Marc のぷーたろー日記 -46ページ目

「Marco」('19)

 

1983年生まれのアラブ系の作家サリーム・ハダドの初監督作品で、ロンドンの高級マンションを舞台に、そこで一人暮らしをしている男と、彼に買われた男娼の一夜の会話を通じて、難民の置かれている状況やアラブ社会における性的少数者の孤独を描いた短編映画です。出演はゼッド・ジョセフ、マルワン・カアブール、アマル・ハダド。

 

切ない…。

 

同じアラブ系移民で、しかも同じ性的少数者として、異国の地ロンドンで孤独に暮らしている2人が、互いに急速に惹かれ合うのは自然なことではあるものの、そもそもの置かれている立場があまりに違いすぎる…。

 

とにかく、わずか20分強の尺でこれだけの内容を描き切っているストーリーテリングの巧さに脱帽。

 

サリーム・ハダド監督が撮った映画は今のところこの一本だけのようですが、今後も映画を撮り続けて欲しいと強く願いたくなる作品でした。

「マダム・ウェブ」('24)

 

ソニーピクチャーズの「スパイダーマン」ユニバースに属するマーベル映画で、未来予知の能力に目覚めた救命士の女性が、謎の敵に追われる3人の少女を守るために奮闘する姿を描いたミステリ・アクション映画です。主演はダコタ・ジョンソン、共演はシドニー・スウィーニー、イザベラ・メルセド、セレステ・オコナー、タハール・ラヒム、エマ・ロバーツ、アダム・スコット他。

 

Wikipedia「マダム・ウェブ」

 

酷評しか目にしていなかったので、逆に「どれだけ酷い出来なのか?」という興味で観てみました。

 

確かに、びっくりするほどつまらない。ストーリーがあまりに雑でテキトー。

 

何故このストーリーで制作にゴーサインが出たのか謎ですし、この出来で公開したのも謎。

 

莫大な予算をかけて制作し、完成に至ったものの、出来が酷過ぎてお蔵入りになった作品も確か過去にはあったはず。この作品も、出演者のイメージを損なわないためにお蔵入りにすべきだったと思います。

 

もちろん、世の中にはこの程度に酷い出来の映画は山のようにありますが、それでも莫大な予算をかけたマーベル映画でこの出来ってのは…。どうしてこんなことになったのか本当に不思議でなりません。

「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」('24)

 

古代ローマを舞台に、新皇帝の陰謀で奴隷の剣闘士(グラディエーター)に身をやつした英雄的将軍の復讐を描いた「グラディエーター」('00) の続編です。主演はポール・メスカル、共演はペドロ・パスカル、コニー・ニールセン、デンゼル・ワシントン、ジョセフ・クイン、フレッド・ヘッキンジャー、デレク・ジャコビ、アレクサンダー・カリム他。

 

Wikipedia「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」

 

前作が「悪くはないんだけれど、イマイチ終盤の展開について行けず…」だった自分でもかなり楽しめました (^^)v

 

映像としての迫力は増していますし、キャストも前作に負けず劣らず充実していますし。

 

ただ、やはり今回も終盤の展開には「?」。

 

前作が「元将軍 vs 皇帝」というわかりやすい対立構造で、一貫して主人公の「復讐」の物語に徹していたのに対し、本作では中心となる人物を増やして対立構造を少々複雑化し、しかも主人公の物語が「復讐」から別のものに変わっていき、最終的には古典的な「貴種流離譚」となっています。

 

しかし、これだけの数の登場人物を描き切るには2時間半もの尺でも足りず、特に最も重要なはずの主人公の内面が充分に描かれていないので、彼の言動の変化が唐突に見えてしまうのです。これでは終盤の最も盛り上がるべきところもイマイチ乗れず…。描き切れていないところは役者の演技に任せるってことなんでしょうけど、それにしても…。

 

と、文句を言い出せばキリはないのですが、主演のポール・メスカルをはじめ、キャストは充実していますし、とにかくド派手な映像の連続で飽きることのない、「映画館で観るべき映画」であることだけは確かです (^^)v

 

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「グラディエーター」('00)

 

古代ローマを舞台に、新皇帝の陰謀で奴隷の剣闘士(グラディエーター)に身をやつした英雄的将軍の復讐を描いたスペクタクル史劇です。主演はラッセル・クロウ、共演はホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン、オリヴァー・リード、リチャード・ハリス、デレク・ジャコビ、ジャイモン・ハンスウ、デヴィッド・スコフィールド、ジョン・シュラプネル、トマス・アラナ他。

 

Wikipedia「グラディエーター」

 

現在、日本では続編が劇場公開中ということもあり、20数年ぶりに1作目を観てみました。

 

初見の時は「面白いことは面白いんだけど、いまいちハマらず…」と言った感じだったのですが、久しぶりに観て、その理由を思い出しました。

 

2時間半を超える長尺ですが、それでも終盤の展開は明らかに尺が足らず、最も盛り上がるべきところが駆け足すぎて、肩透かしを食らった気分になっちゃったんです。

 

古代ローマを舞台にしたスペクタクル史劇は昔から大好きだし、役者もいいし、リドリー・スコット監督らしい洗練された映像表現もいいし、中盤までは引き込まれたので、余計に残念な気分になってしまい、それが故に、その後20年以上、再見しようとすら全く思わなかったのです。

 

それでも、初見の時と同様、ホアキン・フェニックスは実にグッド!

 

子役時代から活躍していた彼が「個性派俳優」としての地位を確立するきっかけとなった作品だけあって、今観ても見事。当時はまだ20代半ばだったわけですが、その若さが役柄の「至らなさ」や「愚かしさ」を表現する上でもピッタリで、その年齢だったからこそ実現できた演技。今や「名優」となった彼の役者としてのキャリアを語る上で決して外すことのできない作品であり、一見の価値は間違いなくあるでしょう。

「アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション」('23)

 

顧客の浮気などのアリバイを偽造する業者が巻き込まれる騒動を描いた「アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件」('17) の続編です。監督・共同脚本・主演はフィリップ・ラショー、共演はエロディ・フォンタン、ジュリアン・アルッティ、タレク・ブダリ、ナタリー・バイ、ディディエ・ブルドン他。

 

フィリップ・ラショー、ジュリアン・アルッティ、タレク・ブダリの3人組が作る映画はいつもバカバカしいんだけど、今回もまた一段とバカバカしい (^^)

 

が、それが彼らの持ち味だし、ストーリーを楽しむ映画ではなく、長尺のコントと割り切って観るべき。それができない人には苦痛でしかないでしょうけど (^^;;;

 

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「復讐」('23)

 

市民の暴動で荒れる街を舞台に、連続殺人鬼の復讐ゲームに巻き込まれた新米救急救命士の女性を描いたスラッシャー映画です。主演はエレナ・カンプーリス、共演はジェレミー・ピヴェン、ショーン・アスティン、トラヴィス・ネルソン、ブラッドリー・ストライカー他。

 

全く期待しないで観たせいもあってか、意外に楽しめました (^o^)

 

ただ、スラッシャー映画にしては残酷描写はちょっと控えめなので、根っからのスラッシャー映画ファンは満足できなさそう (^^;;;

 

主演のエレナ・カンプーリスは、童顔の可愛らしい顔と、細身のモデル体型で弱々しそうに見えましたが、アクションはなかなか頑張っていましたし、見た目とのギャップが面白いので、今後もアクション路線で頑張っていただけるといいんじゃないかなと (^^)v

「バトル・オブ・ザ・キラーズ」('23)

 

犯罪組織のボスが所有するカジノの隠し金庫を狙った、イカれた犯罪者カップル率いる凶悪集団の強盗計画を描いた犯罪アクション映画です。主演はアヴァン・ジョーギア、アジャニ・ラッセル、共演はミーガン・フォックス、タイソン・リッター、バイ・リン、アルメン・ガロ、ロバート・ラサード他。

 

想像以上に酷い出来の映画で、何故この出来で公開できたのか謎。

 

照明の色使いを工夫して、現実離れした世界を表現していたのは悪くないのだけれど、とにかく肝心のアクションがしょぼすぎダウン

 

この手の映画に内容がないのは珍しくもないので別にいいんですが、一番の見せ所のはずのアクションが安っぽいコントにしか見えないのはダメでしょう。

 

あまりにしょぼいので、わざとそう見せているコメディなのかと思ったりもしましたが、その割には全然笑えないし、作り手は一体この映画で何を見せたかったのか全く分からず。

 

ただ、女ボスのボディガードを演じたボディビルダーのブレット・アザーが、セリフは全くないものの、意外に「いい表情」でコメディ演技をしていたのは印象的でした (^^)

「デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳」('24)

 

違法ファイトクラブのファイターとなった退役軍人が悪党連中に正義の鉄拳を振るうさまを描いたアクション映画です。主演はフランク・グリロ、共演はメキ・ファイファー、ジェイミー・キング、ダーモット・マロニー、スコット・アドキンス他。

 

王道の西部劇を現代劇でやってみましたという感じ。

 

何も考えなければ、フランク・グリロを徹底的に格好良く描いているし、楽しめなくもないんだけれど、いくらなんでも現代劇でやるには無理のある話。

 

それに「女ボス」が冷酷なだけで威圧感もカリスマ性も全くないショボいキャラなのがダウン

 

そして、決着の付け方の呆気なさには「気づかないうちに居眠りして重要なシーンを見逃した?」と自分で自分を疑ってしまうほど (^^;;;

 

とにかく、ただただフランク・グリロが格好いいだけの映画でした。

「NOCEBO/ノセボ」('22)

 

原因不明の体調不良に悩む女性が、雇った覚えのない子守りを迎え入れたことから、思いも寄らない恐怖に襲われていくさまを描いたサスペンスホラーです。主演はエヴァ・グリーン、共演はマーク・ストロング、チャイ・フォナシエ、ビリー・ガズドン、キャシー・ベルトン他。

 

さほど期待していたわけじゃなかったせいもあるかも知れませんが、これは面白かった (^^)v

 

どちらかと言えば、呪いをかける魔女のイメージがあるエヴァ・グリーンを、逆に呪う「魔女」を演じたチャイ・フォナシエの存在感が見事。エヴァ・グリーンを上回る「只者ではない感」が強烈で説得力ありまくり。

 

子守りの女性の目的が徐々に明らかになる展開も良いし、単なるホラー映画ではなく、いわゆる「ファストファッション」の裏にある闇を明確に描いているのもいいし、ハッピーエンドではないはずなのに、オチにもエンディングにもどこか爽快感があるのもグッド!

 

ホラー映画好きには積極的にお勧めしたいです (^^)

 

ところで、子ども服のデザイナーという設定の主人公がデザインした子ども服がことごとく野暮ったくてダサいのは、何か意図でもあるんでしょうか? (^^;;;

「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」('23)

 

廃墟と化した深夜のピザレストランで、かつては店のマスコットだったロボットたちが起こす惨劇を描いたホラー映画です。主演はジョシュ・ハッチャーソン、共演はエリザベス・レイル、パイパー・ルビオ、メアリー・スチュアート・マスターソン、マシュー・リラード他。

 

Wikipedia「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ (映画)」

 

ホラー映画ではありますが、直接的な残酷描写はないので、その手のハードな描写が好きな人には物足りないかもしれませんが、物語としてはそれなりに楽しめました。ジョシュ・ハッチャーソンは役にハマってますし。

 

ただ、あれだけ人が死んでいながら警察がまともに捜査もせずに放置している現実離れした世界観をはじめ、描写がことごとく雑なのはダウン

 

また、3部作を予定しているらしく、ほとんどの謎が謎のままなので、生煮え感しか残らなかったのはダウン

 

原作であるホラーゲームのことを存在すら知らなかったレベルなのでそう感じるのでしょうが、それにしても、もったいぶりが過ぎます。