって観た回数ではダントツ 1番です (^^)v
また 8月末から BS ジャパンで放送される字幕版も視聴するつもりですし、9月に発売される日本版 DVD も購入予定です (^^)v
因みに僕と同様に「ウェディング」にはまってしまった jun41 さんのサイト「ウェディング マニア(韓国ドラマ "Wedding") 」をご覧ください。特に地上波で放送された「カット版」しかご覧になっていない方は是非このサイトで地上波放送でカットされた部分を知っていただきたいです。このドラマは元々カットできる部分がないくらいに繊細な作りになっているんです。「カット版」はすっかり「薄っぺらい」ドラマになってしまって本当に悔しい想いをしましたから…
追加記事
「バリでの出来事」('04)
- エスピーオー
- バリでの出来事 DVD-BOX
韓国にはまるきっかけが俳優リュ・シウォン君だと言っておきながら、最初に紹介する韓国ドラマがシウォン君の出演していないドラマというのも変かも知れませんが、僕が韓国ドラマに限らずこれまで 40年近く生きて来た中で観た様々なドラマや映画の中でも「最高傑作」の 1つだと思っているのが、この「バリでの出来事」です。
このドラマは「韓ドラ 3大廃人ドラマ」の 1つで、熱狂的なファンが多く、レビューもネット上に数多くありますので、細かいストーリーはそちらを参照してください。因みに「韓ドラ 3大廃人ドラマ」とは「茶母 (チェオクの剣) 」「バリでの出来事」「ごめん、愛してる 」の 3作品のことです。僕は全て観て、どの作品も好きですが、一番泣いたのは「ごめん、愛してる」で、文字通り観終わって「廃人」になったのは「バリでの出来事」でした。
僕がこのドラマを「最高傑作」と評価しているポイントは、まず韓国ドラマにありがちな「出生の秘密」「難病」「交通事故」といった要素を一切排除し、韓国社会に未だに根強くある、富裕層と貧民層の対立という社会的なテーマを裏に隠しながら、1人の女を巡る愛憎心理劇としてエンタテインメント性の高い作品に仕上げられている点です。全20話という長時間に渡ってじっくりと登場人物の心の動きを追いかけて行くという連続ドラマの長所を存分に活かしたストーリーテリングのうまさ。複雑に屈折した内面を抱えた登場人物たちの綺麗ごとではない生々しい人間としての魅力。また、いわゆるナレーションや独白が排除されているため、登場人物たちが本当に考えていることは表情や仕草から「行間を読む」しかないのですが、それが様々な解釈の余地を残しているところも、この作品に熱狂的なファンを生んだ理由と言えます。
そして何より「バリでの出来事 (原題: バリで起きたこと)」というタイトルのうまさです。第1話の舞台はバリですが、その後、すぐに舞台はソウルに移ってしまい、バリは出てこなくなります。ですので観ているうちに「バリでの出来事」というタイトルの意味が分からなくなってくるのです。ところが最終回になって、ようやくこのタイトルの本当の意味が分かるのです。うなりました… 「バリでの出来事」という極めて「淡々とした」タイトルが、ドラマを全て観終わった後に薄ら寒く感じるのです。ラストシーンは既に最初に撮影していたそうですので、このドラマは韓国ドラマにありがちな視聴者の意見で結末が変わるということはなかったようです。始めから決められていた衝撃のラスト… それを知った上で改めて始めから観直すとまた違って観えてくる… 奥が深いです。何度も観直すたびに新たな発見がある、そんなドラマです。
主演のハ・ジウォンさん、チョ・インソンさん、ソ・ジソブさんの 3人の演技力と音楽の良さも光っていました。とにかく、脚本、演出、演技、音楽のいずれも欠けることのない、極めて完成度の高い作品です。「韓国ドラマって…」と敬遠されている方にも、この作品だけはお勧めしたいです。ただ、全20話という長さが、ちょっと気軽に観てみるというわけにいかないのが難点ですが…
韓国語って難しい…
前回の記事で「韓国語って簡単でしょ?」って言っておきながら、このタイトル、変ですよね (^^;;;;
でも実際に韓国語を勉強し始めると、改めて外国語をマスターするのは大変なんだなぁ、と思わされます。確かに韓国語は世界中の言語の中で最も日本語に近い言語ですから、片言程度、例えば韓国に観光旅行に行って現地の人と最低限の意思疎通をする程度なら比較的簡単にマスターできると思います。それに韓国のドラマや映画を吹替えも字幕もなしで楽しむことも比較的容易にできるようになるでしょう。しかし、それ以上を目指すとなるとかなり大変です。理由を僕が把握している範囲で挙げてみました。
(1) 正確な発音が難しい
韓国の方に言わせると、韓国語を本当に正確に発音できるのは韓国人だけなのだそうです。それは多少大げさかも知れませんが、確かに、僕の知っている韓国人の中には、自分の名前を韓国人以外の人間が正確に発音できないという理由で韓国以外で仕事をするときには First Name として別名を使っている人がいます。大抵の場合、英語の名前で比較的発音しやすい名前を使うようです。例えば Arnold とか Eric とかですね。
それに韓国人は単一民族意識が強いせいか、韓国語の発音に対して「正確さ」を求める傾向が強いように思います。観光客が片言で話す分には許せても、韓国で暮らしている外国人が片言なのは気になるらしく、いちいち発音を直そうとするらしいんですね。本人は親切心からなのかも知れませんけど、「通じればいいじゃん」という感覚はないみたいです。これって、自国の文化に強いプライドがあるからかも知れませんね。
世界的に見ても極端に少ない数の音しか使わない日本語という言語を使っている日本人にとっては、韓国語に限らず、ほとんど全ての外国語の発音が難しい訳ですが、特に韓国語の場合は母音の数が多いので難しいです。
(2) 敬語表現、呼び方
礼儀を重んじる韓国らしく、自分より 1つでも年上など目上の人に対する言葉遣いには注意しなくてはいけません。また初対面の人であれば、たとえ明らかに年下が相手でも「ため口=반말 (pan mal)」を使ってはいけません。敬語表現そのものについてはまた別の機会に紹介します。
人の呼び方としては、日本語の「○○さん」に当たる「○○씨 (ssi: 氏)」は目上の人に対しては使わない方が良いようです。基本的には肩書きで呼びます。日本なら肩書きだけで充分敬意を表していますが、韓国の場合は、目上の人に対しては更に「~님 (nim: 様)」を付けます。例えば「キム社長」なら「김사장님 (kim sa chang nim: キム社長様)」、「イ先生」なら「이선생님 (i seon seng nim: イ先生様)」、「イム先輩」なら「임선배님 (im seon bae nim: イム先輩様)」になる訳です。「~님 (nim: 様)」を付けないで呼ぶのは目下の人を呼ぶ時だけです。例えば社長が「ソン部長」を呼ぶ時なら単に「송부장 (song bu chang: ソン部長)」となります。
また日本では、上司や同僚などの「身内」について外部の人に話すときには、たとえ上司でも「呼び捨て」にし、また敬語は尊敬語から謙譲語に変えるのが礼儀とされていますが、韓国ではそのような表現は「礼儀知らず」とされてしまうのです。このような場合も、呼び方は常に「肩書き」+「~님」であり、尊敬語を使わなくてはならないのです。(このような話す相手によって変化しない敬語表現を「絶対敬語」と呼び、相手によって変わる敬語表現を「相対敬語」と呼びます。)
上記のような呼び方については慣れれば何とかマスターできるでしょうが、呼び方で何と言っても最も難しいのは親戚関係です。韓国のドラマや映画では、この親戚関係の呼び方だけで、その 2人の人間関係が分かるようになっているのです。
例えば、ある人 A (男女問わず) がある男性 B に向かって「김서방 (kim seo bang)」と呼んだとしましょう。A と B の関係は何でしょう? 実は B は A の娘の夫 (つまり婿) で、且つ B の名字が「김 (kim)」なのです。他にも話し手が男か女かによって呼び方が変わるものがあるなど、とにかく親戚関係については細かいところまで呼び方が決められているらしく、韓国人ですら間違えることがあるそうなので、外国人である我々があまり気にしなくても良いのかも知れません。しかし、呼び方だけで人間関係が分かる、ということは逆に「敢えて細かく人間関係を説明してくれない」可能性があるということなんですね。ここは注意が必要かも知れません。
ということで、一見簡単そうに見える「韓国語」も「極めよう」と思うとやはりその国の文化や風習を学ばないといけないということで、やっぱり大変なんですね (^^)
でも実際に韓国語を勉強し始めると、改めて外国語をマスターするのは大変なんだなぁ、と思わされます。確かに韓国語は世界中の言語の中で最も日本語に近い言語ですから、片言程度、例えば韓国に観光旅行に行って現地の人と最低限の意思疎通をする程度なら比較的簡単にマスターできると思います。それに韓国のドラマや映画を吹替えも字幕もなしで楽しむことも比較的容易にできるようになるでしょう。しかし、それ以上を目指すとなるとかなり大変です。理由を僕が把握している範囲で挙げてみました。
(1) 正確な発音が難しい
韓国の方に言わせると、韓国語を本当に正確に発音できるのは韓国人だけなのだそうです。それは多少大げさかも知れませんが、確かに、僕の知っている韓国人の中には、自分の名前を韓国人以外の人間が正確に発音できないという理由で韓国以外で仕事をするときには First Name として別名を使っている人がいます。大抵の場合、英語の名前で比較的発音しやすい名前を使うようです。例えば Arnold とか Eric とかですね。
それに韓国人は単一民族意識が強いせいか、韓国語の発音に対して「正確さ」を求める傾向が強いように思います。観光客が片言で話す分には許せても、韓国で暮らしている外国人が片言なのは気になるらしく、いちいち発音を直そうとするらしいんですね。本人は親切心からなのかも知れませんけど、「通じればいいじゃん」という感覚はないみたいです。これって、自国の文化に強いプライドがあるからかも知れませんね。
世界的に見ても極端に少ない数の音しか使わない日本語という言語を使っている日本人にとっては、韓国語に限らず、ほとんど全ての外国語の発音が難しい訳ですが、特に韓国語の場合は母音の数が多いので難しいです。
(2) 敬語表現、呼び方
礼儀を重んじる韓国らしく、自分より 1つでも年上など目上の人に対する言葉遣いには注意しなくてはいけません。また初対面の人であれば、たとえ明らかに年下が相手でも「ため口=반말 (pan mal)」を使ってはいけません。敬語表現そのものについてはまた別の機会に紹介します。
人の呼び方としては、日本語の「○○さん」に当たる「○○씨 (ssi: 氏)」は目上の人に対しては使わない方が良いようです。基本的には肩書きで呼びます。日本なら肩書きだけで充分敬意を表していますが、韓国の場合は、目上の人に対しては更に「~님 (nim: 様)」を付けます。例えば「キム社長」なら「김사장님 (kim sa chang nim: キム社長様)」、「イ先生」なら「이선생님 (i seon seng nim: イ先生様)」、「イム先輩」なら「임선배님 (im seon bae nim: イム先輩様)」になる訳です。「~님 (nim: 様)」を付けないで呼ぶのは目下の人を呼ぶ時だけです。例えば社長が「ソン部長」を呼ぶ時なら単に「송부장 (song bu chang: ソン部長)」となります。
また日本では、上司や同僚などの「身内」について外部の人に話すときには、たとえ上司でも「呼び捨て」にし、また敬語は尊敬語から謙譲語に変えるのが礼儀とされていますが、韓国ではそのような表現は「礼儀知らず」とされてしまうのです。このような場合も、呼び方は常に「肩書き」+「~님」であり、尊敬語を使わなくてはならないのです。(このような話す相手によって変化しない敬語表現を「絶対敬語」と呼び、相手によって変わる敬語表現を「相対敬語」と呼びます。)
上記のような呼び方については慣れれば何とかマスターできるでしょうが、呼び方で何と言っても最も難しいのは親戚関係です。韓国のドラマや映画では、この親戚関係の呼び方だけで、その 2人の人間関係が分かるようになっているのです。
例えば、ある人 A (男女問わず) がある男性 B に向かって「김서방 (kim seo bang)」と呼んだとしましょう。A と B の関係は何でしょう? 実は B は A の娘の夫 (つまり婿) で、且つ B の名字が「김 (kim)」なのです。他にも話し手が男か女かによって呼び方が変わるものがあるなど、とにかく親戚関係については細かいところまで呼び方が決められているらしく、韓国人ですら間違えることがあるそうなので、外国人である我々があまり気にしなくても良いのかも知れません。しかし、呼び方だけで人間関係が分かる、ということは逆に「敢えて細かく人間関係を説明してくれない」可能性があるということなんですね。ここは注意が必要かも知れません。
ということで、一見簡単そうに見える「韓国語」も「極めよう」と思うとやはりその国の文化や風習を学ばないといけないということで、やっぱり大変なんですね (^^)
韓国語って面白い
韓国に興味を持っていろいろ勉強して行く中で最も面白いと感じたのが「韓国語」です。多くの人や文化が大陸から朝鮮半島を経由して日本にやってきたという歴史を考えれば、不思議ではないのかも知れませんが、本当にビックリするほど日本語とそっくりなんです。朝鮮半島自体の歴史を振り返ると中国に占領されたり、独立していても属国のような扱いを受けていた時代が長いはずなのに、韓国語の文法は中国語とは全く異なり、日本語とほぼ同じ。語順や敬語表現の存在など挙げればキリがありません。
特に漢字語 (熟語) はほとんど同じで漢字の読み方が違うだけなんです。ドラマや映画によく出てくる単語としては「約束 (약속: yak sok)」「準備 (준비: jun bi)」「新聞 (신문:sin mun)」「電話 (전화: cheon hwa)」「結婚 (결혼: kyeol hon)」などなど。発音も似てますよね。でも日本語の「婚約」が韓国語で「約婚 (약혼: yak hon)」になるといったちょっとした違いがあるのも面白いです。
他にも法律用語や政治用語等にも日本語と同じものがたくさんあります。例えば「裁判所 (재판소: chae pan so)」「告訴 (고소: ko so)」「大統領 (대통령: tae tong ryeong)」「首相 (수상: su sang)」など。
ところで漢字の読み方は、日本では音読み、訓読みのように漢字一文字に対して複数通りの読み方があるのに対して、韓国では漢字一文字につき読み方はほぼ 1通り、多くて 2通りくらいしかないんです。ですから韓国での漢字の読み方を知ってしまえば、後は日本で使っている漢字熟語を韓国語読みすれば大体 OK なんです。ねっ? 簡単 (간단: kan tan) でしょ? (^o^)v
更に日本からそのまま入って来て発音も同じ言葉もあります。「うどん (우동: u dong)」「おでん (오뎅: o deng)」などはその典型ですね。他にも (日本から入って来たのかは分かりませんが)「かばん (가방: ka bang)」なども日本語と全く同じ発音です。
それに日本語でよく使われる「名詞」+「~する」という言い回し、例えば「電話する」のような表現は、韓国語も一緒なんです。韓国語では「名詞」+「~하다 (ha da: ~する)」と表現します。例えば「愛」を意味する「사랑 (sa rang)」という名詞に「~하다 」をつければ、「사랑하다=愛する」になり、また先ほど紹介した漢字語「電話 (전화: cheon hwa)」に「~하다 」をつければ、「전화하다 (cheon hwa ha da)=電話する」になる訳です。後は「하다」の活用さえ覚えてしまえば、かなりいろいろな表現ができるようになりますね。
このように韓国語は日本語にとても似ていて、慣れてくると「日本のどこかの地方の方言?」のように聞こえてきます。他にも興味深い点はいっぱいありますので、それについてはまた別の機会に。
特に漢字語 (熟語) はほとんど同じで漢字の読み方が違うだけなんです。ドラマや映画によく出てくる単語としては「約束 (약속: yak sok)」「準備 (준비: jun bi)」「新聞 (신문:sin mun)」「電話 (전화: cheon hwa)」「結婚 (결혼: kyeol hon)」などなど。発音も似てますよね。でも日本語の「婚約」が韓国語で「約婚 (약혼: yak hon)」になるといったちょっとした違いがあるのも面白いです。
他にも法律用語や政治用語等にも日本語と同じものがたくさんあります。例えば「裁判所 (재판소: chae pan so)」「告訴 (고소: ko so)」「大統領 (대통령: tae tong ryeong)」「首相 (수상: su sang)」など。
ところで漢字の読み方は、日本では音読み、訓読みのように漢字一文字に対して複数通りの読み方があるのに対して、韓国では漢字一文字につき読み方はほぼ 1通り、多くて 2通りくらいしかないんです。ですから韓国での漢字の読み方を知ってしまえば、後は日本で使っている漢字熟語を韓国語読みすれば大体 OK なんです。ねっ? 簡単 (간단: kan tan) でしょ? (^o^)v
更に日本からそのまま入って来て発音も同じ言葉もあります。「うどん (우동: u dong)」「おでん (오뎅: o deng)」などはその典型ですね。他にも (日本から入って来たのかは分かりませんが)「かばん (가방: ka bang)」なども日本語と全く同じ発音です。
それに日本語でよく使われる「名詞」+「~する」という言い回し、例えば「電話する」のような表現は、韓国語も一緒なんです。韓国語では「名詞」+「~하다 (ha da: ~する)」と表現します。例えば「愛」を意味する「사랑 (sa rang)」という名詞に「~하다 」をつければ、「사랑하다=愛する」になり、また先ほど紹介した漢字語「電話 (전화: cheon hwa)」に「~하다 」をつければ、「전화하다 (cheon hwa ha da)=電話する」になる訳です。後は「하다」の活用さえ覚えてしまえば、かなりいろいろな表現ができるようになりますね。
このように韓国語は日本語にとても似ていて、慣れてくると「日本のどこかの地方の方言?」のように聞こえてきます。他にも興味深い点はいっぱいありますので、それについてはまた別の機会に。



