ロスト・キング 500年越しの運命 [Blu-ray]
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中世の実在の英国王リチャード3世の遺骨を500年以上の長い歳月を経て発掘した平凡な主婦の実話を映画化したドラマコメディ映画です。主演はサリー・ホーキンス、共演はスティーヴ・クーガン、ハリー・ロイド、マーク・アディ、リー・イングルビー他。
→ Wikipedia「ロスト・キング 500年越しの運命」
題材が好みなので、それだけで「それなりに」楽しむことはできましたが、ドキュメンタリー映画の方を観るべきだったと激しく後悔しました。
確かに「出来事」としては歴史に残る快挙ですが、「物語」としては大して面白くない話を無理矢理「物語」にしているので、嘘っぽくなってしまっている上、とにかく無駄な話が多いのです。
この「出来事」を「物語」に仕立て上げたくなるのはわかりますが、それならば、もっと違った視点で真摯に描いて欲しかったなぁとしか思えませんでした。
女優シャルロット・ルボンの長編初監督作品で、カナダ・ケベック州の湖畔の避暑地を舞台に、3つ年上の少女に翻弄されながらも惹かれていく思春期の少年の初恋を描いたラブロマンスです。主演はジョゼフ・アンジェル、サラ・モンプチ、共演はモニア・ショクリ、アルトゥール・イグアル、カリン・ゴンティエ=ヒンドマン、アントニー・テリアン、ピエール=リュック・ラフォンテーヌ他。
あらすじだけ読めば、本当によくある青春ラブストーリー。実際、主人公の少年のおとなしいキャラクターにしろ、ヒロインの少女の「奔放で小悪魔的だが憂いのある」キャラクターにしろ、陳腐とも言えるレベル。
が、物語の冒頭から明確に描かれ続ける「死の影」が、爽やかで明るいシーンにも暗い影を落としているし、結末もただただ暗く、後味はお世辞にも良いとは言えません。
こういう青春映画もアリだとは思いますが、繰り返し観たいとは思えない映画でした。
スペインで実際に起きた事件をもとに、スペインの寒村に移り住んできたフランス人の中年夫婦と、彼らをよそ者扱いする地元住民との対立が招いた悲劇を描いたサスペンス映画です。主演はドゥニ・メノーシェ、マリナ・フォイス、共演はルイス・サエラ、ディエゴ・アニード、マリー・コロン他。
一貫して主人公夫婦の視点で描かれていますし、彼らは間違いなく「被害者」ではあるのですが、どう考えても全ての元凶は主人公夫婦の傲慢さや無神経さ。
確かにこの夫婦の考えは間違ってはおらず、理屈としては正しい。
しかし、過疎が進み、貧困に喘ぐ村の現実も、その村から抜け出すこともできず、この村で暮らすしかない村人たちの気持ちも、何も考えずに自分たちの理想を押し付け、村人の神経を逆撫でするような言動を取り続ける主人公の姿には、ただ呆れるしかありませんでした。
とにかく、都会のインテリによるスローライフへの無邪気な憧れに基づく安易な田舎への移住に対する警鐘としてはとてもよくできている映画です。
コロナ禍にWeb会議サービス「zoom」を使うなどして、17カ国の89人が無接触で製作した作品で、亡くなったIT業界の巨人をめぐって何者かにリモート会議へ呼び出された5人の男女を描いたサスペンス映画です。出演はアンソニー・ホプキンス、クリス・ブロシュー、ヴェロニカ・フェレ、TJ・カヤマ、マルティン・ステンマルク他。
何じゃこりゃ?! (@o@)
全く期待せずに観たのですが、予想以上の酷い出来にビックリ。脚本レベルで酷いので、よくもまぁこんな内容でアンソニー・ホプキンスのような名優が出演をOKしたなぁと、そちらの面でも驚きます。
本編よりも、エンドクレジットで流れるメイキング映像の方がはるかに面白く、むしろ本編は無視して、制作の裏側をしっかり見せるドキュメンタリー映画を作った方が良かったんじゃないかと思います。
往年の人気ドラマ「スパイ大作戦」をトム・クルーズ主演で映画化した大ヒットシリーズの第7弾です。共演はヴィング・レイムズ、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴァネッサ・カービー、ヘイリー・アトウェル、イーサイ・モラレス他。
→ Wikipedia「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」
いつもながらハラハラドキドキの連続で2時間を超える長尺を全く飽きずに観ることができました (^^)v
が、シリーズ初の2部作で、その前編とのことですが、2部作にするほどの内容かなぁという疑問も。無駄に複雑にして水増ししているようにしか見えなかったんですよ…。
ま、それでも観ている間が楽しめればそれでOKのシリーズなので、別にいいですけどね (^^)v
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世界有数の観光都市ヴェネチアを訪れたスペイン人の若者グループが殺人鬼に狙われるさまを描いたスリラーホラーです。主演はイングリッド・ガルシア・ヨンソン、共演はシルビア・アロンソ、ゴイセ・ブランコ、ニコラス・イヨロ、アルベルト・バング、エンリコ・ロー・ヴェルソ、コジモ・ファスコ他。
実話から着想を得たそうで、どこまでが実話通りなのかはわかりませんが、アイデアはいいと思います。
若者のグループが旅先で見舞われる恐怖体験というホラー映画の定番プロットを使いつつも、旅先を人里離れたキャンプ地や山荘などではなく、観光都市ヴェネチアにしたり、オーバーツーリズムの問題を絡めたりするのは新鮮。観光都市ならではの、公衆の面前で残酷な殺人事件が起きても大道芸的なショーと思われてしまうあたりにはそれなりに説得力もあります。また、個々には印象的なシーンもあり、映像作品としては観るべきところがあります。
が、ストーリーがあまりに雑。
結末のあっけなさ、テキトーさには怒りすら覚えます。
妹の療養のため、田舎に暮らす祖母のもとに妹とともに預けられた13歳の姉が、祖母を伝承に描かれた魔女ではないかと疑うようになるさまを描いたホラースリラーです。主演はオフェリア・メディナ、パオラ・ミゲル、共演はサマンタ・カスティージョ、アラップ・ベトケ、イバナ・ソフィア・フェロ、パロマ・アルバマル他。
村に伝わる伝説との絡め方は悪くないし、因果応報な結末もいいんだけれど、ちょっと物足りない。もったいぶった演出の割に、最終的に話としてはあまりにシンプルで肩透かし。
この手のホラー映画を観過ぎているせいだと思いますが、ここまでもったいぶった見せ方をしているなら、もう一捻り欲しかったなぁと思ってしまうのです。
深い森の奥に隠遁する老人の住む小屋に、道に迷ってやってきた青年の運命を描いたサイコスリラーです。主演はスティーヴン・ラング、マーク・センター、共演はパッチ・ダラー、リアナ・ライト=マーク。
オチは好み。
なので観終わった後にはそれなりに満足感があったのですが、そのオチに至るまでがあまりに退屈…。
2人芝居は生の舞台劇なら鑑賞に耐えますが(ただし、役者が達者であれば)映像作品の場合は相当に工夫しないと厳しく、この映画もダラダラと間延び感、水増し感でいっぱい。もちろん、映像作品として飽きさせないように工夫しているのはわかるのですが、充分に成功しているとは言えず…。
トータルで30分くらいの短編にしていれば不条理劇として傑作にもなり得たと思えるだけに本当に残念。
1980年代のパリを舞台に、苦難を乗り越えて懸命に生きるシングルマザーを描いたドラマ映画です。主演はシャルロット・ゲンズブール、共演はエマニュエル・ベアール、キト・レイヨン=リシュテル、ノエ・アビタ、メーガン・ノータム他。
専業主婦で外で働いた経験がほとんどないと言いながら、良い仕事にあっさり就くことができたり、生活が厳しいと言いながら、出て行った元夫が残したアパートの部屋が豪華で洒落ていたり、老父が金銭的に援助してくれたり、思春期の子供たちは反抗的と言いながら、大して反抗的ではなかったり、とにかく「シングルマザーの苦難なんてどこにあるの?」という主人公の「優雅なシングルマザーライフ」にはもやもやした気分に。
描きたいのは「シングルマザーの苦難」ではなく、か弱い専業主婦だった女性の精神的な自立や成長なんでしょうし、その点では悪くないと思いますけど。
シャルロット・ゲンズブールは10代でのデビュー当時の作品からかなりの本数を観ているものの、容姿が苦手なこともあって、あまり良いイメージがなく、この作品も全く期待しないで観たのですが、予想よりは「普通に」観ることができました。でも、きっとすぐに内容は忘れちゃいそうな感じ (^^;;;