Marc のぷーたろー日記 -53ページ目

「コカイン・ベア」('23)

 

1985年に米国ジョージア州で野生のクマがコカインを過剰摂取してしまった実話をもとにしたアニマルパニックコメディです。出演はケリー・ラッセル、オールデン・エアエンライク、レイ・リオッタ、オシェア・ジャクソン・ジュニア、クリスチャン・コンヴェリー、ブルックリン・プリンス他。

 

Wikipedia「コカイン・ベア」

 

いかにもB級映画っぽい題材なのにもかかわらず、無駄に豪華なキャストで、ブラックコメディとしてもよくできてる (^^)v

 

でも、日本では近年、野生のクマによる人的被害が多発しているので、笑うに笑えないものがありましたけどね (^^;;;

 

それにしても、オールデン・エアエンライクも父親役をやるような年になったんだなぁ(しみじみ)。

「THE LAWYER 〜復讐の天秤〜」('18-'20)

 

 

幼いころに両親を殺された敏腕弁護士の兄と刑事の妹が両親の死の真相に迫る姿を描いた北欧クライムサスペンスの第1、第2シーズン全18話です。主演はアレクサンダー・カリム、マリン・ブスカ、共演はトマス・ボー・ラーセン、ニコライ・コペルニクス、リーヴ・ミョーネス、ヨハネス・ラッセン、ヘニング・ヴァーリン・ヤコブセン、モーテン・スアバレ、エレン・ヒリングスー、モリー・ブリキスト・エゲリンド、トーマス・W・ガブリエルソン、マリー・エスケハヴ他。

 

ドラマとしては充分に面白かったんですけど、最後の最後で微妙な生煮え感。

 

確かに真相は明らかになったし、決着がついたと言えばついているのだけれど、全ての点で雑なまとめ方なので全然すっきりしない…。

 

まさか第3シーズンもあることを想定しての終わらせ方なのか? と邪推してしまうほど。

 

そこに至るまでが面白かっただけにちょっと残念。

「ブルービートル」('23)

 

異星人の技術によるアーマースーツの共生宿主に選ばれた青年を描いた、DCコミックス原作のスーパーヒーローアクションです。主演はショロ・マリデュエニャ、共演はブルーナ・マルケジーニ、アドリアナ・バラーサ、ダミアン・アルカザール、ラオール・マックス・トゥルヒージョ、スーザン・サランドン、ジョージ・ロペス他。

 

Wikipedia「ブルービートル (映画)」

 

親子3代の家族が活躍するとか、中でもおばあちゃんが大活躍するとか、アメコミ原作のスーパーヒーローものとしては新鮮味もあって楽しめはしました。

 

が、DCにしろマーベルにしろ、アメコミ原作のスーパーヒーローものには食傷気味なので、イマイチ乗り切れず…。

 

観るべき時を間違えた感じ。

「TATTOO<刺青>あり」('82)

 

高橋伴明監督初の一般映画作品で、1979年に起きた三菱銀行人質・殺人事件をもとに、犯人が事件を起こすまでを描いた犯罪映画です。主演は宇崎竜童さん、共演は関根恵子さん、渡辺美佐子さん、矢吹二朗さん、原田芳雄さん、植木等さん、太田あや子さん他。

 

Wikipedia「TATTOO<刺青>あり」

 

実話にもとづいていることをアピールしてはいますが、登場人物の名前が変えられていることからも明らかなように、あくまで実話をもとにしたフィクションであることに注意して観なければならない映画。

 

確かに、純粋に1本の映画として観ればよくできていると思います。

 

多くの観客がイメージし、且つ「期待している」犯人像そのものを描いているので、観客の満足度も高いと思います。

 

「あんな頭のおかしい母親に育てられたら、そうなっちゃうよね」

「極悪人だが母親への愛情だけは本物」

 

のような感想を持つ人もいるでしょうし、それはこの映画の作り手の思惑通り。

 

しかし、この映画で敢えて描かれなかった人質・殺人事件そのものを改めて確認して欲しいのです。犯人が実際に行なったことを考えれば、安易で薄っぺらな同情など無意味ですし、むしろ害悪でしかないのですから。

「運命の女」('02)

 

1969年のフランス映画「不貞の女」のリメイクで、若い男との情事に溺れていく専業主婦の女性とその夫を描いた官能サスペンスです。主演はリチャード・ギア、ダイアン・レイン、共演はオリヴィエ・マルティネス、エリック・パー・サリヴァン、チャド・ロウ、ケイト・バートン他。

 

Wikipedia「運命の女 (2002年の映画)」

 

予想よりは面白かったです。

 

フランス映画のリメイクだけあって、ハリウッド映画でありながらも、古いフランス映画の雰囲気もあって悪くはないです。

 

が、新鮮味は皆無。

 

どこをとっても既視感しかなく、結末も凡庸。

 

ダイアン・レインの演技は高く評価されているだけあって見事でしたが、観るべきところはそれだけという感じ。

「バーニング・マウンテン 紅蓮の脱出行」('23)

 

山火事に巻き込まれてしまった一家による決死の脱出劇を描いたディザスターアクション映画です。監督・主演はピーター・ファシネリ、共演はフィオナ・ドゥーリフ、アッシャー・エンジェル、ランス・ヘンリクセン他。

 

よくあるB級アクション映画と思い、全く期待しないで観始めたのですが、意外に楽しめました (^^)v

 

確かに「いかにもCG」といった安っぽい映像が気にならないと言えば嘘になりますが、予想とは違って、かなり「真面目」な映画で、その真面目さ故に娯楽映画的面白さには欠けるものの、山火事の恐ろしさをしっかり描いているのはグッド!

 

そして、この手の映画でありがちな「スーパーマンなお父さん」ではなく、あくまで「普通のお父さん」なのがリアルでいいし、また家族の誰か1人がヒーローになるのではなく、誰かが弱気になれば、他の2人が励ますという家族のバランスも今の時代らしくていい。

 

毎年甚大な被害を生んでいる山火事の恐ろしさを描いて世の中に注意喚起するとともに、消防士や救急隊員などの対応する人々への感謝と敬意を表す、実に真摯に作られた映画でした。

「ヒポクラテスたち」('80)

 

医師免許を持つ大森一樹監督が自らの体験をもとに、京都の医大に通う最終学年の医大生たちの姿を描いた青春群像劇です。主演は古尾谷雅人さん、共演は伊藤蘭さん、柄本明さん、真喜志きさ子さん、小倉一郎さん、内藤剛志さん、斎藤洋介さん、阿藤海さん、手塚治虫さん、鈴木清順さん、原田芳雄さん他。

 

Wikipedia「ヒポクラテスたち」

 

ものすごく面白いというわけではなかったのですが、予想よりははるかに楽しめました。1970年代末の京都の大学生の日常を描いた群像劇として興味深く観ることができましたし、今となって観ると、脇役がとても豪華ですし。

 

ただ、結末はイマイチ。

 

出来が悪いと言う意味ではなく、好みじゃないというだけです。

 

なんだか急に「物語的ドラマティックさ」を持ち込まれたような気がしてシラけちゃったんですよね…。

 

それだけが残念。

「もう頬づえはつかない」('79)

 

作家・見延典子さんが大学の卒業制作として執筆してベストセラーとなった同名小説を原作とし、2人の男性の間で揺れ動きながら自立していく女子大生を描いた青春恋愛ドラマ映画です。主演は桃井かおりさん、共演は奥田瑛二さん、森本レオさん、伊丹十三さん、加茂さくらさん、織本順吉さん他。

 

Wikipedia「もう頬づえはつかない」

 

とても有名な映画ですが、今回が初見。

 

公開から45年。時代の変化を感じずにはいられませんでした。

 

とにかく、今の時代の感覚で観ると、出てくる男たちはクズばかり。そんな男に振り回される主人公はバカ女にしか見えず。

 

もちろん、今の時代もこの程度のクズ男やバカ女はいますが、それでも当時は今以上に珍しくはなく、むしろ「普通」くらいの存在だったのでしょう。だからこそ、原作もこの映画も共感を集めて大ヒットしたんだと思いますし、それは充分に理解できます。

 

それでも、今の時代に観ると、不快で気持ち悪く、憤りしか感じない話で視聴自体が苦痛でした。結末だけはいいですけどね。

 

いずれにせよ、もう二度と観ることはないと思います。

「心の旅」('91)

 

ニューヨークを舞台に、家庭を顧ることもなく仕事一筋であった有能弁護士が、ある事故から記憶喪失に陥り、逆に人間の真実の愛情に目覚める姿を描いたドラマ映画です。主演はハリソン・フォード、共演はアネット・ベニング、ビル・ナン、ミッキー・アレン、ドナルド・モファット、ナンシー・マーチャンド、レベッカ・ミラー、ジェームズ・レブホーン他。

 

Wikipedia「心の旅 (映画)」

 

いかにもアメリカ人が好きそうな話。

 

昔から何度も何度も繰り返し作られ続けてきた定番の題材で、特に1980年代から1990年代にかけては同様の作品が数多く作られていたような印象あり。

 

よく言えば「前向き」だけれど、はっきり言って「ノーテンキ」な話。

 

本作はそんな定番のストーリーを表面的になぞっているだけで深みは全くない。当時まだ20代前半だったJ・J・エイブラムスが脚本を書いたようですが、そもそもそんな若造が書くべき題材じゃない。

 

気楽に観られるので娯楽映画として悪い出来ではないものの、取り立てて良くもないので記憶にも残らない。

 

名匠マイク・ニコルズ監督にしてはかなり凡庸な出来。残念。

「優作について私が知っている二、三の事柄」('20)

 

今は亡き松田優作さんと深い関わりのあった友人たちが改めて松田優作さんの魅力と素顔を崔洋一監督に語り明かしたドキュメンタリー映画です。出演は水谷豊さん、桃井かおりさん、原田喧太さん、高垣健さん、奈良敏博さん、崔洋一さん他。

 

Wikipedia「松田優作」

 

1990年12月3日に行なわれた「松田優作・メモリアル・ライブ」を長い歳月を経て映像化し、現代に送り出すに当たって、ライブの構成・演出も手掛けた崔監督が、生前の松田優作さんと交友関係のあった人々に新たにインタビューした映像をまとめたもので、そんな経緯もあってか、ミュージシャンとしての松田優作さんに少し重きを置いたような内容。

 

松田優作さんの作品はそれなりに観ていますが、熱心なファンというほどではないので、ミュージシャンとしての彼については何も知らず。なので、初めて知ることばかりで新鮮な気持ちで観ることができましたが、やはり基本的には熱心なファン向けの映画。

 

それでも、水谷豊さんと桃井かおりさんの語る話はなかなかに面白く、松田優作さんに少しでも興味のある人なら、この2人の話を聴くだけでも、この映画を観る価値はあると思います。